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他機関技術部の動向
~東京大学工学部・工学系研究科
技術発表会参加報告~
工学部等部門 向井 一夫
~ 内 容 ~
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第21回東京大学工学部・工学系技術発表会
東京大学の技術部について
(教職員数,工学系研究科技術部,理学系研究科技術部)
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他大学技術部について
・東北大工学部
・熊本大工学部
・宮崎大工学部,埼玉大
広島大学技術センターの今後
その他
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はじめに
平成2年に部局単位で(名目上の)組織化.
実質的な業務・運営体制の変更はなかった.
東大の技術部情報を聞くことは少なかった
(研究大学のため組織化せず独自の方法で運営か?)
技術発表会の案内を
各機関の事務部経由で郵送→直接技術部へ
発表会をより積極的に広報(アピール)した
他機関技術職員を招いて “パネルディスカッション”
(地区・ブロック単位では行っていたが,全国的に)
東京大学の技術職員に動きが出た!! と感じた
※熊本大工学部技術部丸山副部長は「他機関の優秀な技術職
員に触発された」 と20数年前に技術検討会(技術研修会)を
開始 (人脈の存在,交流の重要性) 『同感』→
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第21回東京大学工学部・工学系技術発表会
 平成18年9月26日(火)
9:30~17:50
 口頭発表:16題,ポスター発表:7題
 テーマ『未来を目指して・技術部と技術職員』
 パネルディスカッション:2時間,パネラー6名
出席率65%は,少し納得できない
 参加者数:合計115名
東京大学工学部・工学系研究科所属技術職員 71名
東大内各学部・研究科 19名(学生2名含む)
他機関 25名
(高エネルギー加速器研究機構,東北大学,鹿児島大学,
横浜国立大学,東京工業大学,神奈川大学,広島大学他)
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技術発表会見直し会議
工学部・工学系研究科技術系職員の皆様へ
募集開始のお知らせ
平成18年4月
第21回工学部・工学系研究科技術発表会
実行委員会事務局長 斎藤 彰
第21回の技術発表会実行委員は開催に向けて準備を進めております。各専攻には「お知らせ」
「募集要項」を送付させていただきました。今回の技術発表会は技術発表会見直し会議により、
全技術職員の参加と全員投稿(二年に一度をミニマムとする)等を目標に掲げております。
そのため昨年までとは異なる点がいくつかございますので、ここにお知らせいたします。
今年は技術職員が参加しやすい大会を目指しておりますので、これらの方針についても技術部長
を通じて教員に働きかけをおこないます。
3月27日(月)に行われました第3回WG会議において、影山新技術部長よりご挨拶を頂きましたの
でご紹介いたします。
①技術部は技術部会・調整室を通じ活動していくことになり、自立性を持って活動できる
ようになった。
反面、外部から評価されることになるので、日々改善されることが必要である。
②技術発表会は外部からの評価対象になるので、年毎により良い技術発表会にしていく努力が
実行委員会の活動に求められている。
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パネラー紹介
東京大学 システム量子工学専攻教授
(前技術部長,全学一元化の動き)
田中 知氏
東北大学 多元物質科学研究所技術室室長
柴田吉郎氏
(高校専門課程の終了予定者を
インターンシップを実施で採用-副学長に進言)
高エネルギー加速器研究機構
橋本義徳氏
東京大学 システム量子工学専攻技術職員
(技術職員の法的位置づけ)
細野米市氏
東京大学 環境海洋工学専攻技術職員
吉田二郎氏
鹿児島大学 工学部技術職員
大角義浩氏
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東京大学の教職員数
表1 東京大学教職員数(http://www.u-tokyo.ac.jp/index/b02_03_j.html による)
15年度
16年度
17年度
授
1258 人
1263 人
1264 人
915 人
↓ 0.73
技術系職員
917 人
788 人
781 人
692 人
↓ 0.75
授
1400 人
1412 人
1430 人
1250 人
↓ 0.89
事務系職員
1458 人
1449 人
1443 人
1445 人
→ 0.99
助
手
1261 人
1315 人
1321 人
1525 人
↑ 1.21
講
師
135 人
133 人
134 人
264 人
↑ 1.96
助
教
教
18年度
年度比=18/15
工(109名),理(36名),農(10数名),医等,本郷地区約150名.浅野地区,演習林他
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主な拠点大学・地方大学の技術職員数
大 学 名
東京大学工学系研究科
技術職員数(人)
109
東北大学工学研究科
94
広島大学技術センター
93
北海道大学工学研究科
62
岩手大学工学部
50
京都大学工学研究科
39
熊本大学工学部
43
新潟大学工学部
43
東京大学理学系研究科
36
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工学系研究科技術部(1)
H.15年度末
技術部長と教職員組合技術系職員部会との懇談会
1)技術職員に関する情報公開
2)職員間の交流不足
3)業務内容が見えにくい
などが問題点として取り上げられた.
それらの問題点の解消と技術職員情報の公開を促
進する目的で技術部HPを公開することを決定
H.16年10月 技術部情報センターを立ち上げた
H.18年4月 技術部発足,辞令交付
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工学系研究科技術部(2)
19専攻,3室,1機構 (広島大5専攻)
3基盤部門
技術職員数:109名( 2/3近くが教室系)
技術長を置かない
調整室委員:
技術部長・技術職員が各3名推薦後,信任投票
技術部会(全員会議)
再雇用者には配属先業務の他に共通的業務も
「研究室だけに所属して仕事をする技術職員の採用は認め
ない」
研究科長が専攻長に宣言
技術発表会で2年に1回発表しましょう
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理学系研究科技術部
H.2 年に技術部組織規程により立ち上げ
H.15年度に助手との関係,人員削減対応等の審議のため
技術委員会(教員8名,技術職員4名,事務長)を設置【技術委員会規則】18.3
運営委員会(技術委員会の下,技術職員6名+α) 企画調整部会
各WG
実行委員会(運営委員会の下)
6専攻,8附属施設 (広島大6専攻)
3基盤部門(36名)
各系に技術長・副技術長を置き任期は2年で再任可
理学系技術部組織規程(18年6月)
「技術職員の配置」(技術委員会が専攻長・施設長の意見を参考にして決める )
「各系や部門を越えての異動も妨げない」
「所属と配属先の明確化」
「複数の部門にまたがっての業務もできる」 と規定してある 11
他大学技術部について(1)
東北大工学研究科・工学部技術部
H.15.4.1実体を伴う自立的な組織として
系・学科を横断する技術本部に所属する
配置転換を前提とする採用
研究室の技術職員から専門技術集団の一員へ
共通性・共同性の高い業務から統合,
動かないところはそのままか自然消滅を待つ
工場も,工場職員に限定することなく広く設計・開発・
加工・製作に関わる技術集団とする
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他大学技術部について(2)
熊本大学工学部技術部(44名,5系)
「教育研究支援体制の充実強化」と「技術職員一人一人の社会的評価の向上
の達成」を目的として組織化
大学改革論議に危機感を抱き状況を改革しようとする動き
(H.9年4月 組織化への検討は地方大学から始まった)
H.10年に組織として活動開始,H.14年から実質稼働に入った
業務依頼方式手法で実体的組織化へ(熊本方式)
以後,岩手大工学部,電気通信大,静岡大工学部が続き,研究室に孤立して
配属されていた技術職員を組織した
10年を経過し,技術部での採用者が多数を占め,年齢構成が20代~30代に
偏っているため,他大学からの異動も受け入れている
技術部業務の自己点検・評価実施要領(H.17年度~制定)
「高度化・効率化等の推進を図るため」に実施,2月に各系からまとめを出す
点検・評価の項目 ①教育支援,②研究支援,③社会貢献,④管理・運営,
⑤スキルアップ,⑥外部資金への応募,⑦その他(特記すべき個人活動)
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他大学技術部について(3)
熊本大学工学部技術部(2)
実験・実習,製作依頼から講座に配属させることも含めて依頼書を出してもらう.
①学部業務 (安全管理,IT関連業務,附属施設等関連業務,学部委員会等活動
支援) 学部の6委員会の支援で,広報誌・紀要・研究報告の作成支援,クレー
ン,電気,機械,薬品・廃液の管理等を行う
②学科業務 (学生実験・実習,学科共通機器類の保守管理,TAへの実験・実習
技術指導)
③研究室業務 (修論・卒論等関連技術指導,研究活動関連業務,研究用計測・
実験機器等の設計・製作・保守管理業務)
課題
強すぎる技術部組織は他学部にとって脅威であるとまで言われており,「全学
的な組織化はできるか」 と 「待遇面」等
大角氏は熊本大学工学部技術部の紹介の中で,「学部内組織は,きめ細かい
サービスができるが,人材採用・大型予算の要求・大学全体を見渡した技術
サービスの効率化への対応は遅れる.名古屋大・広島大に見られる全学的技
術支援組織は時代の流れを反映している」と括っておられる.
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他大学技術部について(4)
宮崎大学工学部教育研究支援技術センター
発足後2年足らずで自己点検評価を行ったうえで
「外部評価」(H.17.5.21)を受けた
→ 改善点を明確化し,軌道修正をするため
埼玉大学教育研究支援・技術開発分野における
技術職員に関する規則
技術職本給表を作成,1~5級.
人事課長との質疑応答を記録しサインをもらった
(H.17.7.1)
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広島大学技術センターの今後
統括,副統括,技術長,班長
部門・班再編成
業務依頼・派遣システム
調整役?
面
目標管理(業績評価)
勤務評定(能力評価)
バリア
談
意識改革
人件費削減
業務範囲の拡大
月間業務報告,個人目標・組織目標
本人
ハードル
人材育成システム(事務部)
意識改革
国立大学法人評価委員会17年度広島大学の評価
全学的な人員の一括管理方針による教室系技術職員の配置に
ついては,検討するにとどまっており,一層の取組が求められる.
配属先教員
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技術職員の業務範囲
研究室ニーズ
講 座ニーズ
研究室
ニーズ
業
専攻ニーズ
務
部局ニーズ
量
講 座ニーズ
全学ニーズ
専攻ニーズ
部局 ニーズ
全学ニーズ
受益者範囲の拡大
研究室(専門性)サービスへの対応
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まとめ
東京大技術部→研究科によって組織の運営形態や進み方に差
工学系→技術長を置かない,理学系→名古屋大の様に規則から
選挙で委員長・委員を選考(組織作り過渡期での主体性を持たせた一方法)
・自主性・自立(律)性を尊重することの現れ
自主性・自立(律)性を尊重してもらうためには
→ 相応な専門的能力(技術・技能力,知識・経験)
+ やる気(技術職員の意識改革)→今回の発表会参加で感じた
どの大学にも共通の課題
○人員削減に向かって研究教室系技術職員をどのように配属・配置させるか
・東京大 90名中,2/3の研究教室系技術職員
・東北大 19年(4名),20年(18名),21年(6名),22年(9名),23年(9名),24年(9名)
・広島大 1名ずつでも → ハードル? バリア? あり
バリア?
業務依頼・派遣システムは,技術職員の業務の明確化に繋がる
広島大→一元化には,ちょうどいい人数(90名)であったか?
高度な情報ほど価値を低く-情報の偏在をなくす(情報共有)=大角氏
→→→
評価導入には,必要
いずれにしても,個々人のやる気をどう引き出すか
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【参考資料】
○鹿児島大学工学部技術部 大角義浩氏
「熊本大学工学部技術部の紹介」
「国立大学における技術支援の変容とあり方」
「国立大学における技術職員のあり方-2005-」
○東北大学工学研究科技術部
「技術部改革の現状と課題」平成17年12月
○宮崎大学工学部 工学部教育研究支援技術センター
「外部評価報告書 2005.5.21」
○埼玉大学
「技術職員の規程に関する説明会記録 2006.7.1 」
ありがとうございました
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