経営センスを有するπ型技術者の協働育成 平成21年度の事業計画 (事業全体) 本学は平成18年度より専攻分断型の従来カリキュラムを見直し、従来の8専攻を知的力学システ ム工学、環境創成工学、システム創成工学の3専攻に統合するとともに、全専攻学生(定員 328 名) に共通する総合科目として起業家精神、知的財産、技術経営と課題探求スキルに関する授業を開設し 大学院教育を重点的に担う先端技術科学教育部を設置した。本教育部では、「社会技術科学」を通じ て人類、社会に貢献できる「人づくり」と「科学技術の発展」および「環境の創造・創生」を目標と して、 「進取の気風」をもつ、幅広い素養と専門力をもつ創造的な高度職業人の育成を目指している。 本事業はこの理念、目的に沿って、教育部一体の取り組みとして、技術経営教育と地域企業での長期 インターンシップ制度を行うものである。そのため、平成19年度から、大学院総合科目として「長 期インターンシップ(M)・6単位」を設置し、既設経営系科目3科目6単位計12単位のプログラム として体系化を図ってきた。平成20年度には、企業、教員双方の要望により博士後期課程にも対象 を拡大、 「長期インターンシップ(D)・4単位」を設置し、技術経営系科目4単位計8単位のプログ ラムを開始し、さらに高度な技術者育成機能の強化を図っている。個別型教育プログラムで多様な学 習成果を得ることなるため、企業経営者等のプレゼンテーション評価と就職後フォローアップ調査に より評価する仕組みとしている。これらの手法は先進的試みとして、全国大学の参考になると考えら れる。本プログラムの評価・改善は、産学官連携教育協議会(派遣先企業)と、本学外部評価委員会 の評価を受け、継続的に改善を実施している。 補助事業終了後、派遣にかかる交通費等を負担する仕組み(企業負担、寄付金、学生負担の組み合わ せ)を構成し、持続可能な方式で継続するべく準備をすすめる。 (本年度) 本補助事業の平成 21 年度の目的は以下の 3 点である。 ① 派遣先企業の拡大、学生数の増加 ② 第三者による派遣学生の評価の試行及び評価方法の確立 ③ 研究テーマと派遣先のテーマの有機的連携の創出 全体計画は、概ね当初計画どおり進捗している。平成21年度はこれまでの取り組みの点検を実 施し、本プログラムの継続的実施と発展につながる活動を行った。 徳島大学大学院 先端技術科学教育部 長期インターンシップ支援室 1. 平成 21 年度長期インターンシップ ① 派遣実績 平成 21 年度より長期インターンシップの履修を開始した学生 派遣人数 15 名 (うち 2 名中途辞退、1 名中断) 平成 20 年度より長期インターンシップの履修を開始し、21 年度も履修を継続した学生 派遣人数 6 名 平成 21 年度は新たに博士後期課程 3 名、博士前期課程 12 名、計 15 名の長期インターンシップ の履修を開始した。また、平成 20 年度より履修を開始した、博士後期課程 2 名、博士前期課程 4 名は平成 21 年度も継続して長期インターンシップを実施した。 本年度は、景気低迷による受入企業の業績不調、倒産などが続き、履修開始時期が秋以降にず れ込んだ学生が多数出た。 また、博士後期課程学生の参加、女子学生の参加が目立った。 ② 知的財産管理技能検定 履修生の知的財産に関する理解度向上のために、 「知的財産管理士技能検定(国家資格)3 級」 の受験を支援した。大学院に在学中の平成 20~21 年度履修者のうち、12 名が受験した。11 名が、 実技、学科共に合格し、合格率は 92%であった。前年度合格率は 60%(5 名受験、3 名合格)であ り、受験者数、合格率共に上昇した。この国家資格取得支援によって、特に技術開発系で長期イ ンターンシップを行う学生について、知的財産関連学習のインセンティブが形成されている。 本学の受験状況と合格率 長期インターンシップ履修者には、受験費用、試験地への交通費、受験に必要な参考図書購入など の補助を行っている。 また、大学院共通科目である知的財産権特論に、名古屋工業大学の協力で飯田昭夫先生〈弁理士、内 閣府 総合科学技術会議専門委員(知的財産戦略専門調査会)〉を講師として招き、試験に関す る重要な項目について、集中的な講義をおこなっている。長期インターンシップ履修者は、知的 財産権特論を選択していなくても飯田先生の講義だけは出席している。 知的財産検定(2級相当、民間資格)の受験者数及び合格率 知的財産検定2級程度 申込者数 受検者数 合格者数 合格率 H18 6 6 0 0.0% H19 18 18 2 11.1% 合計 24 24 2 8.3% 知的財産管理技能検定(3級、国家資格)の受験者数及び合格率 知的財産管理技能検定3級 申込者数 受検者数 合格者数 合格率 H20 5 5 3 60.0% H21 12 12 11 91.7% 合計 17 17 14 82.4% *参考 平成21年11月試験全体の受験者数及び合格率 試験種別結果データ 第5回(2009年11月実施) (人) 試験種 申込者数 受検者数 合格者数 合格率 1級学科 362 319 24 7.5% 2級学科 2,236 2,002 380 19.0% 2級実技 2,691 2,434 929 38.2% 3級学科 3,503 3,154 2,416 76.6% 3級実技 3,476 3,137 2,700 86.1% 合計 12,268 11,046 6,449 58.4% 知的財産管理技能検定とは (引用:知的財産教育協会 HP http://www.kentei-info-ip-edu.org/howto02) 知 的 財 産 管 理 技 能 検 定 とは 国 家 試 験 ―知 的 財 産 管 理 技 能 検 定 「知的財産管理技能検定」は、技能検定制度の下で実施されている、「知的財産管理」職種にかかる 国家試験です。 「知的財産管理」職種とは、企業・団体等における発明、実用新案、意匠、商標、営業秘密、著作物 等の知的財産の創造、保護または活用を目的として業務を行う職種です。 具体的には、創造分野における価値評価、パテントマップの作成等、また保護分野における出願戦略 の立案、手続管理等、また活用分野におけるライセンス戦略の立案、営業秘密管理等の知的財産の管 理を行う職種です。 本検定は、これらの技能およびこれに関する知識の程度を測る試験です。 本検定は、知的財産教育協会が 2004 年より実施してきた「知的財産検定」が全面的に移行したもの で、2008 年 7 月に第1回検定が実施されました。 第 5 回検定(2009 年 11 月実施)までの延べ受検申請者数は 54、539 人です。 知的財産管理技能士 知的財産管理技能検定は、1 級、2 級及び 3 級の 3 つの等級に区分されています。 等級別に学科試験及び実技試験により行っています。 学科試験および実技試験の両方に合格すると、「技能士」と称することができます(国家資格・名称 独占資格) 。 対象等級 付与される国家資格 有資格者数(2010 年 1 月現在) 1級 一級知的財産管理技能士(特許専門業務) 1、020 人 2級 二級知的財産管理技能士(管理業務) 9、281 人 3級 三級知的財産管理技能士(管理業務) 11、401 人 ③ 産学官連携教育協議会の開催 長期インターンシップの改善と推進を目的とし、産学官連携教育協議会を開催した。受入企 業担当者 10 名の出席を得た。受入企業より受入期間や時期及び秘密保持に関する要望が寄せ られたため、21 年度後期に、履修生に対する学内学習を行って改善を行った。 日時:2009 年 08 月 26 日(水)14:00~16:30 場所:徳島大学工学部共通講義棟 6F 大会議室 【議事録】 企業様側出席者:田中 浩二、樫本 幸実、須藤 晃成、小川 明日子、安芸 佳夫 尾崎 哲也、金磯 牧夫、高橋 淳二、亀川 真弓 (学生受入開始順に記載) 大学側出席者 :大西 德生、山中 英生、河村 保彦、浅田 沢、鎌田 磨人、高木 均 久保 智裕、田中 均、寺田 賢治、藤澤 正一郎、手塚 美彦 西田 信夫、入谷 忠光 田代 優秋、中川 康紀、南本 貴史 竹村 紫苑、久米 聡、山田 理紗、北浜 純子 森本 恵美 計 30 名 先端技術科学教育部教育部長の大西教授による開会挨拶の後、出席者全員が自己紹介を行った。引 き続き、協議会の趣旨について、長期インターンシップ委員会 委員長の山中教授が、説明を 行った。 【議 題】 1. 議長の選出 全会一致で大西教育部長を議長として選出した。 2. 派遣学生の成果発表 4名の学生が、長期インターンシップを履修した事による自身の成長や気づきについて発表を行っ た。学生の発表の後、受入企業(機関)並びに指導教員から、長期インターンシップを行った 事によるメリット、派遣学習を進める上で気づいたことなどを紹介した。教員、受入企業(機 関)の発言概要は下記の通り。 インターンシップの目的は学生の研究テーマを兼ねた共同研究。インターンシップをすすめる 上での課題は、スケジュール管理。授業の間をぬった不定期な出社であったため、もう少し計 画的にすすめれば良かったと考えている。研修テーマは、自然科学の勉強をしたいという本人 の希望と、県西部の業務がデータとして蓄積され弊社ではそのデータをもとに社会科学的な側 面の計画等を進めてきた。その中で、研究計画を策定することに当たって研究の工程や導入す べき時間の配分、弊社の情報を含んだリスク管理に興味を持ち、学生が研究室でもこれを取り 組みたいということだ。 3. 国際連携大学院の紹介 4. スーパーテクノロジーコースについて 5. 自由討議 インターンシップは不定期になりがちで調整が難しく、できれは週単位等、連続してインター ンシップを行うことで、効果を上げることができるのではないか。 インターンシップを取り入れる上で大きな障壁があった。CSR や財務管理、コンプライアンス など、皆さんが御存じの緊急開発部門に一般人を入れるということで、社内の決済をとるとい うことに非常に力が入った。そのような突破口を開くことができたのは弊社の成果である。イ ンターンシップが始まった当初は、メーカーは利益を追求するのでそのようなところでは働き たくないという意見があると言われたのですが、社会の中での利益第一主義の企業という形の 中でやはり入りたいと言うイメージにはならないと、そこにおいて「あなたが給料を 2 カ月 3 カ月 4 カ月と連続して同じ給料ではなくて出来高払いでいいならば企業もきっといいでしょ う」と言うことを踏まえて、企業が社会福祉という観点の中で継続性と雇用の促進という部分 を説明させていただきまして、その中でモノづくりの観点というものを学んでいただいたつも りです。そう行った中から、インターンシップを終えた時には、「メーカーに入っても良かっ たな」と思っていただけたのが、インターンシップの成果だと思っています。 インターンシップ自体は学生さんにとっては良いと思っております。しかし、我々建設コンサ ルタントの受注の納期というのは、8 割 9 割が年度末で、従って 100 時間という長い時間もお いでていただくんですけれども、本来コンサルタントは集約型で年度末になると完璧に労働集 約型になっておりまして、他人の面倒をみる事が出来る余裕がないので、出来れば早く来てい ただければ有難いと思っています。 昨年修士の方に来ていただいて、橋梁部門で研究していただきましたが、彼の専門分野ではな かったので、分野が違ったのだと思いました。ただ本人はコンサルタントを希望されておりま したので、コンサルタントの雰囲気とか仕事の内容とか発注者との接触の仕方とか、そう行っ たものは十分感じ取っていただけたと思います。部門的に複雑なことも行ったのですけれども、 やはり工期を持って仕事をしておりますので、なかなか学生さんに来ていただいて、そこから 使うソフトもいろいろありますので、その使い方を覚えるだけでもかなり時間がかかると思う んです。そこで、もう少し長期で来ていただければ、研究の内容と合致したものが得られるの ではないのかと思います。 →今の発言に関しては、もう少し時間的に長い方が良いということなのでしょうか?それとも、期 間をはっきりさせて行った方が良いということなのでしょうか? 個人的な意見としましては 8 月から 12 月位でまとめて、週 4 回くらいの方がいいかなと思い ます。 共同研究的なインターンシップだったと考えています。やる気のある学生さんでよくフィール ドワークに行き、工学部の学生なのにここまで山登れるかという印象を持ちました。気になっ た点としては、彼は公務員になりたいと言うことであったんですけれども、「公務員になって 何がしたい?」と聞きましたところ、「鹿の事をしたい」と回答しました。それでも、公務員 は何でもしなければ行けない職業なのでもう少し幅広く物事を見られるようにした方が良い よと言うような事はお話しました。そのようなことが、気になった点でした。 現在来ていただいている学生さんは、建設業者別の技術者名簿や保有機械打ち分けを調べて、 災害発生時に対応できる企業の変遷を辿って調査をするということになっています。今現在の 状況は過去のデータをまとめている最中で、今後防災協定等今現在の状況などを各地区周って 調査して行こうかという方向になっております。まだ 1 カ月しか経っていない位なので簡単な 作業しか学生さんにはお願いしていないんですけれども、そろそろ研究以外の業務でどのよう に会社が動いているのかという事を手伝ってもらって、経験や知識を積んでもらおうと思って います。 時間の事で 270 時間が基本となっておりまして、学生にはかなり多くの単位を出し、半年位 かかってもいいだろうという事から 270 時間になっているのですが、ただ授業等で五月雨式に なってしまう事や、研究と授業とインターンシップという研究そのものがインターンシップに なるだろうというようにしないと、調整が以外と難しい分野になっております。どちらかと言 うと企業の方がおっしゃったようにもっと詰めてたくさん来ていただいた方が良いという風 にお聞きしているのですけれども、その辺りは状況によって全く違うと思うのですが、何かご 意見あれば聞かせてください? ≪送り出す側≫ あまり期間が長すぎるのは学生の不満となるので良くない。県内の場合は、週3か 4 回位なら ば良いのですけれども、長く行くというのは学生の顔が見たいという私の意見もありまして、 期間的に中期と言うのは良いと思う。コンデンスと言うのは企業さんにとって良いのではない かと思う。大学からしても不便ではない。 今までの事で何かご質問があればお聞きしたいのですが? ≪受け入れ側≫ メーカーである程度期間を分けて出来るのですけれども、コンサルタントさんは納期があると 言う事なので、 ケースバイケースではないかと考えます。 全体としては 270 時間なのですけど、 それに対して適応していただくのがやはり企業さんとお話いただいて、その中で最適な時間割 合を見ていただくのが一番良いのかなと言う気はします。私的にはやはり詰めた方がやりやす いのですが。 ≪学生≫ 授業と重なることや就職活動の時期が時間的には一番大変だったんですけど、就職活動の時期 と重なると時間が詰まりますので大変だとは思いましたけれど、自分で対処できないかと言わ れるとそこまでは詰まっていなかった気がします。就職活動は基本的に修士 1 年の 10 月位か らで、12 月には合同説明会があるので、その時期から面接が始まる企業もあり、もう少し詰め てインターンシップに行けば良かったと思います。 ≪送り出す側≫ インターンシップの内容が研究になっている人は、そればかりになってしまい、どっぷり浸か る事が出来るのですが、出来れば我々としては研究した内容を開発していただくようなことを 中心にやって行くという風に思っていますので、ざっくばらんに学生のやっていることを聞い ていただいて、それと世間を繋いで行くようなスタイルならば上手く行くのかなと考えていま す。 我々の一番大きな課題となっているのですが、知的財産の整理をどのようにして行くのか去年位から インターンシップの形で学生さんが企業さんに入っていただいた場合には、学生さんは企業の内部の職 員と同じ知的財産上の責務を負っているという形を明確にさせていただいています。ですので、インタ ーンシップで雇って頂いている間は社員と同じという立場で責務を負って頂くと学生さんにはお伝えし ているつもりです。そうでなければ、今まで共同研究をやって、学生さんが加わった場合は単なる大学 の作業員でして、明確な責務を持たない人がいます。そのような人が開発に関わるとなると様々な問題 が起きます。従って明確に責任は取って頂くと言う形で、そのような勉強もしていただくということは 学生さんにもお伝えしています。ただ、その辺りが企業さんにどのように伝わっているのか私も把握で きていないので、その辺りはやはり問題なのでしょうか? 開発部門が多岐に分かれているので、自由開発位の所に来て、10 テーマ程開発テーマを持って いると。そして、それが一度に閲覧できる状況になります。その方が将来就職なされて、それ らの知識の中で何かを持って行かれるというのが経営サイドの考え方で、我々は案を持って行 かれることはないだろうという考えなのですが、知的財産を気にする経営人にとっては、財務 を守らなければ行けないと言う立場からすると、ある程度は受け入れ態勢に関してはロックを かけているというスタンスは社として取りなさいという様なところで話は収まりました。 学生さんが大学院まで行かれて、事故・怪我をされた時に大学のインターンシップの保険だけ で賄えるのかという問題が大変大きな問題となりまして、それから訴訟と言う問題とその人の 人生という問題になって、あえて弊社の場合は特別にインターンシップに来られた方に更に自 社独自の保険をかけたという事がありました。 今の制度で特に今回問題にはならなかったのですが、現場で受け入れる立場としては、ある意 味見せられないものにはちゃんとロックは掛けて、やっていただいているテーマも出来るだけ 抽象化したようなところで、実際開発の一部を担う研究テーマにはなっているのですけれども、 その辺りはかなり抽象化したものでやって頂いているので、今回の場合は知的財産権に関して 問題にはなってはおりません。 平成21年度長期インターンシップ 産学官連携教育協議会出席者名簿 派遣先企業関係(学生派遣開始順,敬称略) 所属 氏名 能美防災 株式会社 田中 浩二 株式会社 環ヴィトーム 樫本 幸実 積水樹脂 株式会社 須藤 晃成 徳島県南部総合県民局(みなみから届ける環づくり会議) 小川 明日子 四国建設コンサルタント 株式会社 安芸 佳夫 四国建設コンサルタント 株式会社 尾崎 哲也 徳島県立農林水産総合技術支援センター 森林林業研究所 金磯 牧夫 富士通テン株式会社 高橋 淳二 社団法人 徳島県建設業協会 亀川 真弓 徳島大学先端技術科学教育部関係 所属 氏名 先端科学技術教育部長 大西 德生 長期インターンシップ委員会 委員長 山中 英生 副教育部長 河村 保彦 国際連携教育開発センター 浅田 沢 建設創造システム工学コース 鎌田 磨人 電気電子創生工学コース 久保 智裕 光システム工学コース 知能情報システム工学コース エコシステム工学コース 機械創造システム工学コース 田中 均 寺田 賢治 藤澤 正一郎 高木 均 光システム工学コース 手塚 美彦 長期インターンシップ支援室オーガナイザー 西田 信夫 長期インターンシップ支援室オーガナイザー 入谷 忠光 長期インターンシップ支援室コーディネータ 森本 恵美 長期インターンシップ支援室コーディネータ 田代 優秋 知能情報システム工学コース 博士後期課程2年 中川 康紀 電気電子創生工学コース 博士前期課程2年 南本 貴史 建設創造システム工学コース 博士前期課程2年 竹村 紫苑 光システム工学コース 博士前期課程2年 久米 聡 建設創造システム工学コース 博士前期課程1年 八田 法大 建設工学科 4年 山田 理紗 徳島大学学務係 北浜 純子 2. 学内学習の実施 ① 科目名:技術経営特論 ホンダ技研工業株式会社 OB らを講師に招聘し、 「技術経営特論(学内学習科目) 」を開講した。 講義は大学院共通科目として長期インターンシップ履修者以外の学生にも開放した。長期インタ ーンシップ履修者を含む大学院在学中の 28 名が 5 回の集中講義を受講した。企業内で生じる具体 的なケースを用いて、討議型授業を行った結果、授業評価アンケートで学生の高い満足を得た。 科目担当教員一覧 科目名 技術経営特論 鈴木 技術経営特論 網野 技術経営特論 出口 技術経営特論 吉田 技術経営特論 荒井 技術経営特論 小杉 技術経営特論 川村 技術経営特論 川崎 氏名 久雄 俊賢 竜也 弘之 皓二 正孝 紀生 拓夫 本務先・職名 アルパイン株式会社・顧問 オハイオ州立大学・客員教授 和歌山大学・教授 株式会社拓エンジニアリング・代表 平成21年度後期 徳島大学大学院先端技術科学教育部 授業評価アンケート集計結果 コード 科目名 種別 対象学年 コース 教官名 入力済 カード数 技術経営特論 講義科目 M1年 昼間 森本 19 1を回答 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 2 0 0 2 0 1 7 2を回答 0 0 0 1 1 0 1 4 1 0 2 1 1 0 1 5 0 0 18 3を回答 1 2 3 1 2 1 8 7 4 8 6 3 5 0 4 5 6 3 69 4を回答 8 8 5 7 7 6 3 3 4 6 4 6 3 2 4 6 7 8 97 設問毎の集計結果 設問 設 問 内 容 A1 授業の目的 A2 授業の分量 A3 授業のレベル A4 内容への興味 A5 今後役立つか B1 教員の熱意 B2 説明の仕方 B3 授業の進度 B4 聞き取れたか B5 板書の字や図 B6 教科書や教材 B7 学生への応対 C1 シラバス利用 C2 授業への出席 C3 授業に集中 C4 予習、復習 C5 内容の理解 C6 総合評価 回答数の合計 5を回答 10 9 11 10 9 12 7 4 9 5 7 9 8 17 10 1 6 7 151 有効回答数 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 342 評価値 4.47 4.37 4.42 4.37 4.26 4.58 3.84 3.26 4.00 3.84 3.84 4.21 3.74 4.89 4.21 2.95 4.00 4.05 設問毎の平均値 評価値 授業の目的 5 総合評価 内容の理解 授業の分量 授業のレベル 4 3 予習、復習 内容への興味 2 1 授業に集中 今後役立つか 0 授業への出席 教員の熱意 シラバス利用 説明の仕方 学生への応対 授業の進度 教科書や教材 聞き取れたか 板書の字や図 設問毎の回答分布 5 を回答 4を回答 3を回答 2を回答 1 を回答 100% 80% 60% 40% 20% 0% 授 業 の 目 的 授 業 の 分 量 授 業 の レ ベ ル 内 容 へ の 興 味 今 後 役 立 つ か 教 員 の 熱 意 説 明 の 仕 方 授 業 の 進 度 聞 き 取 れ た か 板 書 の 字 や 図 教 科 書 や 教 材 学 生 へ の 応 対 シ ラ バ ス 利 用 授 業 へ の 出 席 授 業 に 集 中 予 習 、 復 習 内 容 の 理 解 総 合 評 価 シラバス ② 科目名:知的財産の基礎と活用(学部)/知的財産権特論(大学院) 名古屋工業大学の協力のもと、弁理士の飯田昭夫氏を招き、知的財産と研究開発に関する講義 を行った。長期インターンシップ履修者を含む学部・大学院在学中の 381 名が 5 回の集中講義を 受講した。長期インターンシップ、知的財産管理技能士検定の学内における周知を行った。 知的財産権特論講師と担当 知的財産の基礎と活用/知的財産論 平成21年度実施日 月日(曜日) 8月26日(水) 8月27日(木) 8月29日(日) 8月30日(月) シラバス H20年度 H21年度 時間 講師 講師(予定) 平成21年度 10:25 ~ 11:55 酒井 徹 酒井 徹 知的所有権とは 12:50 ~ 14:20 酒井 徹 酒井 徹 知的所有権制度の概要(特許·商標等) 14:35 ~ 16:05 酒井 徹 酒井 徹 知的所有権制度の概要(意匠·著作権制度等) 16:20 ~ 17:50 酒井 徹 酒井 徹 特許発明と特許権侵害 10:25 ~ 11:55 酒井 徹 酒井 徹 特許発明と特許権侵害(事例) 12:50 ~ 14:20 酒井 徹 酒井 徹 知的所有権の管理とその活用(企業·大学·研究所) 14:35 ~ 16:05 酒井 徹 酒井 徹 今後の研究開発と知的所有権のあり方 16:20 ~ 17:50 酒井 徹 酒井 徹 レポート課題・書式・提出方法の説明等 12:50 ~ 14:20 納 壽一郎 山内 康伸 特許明細書の読み方-特許は明細書を中心に動く- 14:35 ~ 16:05 納 壽一郎 山内 康伸 技術者が知っておくべき実務知識-特許法上の留意事項- 8:40 ~ 10:10 久保田 邦昭 京和 尚 10:25 ~ 11:55 矢野 幹雄 矢野 幹雄 研究と特許権侵害 12:50 ~ 14:20 飯田 昭夫 飯田 昭夫 知的財産の利用と活用 14:35 ~ 16:05 飯田 昭夫 飯田 昭夫 知的財産の利用と活用 16:20 ~ 17:50 飯田 昭夫 飯田 昭夫 知的財産の利用と活用 18::00 ~ 18:45 水口 裕之 成行 義文 レポート課題・書式・提出方法の説明等 テーマ 技術開発の現場における知的財産 ③ 科目名:ビジネスモデル特論 技術を経営資源に活かす「ビジネスモデル特論(学内学習科目)」を開講した。講義は大学院共 通科目として長期インターンシップ履修者以外の学生にも開放した。長期インターンシップ履修 者を含む大学院在学中の 8 名が 5 回の集中講義を受講した。自身の研究テーマや、将来志望する 企業をビジネスモデルの視点から分析することを学んだ。 科目担当教員一覧 科目名 ビジネスモデル特論 ビジネスモデル特論 ビジネスモデル特論 ビジネスモデル特論 ビジネスモデル特論 シラバス 氏名 當間 西井 出口 安室 山口 克雄 進剛 竜也 憲一 隆英 本務先・職名 兵庫県立大学・教授 兵庫県立大学・准教授 和歌山大学・教授 兵庫県立大学・教授 兵庫県立大学・教授 ④ 長期インターンシップ CSR セミナー 文部科学省による中間評価での指摘事項の改善を目的に、網野俊賢氏(オハイオ州立大学客員 教授)、出口竜也氏(和歌山大学観光学部教授)を招き、平成 20~21 年度(博士前期課程在学者) に対し、 「CSR セミナー」を 2 回実施した。 「環境問題」 「知識提供と対価」の具体的なケースを取 り上げ、2 時間にわたりグループ討議を行った。異なる専攻の学生でチームを編成し、多様な意 見を聞く機会を設けた。参加学生は、設問を図化することで研究開発と開発者個人そして社会の つながりと責任を感じたとしている。 第 1 回 CSR セミナー 開催日:2009 年 11 月 16 日(月)16:10~18:30 出席者数:学生 11 名 講義棟中会議室 第 2 回 CSR セミナー 開催日:2009 年 12 月 14 日(月)16:10~18:30 出席者数:13 名 講義棟中会議室 第 1 回 CSR セミナー討議テーマ:有害廃棄物の疑い 一郎はエンジニアリングを学ぶ学生であり、大学の研究室である物質の開発を行ってい る。一郎の指導教員である堀江は、一郎に共同研究先の四井工業から送られた物質のサンプ ルを取るように指示を出した。送られた物質の外観とにおいから判断した結果、一郎はサン プルを分析してみれば、サンプル内に有害廃棄物があることが明らかになるだろうと結論付 けた。内容物が有害廃棄物を含んでいる場合は、ドラム缶の移動や廃棄には法的な認可が必 要となることと、そうした事態を地方自治体および施設管理者である四井工業に通知せねば ならないことを一郎は知っていた。 一郎は堀江先生に考えうるサンプルの内容についての彼の推測を報告し、次に何をすべ きかを尋ねた。堀江先生が一郎に指示したのは、サンプルが採取されたことを報告すること だけであった。堀江先生は、「それを分析せよ」という指示は出さなかった。 四井工業は堀江先生の研究室との間で別の共同研究を行っている。堀江先生は四井工業に 対して、送られてきた物質がどこに保存してあるのかを教え、またそれらには疑わしい物質 が含まれていることを告げ、そしてその物質が除去されるべきであることを示唆するように 一郎に提案した。 四井工業に物質の存在のみを報告し、それらの内容に関する、より明確な情報を提示し なかった堀江先生は、職業的責任を果たしたと言うことはできるだろうか?学生であり、研 究の補助に過ぎない一郎には、もっとなしうることがあったのだろうか? あなたが一郎の立場であったとしたらどのような行動を取ったであろうか。 その場合、どのような事が起こると考えられるだろうか。 3. プログラムの評価及び認定 ① 長期インターンシップ修了生の人材評価 取り組み開始から 3 年間(平成 18~20 年度)の履修生(既就職)の長期インターンシップ履修 効果の分析のため追跡調査を実施した。長期インターンシップ履修前自己評価、履修後自己評価、 長期インターンシップ派遣先企業評価、就職後自己評価を比較した。プロセスの進行によって評 価が向上していることが明らかになっている。調査結果を巻末資料に添付する。 ②経営センスを有するπ型技術者の協働育成プログラム修了者名簿 長期インターンシップを履修し、所定の学内学習を修了した者には、 「経営センスを有するπ型 技術者の協育成プログラム」修了証が授与される。平成 22 年 3 月に、大学院を修了した 9 名の学 生を、新たにプログラム修了者として認定した。平成 18 年度より認定を開始し、平成 21 年度末 現在 21 名/33 名(プログラム認定者/長期インターンシップを履修し、本学を修了した学生数) である。64%の履修生が、長期インターンシップ以外の所定の学内学習を終え、プログラム認定を 受けている。 学生(派遣時) 氏 名 修了番号 所 属 学 年 修 了 判 定 単位(長期インターンシップを除く3科目修得のこと) プ 長 長 ロ ニ ビ 期 期 e ジ ュ ジ ェ イ イ 技 ー 課 ネ 知 ン ン 建 術 ビ ク ビ 題 ス 的 タ 設 経 ジ ト (修了年度 タ ジ 探 モ 財 ー ー 実 営 ネ マ +00#) ネ 求 デ 産 ン ン 習 特 ス ネ ス 法 ル 論 ( ( 論 特 ジ 特 特 M D 論 メ 論 論 ) ) ン ト 竹下 裕也 建設 M1 ○ 2008001 ○ ○ 冨長 亜沙実 建設 M1 ○ 2008002 ○ ○ 武知 宏弥 建設 M1 ○ 2008003 ○ ○ 竹村 紫苑 建設 M1 ○ 2008004 ○ ○ 吉岡 理絵 建設 M1 ○ 2008005 ○ ○ 久米 聡 光 M1 ○ 2008006 ○ ○ 安原 佑輔 知情 M1 ○ 2008007 ○ ○ 南本 貴史 電気 M1 ○ 2008008 ○ ○ ○ ○ 3級 盛川 祐樹 電気 M1 ○ 2008009 ○ ○ ○ ○ 3級 ○ ○ ○ ○ 知 財 検 定 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 3級 ○ 3級 ○ 3級
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