1. 公共経済学概論 1.1 混合経済 1.混合経済 政府・公共部門と民間部門で構成される経済 • 政府・公共部門の活動 – 治安維持、上下水道、治水・治山、国防、公共交通機関、公教育、 社会保障 など • 民間部門の活動 – 企業活動、非営利団体 など 1.1 混合経済 • 混合経済の課題 – 政府と民間活動の適切な境界はどこか? – どのような分野にどこまで政府は介入すべき か? • 経済学の役割⇒公共部門と民間部門の長所 と限界を指摘する 1.2 政府活動の存在意義 • 市場の失敗 – 寡占・独占 – 正の外部性・負の外部性 – 公共財 • 衡平性の問題 1.3 政府の失敗-その原因 • 公共選択の問題 – 対立する社会的目標を調整する公正なルールが 存在しない – 公共選択の結果が必ずしも社会的最適を目指す とは限らない • 実行主体の問題 – 政治家・官僚の利益と国民の利益の対立 1.4 政府の役割に関する議論 • 重商主義者(18世紀フランス) – 貿易と産業の促進のために政府が積極的役割を 果たすべき • 自由放任主義<レッセフェール>(19世紀) – 市場の役割の重視 =見えざる手スミス(1776諸 国民の富) 1.4 政府の役割に関する議論 近代の議論 • ジョン・ケネス・ガルブレイス – 政府は積極的役割を果たすべき • ミルトン・フリードマン ジョージ・スティグラー – 限定的な役割を果たすべき 1.5 「政府」の定義 1. 選挙で選ばれるか、または選出された者に 任命された者が運営の責任をもつ 2. 民間機関の持たない強制権を持つ 1.5 「政府」の定義 • 公共部門 – 一般政府 (外交、防衛、社会保障など)と、 – 公共事業 (現業、公益法人)を含めて公共部門 1.6 公共部門と基本的な経済問題 • 経済学とは希少性の問題 – 何が生産されるべきか • 公共財生産と私的財生産のトレードオフ – どのように生産されるべきか • 効率性にすぐれた財・サービスの供給形態はどのよう なものか。 1.6 公共部門と基本的な経済問題 • 分配問題 – 費用面 • どのような租税制度も人によって有利不利がある。 – 受益面 • 公共財として何が供給されるかよって、大きな厚生を 得る人とそうでない人とが生じうる。 授業計画 2.厚生経済学の基本定理 3.公共財 4.外部性 5.自然独占
© Copyright 2025 ExpyDoc