平成27年4月1日 校 長 決 定 平成27年度東京都立中野工業高等学校 学校経営計画(全日制課程) 東京都立中野工業高等学校長 1 鴻野 誠 目指す学校 本校は企業等への就職を目指す学校である。そのために、「あいさつを大事にして職業人として の立ち居振る舞いができる生徒」 、 「就職試験に合格できる学力の定着」を育成目標として掲げ、総 合技術科の特色を生かして、教職員が学習指導、進路指導、生活指導等に組織的に取り組む学校を 目指す。 以下に具体的な学校像14点を示す。 (1) 人権尊重を基盤とした教育活動を推進し、いじめや体罰の無い学校 (2) 企業や保護者から信頼され、ものづくりを通して社会に貢献していく人材を育てる学校 (3) 法令を守り社是・社訓、就業規則の内容を理解し適正に職務を遂行できる態度を着実に身につけ させる学校 (4) 将来、就業先で上司から指示、指導・助言された内容を素直に履行できる態度を育てる学校 (5) 各種仕様書をつくることのできる基礎的な技能と、読み書き計算の能力を着実に身につけさせる 学校 (6) 「おはようございます」 、 「こんにちは」 、 「さようなら」、 「お願いします」 、 「ありがとうございま した」の挨拶などが確実にできる生徒を育てる学校 (7) 日本国の一員として納税の義務を果たし、社会に貢献できる職業人を育てる学校 (8) 基本的生活習慣を育成するとともに、規範意識をもった人間を育てる学校 (9) 自分自身を大切にするとともに、他者に対しても同じように思いやることのできる生徒を育てる 学校 (10) 上記(1)から(9)についてすべての生徒が達成できるように、教職員が一丸となって生徒に必要な 態度と能力を身につけさせる学校 (11) 保護者・地域から信頼され、保護者・地域と一体となって教育が推進できる学校 (12) 教育活動の円滑な実施に向け、自律経営推進予算の手続きの遵守による計画的な予算執行を行う 学校 (13) 就職に結びつく学力の基礎・基本を定着させる学校 (14) 教職員の服務の厳正を図り、服務事故のない学校 以上の具体的な学校像を実現するために、法令遵守(コンプライアンス compliance)の徹底と説 明責任(アカウンタビリティ accountability)を果たす。 2 平成27年度キャンペーン「もっと生徒を外に出せ!」 今年度は26年度キャンペーン「生徒を外に出せ!」をさらに発展させ、 「もっと生徒を外へ出せ!」 を教職員共通実践キャンペーンとして設定します。 生徒の自己肯定感を高め、社会における自らの役割を認識させるため、教員が意図的、計画的に生 徒を外部へ連れ出し、幅広い学習環境・題材を与えることにより、生徒が活躍できる場を充実させて ください。生徒を学校外で行われる様々な大会やイベント等に積極的にチャレンジさせ、学校内では 出会うことのできない人々から評価されることで、生徒が校内だけでなく、学外からも評価される空 間を広げるよう先生方から生徒に働きかけて頂きたいと思います。 <先生方から生徒への働きかけの例示> インターンシップへのチャレンジ、工業科生徒研究成果発表大会へのチャレンジ、清掃活動「クリ ーンアップキャンペーンNOGATA」、企業見学参加、部活動等の対外試合へのチャレンジ、コン 1 クール・コンテストへのチャレンジ、海外派遣研修・留学等へのチャレンジ、野方地域祭り等、ボラ ンティア活動へのチャレンジ、国家資格等へのチャレンジ など。 なお「教職員も外に出て!」キャンペーンも継続いたしますので、学校外で学んだことを本校の教 育活動にどんどん取り入れていってください。 3 中期的目標と方策 (1) 目標 本校の教育課程に設置された食品工業科目、工業化学科目、機械科目の特色を出し、新たに電気 工事関係、環境設備関係科目の導入の検討を継続させ、産業界から求められる人材を育成するため の教育課程を創造し、東京都の基本計画を見据えながら校舎の改築及び施設・設備の改修の検討を 進めることで、地域企業及び地域住民や保護者から支持される学校づくりを推進する。 (2) 方策 ① 地域の関係団体及び企業、都民などへのニーズを把握するとともに、新たな学校の設置目標 を確認する。 ② 東京都中小企業公社、商工会議所、地域の若者サポステ等の協力を得て、中野区周辺地域の ものづくり企業等との間で本校生徒の企業見学やインターンシップを一層推進する。 ③ ①②を基に、学習指導要領に対応した教育課程の調査及び先行実践校の事例研究を継続して 行い、中野工業高校ならではの新たな教育課程を開発する。 ④ 校舎の改築及び施設・設備の改修について、東京都、中野区その他関係部署との連絡調整を 図りながら検討するとともに、学校改革企画・総務部を中心に、学科改編を含めた検討を進め る。 4 今年度の取組目標と方策 (1)教育活動の目標と方策 ア 学校経営・組織体制<教育効果を高める学校組織づくり> ① 組織原則に従って職務を遂行する。教職員が各職層に応じた自らの職責を理解し、その権限 と責任の範囲で積極的に教育活動に臨み、個々の教員の仕事の抱え込みを防ぎ、相互に支え合 う組織体制をつくることで、教職員集団としてのチーム力を高める。職員朝会を最大限活用し、 勤務開始時に全教職員の顔が見える形で情報の共有化を図る。さらに執務室環境整備の更なる 促進を図るために、机上本棚の一段化など、職員室環境の整備・改善を一層徹底する。 ② 服務事故防止研修を年間7回実施し、服務の厳正に期するとともに、保護者や地域住民との 接遇マナーに心がけ、都民・地域から信頼される学校づくりを行うことで、服務事故0を達成 する。 ③ 都立学校情報セキュリティ対策基準等を遵守し、個人情報の管理を徹底する。 ④ 校舎の改築及び施設・設備の改修に関する検討委員会を設置し、教育課程や予算などの基本 計画を着実に進める。 ⑤ 入学してきた生徒に対して責任をもって指導し、中途退学率10%以下を目指す。 ⑥ 中野区立第六中学校跡地を地域の防災拠点として、また、授業や部活動など教育活動の場と して計画的に活用し、適正に管理する。 イ 学習指導 <分かる授業の一層の充実> ① 基礎・基本の定着と学習意欲の向上を図るため、生徒による授業評価の「授業が分かりやす い」の回答率80%以上を目指す。 ② 教員のICT機器を活用した授業の実施率75%以上を目指す。 ③ 都立学校学力スタンダードに取り組み、授業改善や生徒の学力の向上を図る。 ④ 各類型ごとに課題研究の成果をまとめて公開課題研究発表会を実施する。 ⑤ 技能スタンダードに基づいて、系統的な資格取得や検定等の合格のための指導を充実させ、 2 多様な分野における技能・技術の定着を図る。 ⑥ 学校図書館機能を充実させ、各教科で行う調べ学習や課題研究を進めるうえで調査研究に必 要な図書の選定を計画的に行う。 ウ 進路指導 <行けるところから、行きたいところを目指し、つかみ取る> ① 1学年から3学年までの体系的なキャリア教育を一層充実させるため、進路指導部を中心に キャリア教育全体計画に基づき各学年と各類型との連携を図った取組を充実させる。 ② 2学年の就職希望者全員を対象にインターンシップを実施するため、進路部と2学年、各類 型の教員等全員で「一人一社企業開拓」を実施し、民間企業と連携した専門教育を推進する。 ③ 生徒が自己理解を深め、自己有用感がもてるように、関係機関と連携した進路ガイダンスや 進路指導を推進すると共に、就職試験に通用する学力(SPI 検査や作文力)や技能(資格取得) を身に付けさせ、進路決定率100%を目指す。 エ 生活指導 <平成27年度規範意識向上推進モデル校としての取組> ① 家庭との連携や遅刻防止のための指導をさらに徹底するために 9 月に遅刻防止月間を定め、 遅刻・欠席や中途退学の防止に向けて組織的に取り組み、授業の出席率95%以上を目指す。 ② あいさつの励行、清潔感のある身だしなみなど、公共のマナーを向上させる指導を行う。 ③ 頭髪指導を3回実施し、継続して改善のための指導を行うことで茶髪0を目指す。 オ 特別活動・部活動 <学校行事・部活動・生徒会活動の活性化> ① 学校行事、生徒会活動等を通して、生徒が学校への帰属意識を高められるようにする。 ② 部活動や生徒会活動を活性化させ、各学校行事の参加率100%、部活動への加入率は6 0%以上を目指す。 カ 健康・防災・安全 <健康教育、安全教育等の推進> ① 地域との連携・協力を得ながら年間4回以上の避難訓練を実施する。その内の1回を1泊2 日で行う学校での宿泊防災訓練を野方南自治会、野方二丁目町会、中野区と連携し、今年度は 中野区立第六中学校跡地を活用した避難訓練を実施する。 ② 保護者との連携を十分に図り、心の教育、安全教育、健康教育、食育等を推進する。今年度 は特に「特別な支援を必要とする生徒への支援のあり方」に関する研修をシンポジウム形式で 行い、生徒の健全育成を家庭ぐるみで推進していく。 ③ スクールカウンセリング委員会を毎月実施し、スクールカウンセラーと教員の連携をさらに 深化させるとともに、外部講師による人権尊重に関する講演会を年1回、校内研修を年3回実 施し、組織的な相談体制を構築する。 キ 募集・広報活動 <本校の教育のよさを紹介> ① 一日体験入学(1回) 、学校見学会(2回、参加者250人以上) 、学校説明会(3回、参加 者500人以上)を実施し、入学選抜の応募倍率を推薦に基づく選抜、学力検査に基づく選抜 共に1.5倍以上を目指す。 ② 中学校と連携した出前授業や説明会を5回以上実施し、小中学生を対象とした「わくわくど きどき夏休み工作スタジオ」を(2回、参加者60人以上)実施する。 ③ ホームページに掲載する内容を一層充実・発展させ、本校の教育活動を都民に広く情報発信 (授業日は毎日更新)するとともに、メディアを活用して、応募者の拡大を図る。都民を対象 に、公開講座や施設開放を行う都立学校開放事業やボランティア活動に取り組む。 ク 経営企画室による学校経営参画 ① 校長の経営目標を達成するため、施設設備のあり方や予算執行について戦略的に計画し、提 言する。 ② 学校の教育効果を高めるために教職員と連携を図りながら事業の企画の段階から参画する。 ③ 校内手続きを円滑に進めるためのマニュアル等の整備や業務の透明化を図り、教職員との役 3 割分担を明確にし、事故を起こさないため、適正な事務を執行する。 (2)重点目標と方策(※緊急事案発生の際は管理職の指示により全教職員で対応する) ア 全教職員による生活指導の徹底 ① 平成 26 年度末改訂「平成 27 年度 生徒手帳」の生徒心得等に示す本校のルールに基づき 全教職員が生徒に対して基準に忠実に指導すること。 ② 生徒には、平成 26 年度末改訂「平成 27 年度 生徒手帳」を教材として LHR や学年集会、 全校集会、授業中等のあらゆる教育活動場面でルールの確認をさせ確実に履行させること。 ③ 計画的に遅刻・欠席をしようとする生徒に対して考え方を変える指導の徹底 ④ 制服の着こなし指導の徹底:男子(制服ボタンの適正着用) 女子(リボンの適正着用・スカート丈の適正着用) ⑤ 生徒が教員(大人)に対する不適切な言葉遣いについては、機を逃さずその場で丁寧に指 導して、言い直しをさせる。 ⑥ 全教職員は積極的に生徒や他の教職員に挨拶をすること。生徒から挨拶が来るのを待つの ではなく、挨拶が無くても教員側から生徒の目を見て積極的に挨拶をすること。 ⑦ 朝の立ち番に加え、校内外において生徒の問題行動を見過ごすことなくその場で毅然とし た指導を実施する。 ⑧ 授業開始・終了時の挨拶は勿論、教員が率先して生徒に挨拶し言葉遣いを適時指導する。 ⑨ 机上に飲食物、スマートフォン・携帯、鏡等授業に必要の無いものを出さない指導を徹底 する。 ⑩ 教員が率先してゴミを拾い、清掃をすることで生徒に対応を促す。 イ 全教職員によるキャリア教育の推進 ① 1 年企業見学への対応(事前事後指導含む) ・・・・・・企業訪問・生徒引率の実施 ② 2 年インターンシップへの対応(事前事後指導含む)・・企業訪問・生徒引率の実施 ※平成 26 年度末進路指導主任が作成した、「キャリア教育の流れ(分掌相関関与図)」に沿って 平成 27 年度インターンシップ事業を実施すること。 ※実施後は、 「平成 26 年度インターンシップ実施報告」を基に「平成 27 年度インターンシップ 実施計画」を作成・配布すること。 ③ 全学年 SPI・作文・面接指導を実施する。 (特に 3 年は一定期間集中的に実施) ④ 所属分掌に関係なく全教職員が企業訪問を実施し、本校生徒の就職指導に活用する。 ウ 全教職員による生徒の実態に応じた授業改善 ① ICT を取り入れた授業を学期に 1 回以上実施する。 ② 人権感覚を磨き丁寧な言葉遣いによる生徒対応をすること。 ③ 教科担任は授業に責任をもち主体的に生徒を指導し、解決が困難な場合は担任・生活指導部 と連携する。 ④ 特別な支援が必要と思われる生徒への「学校生活支援カード」の作成・実施 ⑤ 生徒の学習成果を積極的に発表させる。(東京都高等学校工業科生徒研究成果発表会、東京 都産業教育作文コンクール、各種スポーツ大会公式戦、高校生ものづくりコンテスト等) エ 服務・管理の徹底 ① 学年経営案、学級経営案、部活動年間計画等の事前提出とこれに基づく適正な活動 ② 休暇・職免等処理簿の事前提出 ③ 職務上の上司への報告、連絡、相談の徹底 オ 学年・担任 ① 教育目標や育成目標をホームルーム教室等に掲示し成長目標を生徒に知らしめる。 ② 学年経営案の作成・実施・評価・改善(学年主任) ・・学年目標の設定と達成 4 ③ 学級経営案の作成・実施・評価・改善(担任)・・・・学級目標の設定と達成 ④ ホームルーム年間指導計画の作成・実施・評価・改善(担任) ⑤ 生徒指導要録は年度末の3月第4週の金曜日を提出期限日とし、この日までに完成させ提 出すること ⑥ 担任を窓口とした組織的な保護者対応(保護者から反感や誤解を生まない適切な対応) ⑦ 学年主任、担任団(生活指導担当・進路指導担当)の連携 カ 分掌主任(教科主任を含む) ① 分掌主任は担当分掌の年間計画及び分掌事務組織表等を作成し担当分掌の取組目標を設定 し、校長の許可を得た後に所属職員に周知・実施させ、年度末までに評価・改善を行う。 ② 分掌主任は所属職員の業務遂行における進行管理を適切に行い必要な指導・助言を行う。 ③ 教科主任は「週ごとの指導計画」の内容確認後、押印して教務主任に遅滞無く提出する。 ※ 教科主任は内容に不備があれば指導し改善を求める。 ※ 教務主任は内容を確認・押印後、遅滞無く副校長に提出する。 ④ 教科主任の指導の下、各科目の年間指導計画の作成・実施・評価・改善を行う。 キ 部活動顧問の職務活動の定型化 ① 担当する部の年間活動計画及び組織表を作成し、これを生徒指導部主任がまとめ副校長に提 出すること。 ② ①に沿って活動を行い、変更点等があれば適宜修正したものを事前に副校長に提出し許可を 得ること。 ③ 自己申告時の当初申告で部活動の活動目標を明確に設定し、複数の顧問が配置されている部 では各顧問の役割を明確にすること。 ④ 複数顧問が配置された部については、主顧問から各顧問の貢献度について申告させ、これを 参考に部活動に関する業績評価を行う。 ⑤ 活動を通して得られた成果等について適宜管理職に文書等見える形で報告すること。報告の 無い成果については業績評価の対象にならない場合がある。 ⑥ 部活動は特別活動の一環であり活動を通して規範意識や社会常識が身に付くものである。 従って公式戦等での勝利が無くとも、活動に秩序があり生徒が人間的に成長した姿が明らかに なっている部活動は生徒の変容をもって評価する。具体的には校内で出会う教員以外の来校者 にも自然に挨拶ができるようになることや学校のルールに沿った服装、頭髪、そして社会人と して恥ずかしくない言動ができること等があげられる。(勝利至上主義ではない人間形成機能 としての部活動の成果を積極的に評価していきます。) ク 全日制課程、定時制課程共用実習室及び実習機器等の環境整備と衛生管理 全日制課程と定時制課程の実習助手は共同利用する実習室及び実習機器は相互に連携をとりつ つ適切に環境整備と衛生管理につとめること。 ケ 産業教育設備等 仕様書作成における厳守事項 ① 仕様書作成は実習助手の職務として行うこととする。 ② 類型長は実習助手に対して必要な指導・助言を行い仕様書作成作業の進行管理を行う。 ③ 真に生徒の実態に適した必要最低限の性能を有する安価な機器を選定すること。 ④ あったらいいな!という機能を盛り込まないこと。 ⑤ 全日制課程、定時制課程生徒数の最大値プラス予備 1~2 台の台数とすること。 ⑥ 業者との接触は原則として経営企画室コーナーで行うこと。但し、実習場所等で話をすると きには経営企画室の産振等施設担当を立会いの下で行うこと。 ⑦ 業者に内部機密情報は絶対に漏らさないこと。 ⑧ 全定協力して期日までに仕様書を仕上げること。 5
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