理科系の作文技術 木下是雄著「理科系の作文技術」 (中公新書)から ●医・歯・薬・工・理系のレポートを書く ●仕事の文書(他人に読んでもらうもの) ●考えたことを文章にする能力開発 >>是非この本を読んでみてください はじめに この本を勧める理由: 木下是雄は物理学者であるが、読みやすい文章 で、説明が明快である。文系でも読んで分かる。 仕事の文章や理系の文章は、目的に合致した形 式に則って書けばよい。 1981年に初版発行され、レポートや論文の書き 方の本の先駆けとして、名著とされている。 ●この本を読むことを勧める 目標規定文を書け 書くべき主題を決めたら、何を目標としてこ の文書を書くのか、そこで何を主張しようと するのか、を一つの文章で表してみよ。 その目標・主張に向かって、文章全体が収 束するように構想をねる。 書くことは考えること、考えを明確にするこ となので、書き進むうちに、最初に空で考 えたときのアラが見えてくる。 文章の組み立て 起承転結 重点先行主義 序論・本論・結び 序論 (はじめに) 本論の主題となる問題は何か その問題をなぜ-どんな動機によって-取り上 げたか。 その問題がなぜ重要か 問題の背景はどんなものか どういう手段でその問題をせめようとするのか 具体的な情報を提供することが重要 例 木下是雄 結晶の劈開とはどんな現象か、そのメカ ニズムとしてどんなものが考えられるか、 いい劈開面を得るにはどうしたらいいか、 劈開面はどんな構造をもっているか、とい うような問題の開設をこころみる。もっと立 ち入った知識を求められる方々には、まず 文献…、…を参照することをお勧めする。 本論 本論の書き方 概観から細部へ 大づかみな説明をして、 細部の記述をする 細部の記述順序 時間的な順、空間的な順(上から下へ、 左から右へ)、機能別分類、性質別分類 論理展開の順序 情報の伝達を目的とする記述・説明文 論理を展開する文章 パラグラフ パラグラフは長い文章の中の一区切り(段落) 1文字さげて書き始める。 内容的に連結された、幾つかの文の集まり ぞ れにより、ある1つのトピックについてある1つの 考えを述べるもの。 そのパラグラフで述べたいことを概論的に述べた 文(トピック・センテンスという)を含む。それ以外 は、トピック・センテンスで述べたことを具体的に、 詳しく説明する文とそのパラグラフと他のパラグ ラフとのつながりを示す文である。 トピック・センテンスはパラグラフの最初に書く。 トピック・センテンスと関係ない文やトピック・セン テンスに述べたことに反する内容をもつ文を 同 じパラグラフの書いてはいけない。 トピック・センテンスは、パラグラフを支配し、他の 文はトピック・センテンスを支えなければならない。 冒頭のトピック・センテンスを読めば、文章 の流れが明らかになるように。 パラグラフの中間に置きたい場合は、パラ グラフの最初に先行するパラグラフとの関 係を示す文、句を入れること。 パラグラフが変われば、トピック(小主題) が変わると、読者は期待する。 結び まとめ 終わりに 本論の主なポイントを簡明に列挙してまと める。 それらの重要性を強調し、また将来の発 展への道を示唆する。 結び 1 ポイント 1.
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