金属結合

金属使用の歴史
●優れた材料: 強度が高くて、一定の形を作るのが容易
●有史以前の単体金属: 金、銀、銅、鉄、錫、鉛、水銀
●古代の武器: 青銅製が一般的
●鉄: 優れた武器材料; 精錬が難しい; 鍛造で成型
●ヒッタイト族→アッシリア帝国
●現在の使用量: 鉄が90% ;アルミニウムが3%; 銅
●軽金属:比重が4.5g/cm3以下のもの;
アルミニウム(2.69) 、マグネシウム(1.74) ; チタン(4.5)
展性、延性が高い
●金属: 金属陽イオン+自由電子
●自由電子: 束縛が弱い電子
●金属結合: 金属陽イオンと自由電子との間の静電引力
●結合に方向性がない → 結晶面に沿って滑りやすい
→展性、延性が高い
●金: 1cm3 → 10 ㎡位の箔
1g → 3千mの線
●鉄の圧延 → 薄板: 自動車や家電製品など
●金属の長所: 強度大、展性、延性大 → 加工しやすい
金属結合
+に帯電している金属イオンがーに帯電している電子
と静電引力で引き合っている。
静電
引力
引力
自由電子
金属イオン
金属結晶とイオン結晶に力を加えた場合
金属結晶
イオン結晶
結合の種類結合エネルギー
(方向性あり)
(方向性あり)
結合エネルギーが大きいことは、強度が高いことの必要条件; 少しずれたら?
金属の電気伝導性:自由電子移動による
● 自由電子が動きやすいほど電気抵抗が小さい
● 金属イオンの熱運動が激しいと電子に衝突しやすい
→ 金属は、高温ほど電気抵抗が大きい →
→ 電熱器具(電熱器、白熱電燈など)が安定して使える
●超伝導
電気伝導率と熱伝導率
金属: 主として自由電子の振動で熱を伝える →
電子が動き易い金属(電気をよく通す金属)ほど熱もよく伝
える
熱伝導の模式図
ダイヤモンド
●ダイヤモンド: 原子の振動で熱を伝える
錆びるとは
● 錆びる: M → Mn+ + n e- 安定な酸化物に帰る
●冶金:
Mn+ + n e- → M
金属は高エネルギー物質
●金属の表面: 金属酸化物の膜で覆われている(例外:金、白金)
酸化物の薄膜( 2-5 nm ):酸素を遮断、可視光線に対し透明(アルミニウム
やクロム)
●イオン化傾向が大きいほど錆びやすい:
Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>H >Cu>Hg>Ag>Pt>Au
●錆びるには、酸素、水(特に、酸性雨や塩分を含んだ水)が必要
●防錆技術の基本: 水分、空気の遮断
防錆技術
●塗装をする(ペンキで水と空気を遮断する)
●メッキをする(他の金属で表面を覆う)
●防錆鋼板: 亜鉛メッキ鉄板
(1) 亜鉛の密着錆
(2) 亜鉛がある限り、鉄は錆びない(イオン化傾向:Zn > Fe)
● ブリキ:錫メッキ
●錆で錆を防ぐ(丈夫で緻密な密着錆; 隙間の多い浮き錆はダメ)
●黒金、アルミニウム(アルマイト:酸化皮膜を強化したもの)、
クロム、ニッケル
●密着錆(不動態膜)は Cl- で破壊されやすい
●耐食合金(2種類のステンレス; 酸化クロムの薄膜で酸化を防ぐ)
● 金属は錆びて土に帰る
電気泳動(電着)塗装
アルミニウムとチタン
●アルミニウムの長所
●軽くて丈夫(重量当たりの強度は鋼の2倍):
●金属光沢を失わない:
●リサイクルしやすい
●アルミニウムの短所
● 精錬に多量の電力が必要
●溶接が困難
● チタン
軽い、強い、耐食性が高い、高価
置換型合金と侵入型合金
置換型合金
(金銀合金、真鍮等)
侵入型合金
( 炭素鋼)
格子欠陥での転位
金属は、なぜ小さな力で圧延できるのか
p型半導体とn型半導体
●電気伝導性よる分類:
絶縁体、半導体、導体
半導体: 真性半導体、不純物半導体
●元素
価電子数
Si
4
P, As
5
B、Al
3
●n型半導体: Si に微量の P, As →
電子過剰 → negative な電子が電気を運ぶ
●p型半導体: Si に微量の B、Al →
電子欠乏→正孔( positive hole)が電気を運ぶ
●n型半導体とp型半導体の接合で様々な機能
半導体のPN接合
電流、電圧
バンド構造
伝導帯
充満帯
電気伝導性
重なっている
エネルギー差が
大きい
エネルギー差が小さい
不純物半導体
P, As
B, Al
充満帯
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