RTLinuxを用いた磁気浮上システム の制御に関する研究 電気工学科5年20番 寺西 由佳 指導教員 河合康典 1 はじめに リアルタイムシステムは, 時間的な制約を伴う 処理をおこなうもので, 工場やプラントなどの制 御装置をはじめとし, 身近なところでは音声や映 像の処理を行う携帯電話などもリアルタイムシス テムといえる. そこで, 本研究では磁気浮上システムの制御 装置にリアルタイムシステムの1つである RTLinuxを適用することを考える. 本稿では, RTLinuxの概要を示し, 磁気浮上システムへの 適用,RTLinuxのインストール手順を示す. 2 RTLinuxとは・・・? リアルタイムシステム 制御システムでは一定時間に処理を 確実に終了しなければならない場合 がある. このような実時間性と許容時 間内に処理の完了を保証する処理方 式のことをいう. Linux 自由に再配布することのできる独立 したオペレーティングシステム(OS) RTLinux Linuxを使用し, ハードウェアリアルタ イム処理を実現するためのOS 3 他のOSと比較 UNIX • システムコードレベルで交換性あり • UNIX・Linux向けに書かれたプログラムは最小 限の作業で他のシステム上でコンパイル・実行 可能 • シェアウェアである 4 他のOSと比較 MS-DOS • マルチユーザ及びマルチタスキングをサポートし ない • 他のOSに対する相互協調性が貧しい • Linuxに含まれているネットワークソフトウェア、 開発プログラム、多くのユーティリティープログラ ムをサポートしていない WindowsはMS-DOSの影響をすべて受ける。 5 磁気浮上システムへの適用 各種バージョン □ー○=△ △ミリ足りない!! カーネル Red Hat Linux RTLinux 電流を流せ 電磁石 DA 調節指示 AD 位置情報 2.4.20 9 3.2 AD/DAボード型式 Interface PCI-360116 赤外線 発光部 受信部 ○ミリ 鉄球 6 インストール 1. 2. Kgccのインストール RTLinux、Linuxカーネルの入手 公式サイト http://www.rtlinuxfree.com 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. カーネルのパッチあて作業 Linuxカーネルイメージの構築 カーネルイメージを起動するローダーの設定 RTLinuxのパッチをあてたLinuxの起動 RTLinuxのコンパイル RTLinuxのディレクトリ構成 RTLinuxのサンプルプログラムの実行 7 今後の課題 AD/DAボードを制御装置として用いるたのプ ログラミングとそのプログラムに実装する制御則 の設計をおこなう。 おわりに RTLinuxの概要を示し, 磁気浮上システムへ の適用,RTLinuxのインストール手順を示した. 8
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