バーチャルリアリティ・ 制作 ~第二回~ システムの実装(1) センサシステム システム構成 ディスプレイシステム (Presence) (Interaction) → センサシステム → (Interaction) センサ センサ シミュレーションシステム ディスプレイとセンサ(入出力)の 規定 (Autonomy) を センサシステム 「どこで」「どんな」行為が行われたか? 「どこで」の計測 三次元空間での と ( 各座標軸方向の 座標軸周りの “Tracker” 「どんな」の計測 これらの運動 が生成され,提示 のコンピュータへの入力 : 6DOF) オイラー角 により物体の を表現 のルールを与える 第一回目の回転軸(3通り)→第二回目の 回転軸(一回目を除く2軸のいずれか)→第 三回目の回転軸(二回目を除く2軸のいず れか),の計12通りの表現方法 よく利用されるのは次の表現 zyz-オイラー角 軸のまわりに角度α 回転 の 軸のま わりに角度β回転 の 軸のま わりに角度γ回転 二軸回転時の回転角を ( , , )とも言う zyx-オイラー角 z軸のまわりに角度α回転 回転後のy軸のまわりに角度β回転 回転後のx軸のまわりに角度γ回転 三軸回転時の回転角を(azimuth, elevation, roll),または ( 0 x 1 y 0 cos z 0 sin , 0 cos sin 0 cos sin , )とも言う 0 sin cos 1 0 sin 0 cos 0 sin cos 0 0 X 0 Y 1 Z (X,Y,Z):基準座標系,(x,y,z):物体座標系 zyx-オイラー角 z軸のまわりに角度α回転 点Aについて,回転した後の座標軸上でのx座標を,元の Y Y (X,Y)で表現する A α Z X X zyx-オイラー角 z軸のまわりに角度α回転 点Aについて,回転した後の座標軸上でのy座標を,元の Y Y (X,Y)で表現する A α Z X X zyx-オイラー角 オイラー角:補足 三軸回転時のオイラー角を(yaw, pitch, roll)と呼び,座標系の取り方により次のよう に表す yaw : pitch : roll : 回転例 角 角 角 <「どこで」の計測> Trackerの要件 と の 合計 の計算ができること。 1回の計測に要する時間が であること。 計測の がユーザの自然な動きを表 すのに十分であること。 計測精度が各種 の精度に対して許容範 囲であること。 Trackerの計測可能範囲が想定する作業内容や人の動き の範囲をカバーすること。 Trackerを身体に装着する場合には,人の運動をできるだ け拘束せず,センシングする環境に対する拘束も少ない こと。 磁気による空間位置計測 <基本原理> ファラデーの電磁誘導の法則 「 によってコイルに が生じる」=「誘導 」 「誘導 の大きさは,コイルを貫く磁 束の に比例する」 レンツの法則 「誘導 の変化を の向きは,原因となった磁束 向きである」 磁気による空間位置計測 <原理> 受信コイル (x,y,z,α,β,γ) 磁界の発生と 変化(交流電圧) 起電力の発生 V=f (x,y,z,α,β,γ) 発信源からの距離と,磁束方向とコイ ル断面のなす角(コイルを貫く磁束)に 依存して変化 V=f (x,y,z,α,β,γ) V=f (x,y,z,α,β,γ) 発信コイルも同様に直交コイル化 順番に励磁 発信コイル (基準:固定) 9つの式,6つの未知数 磁気による空間位置計測 <システム> 磁界 トランスミッター (直交コイル) ドライブ回路 コントロール ユニット 出力(x、y、z、Roll、Yaw、Pitch) レシーバー (直交コイル) 検出回路 磁気による空間位置計測 <特徴> 長所 理想的環境では比較的 で計測可 位置精度数ミリ,角度精度1度以下 機械式と異なり非接触計測であるため ない 超音波式と異なり に影響されない のため装着による動作拘束は少ない 短所 高価 測定範囲が狭い(固定コイル中心,半径数m程度),レシーバケー ブルの長さにも依存する 周りの の影響を受け精度が劣化する。スチール製の 机でも影響は大きい レシーバの数を増やすとサンプリングレートが低下する ある特定の位置や姿勢の近傍で計測値が不安定になる(連立方程 式の解法に除算を含むため)。 磁気による空間位置計測 <製品例1> POLHEMUS社製 3SPACEシステム FASTRAK ISOTRAKII 磁気による空間位置計測 <製品例1> FASTRAK ISOTRAKII 精度 位置 0.8mm 角度 0.15度 位置 2.4mm 角度 0.75度 測定範囲 半径約76cmの半球内 半径76cmの半球内 センサ数 最大4 最大2 センササイズ 標準センサ 約2cm データレート 120ポイント/秒(1レシーバ) 60ポイント/秒(1レシーバ) 価格 \1,300,000- \600,000- 磁気による空間位置計測 <製品例2> Ascension Technology Corporation Flock of Birds mimiBird 磁気による空間位置計測 <製品例2> Flock of Birds miniBird 精度 位置 1.8mm 角度 0.5度 位置 1.8mm 角度 0.5度 測定範囲 半径約120cmの半球内 半径76.2cmの半球内 センサ数 最大30 最大1 センササイズ 標準センサ 25mm 5mmセンサ データレート 144ポイント/秒 120ポイント/秒 価格 \478,000- \720,000- 磁気による空間位置計測 <製品比較:動作原理> 磁界発生方式の違い POLHEMUS Ascension Technology の方が金属物体など周 囲の磁性体の影響を受けにくい 超音波による空間位置計測 <原理:二次元の場合> A 交点位置が発信器Aの場所となる B Tracker 発信器を2つ持つ 円弧状のどこかに 発信器がある 超音波受信 距離を求める 同様に発信器Bの位置を求める Trackerの傾き(姿勢)が求まる 受信機(固定) 超音波による空間位置計測 <特徴> 3つの発信器と3つの受信機により6DOFの計測が 可能 長所 価 計測が容易 の影響は受けない 短所 変化による誤差 計測範囲はあまり広くないが複数台リレーする事で広 くする事は可能 の影響をうける があっては測定できない 超音波による空間位置計測 <Ivan Sutherlandの方法> ヘルメット上に3つの超音波発信素子 37, 38.6, 40.2kHz 周囲4隅に超音波受信素子を配置 連続超音波を送信し,受信後に分離,受信 超音波と送信超音波の位相ずれ(12通り) から距離を推定する 送信3素子,受信4素子なので,位置と姿勢 が推定できる 超音波による空間位置計測 <製品例> ジャイロセンサ(姿勢計 測)との組み合わせ InterSense社 IS-900 広範囲のトラッキングが 可能 3m×3m~15m×15m 測定精度 位置 4mm 角度 0.2度~0.4度 センサ 約3cm~4cm データレート 180Hz 画像処理による点追跡 <原理> 位置が分かっている2台のカメラを利用した立体測量 画像処理による点追跡 <特徴> かなり広い範囲をカバーする事が可能,ただし その場合は画素数に依存して精度が劣化する 多点同時計測が可能 計測を確実にする(対応点を見つけやすくする) ためにLEDを用いたりマーカーを用いたりする。 カメラパラメータ(レンズ中心位置や焦点距離な ど)の測定が必要 ある角度でカメラに写らなくなった場合に計測 不可 <「どんな」の計測> グローブ型デバイス 1点位置計測= の動き もっと細かな人間の姿勢や動きの入力 = の入力 たとえば,「手指の動き」 対話的な関わりの時にもっとも頻繁に利用する部 位 自由度は20~30,1点計測型センサでは。。 グローブ型デバイス グローブ型デバイス <基本原理> 手指に簡単なセンサを装着,その変形(曲 げ角度)を測定 の利用 指の曲がり具合による VPL社,DataGlove, の変化 1987 の利用 指の曲がり具合による Virtual の変化 Technologies社,CyberGlove コンピュータ内の との対応 グローブ型デバイス <原理:光ファイバ> 透過率が指の曲がり 受 光 素 子 出 力 デ ー タ r ファイバ曲げ角θ 具合により変化 曲線形状は個人差が あるためキャリブレー ションによりC,αの値 を決定する 指数関数的な変化を するため,曲げ角が なったときの 検出精度が す る。 グローブ型デバイス <製品例:光ファイバ> VPL社 DataGlove 1987 光ファイバの曲がる部分にキズ が付けられ,曲げに対して光が 漏れやすいように工夫 LEDから発した光がU字型の ファイバを一周して,フォトトラン ジスタにより受光される 1本の指に2本のファイバ=第 1,2関節の曲げを測定(ちなみに 第一関節とは指先の方)=10自由 度の計測 ソフトウェアによる動きの近似 グローブ型デバイス <原理:導電性インク> 短い= 長い= 導電性インクによる曲げ角度センサ 導電性インク 炭素など導電性をもつ粒 子を含ませた液体 曲げ角度に応じて の長さが変化, が変化する 柔軟性・伸縮性があるた め手指にフィットし易い 曲げ角度に対する出力が であるため精度 が 曲げも計測可能 グローブ型デバイス <製品例:導電性インク> Virtual Technologies社, CyberGlove センサ数:18 or 22 18モデル 第一関節を除く各指2関節,親 指付け根,手首の関節の曲げ, 回転 22モデル 18モデル+4つの第一関節 精度:0.5度 リフレッシュレート:149レコード/秒 価格 \2,486,000- (18センサ) グローブ型デバイス <その他の例> Virtual Technologies社 Display system (Haptic)としてのGlove CyberTouch CyberGrasp モーションキャプチャ <基本原理> ユーザの体の各部に を取り付け,各部 位の三次元位置座標の変化を記録する。 ユーザの体の各部に取り付けられた の 位置を複数のカメラで計測してその位置を特定する。 記録されたモーションデータを,ユーザの体と同じ骨格 構造でモデリングされたキャラクタのアニメーション シーケンスとして与える。 計測点の数(自由度)が増加したことによる,精度向上 のためのキャリブレーション作業,ユーザ骨格構造と CGキャラクタの形状モデルの構造との一致,計測デー タとCGキャラクタとの対応,などが問題 モーションキャプチャ <関節角度計> ポテンショメータ 回転型抵抗器(オーディオの音量調節のよう なもの)を関節部に取り付け屈曲角を測定す る。 回転軸が固定のため自由度が少ない。 VPL社のDataSuitで腰と膝に利用された。 フレキシブル屈曲センサ ストレインゲージを用い,伸縮時の圧力による 電気抵抗変化を利用 光ファイバや導電性インクもこの部類 モーションキャプチャ <製品例1> VPL社 DataSuit 光ファイバセンサ(屈曲) 首,肩,肘,胴部,手首,腰, 膝,足首 ポテンショメータ(ひねり) 腰,膝 3SPACE(位置・姿勢) 手首,頭,腰 圧力センサ(着地検出) かかと 合計66自由度 モーションキャプチャ <製品例2> Motion Analysis社 HiRES 反射マーカの位置を複数のカメ 歩行解析例 ラで特定する光学式(赤外線お よび赤色光反射方式) 最大16台のカメラ使用 解像度 649×491 240フレーム/秒 反射マーカは3mm~25mm, 円錐型のラバーコーン,200個 まで認識済み モーションキャプチャ <製品例3> Ascension Technology, MotionStar 磁気センサによるリアルタイムトラッキン グ ワイヤレスタイプ有り 光学式よりも高コストパフォーマンス センサ数に関係なく100Hzのデータレート 1人当たり20センサー,合計80センサー まで可能 計測範囲:半径3mの半球内 金属の影響はごくわずか(直流パルス式) 価格 \15,100,000(ワイヤレスタイプ,20センサシステム, スーツ,制御用PCなどは別) モーションキャプチャ <製品例4> キャプチャ イメージ CGイメージ マーカ ReActor 赤外線方式であり,光学式の精 度と磁気センサ式のリアルタイム 性をもつ ユーザの体のマーカから赤外線 が照射,12本のフレームの500 個以上のカメラセンサにより動き 検出 フレーム固定のためキャリブレー ション不要 マーカはIDを持つため複数同時 キャプチャも可能 データレート 900Hz(1マーカー)
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