鳥渕氏

京都の酪農を盛り上げたい。
そして地域に感謝。
京都府綾部市:鳥渕
大樹
1.経営の経過
平成14年
民間企業を退職後、実家の鳥渕牧場を手伝いながら独立を決意
父とともに経営基盤となる土地探し
平成15年
京都府綾部市に、(有) BIG TREE FARM 設立
牛舎(200 頭規模)、搾乳施設及び堆肥舎竣工
初妊牛 225 頭導入
生乳出荷開始
平成16年
日量約6t
牛舎(200 頭規模)増設及び初妊牛増頭(200 頭)
400 頭規模へ
平成17年
糞尿焼却炉竣工
平成19年
生乳出荷量が、初めて日量 13tを超える
平成24年
第8回全日本ブラック&ホワイトショー
未経産ミドルクラスチャンピオン受賞
平成25年
中部日本ブラック&ホワイトショー
第5部未経産チャンピオン受賞
- 25 -
2.地域の概況
<京都府>
京都府は、本州の中央付近、近畿地方に位置し、北部は日本海に面しており、
西から南東方向に長さ約 140kmの細長い形状をしています。府全体の 75%以上
が山地・丘陵地からなり、標高 1,000m以下の低山地帯を形成しています。
北部の舞鶴湾は、国際貿易港として、北海道のみならず、中国、ロシアへの海
路の要所として知られており、漁業が発達しています。また、リアス式海岸とい
う特徴があり、付近の展望タワーからの景色は、近畿百景第1位にも選ばれたこ
とがあります。
中部は、黒豆や小豆などの栽培や加工、松茸の収穫、京都府の木のシンボルで
ある「北山杉」などの農業・林業が盛んです。
都城・平安京をもつ南部は、観光業が強く、清水寺や金閣寺など世界遺産に登
録されたたくさんのお寺があります。
<綾部市>
綾部市は、京都府の中央北寄りに位置し、美しい自然環境や豊かな里山・田園
に囲まれた都市です。また、平和と歴史・文化に彩られた市街地を有し、ものづ
くりを中心とする多様な産業が集積し、京阪神と日本海地域をつなぐ交通の要衝
地であることなど、地方小都市ながらさまざまな機能や特性がバランスよく備わ
っている重要な都市です。
地域の酪農状況(農林畜産統計
京都府
25.2.1 現在)
酪農家戸数
乳牛飼養頭数
1戸当たり頭数
76 戸
4,740 頭
62.4 頭
綾部市
京都市
- 26 -
3.経営方針
(1)「思いやりの心」を持つ
私自身が大切にしていることで、スタッフに対してもよく話しているのが、
「思いやりの心」を持つことです。掃除ひとつとっても、思いやりの心で取
り組めば、「次の人が気持ちいいように」「次の人が使いやすいように」とな
ります。
当然のことながら、牛に対しても「思いやりの心」は忘れません。牛がい
てこそ酪農ができる、牛のおかげで私たちは生活できることを肝に銘じて仕
事に取り組んでいます。
(2)「感性・感覚を磨く」
牛飼いの基本は、牛の状態を見て、日々の変化をいかに感じ取るかにある
と考えていますので、スタッフには、もっともっと牛に興味を抱き、牛の行
動の変化から「どのようなサインを感じ取るか」、「次に何をしたらよいか」、
「本当にこれでよいか」を自問自答し、正解へ導いていけるような「感性・
感覚」をしっかりと磨いて欲しいと思っています。
(3)「日々楽しく、新しいことにチャレンジ」
私は、酪農現場を毎日新鮮に感じています。相手が動物だからということ
もあるかもしれませんが、作業は同じでも、牛の状態は毎日変化しており、
その変化を追うことが楽しみになっています。また、牛の変化同様にスタッ
フが日々成長し、生き生きと仕事に取り組む姿を見るのも楽しみの一つです。
そして、これまでに実践してこなかった新しいことにチャレンジしたいとい
う気持ちを常々強く持っており、その一例として、6月から粗飼料の一部を
北海道産のコーンサイレージに変更しています。数日のうちにその効果が表
れて、乳牛の状態も良くなったと感じています。他にも多くの新しいことに
取り組んでいます。
また、今回の経営発表大会という貴重な機会をいただいたことにも感謝し
ています。
- 27 -
4.経営のスタイル
牛舎構造
:フリーバーン
搾乳方法
:20 頭ダブル・パラレルパーラー方式
給餌方式
:TMR方式
スタッフ
経営規模
正規・パート
本 人
10 名
1名
11 名
搾 乳 牛
乾乳・育成牛
飼養頭数計
360 頭
40 頭
400 頭
- 28 -
合
計
N
出
入
り
口
堆肥
売り場
飼料
倉庫
車両
消毒
ミーティング室
事務所
バルク室
事務所
脱
臭
槽
患畜・育成舎
ミルキング
パーラー 待機場
圃 場
水処理施設
休
憩
室
糞尿焼
却施設
堆肥舎
A牛舎
(泌乳最盛期~中期)
B牛舎
(泌乳初期・後期・乾乳)
牧場レイアウト(土地面積7万㎡)
5.経営面での特徴
(1)健康な牛づくり
牛を健康に管理し、病気を予防し、事故を減らすことを第一に考えています。
そのため、毎日、一頭一頭の牛をよく観察し、牛の状態が極端に悪くならないよ
う、共済獣医師と密に情報を共有しています。
また、休息環境、採食環境、搾乳環境の3大環境のカウコンフォートを追求し、
乳牛がゆったりと反芻横臥できる牛舎環境を目指しています。休息環境では牛床
に使用している戻し堆肥の良質化を図っています。採食環境ではTMRのメニュ
ーが濃厚過多にならないようにし、暑熱時には乳牛の過肥を防いでいます。搾乳
環境では、スタッフの搾乳技術の向上、パーラーでのミスト散布を実施していま
す。そして何より、牛一頭一頭に「思いやりの心」を持って接することを心掛け
ています。
年度末の比較で、平均産次数は平成 22 年度:3.1、平成 23 年度:3.2、平成 24
年度:3.4 となっており、長命連産が叶っています。
牛群構成(平成 25 年 3 月末現在)
初産
2産
3産
4産
5 産以上
頭数(頭)
76
79
78
67
100
比率(%)
19.0
19.7
19.5
16.8
25.0
- 29 -
ゆったりと反芻横臥している乳牛
(2)糞尿処理対策
① 糞尿焼却施設
平成 18 年に糞尿焼却施設を建設し、
現在は1日 200 頭分(糞9t、尿 2.6
t)の糞尿を処理しています。生の糞
尿を乾燥させ、その乾燥糞を焼却し、
その熱で生の糞尿を乾燥させるとい
う設備となっております。勿論、環境
に配慮し、排ガスや灰は法的に定めら
れているダイオキシンなどの環境汚
染物質の検査を行い、安全を確認して
います。
糞尿焼却施設
② 戻し堆肥
牛床のベッド敷料として戻し堆肥を使用しています。過去にオガクズ中のクレ
ブシエラにより乳房炎が多発したことがあり、家畜保健所や共済獣医師の協力に
より、改善するに至りました。現在は、生糞にオガクズ、石灰、堆肥発酵促進剤
を混合し、切り返して発熱させることで、良質な戻し堆肥を作ることが実現でき
ています。
- 30 -
③ 堆肥販売
堆肥は、地元綾部市の田畑への散布、近隣地域を含めダンプカーによるバラ積
みでの配達の他、30~40 リットルの袋詰めにしたものの販売も進めています。
④ 堆肥舎の建設
地元の方々のご理解やご協力を得ながら堆肥舎の建設をすすめ、これまで以上
に環境に配慮した良質な堆肥の製造にも力を入れています。
(3)ミーティングの開催とスタッフのレベルアップ
毎夕の作業終了後に、必ずスタッフ間でミーティングを行い、翌日以降の課題
や、当日の業務報告をして情報を共有しています。そして、月に1回、繁殖、乳
量、子牛、乳房炎、その他の疾病などの現状をテーマごとに分析し、改善策など
についての勉強会を開催しています。勉強会では、中期的な目標を定めることに
よって、スタッフが毎日の作業に対して常に前向きな姿勢で臨むことができると
考えています。さらに、私からスタッフへの直接の指導だけでなく、各種研修や
講座への参加や、資格取得への啓発のほか、家畜保健所や様々なメーカーの協力
を得て、更に専門的な研修を牧場で開催し、知識や技術のレベルアップを目指し
ています。
家畜保健所の先生による勉強会
飼料、薬品メーカーなど
を交えての勉強会
(4)共進会への出品
共進会には、牛が好きで牛飼いとして参加したい面と、スタッフの励みになる
のではないかとの面から積極的に出品しています。
また、これまでに「全日本B&Wショウ(第8回)
」
「中部日本B&Wショウ(第
38 回)
」
「京都府ホルスタインショウ(第2回)
」などで、上位入賞を果たすこと
ができましたが、私たちの牧場だけでなく、決して畜産が盛んではない「京都の
- 31 -
酪農(畜産)
」を全国にアピールするチャンスにもなるのではないかと思って取
り組んでいます。
さらに、京都府立農芸高校という、
実際に乳牛を飼養しながら畜産を学
べる学校があり、府外の共進会へ出品
して活躍していますが、その生徒たち
の取り組みを一緒になって盛り上げ
ていきたいという思いもあります。
中部 B&W ショウ
第 5 部未経産チャンピオン ロイ
(5)安全安心への取り組み
生乳情報や薬品管理などポジティ
ブリスト制度に則った記録・記帳を通
し、スタッフ自身の自覚も高めながら
出荷生乳が安全安心であることをし
っかりと担保しています。
また、家畜保健所の指導も受けなが
ら、牧場入口などの消毒や牧場入場者
の記録を徹底しています。
さらに、出荷前のバルク生乳の簡易
抗生物質検査を実施することにより、
一層の危害防止に努めています。
牧場入り口消毒場
6.飼養管理で心掛けていること
(1)牛群管理
牛群は、泌乳中期~最盛期を高泌乳牛群(A)と、泌乳初期、後期を低泌乳牛
群(B)の搾乳牛2群に加え、乾乳牛は分娩前 60~14 日(前期)と、それ以降
(後期)の2群に分けて管理しています。肢の悪い牛、疾病にかかった牛、分娩
後観察が必要な牛をつなぎ牛舎に移し、完治すると、フリーバーンの牛群に戻す
ようにしています。
- 32 -
(2)TMR給与
朝と夕方の搾乳後に調製したTMRが食べられるよう給与し、頻繁に餌押しす
ることで、食い込み量を増やすよう心掛けています。TMR中の粗飼料の品質に
はこだわりがあり、すべてプレミアム品を使用しています。
そして、濃厚飼料を多給せず粗濃比をバランスよく給与することは、ルーメン
アシドーシスなどの疾病を防ぎ、過肥を防止し、健康な牛をつくることの基本だ
と考えています。そのため、泌乳初期~最盛期の給与メニューは次表の通り粗濃
比 50:50 となるように設計しています。また中期・後期の牛群には、TMRの給
与量を減らし、良質のチモシーをトップドレスすることで粗飼料の比率を1割程
度上げるようにしています。
TMRのメニュー
飼料
粗飼料
kg
濃厚飼料
kg
アルファ
6
配合飼料
10
スーダン
2
大麦
1
チモシー
5
ビートパルプ
1
蛋白サプリメント
1
ビール粕
3.3
粗濃比
50.2 : 49.8
一列に並んで採食している乳牛
調整した TMR
(3)乳牛データ管理
飼養している乳牛 400 頭分の健康状態・繁殖状況をパソコンとタブレットPC
で管理しています。患畜牛用のノートも併用しており、スタッフ、共済獣医師と
の情報共有に役立てています。
- 33 -
(4)乾乳日数短縮へのチャレンジ
乾乳日数を通常の 60 日から 40 日に短縮した管理に試験的にチャレンジしてい
ます。対象は、乾乳時に乳量が 15kgを超えている個体で、乾乳日数が減るこ
とによって、乳牛の体内(ルーメンや乳房)の回復が遅れないように、良質な粗
飼料の飽食や適切なミネラル分の給与は欠かしていません。
現在のところ大きな問題もなく、繁殖成績の向上や乳量の増加を期待しています。
(5)暑熱対策
牛舎屋根にスプリンクラーで散水し、気化熱で屋根全体を冷やしています。そ
して、今年からは、20 基ほどの送風機を羽の直径が従来の 120%の大型のものに
変更しました。また、送風機の角度
を牛体に当てるように向けていた
従来のものに加えて、今回導入した
大型の送風機は、牛舎全体に風が吹
き抜けるよう角度を調整しました。
さらに、搾乳時に牛体の上部へミ
スト散布を行い、熱がこもりやすい
パーラー内でのヒートストレスを
低減するとともに、気化熱によって、
搾乳後の牛体を冷やしています。
大型の送風機
(6)乳房炎対策
軽度の乳房炎の場合は、抗生物質だけに頼らず、乳牛自体の自然治癒能力に任
せて回復するようにしています。前搾りの段階で乳房炎の疑いのある乳房には、赤
いラッカーでマーキングし、半日間様子を見ます。このうちの半数以上は、抗生物
質を使用することなく回復していますので、動物用医薬品の使用を減らすためにも、
健康な牛づくりを継続していきたいと考えております。
また、バーンミーティングを通じて、搾乳時のスタッフの搾乳手順や手法を統
一することで、乳房への負担を軽減することも実現できています。
7.地域との関わり
(1)幼稚園児、小学生、森永乳業(株)新入社員の牧場見学・研修の受け入れ
綾部市内の幼稚園、小学校の団体での牧場見学を常時受け入れています。また、
森永乳業が実施している酪農研修の一環として、新入社員の牧場見学を平成 20
- 34 -
年から毎年受け入れています。この交流の中で、酪農の現場や仕事を知ってもら
うだけでなく、生命の尊さや、牛が命がけで出産をする中で牛乳が作られている
ことを伝えています。
小学生見学
森永乳業(株)新入社員見学
(2)酪農だけでなく、より地域と密接な関係を
数年前、地域との関係を築いていく中で耕作されていない畑があることを聞き
ました。そこで、平成 24 年度から畑に獣害防止の網を張るなどの準備をすすめ、
平成 25 年度より黒大豆と小豆の栽培を始めています。6月に種を植え、秋口の
収穫を予定しています。
牧場で作った堆肥を畑に還元することだけが目的ではなく、畑や作物の管理に
あたって、地域の方や、障害者の自立を支援されているNPO法人などにも協力
してもらうなど、地域の活性化に繋がればと考えて取り組んでいます。
8.今後の目標
(1)繁殖能力の維持・向上
乳牛を健康に飼うことを目指した結果、平均産次数が順調に伸びてきました。
その反面、乳牛の高齢化などで受胎率が低下し、平均分娩間隔が伸びる傾向にあ
りますので、適度な乳牛の更新が必要と考えています。
また、遺伝的に繁殖能力の高い乳牛の導入やET(受精卵移植)による、優秀
な後継牛の確保にもさらに努めていきたいと考えています。
(2)飼養効率アップ
飼料価格が高騰する中、1頭当たりの飼料コストを下げるために単価だけで判
- 35 -
断せず、飼料の品質にこだわり、乳牛の健康を維持しつつ、乳量確保をしたいと
考えています。乾物で計算するとコーンサイレージなどは高価ですが、このよう
な理由から飼料メニューを変更しました。
また、飼料効率もコーンサイレージの変更により、1.34 から 1.46 に上昇していま
すので、今後も効率をより一層改善させていきたいと考えています。
※飼料効率(Feed Efficiency)
:飼料 1kg から作られる牛乳=平均個体乳量(kg)
÷乾物摂取量(kg)
(3)収益の改善と経営規模拡大
健全な牧場経営を目指し、今年から経理・財務の専門知識を有する事務員を採
用し、経営内容を経理・財務面から精査することでキャッシュフローをはじめ、
収益の改善に努めていきたいと考えています。また、酪農家戸数が全国的に減少
傾向にある中で、京都の生産基盤を守るためにも、地元の理解を得ながら、規模
拡大により経営をさらに安定させていきたいと考えています。
(4)更なる情報発信と縁を大切にする
京都の酪農を盛り上げるために、共進会での上位入賞を多くの新聞社に取り上
げてもらったり、消費者の方に乳牛・酪農に興味を持ってもらえるよう牧場での
取り組みを余すことなくホームページやブログで情報発信しています。また、共
進会を通じて京都農芸高校との関わりを持つ中で、卒業生の従業員採用を現在検討
しています。
酪農業界は元より業界以外の方との出会いや関わりが増え、牧場経営のプラス
となる貴重な情報が得られることもあります。改めて、その縁を大切にし、もっ
ともっと多くの方々と関わりたいと思っています。
(有)BIG TREE FARM を設立し、今年で満 10 年となります。このように牧場経営を
継続してこられたのも、乳牛に関わるキッカケ作りは勿論のこと、私が小さい頃から、
時には厳しく接し、時には温かく見守ってくれた両親・家族があってこそだと本当に
感謝しています。
そして、牧場スタッフの日々の努力だけでなく、様々な関係機関、協力業者のご支
援・ご協力があり、また、地域の方々には、大型車両の通行などでご迷惑をお掛けし
ていますが、牧場の運営にご理解くださり、大変感謝しています。
牧場の設立からこれまでの期間は黎明期であり、これからが当牧場にとって大きな
山だと考えています。この山を成長期となるチャンスと捉え、より新しいことにチャ
レンジしていきたいと考えています。
- 36 -
最後に、これまでの縁を大切に、さらに人と人のつながりを広げていくなかで、京
都を中心とした地域や酪農を盛り上げていくことを目指していきます。
- 37 -
9.経営の推移
項目
年 度
規
模
乳
質
状繁
況殖
409
5
5
5
育成牛(頭)
20
20
20
子牛(頭)
25
25
25
445
446
459
6
7
8
3,992,256
3,975,193
4,095,330
10,107
10,038
10,013
未経産牛(頭)
合 計
総乳量<哺乳・自家消費用含む>(kg)
経産牛1頭当り乳量(kg)
乳脂率(%)
3.80
3.86
3.80
無脂乳固形分率(%)
8.71
8.73
8.71
体細胞数(万個/ml)
18.5
14.1
14.1
細菌数(万個/ml)
1.6
1.7
1.6
平均種付回数(回)
3.2
3.7
3.2
分娩間隔(ヶ月)
15.0
15.0
15.2
411,470,127
412,876,614
420,214,873
27,020,007
26,879,528
22,878,101
45.20
50.40
50.64
総乳代(円)
経
営
分
析
平成24年
396
労働力(人)
乳
量
平成23年
395
経産牛(頭)
飼
養
頭
数
平成22年
子牛・育成牛・肥育牛販売代金(円)
乳飼比(%)
30,472,068
総農業所得(円)
6.82
所得率(%)
86.54
生乳1kg当り生産費(円)
- 38 -
10.経営の成果
(1)当期費用と生産原価
(単位:円)
科 目
金 額
経産牛1頭当
生乳1kg当
金 額
金 額
摘 要
購
入
飼
料
費
212,791,134
520,272
51.96
自
給
飼
料
費
0
0
0.00
費
14,541,765
35,554
3.55
雇
用
40,625,023
99,328
9.92 外注費含む
家
族
8,000,000
19,560
1.95 1
48,625,023
118,888
11.87
敷
労
働
費
料
計
素
牛
購
入
費
0
0
0.00
診
療
衛
生
費
16,656,910
40,726
4.07
水
道
光
熱
費
7,254,629
17,737
1.77
動
力
費
6,281,909
15,359
1.53
種
付
料
2,881,571
7,045
0.70
牛
48,819,258
119,362
11.92
建 物 ・ 構 築 物
10,084,691
24,657
2.46
機
11,708,630
28,627
2.86
70,612,579
172,647
17.24
費
10,540,138
25,771
2.57
費
1,606,576
3,928
0.39
費
6,166,414
15,077
1.51
0.88
償
却
費
乳
械
車
両
計
修
繕
小
消
農
耗
具
資
材
賃
料
料
金
3,599,832
8,802
費
用
合
計
401,558,480
981,806
98.05 2
期首 育成 牛子 牛評 価額
3,790,975
9,269
0.93 3
計
405,349,455
991,074
期中 経産 牛繰 入評 価額
19,651,000
48,046
4.80 5
期末 育成 牛子 牛評 価額
4,938,911
12,076
1.21 6
育成牛子牛販売収入
22,878,101
55,937
5.59 7
格
3,453,289
8,443
0.84 8 廃用牛含む
価
354,428,154
866,573
86.54 9=4-(5~8)
合
副
差
産
引
物
生
価
産
原
- 39 -
98.98 4=2+3
(2)酪農部門の損益
(単位:円)
金 額
区 分
牛
乳
収
入
育 成 牛 販 売 収 入
酪
農
収
益
子
牛
販
売
収
入
厩
肥
販
売
収
入
そ
の
401,558,480
2
期 中 経産 牛繰 入評 価額
19,651,000
5
期末育成・子牛評価額
4,938,911
6
引
一販 販
般売
共
管費
理及 租
費び
費
生
産
費
用
売
経
費
29,900,185
済
掛
金
9,890,477
税
公
課
2,121,872
41,912,534 13
計
23,874,185 14=12-13
金
2,335,936
配 合 飼料 価格 差補 填金
2,124,000
償 却 対 象 牛 処 分 益
0
受
入
共
そ
済
の
他
7,706,235 固定資産売却益他
12,166,171 15
計
支
払
利
息
3,435,512
支
払
地
代
3,600,000
配 合 飼料 価格 差積 立金
720,000
償 却 対 象 牛 処 分 損
5,648,776
そ
の
他
期
純
利
所
所
得
期
金
償
控
還
除
164,000
13,568,288 16
計
還
380,759,544 11=3+2-5-6
65,786,719 12=10-11
事業利益
償
0 8
用
期
売上総利益
当
977,096
3
差
当
22,878,101 301 頭 7
3,790,975
当
事
業
外
費
用
2,476,193 51 頭 廃用牛のみ
446,546,263 10
期首育成・子牛評価額
事
業
外
収
益
420,214,873 運賃分控除
他
計
生
産
費
用
適 要
後
所
益
22,472,068 17=14+15-16
得
30,472,068 18=17+1
率
6.82 19=18/10
金
28,471,200 20 返済分のみ
得
2,000,868 21=18-20
- 40 -