公共情報システム論講義:2006.5.13 e-やんか大阪Ⅱ ユビキタス大阪戦略の実現をめざして 2006.4 大阪府 産業労働企画室 副理事(新分野・科学担当) 浅野 幸治 [email protected] URL : http://www.pref.osaka.jp/kikaku/ 公共情報システム論について 2つの視点 その1:公共:パブリックからの視点 行政、国、地方自治体だけではない 行政のスリム化、公的関与の縮小、 PPP(パブリック・プライベート・パートーナー シップ)の拡大 地域共同体:オランダモデルが話題 例:地域の安全・安心 公共情報システム論について 2つの視点 その2:情報システム:ユビキタスの視点 情報システムに関しては大きく進化 本来組織の横断的な情報交流・情報共有が鍵 組織変化:組織固有の論理 社会システムの変革:戦略目標 座標軸の転換:ユーザーからの視点が不可欠 例:ユビキタス社会の実体そのもの 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 ICTの進展は技術的な進化を通じて社会変化を生み出してきた。行政による取組みにも後押しされながら、 ユビキタスコンピューティングは、社会システムの構造を大きく変えようとしている。 ICT の手法 組織改革 (BPR) 業務の効率化 メール、Web メインフレーム ICT の進展 都市情報化 IX IDC ロボット センサー アドホックNW IP ナローバンド ブロードバンド(CATV、ADSL、FTTH) 専用線 インターネット u-Japan政策 (2004.12) e-Japan戦略(2001.1) 国の動き 府の動き ICタグ 情報家電、携帯電話等 各種デバイス(PC含む) パソコン(高機能低価格化の促進) 独自プロトコル 社会システム構造改革 e-Japan戦略Ⅱ (2003.7) 戦略Ⅱ加速化パッケージ(2004.2) 大阪 IT 宣言 (2000.9) ITナビゲーター (2001.3) e-ふちょうアクションプラン (2001.3) 情報経済・産業ビジョン (2005.4) IT新改革戦略(2006.1) e-やんか大阪 (2003.6) 大阪府IT推進プラン (2004.3) e-やんか大阪Ⅱ (2006. ) 1 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 ユビキタス社会の実現に向けた国の動き e-Japan戦略 (2001年1月) ・IT基本法 ・IT戦略本部設置 (本部長:内閣総理大臣) e-Japan戦略Ⅱ (2003年7月) 戦略Ⅱ加速化パッケージ (2004年2月) IT利活用重視 (先導的7分野) IT国家到達への 重点施策の明確化 1.医療 2.食 3.生活、 4.中小企業金融 5.知 6.就労・労働 7.行政サービス 1.アジア等IT分野の国際戦略 2.セキュリティ (安全・安心)政策の強化 3.コンテンツ政策の推進 4.IT規制改革の推進 5.評価 6.電子政府・電子自治体の推進 IT新改革戦略 (2006年1月) 世界最先端 のIT国家 ITによる日本の改革 I T に よ る 改 革 の 完 成 インフラ等の基盤整備 u-Japan政策 (2004年12月) 情報経済・産業ビジョン (2005年4月) *ユビキタスネット社会の実現に向けた政策懇談会」最終報告書より抜粋 2001 2002 2003 2004 2005 ~ 2010 (年) 2 第2章 ユビキタス社会を先導するための基本方向 u-Japan政策:2010年までに日本をユビキタス社会へと発展させるための政策 ユニーク (Unique) 個性ある活力が湧き上がる ユーザオリエンテッド ユビキタス (User-oriented) 利用者の視点が溶け込む ユニバーサル (Ubiquitous) あらゆる人や物が結びつく (Universal) 人にやさしい、心と心のふれあい 4つの「U」の考え方 ■安心安全なIT環境がベース■ 大阪らしい(産業・歴史・文化な ど)特色を活かした情報発信やコ ミュニティの形成 ■利用者視点に立ったサービスの 提供が社会システムのスタンダード に ■規制等の枠を超えた対応 ■情報コミュニケーションの幅が 広がり(個人⇔個人、個人⇔もの、 もの⇔もの) ■情報が価値をもつ。 ■障害の有無や社会階層・地域の 違いなどに制約されない ■全ての人が安心してICTサービス を享受できる 4つの基本視点 ①大阪らしさの発揮 ・大阪らしい独自コン テンツの創造と発信 ・PPPによる官民協 働の行政の実現 ・首都のバックアップ 機能の強化 ②人にやさしい 社会システム ・一人ひとりにカスタマ イズした行政の実現 ・健康・安全など多様な 社会ニーズへの対応 ・コミュニティの活性化 ③すみずみに広がる CtoBtoC ・府民の情報発信力の 強化 ・知的創造ビジネスの 振興 ・アジアへの情報発信 とネットワーク化 ④ユニバーサルな 情報リテラシー ・すべての人に配慮したバリアフ リーなIT環境整備 ・プライバシー/個人情報保護に 配慮した情報モラルの向上 ・情報セキュリティの強化による 安心・安全なネットワーク社会 の実現 ユビキタス社会への発展には、4つの基本視点をベースとして産学官が連携して社会に浸透させていく取組みが必要 3つの都市目標 「知」の大阪 ・「癒し」の大阪 人・もの・情報の交流を活性化させ ・「アジア」の中の大阪 元気な大阪 の実現 の実現をめざす!! 3 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 ユビキタス社会実現に向けた市場の動き ブロードバンドインフラの整備やモバイル環境でのインターネット利用の普及、地上デジタル放送などに伴う情報家電の発展、IPv6へ の移行の進展などにより、情報通信関連市場では、すでにユビキタス社会が到来している。 例えば、ホームセキュリティサービスや、病院での診療時間の短縮・遠隔治療といった安心・安全のためのサービスの提供など、携帯 電話をはじめ、電子タグやICカードなどのユビキタスネットワーク技術を用いた生活の利便性の向上を高めるサービスの提供もすすん でいる。 □インターネット利用端末の多様化とネット社会の全世代への浸透 ・パソコン利用だけでなく、携帯電話やPHS、通信機能付きの携帯情報 端末からの利用者数が劇的に増加。ネット利用の多様化が進む。 ・ここ3年で、60歳以上のシニア層の利用者が急増。 (13年末と16年末を比較すると2.43倍) 【1,676万人 (30.0%)】 【4,204万人 (52.9%)】 端末別にみた個人のインターネット利用者数・比率 技術革新が早いICTは技術先導になりやすいことから、利用者の視点を基本として、「あらゆる人にとっ てのわかりやすさ・使いやすさ」など、利用者としての利便性が高まり、その効果を実感できることを考慮 したサービスを考える必要性がある。 4 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 ユビキタス社会実現に向けた市場の動き □ユビキタスコンピューティングをリードするデバイスとデジタルコンテンツビジネス 携帯電話の高機能化 【携帯電話】 ・携帯電話の全契約数8,700万契約のうち、携帯インターネットの契約 数は7,515万契約。 *大阪府域では携帯電話の人口普及率が82%(17年3月末現在) 人口普及率 大阪 近畿 全国 82.0% 71.4% 68.6% (出典)2005年5月19日近畿総合通信局報 道発表資料より抜粋 ・電話機能だけなくカメラ、ゲーム、音楽プレイヤー、TV受信機、電子 マネーなどの機能を搭載し、ユビキタス社会をリードするデバイスとし て期待されている。 【ノンPC群の台頭とデジタルコンテンツ】 (出展)H17年情報通信白書 ・インターネットを利用する端末もPCだけでなく携帯電話はもちろん、ハードディスク内蔵携帯MP3プレーヤ (iPodなど)やゲーム機、TVなどハードウェア中心に多様化しており、今後は白物家電など多岐にわたる 機器がインターネットに接続される可能性が生まれてきた。 ・インターネット、携帯電話等を通じて流通する音楽、ゲーム、新聞記事等の市場(通信系ソフト市場)が拡大。 ・P2P技術を応用したIP電話(スカイプ)の登場やブログの爆発的普及もめざましい。 DVDビデオの国内出荷台数の推移 電子タグ・非接触ICカードの国内出荷枚数 コンテンツ市場に占める通信系ソフト市場の割合 (出展)H17年情報通信白書 デジタル機器の多機能化・多様化により利便性が高まる反面、単純機能化によるシンプル性も今後求めら れる。ネット機能を付加したデジタル機器を活用した新たなサービスを切り開くには、ハードだけではな くソフト(コンテンツなど)やサービスを融合した新たなサービスプラットフォームづくりが重要。 5 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 大阪都市圏のポテンシャル □全国トップレベルのブロードバンド環境 ・光ファイバーを用いた高速インターネット接続サービスの提供エリアについては、大阪府内では、全市町村でのサー ビス化が達成され、近畿でも京阪神を中心にかなりの範囲で利用可能な状況となっている(ADSLあるいはCAT V網を利用したインターネットの提供サービスでは山間部を除く近畿のほぼすべての市町村がエリア化)。 ・契約率をみても、大阪府域、近畿ともにブロードバンド普及率が4割を超えている。 ・インターネットを通じた動画や音声の配信など、多彩なブロードバンドサービスを 享受するためのインフラ整備はほぼ完了。 ブロードバンドサービスの契約数(世帯普及率) DSL (契約数:万、平成17年3月末現在) ケーブルインターネット FTTH 合計 大阪 107.1 29.3% 26.6 7.3% 23.9 6.5% 157.7 43.1% 近畿 242.3 29.2% 47.5 5.7% 54.0 6.5% 343.9 41.5% 出典:「近畿の情報通信2005」(近畿総合通信局)より抜粋 FTTHが提供されている市町村 府県 市町村普及率(提供市町村/全市町村) 滋賀 91%(30/33) 京都 58%(22/38) 大阪 100%(43/43) 兵庫 65%(39/60) 奈良 61%(27/44) 和歌山 51%(24/47) 近畿計 (平成17年4月1日現在) 70%(185/265) (注)少なくとも地域の一部でサービスが提供され ていれば提供市 町村としてカウントしています。 □IXの現状と情報トラフィックの東京一極集中 ・大阪のIX接続プロバイダ数は増加傾向であり、情報通信基盤や利用環境は改善。 ・元々プロバイダ数の多い東京のIX接続プロバイダ数には及んでいない。また、情報トラフィックの東京一極集中は依 然として変わりない。(実質的には17:1(東京:大阪)) IX接続プロバイダ数の変遷 ※ 事業者数はJPNAP/JPIXのホームページより抜粋 大阪 東京 JPIX JPNAP 合計 JPIX JPNAP 2 0 0 4 年度 7 15 22 106 35 141 2 0 0 5 年6 月 8 18 26 106 46 152 増加率(前年度比) 118% 合計 108% 参考資料:BBIX大阪セミナー資料 IPインフラバックボーンの現状と課題 平成16年7月12日 総務省データ通信課 整備された情報通信インフラ環境を今後どのように活かし情報利活用を促進するかが課題。東京のバック アップ機能として公設民営である府立iDCを大阪都市圏のICTプラットフォームとして有効活用し、 都市情報化を推進する必要。 6 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 大阪都市圏のポテンシャル □東京に代替しうるバランスのとれた情報通信関連産業の集積 情報・非情報の観点でみた各地域の特化係数(=地域の構成比/全国の構成比) <B> 非情報部門 3 ・情報通信関連産業は、あらゆる産業を支えるインフラとしての重 要性を高めている。大阪都市圏は、情報収集・提供(新聞、出版 等)をのぞき、情報通信産業の集積の面において東京に類似した バランスのとれた都市型の産業構造を有する。 <A> 情報部門小計 <A1>情報の創造・生産 2 2.08 1.60 1 0.86 1.08 <A6>情報機器・素材 1.05 0 0.76 0.98 1.17 1.48 1.26 0.93 ・諸機能の東京一極集中で、テロや大規模災害などに対する脆弱性 が指摘されており、大阪都市圏が東京の代替機能を果たすことが 重要になっている。 1.23 <A2>情報の収集・提供 東京 大阪 1.42 0.81 2.24 <A5>情報の伝達 <A3>情報の処理・加工 <A4>教育・訓練 平成17年度 大阪府産業開発研究所調べ □大阪のソフト系IT 産業事業者数は全国2位。ソフト系IT 産業の事業所数上位100 市区町村の中で 大阪市が全国2位。 ・大阪におけるソフトIT産業事業者数(インターネット関連サービス業、ソフトウェア業、情報処理サービス業)は 着実に増加傾向をたどっており、ソフト系IT産業のポテンシャルが高い。 ・上位100位以内には、大阪市(全国2位)を筆頭に、吹田市(34位)、堺市(59位)、東大阪市(73位)、 豊中市(84位)がランキング。特に大阪市内3区(中央区、淀川区、北区)にソフト系IT企業が集積。 大阪市内のIT産業集積地点と事業者数 ソフト系IT 産業事業者推移 2001年9月 事業者数(件) 2002年9月 構成比(%) 事業者数(件) 2005年3月 構成比(%) 事業者数(件) 主な集積地点 構成比(%) 全国 35,782 100.0 36,106 100.0 36,111 100.0 東京都 10,880 30.4 10,993 30.4 10,870 30.1 大阪府 3,336 9.3 3,365 9.3 3,474 9.6 2005年3月 中央区(心斎橋駅) 457 淀川区(新大阪駅) 377 北区(南森町駅) 345 北区(梅田駅) 212 ソフト系IT 産業事業者推移(国土交通省調べ:ソフト系IT産業の実態調査より ) 東京は、特に、「情報の収集・提供(新聞、出版等)」がとりわけ高い。新聞・出版業の本社機能の東京 集中が起因しているものと考えられ、情報分散による国土の安全確保からも是正が課題。大阪の強みを活 かした分野やサービスに特化した情報関連産業の一層の集積に向けた取組みが必要。 7 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 大阪都市圏のポテンシャル □大阪都市圏におけるユビキタス社会実現に向けた先進的取組みの蓄積 大阪都市圏では様々なICT利活用に関する実証実験が、産学官連携による協議会などの関連組織と連携しながらすすめられて いる。とりわけ、防犯や観光など、ユビキタス社会にふさわしい屋外や移動中でも手軽に情報が入手・発信できるプロジェクトが多 く実施されている。H17年度に実施されている実証実験ならびにすでに事業化されている先進的な事例を以下に示す。 ユビキタスシティ@おおさか 大阪大学コミュニケーション デザイン・センター(CSCD) おおさかユビキタスネット ワーク普及促進協議会 ユビキタス街角見守りロボット社会実証実験 大阪ロボット社会実証実験 イニシアティブ(ORi) uシティコンソーシアム ・立命館大学 ・富士電機システムズ㈱ uシティコンソーシアム ◇調査研究活動、セミナーなど開催 ◇実証実験、研究開発の推進 財団法人関西情報・ 産業活性化センター 近畿情報通信協議会 関西情報化実態調査委員会 (株)日立製作所 大阪府 大阪市 茨 木 市 IT(ICタグ)を活用した生徒の安全・安心確保システム構築事業 高千穂交易(株)、NTTコミュニケーションズ(株)、(株)エスキューブ、 財団法人関西情報・産業活性化センター、大阪府 大阪安全・安心まちづくり 支援ICT活用協議会 (大安協) けいはんな情報通信オープンラボ 研究推進協議会 独立行政法人 情報通信研究機構(NICT) 総務省地域安心安全情報共有システム 豊 中 市 枚方市 吹 田 市 豊中市(H16年度)、枚方市(H17年度) 子どもの登下校見守り実証実験 株式会社NAJ、株式会社富士通関西システムズ、自販機オペレーター 住民向けPush型情報提供サービス(IPv6移行実証実験) 中央区 住吉区 堺 市 西日本電信電話株式会社、大阪府、堺市、茨木市 事業化 大阪都市圏IPv6活用推進フォーラム Pitapa (株式会社 スルッとKANSAI) ・ポストペイ(後払い)型ICカード ・Pitapaショッピング加盟店でのお買い物(全国に2,000店舗以上(H18年1月12日現在)) ・阪急電鉄、能勢電鉄、京阪電鉄の利用可(一部路線を除く) ・「ICOCA」相互利用開始(H18年1月21日~)。大阪市交通局(営地下鉄・ニュートラム・バス)で利用開始(H18年2月1日~) ・改札機を通過した際、事前にご登録のケータイにお好みの情報がメール配信される情報サービスを提供 ・事前にご登録頂いた駅の改札機を通過した際、保護者様のケータイに通過情報をメールで配信(2006年1月10日~) ・ANAとのの連携による新カード発行とポイント交換を開始(2006年2月~) 大阪府 実証実験 関連組織 ユビキタス社会実現に向け、実証実験への取組み成果を、今後、事業化ビジネスとして展開することが課 題。ユーザ満足度を把握し、関連組織などとの有機的連携を通じた事業化が求められる。 8 第1章 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の背景と必要性 「e-やんか大阪Ⅱ」策定の必要性 □ ICTの活用による組織の業務改革(BPR)の推進 本府では、全国初となる総務サービスセンター(SSC)事業を2004年4月から稼動させている。人事・給与・ 福利厚生、財務会計、物品調達などの総務事務を、ICTを活用した抜本的な業務改革をつうじて効率化を図り組織 体質の改革を行っている。稼働後も、コールセンターによるサポート運営するなど、eふちょうの実現に取り組んで おり、民間のノウハウを活かした経営改善を図り先進的な取組みを実施している。 □ 府域の電子自治体の推進に向けた府内市町村との連携・協働 府と府内全市町村で構成する大阪電子自治体推進協議会(設立:2002年4月)では、総合行政ネットワーク (LGWAN)府域ネットワークの運用・再整備、オーパススポーツ施設情報システムの運営(2005年12月時 点:14市1町及び大阪府が利用)、共同利用電子入札システムの運用(2004年9月~:府内7市が事業参加) 共同利用電子申請受付システムの運用(2005年4月~)を実施するなど、府内市町村との連携・協働により府域 の電子自治体の構築を推進している。 □ 教育・福祉などさまざまな分野でのICT活用の進展 教育・福祉分野でのICTを活用した取組みも始まっており、教育においては、大阪府教育センターを中心に、教育 コンテンツの利活用の促進やIT活用授業のための研修などをすすめている。福祉分野では「障害者のIT利用日本一」 (大阪府健康福祉アクションプログラム(2004年2月))を掲げ、障害者のIT利用総合支援拠点である「大阪府 ITステーション」(2004年9月に開所)において障害者のIT講習や職業訓練、就労支援、障害者のIT利活用 に関する研究など様々な取組みをすすめている。 □ ICT活用リーディングモデルづくりを通じた都市型新産業の創出 2003年7月にオープンした府立インターネットデータセンターは、IPv6移行実証実験、街角見守りロボッ トなど先進的なユビキタス実証実験のテストベット拠点として活用されており、また、2006年4月からは指定管 理者による管理運営がスタートし、府立iDCセカンドステージとして、真の公設民営にふさわしい安定的・効率的 な経営による、国内外の「ICT基盤拠点」の形成に向けた取組みを推進している。 また、バイオ、ロボット、防犯、セキュリティ、健康サービス、観光、コンテンツ産業などの都市型新産業の育成 につなげるためのICTを活用したプロジェクトをすすめている。 このような成果を踏まえ、国や市場の急速な動きを先取りして、大阪都市圏をさらに活気あふれる情報都 市圏としていくための民産学官連携の新しい戦略となる「e-やんか大阪Ⅱ」の策定が求められている。 9 第2章 ユビキタス社会を先導するための基本方向 情報通信分野の急速な発展の中で、時代は「集中から分散」「ローカルからグローバル」「供給から消費」へ社会全体 が大きく変化してきた。大阪都市圏の果たすべき役割は、ユビキタス社会を先導する大阪を実現 することであり、まさに今、ユビキタス社会がターゲットとして脚光を浴びている中、他に先駆けた具体化 が急務である。真の高度情報化社会につなげるための大阪都市圏の役割は重要であり、以下の3つの役割を 果たすことにより大阪都市圏が先導してユビキタス社会を確固なものとすることが求められる。 大阪都市圏の果たすべき役割 ユビキタス社会に向けた課題 課題に対する考え方 「あらゆる人にとってのわかりやすさ・使いやすさ」など、 利用者としての利便性が高まり、その効果を実感できること を考慮したサービスを考える必要性。 利用者視点にたった サービスの創生 デジタル機器の多機能化・多様化により利便性が高まる反面、 単純機能化によるシンプル性も今後求められる。ハードだけ ではなくソフト(コンテンツなど)やサービスを融合した新 たなサービスプラットフォームづくりが重要。 パーソナルメディア の広がりを大阪再生 の好機として活用 果たすべき役割 東京一極集中の 是正と分散化 「ユニークさ」の追求 整備された情報通信インフラ環境を今後どのように活かし情 報利活用を促進するかが課題。東京のバックアップ機能とし て公設民営である府立iDCを大阪都市圏のICTプラット フォームとして有効活用し、都市情報化を推進する必要。 一極集中した情報機能 の安全性確保 東京は、特に、「情報の収集・提供(新聞、出版等)」がと りわけ高い。情報分散による国土の安全確保からも是正が課 題。大阪の強みを活かした分野やサービスに特化した情報関 連産業の一層の集積に向けた取組みが必要。 地域特性・地域 ポテンシャルの発揮 実証実験への取組み成果を、今後、事業化ビジネスとして展 開することが課題。ユーザ満足度を把握し、関連組織などと の有機的連携を通じた事業化が求められる。 先進的ユニークな実証 実験の成果の事業化 ハブ機能の形成 10 第3章 ユビキタス社会を先導するための基本戦略 再生戦略の基本的考え方 大阪圏に求められているもの ■国家的要請である東京一極集中の是正 と分散化 ■大阪が持つ“強み”を活かした 「ユニークさ」の追求 ■IT資産の棚卸 「知」の大阪 ⇒各種取組みやプロジェクトの抽出とIT資産への選定 異質な知識や多様な世代の知恵が交流し、あら たな結合を起こし、知識創造が絶えず行われる場、“知” の交流・蓄積・創造の仕組みづくりをめざす ■施策の骨太化・バリューチェーン化 ⇒個々の取組みの強化・新たな要素の付加と 取組み間の有機的連携 ■府域内での「深化」と府域外への「拡大」 ⇒東京との格差に敏感になるのではなく東京とは異なる 機能を担う ⇒府域内の取組みや施策の強化と府域を超えた 取組みや施策の連携の実施 e-やんか大阪 ~大阪を超えて~ ■「連携と競争」によるハブ機能の形成 ⇒わが国第二の地位に伴う 少子高齢化社会に向けて、暮ら 責任を果たす しの不安や悩みを解消し、ゆとりある豊かな生活を 実現する手段としてICTを活用し、スト レスのない、真のバリアフリー社会 「癒し」の大阪 をめざす ■ICTを「目的」から「手段」へ ⇒ITを活用して、IT化以外の 大阪都市圏の有する市場・技術・資本等 目的・価値を達成 がアジアの発展に貢献し、アジアの発展は大阪 都市圏の再生に寄与するという形で 「アジア」の中の大阪 のアジアとの共生を図る 「e-やんか大阪」の3つの政策体系の継承 癒しの大阪 アジアの中の大阪 ③健康マネジメント都市戦略 ④安心・安全都市戦略 ⑤U観光立都戦略 ⑥デジタルバックアップ都市戦略 府有資産活用、府民サービス向上・社会貢 献による新しい行政を推進 安心な社会生活の実現と健康や防犯等新た なサービス産業の創生と育成に貢献 アジアを意識した観光産業の活性化と首都 バックアップ機能の充実を推進 基本戦略 ⑦e-コミュニティ戦略 大阪都市圏再生の 9つの主要戦略 ⑧u-シティ戦略 ⑨府立iDC戦略 (パート2) 基盤戦略 新たな事業のサービスプラットフォーム、実証実験のプラットフォームとして 「知」「癒し」「アジア」の戦略を支える共通基盤戦略として推進 Ⅱ人に優しい社会システム 戦略展開 暖かい社会連帯の心を活性化する分野を中心にユビキタス時代に ふさわしいコミュニティの形成をめざす 乗 す消 的) をる費 な構情者 拡築報、 大し通市 をて信民 推い関、 地 進く連域 こ産 と業社 での会 、トの 社 相 会ラ互 連イ間 帯アと とン グそ 市ルれ 場(ら 創 を 造 媒 の 介 相 C to B to Cす み Bず み に C広 が る to ①デジタル文化都市創造戦略 ②情報財務行政新戦略 Ⅲ 知の大阪 to 大 阪 ら し さ の 発 揮 C Ⅰ を野 活 大 発で か 阪 揮先 し 独 進た自 的世の な界歴 モへ史 デの、 ル情文 に報化 よ発、 り信産 大と業 阪Iの 蓄 らC T しの積 さ分を Ⅳ ユニバーサルな情報リテラシー 年齢や経験、障害の有無にかかわらず、あらゆる人が自由に望む情報にア クセスし、安心して情報インフラを利用できる環境づくり e-やんか大阪Ⅱ ~ユビキタス大阪戦略の実現をめざして~ 11 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(①デジタル文化都市創造戦略) 目 標 ブロードバンド時代で急拡大するコンテンツビジネス市場でいち早く大阪らしいコンテンツ発信の総合戦略を展開し、 様々な文化が共生・交流する中で、魅力があふれる“知”の大阪をめざす。 2006年度 拡大するコンテンツ市場規模:約11兆円 (H16年度) 2007年度以降 ・大阪コンテンツの創造・発信・交流の総合的な戦略の展開 ・府有コンテンツの流通促進のための制度策定 ・運用管理事業体立ち上げのための環境整備と組織間調整 ・デジタルコンテンツ産業振興事業などの関連事業との連携 ・海外と比べると日本市場はまだ成長途上 ・世界のコンテンツ市場規模:約107兆円 (米国:54兆円/日本:11兆円)・・・ (H12年現在) ・コンテンツ市場は2030年にGDPの5%(米国並み) と予測(政府の「日本21世紀ビジョン」) ・府有コンテンツの流通促進のための条例施行 ・運用管理事業体立ち上げとシステム運用 ・関連事業の連携強化と拡大 ・民有コンテンツの流通を含めた大阪コンテ ンツのブランド化推進 戦略フレーム ○文化コンテンツの創造 ○大阪デジタルコンテンツビジネスの創造 (デジタル文化都市創造戦略会議<仮称>) (デジタルアーカイブ流通事業) ・文化資産の継承と多面的活用のためのアーカイブ化 ・公共デジタルコンテンツの市場開放(仕組みづくり) ・デジタルコンテンツ流通管理組織の設置によるコ ・大阪コンテンツの創造・発信・交流の総合的な戦略の展開 ・地域ブランドコンテンツの整理とその流通手法の検討 ・流通促進に向けた課題と対応 ンテンツのワンストップサービス デジタルコンテンツの”創造” ○人の交流 ・アジアとの文化交流を促進 ・大阪・アジアアートフェスティバル(CGアニ メーション) 全国に先駆けた自治体版 ○人の交流 ○大阪の魅力 アップ アジアの デジタル文化 都市大阪 ○文化の交流 ○ビジネスの交流 ・コンテンツ制作企業とプロデューサー、コン テンツ流通企業とのビジネスマッチング ・海外企業と大阪企業とのコンテンビジネスを通 じたコラボレーション ・コンテンツプロデューサーをめざす人材の育成 ・コンテンツ業界に関するセミナーや研修等の実施 ・公的機関が発注するコンテンツ制作に関する制作 企業による企画案のコンペとそれら企業の育成支援 ○文化コンテンツの創造 ○大阪デジタルコンテンツビジネスの創造 ・趣味や専門性を通じたワールドワイドな”知” の交流 ・市場やアライアンス先として期待される アジアのコンテンツクリエータ、プロ デューサー等の交流 ○文化の交流 (デジタルコンテンツ産業振興事業) 「大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会」 ・デジタルコンテンツ企画と企業等とのビジネスマッチング ○ビジネスの交流 人・文化・ビジネスの”交流” デジタルコンテンツの 管理活用制度の導入 ○大阪文化 アップ ○官学連携&庁内横断 的連携によるコン テンツ発信 大阪コンテンツの”発信” ○大阪の魅力アップ ・観光財としての文化財コンテンツの提供 ・大阪玄関口へのデジタルコンテンツ の有効活用 ○大阪文化アップ ・おおさか文化再発見事業による大 阪の歴史・文化の情報発信 ○産学連携&庁内横断的連携による コンテンツ発信 ・研究機関との実証実験連携 ・Brand-New Osaka、大阪おいでやすプロ ジェクトなどを活用したアジア・世界への 大阪プレゼンス向上 12 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(②情報財務行政新戦略) 目 標 電子決済市場・ネットオークション市場が急成長 ITの観点から“官庁財務”を徹底的に見直すことにより、 府の保有する既存ストックを活用した予算(財政資源)に 依存しない新しい政策フィールドを開拓する。 ◇オンライン課金決済市場は課金・決済市場は、 H16年度:1244億円 → H21年度:1996億円に拡大*1 ◇ネットショッピング・ネットオークションの売上は、 H16年度:586.6億円(H14年度の2.5倍) *2 ◇インターネット上で決済手続きを完了できる利便性から今後更に利用拡大が期待される。 *1:株式会社野村総合研究所の2005年1月のNEWS RELEASE *2:平成17年版 情報通信白書 ITの観点から 旧来の“官庁財務”を徹底的に見直し! 府財務規則§39~ §53 入札契約 予算編成 官庁財務サイクル 公金収納 予算に依存しない新しい政策フィールド! < 公金支出 > < 公金収納 > 府財務規則§54~ §71 府財務規則§4~ §21 情報財務新戦略が開拓する 公金支出 クレジットカード・電子マネー(電子証紙) 大阪カードなど多彩な決済手段の導入 ・民間並みの便利で快適な公金収納の実現 ・役所の収入事務コストの軽減 ・公金の取はぐれの解消 府財務規則§72~ §89 府証紙徴収条例 府財産交換・譲渡・貸付条例 各手数料条例 府公有財産規則 府税条例 < 公有財産管理 > デジタル文化資産の活用 電子契約の導入 府財務規則§22~ §38 ・発注債権担保融資など新たな中小企業融資 ・下請・ベンチャー企業への取引適正・活性化 情報財務行政新戦略 “官庁財務ビックバン” < 入札・契約 > 公有財産管理 新たな中小企業向け金融市場の創造 ・収入印紙がいらず中小企業のコスト軽減 ・府が保有する文化資産のデジタル化 ・入札から支出まで一貫したIT化の実現 ・効率的な文書管理の実現 ・コンテンツの流通市場の整備 ・デジタル資産管理のための制度整備 官庁財務ビッグバンによる府民サービスの向上と大阪産業の振興! 府の発注力と信用力を活かした 大阪パートナーシップ構想 「大阪パートナーシップカード」構想 ― 府民の善意を社会貢献に ― 構想の背景 ■ 「社会貢献」意欲は、高齢者ほど高い ■ 「社会貢献」は、すでに国民の生活意識に定着 → 1986年(S61年)以来、社会貢献意識を思っている国民の 割合がそうでない国民を一貫して上回る ■ しかし、情報不足や時間の不足などが社会参加の障害に コンテンツクリエーターなどへの新しい資金供給 府信用保証協会の売掛債権担保融資保証 (平成13年2月創設) コンテンツ版バイドール制度の大阪府の コンテンツ発注への導入 → 少子高齢化を迎え、府民の善意を社会貢献につなげる仕 組みが必要 官庁の受注債権担保融資の解禁で 出典:H17.2 内閣府「社会意識に関する世論調査」 府民の善意 出典:H17三菱総研「セカンドライフの社会貢献に関する一般生活者の社会意識調査」 善意の寄付を社会貢献につなぐ3つの障害 ● 信頼できる寄付の受け皿が分からない ● 寄付をする手間と手続きが面倒 ● まとまった資金がない 社会貢献 環境保護 カード 児童福祉 カード 文化振興 カード 利 用 額 の 一 定 率 公共コンテンツ受注の早期資金化 ・平成16年4月 経産省産業構造審議会報告書 ⇒ 立法化に向けた提言 下請代金支払遅延防止法改正 大阪パートナーシップカード:クレジットカードが仲介役になり企業・府民が社会貢献先を選択 利用者 電子債権市場(経済産業省・金融庁) ・平成16年4月から情報成果物(プログラム、放送) や役務などの下請事業者も対象に コンテンツ事業者などの下請取引 の適正化の推進 みどり基金 福祉基金 新しい中小企業向け金融の創造で大阪産業活性化! 文化振興基金 13 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(③健康マネジメント都市戦略) 目 標 産官学医の連携を通じ、ICTを活用した府民の自主的・自立的な健康管理サービスのサポートを推進。 新しい健康サービス産業の育成を通じ、民間主体による地域住民の健康維持増進や府民のQOL向 上をめざした健康で持続可能なライフスタイルを実現する都市圏・大阪の実現をめざす。 2006年度 2007年度以降 ヘルスマネジメント体制の確立 自主的な健康行動様式を創出(府民への提案) INPUT INPUT項目は、サービス内容に応じて各 種組み合わせしてネットワーク上(Webお よび電話)から取得 Plan 健康づくり相談 食育相談 メンタル相談 ・・・etc 地域 生活習慣改善指導サービス 職域健康管理サービス ・・・etc 学域 See& Check ⇒ Action 住民 バイタルデータ 健康データベース 郵送血液検査 ・・・etc 健康レシピ&食材の提供 運動指導サービス 快眠支援サービス ・・・etc 問診データ (質問画面に 対する入力) 取 組 事 例 挙動データ ・歩数 ・消費カロリー 職域 自己疾患情報など ・カルテ情報 ・診療科目 ・病名 ・アレルギー既往歴 ・居住地域 食事画像 挙動データ (歩数、消費カロリー、 睡眠状況等) D0 住民中心のヘルスマネジメント バイタルデータ ・心電 ・体温 ・血圧 ・体脂肪 ・体重 ・血糖値 ・SpO2など 血液 便 痰など 推計値 2001年 2001年 2010年 2010年 市場規模 12兆円 12兆円 20兆円 20兆円 雇用者数 200万人 200万人 300万人 300万人 医療費推計 30兆円 30兆円 38兆円 38兆円 (×1.6倍) 1.6倍) (×1.5倍) 1.5倍) (厚労省推計42 兆円) (厚労省推計42兆円) 健康増進活動などの推進 による医療費抑制効果 ▲4兆円 *1:経済産業省「健康サービス産業創造研究会報告書 平成15年6月 回 線 OUTPUT OUTPUT項目は、メール、Web、電話、郵送 (あるいはその組合せ)など様々のパターンで サービス展開。 健康 アドバイス 食事画像 (摂取料理画像) 私の健康カルテ ダイエットアドバイス 人間ドック紹介 ・・・etc 健康サービス産業の市場規模*1 イ ン タ ー ネ ッ ト / 公 衆 回 線 相談に対する 回答 個人健康DB の構築 摂取カロリー 栄養バランス評価など 疾患管理 アドバイス ダイエット アドバイス 各種医療機関情報 人間ドックの紹介など 検診 結果 ★血液は定性検査 から定量検査へ 各種相談内容 生活確認情報 体動など 緊急通報 マンパワー出動 (救命支援) 14 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(④安心・安全都市戦略) 目 標 安心して暮らせるまち大阪の実現に向け、ユビキタスICTの活用や地域 のセキュリティにかかわるコミュニティビジネスの育成など、少子高齢化 に対応した地域コミュニティの活性化をめざす。 2006年度 2007年度以降 実証実験を総括しシンボル プロジェクト化 シンボルプロジェクトの事業化と 新たな実証実験への取組み セキュリティ産業の拡大 犯罪の増加等に対するセキュリティ意識の浸透、セキュリティ情報への社会的ニーズ の高まりを受け、社会の安全・安心を支える防犯設備関連市場が拡大 <近畿地域の特徴> ・全国シェアの2割以上をしめる防犯設備機器の製造業が集積(約7割強が中小企業) ・1970年代にセンサ技術を活用したベンチャー企業が多数創業。現在、年間売上 高が100億円以上が35.9%を占め、成長発展中 「アンキーモ」プロジェクト*をベースとした取組み *「アンキーモ」プロジェクトとは、大安協(大阪安全・安心まちづくり支援ICT活用協議会)が、協議会企画型シンボルプロジェクトとして実施する総合的 なICT活用、ユビキタス地域安全の実現のための社会実証実験 [技術面] ■要素技術の一体的統合・運用 ・大安協における各プロジェクトの機能・技術を体系的に整理・結合し、 統合的な運用を可能とする包括実験 ■都市型地域社会を高度化・健全化する情報流通技術 ・公道、街頭、駅等不特定多数が集まる空間における包括的な地域安全 システムの実現 ・上記空間に加え、家庭、学校・職場など、様々な場所・多様な生活シー ンをシームレスにつなぐユビキタスシステムの実現 [社会面] ■受益者負担の実現社会による参画意識の醸成 ■地域住民参画型のITシステム実現による主体者意識の醸成 ■「私」と「公」のバランスのとれた住民意識の醸成 ■他の地域へのパイロットモデルの提供 情報家電ネットワーク 各種セキュリティネットワーク 各実験の情報処理 システム等 情報転送/流通ネットワーク アドホック ネットワーク 各エリアにおける セキュリティセンサー システム&ネットワーク:自販機、街角等 地域コミュニ ティの活性 化 ・ユビキタスな情報収集と分析 ・相互運用性の高い高速ネットワーク ・堅牢な情報セキュリティ ・徹底した情報マネジメント 住民の地域活動への 積極的な参加 15 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(⑤U観光立都戦略) 目 標 国内・アジアからの大阪への旅行者が快適に安心して観光サービスを受けられる環境を整えることに 期待される観光産業 より、来阪リピーターを増加させ、にぎわいある街と観光産業の活性化につなげる観光立都大阪をめ ◇大阪を訪れるアジアの観光客は年々拡大傾向。 ざす。 (年間100万人を超える) 2006年度 2007年度以降 情報発信機能の強化と実践 新規観光ビジネスモデルの形成 継続的な情報発信の実践と新たな発信チャネルの創生 観光ビジネスモデルの実用化をめざした実証実験の実践 今求められていること 海 外 のへ の 強情 化報 発 信 海 外 か のら 強の 化受 入 体 制 正しい大阪情報の発信 期待される効果 ◇中国人観光客は団体旅行で初めての訪日が多 く、東京-京阪神間の旅程が大半。 ◇観光目的としてショッピングも重視 ◇大阪で多額の買い物をする潜在要素があり。 (日本滞在中に買い物で平均約17万円を消費) 目指すべき方向 経済波及効果 発信メディアの多言語対応 大阪イメージの向上 アジアに向けた 情報発信機能の強化 海外ニーズに合致した地域情報の発信 地域資産の掘り起こしと コンテンツづくり サポータの育成 受入基盤の整備 観光ビジネスの振興 大阪への魅力と興味 の誘発 ホスピタリティの 向上 大阪への観光客誘致活動 官民連携施策の推進 公共サービス 利便性の向上 新たな集客産業ビジネス モデルの創出 携帯電話、ロボット、モバイル 端末、ICタグなどICTを 活かした魅力ある都市づくり 16 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(⑥デジタルバックアップ都市戦略) 目 標 国内ストレージサービス市場の成長 関西広域圏の自治体や国の機関、放送事業者、ライフライン企業との連携を図 り、地上デジタル放送やインターネットによる放送・通信の融合を通じて、防災や 災害情報を全国に発信しうる重厚な都市情報集積をもつ首都機能のバックアッ プ都市をめざす。 ◇自然災害やシステムダウンにそなえストレージサービスの利用 ニーズが高まっている。 ◇国内ストレージサービス市場*1 ・2004年売上実績:145億円(対前年比5.4%増) ・2005年~2009年までの年平均成長率:13.8%と予測 *地デジ市場:2004年:741億円→2008年:18128億円*2 *1:PC-Webzinn No.161/jul-2005 より *2:株式会社野村総合研究所の2005年1月のNEWS RELEASEより ◆自治体情報を蓄積・集約し、迅速かつ正確に提供 ◆ライフライン情報をeおおさかiDCに集約し、住 民へ迅速かつ正確に情報を提供 自治体からの情報提供先と他の自治体への情報参照先を一元化 することで、行政境界を越えた災害時情報を効果的に提供 国の機関 市町村 ・地方整備局 ・気象庁 府県 パソコン 家庭 コミュニティ 災害時の情報の参照先を一元化し、住民への迅速かつ正確なライフ ライン情報を提供 ライフライン企業 情報提供メディア ・広域放送局 ・県域放送局 ・CATV局 インターネット 府立iDC 家庭用テレビ 携帯電話 地上デジタル放送 カーナビ ◆住民による防災・災害時情報の参照・取得の効率化 ・災害時に住民が必要とする情報を、体系的に整理された情報 からワンストップで迅速に入手 ・輻輳のない経路からの情報入手と地域性のある情報入手が可能 ◆府立iDCに一元的に集約された災害時情報を参照し、 住民へワンストップかつ体系的に情報提供 ・放送波の利用により、輻輳のない経路で情報を提供 ・プッシュ型配信により、防災情報(避難勧告等)を発信 17 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(⑦e-コミュニティ戦略) 目 標 eおおさかiDC(府立iDC)を活用し、官民連携で新しい公的サービスを担いうる地域産業の育成と地 期待される新たなICTサービス ◇インターネットビジネスの活発化 域コミュニティの実現のための拠点化づくりをめざす。 ・ネットショッピング・ネットオークションの売上が 基幹サービス ・iDC利活用促進への普及・啓発 ・ネットワークやサーバ等の運用支援 ・ASPによるサービス提供 2006年度 2007年度以降 自治体・公共団体への 基幹サービスの展開 大阪Orientedの新規アプリケーション・ 情報提供サービスの展開 H16年度:586.6億円(H14年度の2.5倍)*1 ◇インターネット広告費(H16年度:1814億円)がTV、 新聞、雑誌に次ぐ広告メディアに。(H16年度にラジ オ広告費を上回る)*1 ◇企業連携によるワンストップサービスの需要増 ・引越しに伴う電気・ガス・水道・電話など手続きをワ ンストップで手続きができるサービスの利用者が増加。 (H16年度:約5万人(H14年度の2.3倍に)*1 *1:平成17年版 情報通信白書 事業概要 今後の展開 コミュニケーションポータル 『地域ポータル事業』の活性化 地域密着の住民参加型ポータルサイト運営 関西の情報拠点たるコミュニケーションポータル ・大阪圏で展開されている広域地域ポータルの運営に 参画し、地域ポータルの事業化展開をめざす。 コンテンツ提供 eコ ミ ュ ニ テ ィ 戦 略 プ ロ ジ ェ ク ト 民間事業者等 地域経済 『公共性の高いサービス事業の創生と充実』 サービスコンテンツマネジメント 公共・公益的なASPサービスの提供 ・関西引越し手続きサービス ・メール配信サービス「おおさか・れんらくん」 ・GIS-ASP「わがまちマップ」 など ・住民の安全・安心に関る情報発信をサポートする アプリケーションやツールの創生 ・官民連携で住民に対して付加価値の高い情報を オンタイムで提供 ・地図情報を活用し、視認性の高い行政情報発信 の実現 地域住民 サービス提供 地域 ICT基盤サービス iDCファシリティーを活用した、公共性の高いICT基盤サービス ISPサービス ・コネクティビティー 対象 ・CMS ・Webホスティング 運用管理サービス(24H×365D) 『ICT基盤事業の確立と展開』 ・共同利用電子申請へのISPサービス提供等を通じ、 府立iDCにおけるISPサービス事業の基盤を確立。 ・府内自治体向けのWeb系情報発信ソリューションを メニュー化して提供。 府内の市町村や 公共団体 ファシリティーサービス提供(ラック、コネクティビティー等) ファシリティー サービス 大阪府立インターネットデータセンター 『eおおさかiDC』 18 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(⑧u-シティ戦略) 目 標 ロボット市場・ICタグ市場の拡大 街角に遍在する自動販売機を、新たな社会サービスツールとして活用するビジ ネスモデルを確立し、ユビキタス社会実現のためのプラットホームとして活用し た「u‐シティ(ユビキタスシティ)」の構築をめざす。 ◇日本のロボット市場の現状 【現在】製造品出荷額等:約4,300億円(産業用ロボット) 【今後】国内市場規模(2010年予測、生活分野での市場が伸びる。) ①約1.8兆円(経済産業省「新産業創造戦略」H16.5) ②約3兆円((社)日本ロボット工業会、H13.5) ◇電子タグの市場は広範な用途が期待されており、今後大きな市場となっていくことが予測。 電子タグ(RFID)関連市場規模の中長期予測 [フェーズⅠ] 防犯(緊急時通報、情報収集、居場所確認など) [フェーズⅡ] 防災・観光(被災地の情報収集、避難情報、ライブ映像、混雑状況、道順や交通 機関の案内など情報提供) 2000年 2006年度 2007年度以降 街角見守りロボット実証実験の検証・継続。 観光防犯等新たな機能の展開。 事業化に向けた体制づくり。 2008年 2013年 10 132 431 アプリケーション市場 0 184 1,051 応用・活用市場 5 3,837 27,453 ベース市場 総務省「中長期における電波利 用の展望と行政が果たすべき役 割」情報通信審議会答申 (2003.7.30)より フェーズⅡ 観光 実施内容、スケジュール、支援施策等 知覚 システム メッシュ ネットワーク 2005 ただ今の待ち時 間は、○○分です。 なんば駅より 地下鉄に乗って下さ い。また途中の自 販機に聞いて下さい。 <展開イメージ> <スケジュール> 研究開発 実証実験 情報 エージェント 街角ロボット(愛知万博) 京都 神戸 大阪圏 フェーズⅠ 2006 フェーズⅠ 学校 防犯 フェーズⅡ ライブ 映像 公園 大阪 派出所 防犯センター 通報 2007 映像・警報・音声 2008 観光情報 時間、拝観料、 混雑状況 交通情報 天気 など 次の通りを左に 曲がると寺です。 現在、桜が見頃です。 防犯 出動 防災・観光 防犯ベル 事業化 <事業化にむけて> 1.研究開発・実証実験の国プロジェクトの予算確保 2.実証実験に際しての規制緩和 (電波利用許可、自動販売機などの公共の場所への 設置許可) 3.社会実証実験をつうじ、社会ニーズを反映したシス テムの実用化 4.管理センター(防犯センター等)の運営体制の整備 知的センサ フェーズⅡ 防災 映像・警報・音声 ビーッ! 避難 携帯電話 映像・警報・音声 自治体(防災センター) 防犯ベル連携 津波が来ます。 高い場所に逃げて下さい。 B公民館に避難 してください。 津波警報 避難 避難情報の提供 マンションエリア 19 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略(⑨公共iDC戦略 パート2) 目 標 府立iDCの機能を指定管理者制度導入を契機にグレードアップし、名実共に「公 設民営」としての管理・運営体制を備え、さらなる戦略的な事業展開を推進する 国内外の「ICT基盤拠点」をめざす。 2006年度 指定管理者制度導入による施設管理運営 の活性化と効率化 2007年度以降 さらなる効率化による安定的な施設運営の継続 と戦略的事業展開 『1st ステージから2ndステージへの進化』 これまでの施設整備・運営の狙い 情報の安全性確保 ・ICT利用頻度が高まる世の中におけ る情報通信に対する危機管理の支援 電子政府/電子自治体の推進 ・電子政府/電子自治体の基盤としての 府立iDC活用促進 ITコスト削減 ・共同アウトソーシング、システム運用 サービス等による経費コスト削減 東京一極集中のリスク回避 ・災害や有事による首都機能、企業中枢 機能の危機分散への寄与 大阪経済の発展 ・情報管理/情報提供に関する基盤サービス ・先進的実証実験の場の提供 ・情報通信産業の集積 ・ネットワークビジネスの活性化 国内データセンターサービス市場は引き続き成長 ◇国内市場規模:4,486億円(2,004年)/対前年比15.7%の成長 ◇2003年から2008年まで年間平均成長率14.8%で推移し、2008年に は7,712億円に達するものと予測 ◇ユーザー企業が重視する項目は、価格、サービス内容/品質、 サービス提供者の3つに集約 「国内データセンターサービス市場2003年の分析と2004年~2007年の予測」より IDC Japan株式会社調べ 一層の攻勢に転じる2ndステージ 中小企業など多様な利用者の集客 ・iDC利用推進員制度の発足とその活動 による顧客層の拡大 ・サービス利用拡大による安全かつ効率的 なICTシステムの運用支援 エスクローサービスなどの広域的な利用誘致 ・本格的なエスクローサービスの提供推進 ・ISMS認証取得を契機としたセキュリ テイサービスの展開 ・危機管理の観点から国土の情報バック アップ機能施設としての誘致促進 先進的なユビキタス実証実験テストベット 拠点として活用 ・通信放送融合(地上デジタル放送、デジタ ルコンテンツ配信の融合) ・IPv6の利活用促進 ・先進的ICT技術を活用した実証実験の テストベット拠点としての活用 推し公 進い設 攻民 め営 のに 事ふ 業さ をわ フを強 ォ有固 ーすな ムるセ と情キ し ュ て報リ 利プテ 用ラィ 促ッ ト機 進 能 20 第4章 大阪都市圏再生の9つの主要戦略と主要関連プロジェクト 9つの主要戦略 取組みの方向性 ①デジタル文化都 市創造戦略 ブロードバンド時代で急拡大するコンテンツビジネス市場 でいち早く大阪らしいコンテンツ発信の総合戦略を展開し、 様々な文化が共生・交流する中で、魅力があふれる“知” の大阪をめざす。 ②情報財務行政新 戦略 ITの観点から“官庁財務”を徹底的に見直すことにより、 府の保有する既存ストックを活用した予算(財政資源)に 依存しない新しい政策フィールドを開拓する。 ③健康マネジメン ト都市戦略 産官学医の連携を通じ、ICTを活用し府民の産官学医の 連携を通じ、ICTを活用し府民の自主的・自立的な健康管 理サービスのサポートを推進。地域住民の健康維持増進 や新しい健康サービス産業の育成を通じ、府民のQOL向 上をめざした健康で持続可能なライフスタイルを実現する 都市圏・大阪の実現をめざす。 現在活動中のプロジェクト 関連プロジェクト例 ■デジタルアーカイブ流通研究会 ■コンテンツ知財情報文化創造都市づくり研究会 ■大阪デジタルコンテンツファンド(仮称) ■大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会 ■都市計画情報のインターネット提供 ■扇町創造村構想 ■大阪南デジタル化社会推進研究会 ■NPO千里アーカイブステーション:デジタル・サイエンス&カルチャー・ミュージアム事業 ■けいはんなヒューマンエルキューブクラスター:知的クラスター創成事業 ■デジタルときわ荘プロジェクト ■高度電子自治体特区 ■インターネット公売 ■公金収納(電子収納)研究 ■電子契約導入研究 ■大阪パートナーシップカード構想 「知の大阪 「癒し」の大 阪 基 盤 ■大阪安全安心まちづくり支援ICT活用協議会 ・安全安心ポータルサイト ・IT(ICタグ)を活用した児童生徒の安心安全 確保システム構築事業 ・子どもの登下校見守り ・地域安心安全情報共有システム など ■大阪府警察情報提供ネットワークシステム ■池田市:ANSINメールシステム ■大阪版農産物トレーサビリティーの推進 ④安心・安全都市 戦略 安心して暮らせるまち大阪の実現に向け、ユビキタスICT の活用や地域のセキュリティにかかわるコミュニティビジ ネスの育成など、少子高齢化に対応した地域コミュニティ の活性化をめざす。 ⑤U観光立都戦略 国内・アジアからの大阪への旅行者が快適に安心して観 光サービスを受けられる環境を整えることにより、来阪リ ピーターを増加させ、にぎわいある街と観光産業の活性 化につなげる観光立都大阪をめざす。 ■大阪ブランド戦略 ■大阪おいでやすプロジェクト ■近畿総合通信局:ICTの利活用による観光振興に関する調査研究 ■(財)大阪観光コンベンションセンタ協会:グルメOSAKA多言語e-menu ■中国人民元カードによるショッピング環境の整備 関西広域圏の自治体や放送事業者、ライフライン企業と の連携を図り、地上デジタル放送やインターネットによる 放送・通信の融合を通じて、防災や災害情報を全国に発 信しうる重厚な都市情報産業集積をもつ首都機能のバッ クアップ都市をめざす。 ■関西広域連携協議会と民放5局との連携にるワンセ グ利活用 ■近畿情報ネット推進協議会:近畿地方整備局が整備する光ファイバー網を活用した防災情報の共有など ⑥デジタルバック アップ都市戦略 大阪府立インターネットデータセンター(府立iDC)を活用 し、官民連携で新しい公的サービスを担いうる地域産業 の育成と地域コミュニティの実現のための拠点化づくりを めざす。 ■関西手続きワンストップ事業 ■大電協連携事業 ■GISASP ■納付書印刷ASP ■メール配信ASP ■都市計画情報のインターネット提供サービス(ASP事業) ⑦e-コミュニ ティ戦略 ⑧u-シティ戦略 街角に遍在する自動販売機を、新たな社会サービスツー ルとして活用するビジネスモデルを確立し、ユビキタス社 会実現のためのプラットホームとして活用した「u‐シティ (ユビキタスシティ)」の構築をめざす。 ■Uシティ構想(防犯) ・街角見守りロボット ■大阪ロボット社会実証実験イニシアティブ(ORi) ■公共空間における移動支援ロボット ■Uシティ構想(観光) ■Uシティ構想(防災) ⑨公共iDC戦略 (パート2) 府立iDCの機能を指定管理者制度導入を契機にグレード アップし、名実共に「公設民営」としての管理・運営体制を 備え、さらなる戦略的な事業展開を推進する国内外の「IC T基盤拠点」をめざす。 「アジア」の 中の大阪 AP ■大阪健康サービス産業創造協議会 ・おおさか健・美わくわくプロジェクト ・ヘルスマネジメント研究会 ■地域健康相談ネットワーク推進事業(彩都地域) PF ■先進的公共DC、府内DC、オーパス ■街角見守りロボット、健康情報支援 ■CDC ■通信放送融合、IPv6実証実験 ■重要情報保管サービス、分散保管サービス 21 実現に向けて 保有資産の利活用パワーアップ 先進モデルの進化 ■行政と民間が多様な形で連携するPPP(パ ブリック・プライベート・パートナーシップ) など創意工夫あふれる取組みの推進 ・行政コストの削減 ・公的サービスの質の向上 ■大阪都市圏の官民の保有資産の利活用 促進を一層パワーアップ ・大阪都市圏の集積産業の利活用 ・デジタルコンテンツの利活用 もの 情報 3要素の 交流の活性化 総合力結集のための プラットフォームづくり 人 ■インターネットを通じたアジア・世界への情報発信や相互交流の輪を展開 ■都市コミュニティを成熟させるためのオール大阪の総合力を結集したプラットフォームづくり に向けたコアとなるユビキタスHQ(ヘッドクォータ)機能の必要性 ユビキタス社会を先導する 元気な大阪 の実現 第4章 各種プロジェクトを推進する大阪都市圏のICTポテンシャルマップ ▲関西バイオ情報ハイウェイ構想 ▲大阪スマートICカード連携(池田) ●大阪大学(豊中) ▲彩都メディア村構想 ▲千里アーカイブスステーション ●千里国際情報財団 ▲大阪スマートICカード連携(枚方) ●大阪大学(吹田) ●千里ライフサイエンス財団 ◆IDCサービス(門真) 松下電工 ●国立民族学博物館 新大阪エリア ・情報系中小企業数 377 ・クリエイティブ系専門学校 2(東淀川区) ◆TIS ●インターメディウム研究所 ●大阪工業大学 ●彩都メディアラボ ◆IDCサービス(吹田) ●関西大学 ●摂南大学 新大阪エリア 心斎橋エリア ・情報系中小企業数 457 ・クリエイティブ系専門学校 2(中央区) ◎ギガビットネットワーク (アクセスポイント) ★incueit ◎毎日放送 ◎大阪タワー ◆C&WIDC ◎毎日放送 大 阪 梅田 ◆さくらインターネット(北区) 南森町エリア ・情報系中小企業数 345 ・クリエイティブ系専門学校 15(北区) エリア ◆ケイ・スクエア(北区・福島区) 凡例 梅田エリア ・情報系中小企業数 212 ◆ケイ・スクエア ●関西情報・産業 南森町エリア ◆NITDATA堂島MMR ◎関西テレビ 情報活性化C ◎関西マルチメディア ◆ケイオプティコムデータセンタ ★中之島図書館 ◎FM大阪 ◎NTT(堂島) ★Team DoGA ◆メディアコネクト ◎テレビ大阪 京 ◆NTTスマートコネクト 橋 □USJ ●大阪電気通信大学 ★大阪ヘルスケアネット ★エルおおさかIT ◎FMosaka ワーク普及推進機構 インキュベーター ◎毎日放送(USJスタジオ) ◎KDDI(OBP) ◆KDDI ★グローバル・ベンチャー ◆NextStage IDC ◆iNETVASS(西区) ◎IMnet(アクセスポイント) ◆Sing Tel ΣXPA ・フォーラム ★けいはんなヒューマンエル ◆MCIデータソリューション ◎読売テレビ キューブクラスタ ★関西広域連携協議会 □松下電器、富士通、NEC ★マイドームおおさか ★大阪科学技術C ◎NHK ◆ZAQサーバハウジングサービス 情報系ベンチャー等 集積エリア ★:情報系インキュベート拠点 ◎:放送局・情報通信系拠点 ◆:iDC拠点 ●:大学・研究系拠点 ▲:プロジェクト・構想 □:その他関連施設 心斎橋エリア ★大阪産業創造館 ▲ものづくり情報拠点構想(東大阪) ▲船場デジタルタウン構想 難波エリア ▲アメリカ村デジタルシティ構想 難波エリア ・情報系中小企業数 132 ★大阪国際交流センター ◎OMP(湊町) JR環状 □大阪府ITステーション 天 王 寺 ◆S-CUBE iDC(堺) ソフト系IT 産業事業者 大阪市内のIT産業集積地点と事業者数 2005年3月 事業者数(件) 主な集積地点 構成比(%) 全国 36,111 100.0 東京都 10,870 30.1 大阪府 ●大阪市立大学 2005年3月 中央区(心斎橋駅) 457 淀川区(新大阪駅) 377 北区(南森町駅) 345 ●大阪府立大学 ▲大阪スマートICカード連携(羽曳野) ●大阪府立産業技術総合研究所 北区(梅田駅) 212 ソフト系IT 産業事業者推移(国土交通省調べ:ソフト系IT産業の実態調査より ) 3,474 9.6 22 「e―やんか大阪」フレーム (参考) (2003年6月) 情報通信技術(IT)を活用した“大阪圏”再生戦略の策定に向けて 実現に向けて 経過・背景 経 過 ■大阪府行政情報化推進計画(平成10年3月) ■情報通信白書「情報化とは」(平成12年3月)大阪のICT化の現状 ■大阪IT宣言(平成12年9月)産業再生プログラム(案) ■eふちょうアクションプラン(平成13年3月)電子自治体化計画 ■大阪ITナビゲータ(平成13年3月)大阪都市圏のICT推進の方向性・指針 ■大阪都市圏再生戦略(平成13年7月)都市再生の提案 総合力の結集 ■多様な主体間の有機的連携 ⇒総体として“大阪圏”の再生につながる ■府民との協働 ■広域連携 ⇒効率的に効果的な成果が生み出されるよう、それぞれ関係する主体によって 円滑にかつ迅速に具体的な行動が起こされる仕組みづくりが重要 大阪ITナビゲーター 2001年3月 具 体 化 「資産」の活用 異質の知識・知恵どうしが交流し、新たな結合を 起こし、知識創造が絶えず行われる場の形成、 “知”の大阪 仕組みづくり デジタルコンテンツビジネスの強化の強化 ソフトウェア/ソリューションビジネスの強化 IT創都“大阪”の形成 背 景 ■情報化の東京一極集中が加速 ■経済の長期低迷・“大阪圏”の危機的状況の表われ ■情報通信網やiDCの基盤整備の進 策定にあたって 大阪の目指すべき姿 なぜいまなのか ■「本格的なネットワーク」社会の到来 ⇒誰もがいつでもどこでもつながる(ユビキタス)社会 ■政策の新展開が待たれる2003年度 府立iDCの活用、eふちょうアクションプラン改訂、国IT基本戦略改訂 “アジア”の中の大阪 2003年6月 暮らしの不安や悩みを解消し住民福祉の向上を図る手 段としてITを活用し、ストレスのない、真のバリア・フリー 社会を目指す アクションプランへの深化 ■eやんか大阪(案)として発表 ⇒アクション例の意見募集 ⇒具体的アクションの推進と拡充 e―やんか大阪 ~大阪を越えて~ “安心・安全な街”大阪の形成 “人材”大阪を目指した教育・能力開発の推進 官民連携による住民の利便性向上 ■府立iDCの活用 ■“Brand-new Osaka”大阪ブランド戦略との連携 “大阪圏”の有する市場・技術・資本等がアジアの 発展に貢献し、“大阪圏”の再生に寄与するという 形でのアジアとの共生を図る アジアへのアピール アジアからの呼び込み アジアとのビジネス交流の活性化共通市場の形成 今後の進め方 “癒し”の大阪 大阪圏に求められているものとは ■国家的要請である東京一極集中の是正と分散化 ■大阪が持つ“強み”を活かした「ユニークさ」の追求 ⇒東京との格差に敏感になるのではなく、東京とは異なる機能を担う ■「連携と競争」によるハブ機能の形成 ⇒わが国第二の地位に伴う責任を果たす 再生戦略の基本的考え方 ■IT資産の「棚卸」 ICT関係の取り組みプロジェクトの点検、資産の活用可能性の整理 ■施策・取り組みの「骨太化・バリューチェーン化」 ICTを目的でなく手段として大阪圏の目指すべき目的・価値を達成 ■大阪府域内での「深化」と大阪府域外への「拡大」 戦略具体化を進める 行政内部から府全体へ IT推進プラン 2004年3月 具体的アクション例 ■重点アクションプランの具体化 デジタルコンテンツ振興、CDC、大阪ブランド戦略など ■先進的実証実験プロジェクトへの取組み 健康サービス産業、安全まちづくりIT活用、IPv6など ■大阪都市圏のICT連携強化 大阪市とのコンテンツ連携振興(BB協、CGアニメ)など ■『アジアの中の大阪』に向けた取組 外国人旅行者が快適に安心して観光できるまちづくり 23
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