メーカーのチャネル戦略

流通論
流通システム
メーカーの
流通チャネル戦略
2
企業(メーカー)を取り巻く環境
競争業者
供
給
業
者
メーカー
技術革新
法的規制・・・
流
通
業
者
消
費
者
3
マーケティング・ミックス(4P’s)
売れる仕組みの構成要素
 自社(の製品)の
製品(product)
 価格(price)
 販売促進(promotion)
 流通(place)

これらは全て、自社が操作可能
4
マーケティング戦略
マーケティング・ミックスを
環境(消費者、競争業者・・)とのフィット
 マーケティング・ミックス間のフィット

を考慮しながら、
対費用効果が最大になるように
組み合わせること
5
流通チャネル戦略

流通チャネル構造の決定
段階数(長さ)
 密度
 流通系列化
 小売店における売り場位置

6
チャネルの段階数
短
長
M
R
C
M
W
R
C
M
W1
W2
R
C
7
チャネルの密度
R
R
R
M
R
M
R
M
R
R
R
低
R
高
8
チャネルの段階数
直接的流通
間接的流通
価格
低い
高い
リスク
高い
低い
マーケティング
政策の徹底
○
9
流通密度
開放型
選択型
契約型
小売数
多
中
少
条件
自由
資格
契約
目的
市場浸透
具体例
最寄品
マーケティング
政策の徹底
買回品
専門品
10
メーカーによる流通系列化
定義
メーカーが
特定の流通業者と
緊密な関係を形成し
自社製品の販売に協力させること
11
メーカーによる流通系列化
目的

自社のマーケティング政策の徹底
再販売価格の維持
 販売方法の徹底

12
メーカーによる流通系列化
手段

組織化


テリトリー制、一店一帳簿制、店会制
系列店に対する支援
自社製品の優先的出荷、返品の受付
 リテール・サポート、店員の派遣・指導
 優遇的なリベートの提供
 ブランド名の使用許諾
 販売設備の貸与・贈与

13
メーカーによる流通系列化
事業活動に対する制約

契約条項による拘束
再販売価格
 競合品の取扱い
 取引先(一店一帳簿制)
 販売方法


出荷制限・停止、取引拒絶
14
チャネル政策の組み合わせ
段階数
密度
系列化
開放型
なし
直接型
選択型
間接型
あり
専売型
15
メーカーによる流通系列化
問題点・法的評価

メーカー


高いコスト負担
系列店
経営革新の起こりにくい体質
 価格の下方硬直性


新規参入企業

非関税障壁
16
メーカーによる流通系列化
公正取引委員会の法的評価

競争阻害要因としての違法性
密室性
 不平等性

17
垂直的マーケティング・システム

定義
Vertically-Integrated Marketing Channel
(VMS)
 特定企業のリーダーシップの下で組織化




目的、タイプ
チャネルの多様化
チャネル内のパワーと対立
18
VMSの目的

チャネル・メンバー間の
協調性の向上
 コンフリクトの解消




取引の同期化による取引の重複や過剰
在庫の回避
規模の経済性
伝統的チャネルに対する競争的優位性
19
VMSのタイプ

管理型システム


チャネル・リーダーのリーダーシップやパワー
によって組織化
契約型システム
法的な契約に基づいて、垂直的な協調や準
統合状態を確立
 代理店契約、特約店契約、ボランタリー契約、
フランチャイズ契約


企業型システム
20
チャネル内のパワーと対立

選択型・専売型チャネルの二面性
内部組織的(協調的)側面
 市場取引的側面



対立の発生
チャネル・リーダーシップ

パワー資源
経済的(報酬、制裁)
 非経済的(専門性、情報、正当性)

21
チャネル内の対立

垂直統制的チャネルの二面性
内部組織的側面
 市場取引的側面


対立の発生
22
チャネル・リーダーシップ

経済的パワー資源
販売量
 優先的リベート


非経済的パワー資源
専門性、情報
 正当性

23
チャネルの多様化

背景
既存のチャネルへの不満
 業態の多様化
 消費者の購買行動の変化、多様化


チャネルの多様化
販売価格の格差の発生(内々価格差)
 垂直的衝突

24
系列化政策の転換
パワー・シフト
チェーン・ストアの急速な成長
 量販店向けの販社の設立
 系列チャネルの弱体化
 バイイング・パワーや情報力を発揮し
た、小売業ペースの直接交渉

25
系列化政策の転換

パワー・シフト(チャネル・リーダーの逆転)
チェーン展開をベースとした新業態店舗の急
速な成長・販売力の増大
 量販店向けの販社の設立
 系列チャネルの弱体化
 バイイング・パワーや情報力を発揮した、小
売業ペースの直接交渉


メーカーの対応

リテール・サポート
26
メーカーの対応
リテール・サポート
 販売正常化による価格支配力の奪回

27
消費者の系列店離れ
消費者ニーズの多様化・個性化・短サ
イクル化
 消費者の経験効果や学習効果の蓄
積による比較購買の促進
 系列小売店の独自化

28
マーケティング・チャネルの今後

ダイレクト・マーケティング



商品特性によるチャネル決定から、企業要因
によるチャネル短縮化
メーカーの寡占化、中小生産者の協同組
合事業および共同出荷事業の進展
新製品開発競争の激化
消費需要の個性化・多様化・短サイクル化
 消費者ニーズや各種販売情報を研究開発や
商品企画に迅速に反映

29
マーケティング・チャネルの今後

ダイレクト・マーケティング



商品特性によるチャネル決定から、企業要因
を中心としたチャネル短縮化
メーカーの寡占化、中小生産者の協同組
合事業および共同出荷事業の進展
市場の成熟化による新製品開発競争の
激化
消費需要の個性化・多様化・短サイクル化
 消費者ニーズや各種販売情報を研究開発や
