事 業 報 告 書 第23年度 自 2005 年 12 月 至 2006 年 11 月 30 日 財団法人 1日 全日本海員福祉センター 第 23 年度事業報告 自2005年12月 1日 至2006年11月30日 事業の実施概要 寄附行為に定める各事業の運営については、賛助会費、基本財産運用利息、事業収入なら びに雑収入等により取り組んだ。実施状況の概要は以下のとおりである。 1.組合所属の組合員に対する各種資格取得訓練その他の教育訓練事業 事業の目的および実施概要は次のとおり。 (1) 海技資格取得研修補助事業 本事業は、全日本海員組合所属の組合員(以下、単に「組合員」という)の雇用安定を 目的に、海技資格取得にあたり自費で講習を受講した者に、研修補助として、月額3万 円(受講前に組合の離職登録をしている者には1万円を加算)の研修補助給付金および 受講のため居所を変更しなければならなかった者に対して研修交通費補助金(片道分相 当額)を支給するものである。本年度の研修補助実績は、下表のとおり6人であった。 第 23 年度 海技資格取得研修補助実績 (2005 年 12 月∼2006 年 11 月) 単位:人 科 目 コース 3級海技士航海 2.5 カ月 3級海技士航海 4.0 カ月 4級海技士航海 2.0 カ月 合 計 海技大学校 宮城県漁業 従業員組合 2 尾道海技 学院 2 4 1 1 1 1 合 計 2 1 3 6 (2)技能資格取得研修補助事業 海技資格取得研修補助事業と同様、組合員の雇用安定を目的に、他から補助を受ける ことなく技能資格取得あるいは技能向上を図ろうとした者に対し、海技資格取得研修補 助事業と同様、研修補助給付金および研修交通費補助給付金を支給するものである。 本年度は(財)尾道海技学院および(財)関門海技協会において、在来科目16科目 につき27回の研修(うち(財)日本船員福利雇用促進センター(SECOJ)と同時 開催の研修5科目6回)を行い、合計131人が受講した。 第3種冷凍機械については、応募者がほとんどいなくなったことなどにより休止する こととした。また、一級小型船舶操縦士、大型自動車および大型特殊自動車については、 補助の公平性の観点から、8月1日以降は受講者本人負担を廃止した。併せて、尾道海 技学院との間で、科目当たりで決めている受講料の見直しを行った。 6級海技士(航海)については、総トン数5トン以上の船舶で5年以上10年未満の 甲板部従事経験を有する者に対する免許取得短期講習が開始されたため、本センターの 独自事業として、講習受講者に対し受講料・交通費の補助を行うこととした。 また今年度は、前年度新設した英会話研修と6級海技士研修に加えて、尾道海技学院 において、スクーバーダイビング講習、セーリングクルーザー講習および1・2級海技 1 士(航海・機関)の免許取得短期講習を新設している。 第23年度 技能科目別受講者実績 (2005 年 12 月∼2006 年 11 月) (在来科目) 単位:人、% 科 目 取得資格 申込 者数 実施回数 1 大 型 自 動 車 国家資格 2 1 級 小 型 船 舶 操 縦 士 国家資格 3 マ リ ン 整 備 士 認 定 書 4 フ ォ ー ク リ フ ト 修 了 証 5 玉 掛 け 修 了 証 6 移 動 式 ク レ ー ン 国家資格 7 ク レ ー ン 運 転 士 国家資格 8 危険物取扱者乙種第4類 国家資格 9 大 型 特 殊 自 動 車 国家資格 10 車 輛 系 建 設 機 械 修 了 証 11 第 2 種 電 気 工 事 士 国家資格 12 消防設備士乙種第4類 国家資格 13 消防設備士乙種第6類 国家資格 14 第 2 種 冷 凍 機 械 国家資格 15 ボ イ ラ ー 技 士 2 級 国家資格 16 ボ イ ラ ー 整 備 士 国家資格 合 計 1 4 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 2 1 28 (2) (1) (1) (1) (1) (6) 受講 者数 受験 者数 合格 者数 合格率 (%) 5 4 4 4 50 46 46 46 9 7 7 7 12 11 11 11 9 8 8 8 17 12 12 11 10 6 6 5 7 7 7 7 7 6 6 6 7 7 7 7 6 3 2 1 5 5 5 5 2 0 0 0 2 1 1 1 7 5 5 5 2 2 2 2 158 130 129 126 研修機関 100.0 尾 道 100.0 尾道・下関 100.0 尾 道 100.0 尾 道 100.0 尾 道 91.7 尾 道 83.3 尾 道 100.0 尾 道 100.0 尾 道 100.0 尾 道 50.0 尾 道 100.0 尾 道 − 尾 道 100.0 尾 道 100.0 尾 道 100.0 尾 道 97.7 (新設科目) 科 目 英 会 話 研 修 6級海技士(航海) 17 18 19 スクーバーダイビング 注1.実施回数欄の( 取得資格 − 国家資格 − 実施回数 7 申込者数 12 1 1 受講者数 12 10 1 研修機関 海技大学校 3 機 関 尾 道 )内の数値は、SECOJと同時開催の研修である。 2.ボイラー技士1級およびセーリングクルーザー(ヨット)の講習については受講申請がなかった。 (3)補完給付事業 組合が指定する団体が行う講習(2000年4月1日以降)を自費で受講した組合員 に対して、組合が行う訓練事業と同様、研修交通費補助金等を支給するもので、本年度 実績は次の通り23人であった。 第23年度 補完給付事業適用者実績 (2005 年 12 月∼2006 年 11 月) 単位:人 指定教育機関 海 技 大 学 校 3級海技士 4級海技士 5級海技士 6級海技士 航海 機関 航海 機関 航海 航海 1 2 4 2 機関 国 海 技 学 院 尾 道 海 技 協 会 横 浜 海 技 学 院 合 計 1級小型船 舶操縦士 1 1 3 3 1 2 5 1 2 3 3 1 9 1 23 1 1 2 4 合計 9 宇城市立九州海技学院 中 機関 2 8 1 0 (4)外国人船員に関する教育訓練事業 Training Levy 基金の会計管理業務 JSU CA Training Levy 基金管理運営委員会から Training Levy 基金の会計管理業務 の委託を受け、2001年 1 月 1 日から実施している。 ま た 、 外 国 人 船 員 福 利 基 金 管 理 委 員 会 か ら Training Levy(JSU CBA)の 会 社 別 リ スト作成業務を受託し、2001年7月1日から実施している。 2.海事思想の普及事業 (1)第17回人と海のフォトコンテスト「マリナ−ズ・アイ展」の開催 本センタ−と(財)日本海技協会の共催で、国土交通省の後援と海事団体(11団体) の協賛を得て、開催した。これは、海に働く人達と船、海、港に焦点をあてた写真を広 く一般から募集したもので、応募作品2,392点の中から入賞作品17点を選出、佳 作105点とあわせ計122点を、7月6日から7月15日まで東京芸術劇場で展示し た。会期中の入場者は1,948人であった。 なお、前年度に引き続き、神戸市第2地方合同庁舎1階ロビーにおいて7月24日か ら8月11日まで、第4回巡回展を開催、入賞作品17点を展示した。 また、今年度は北九州市立美術館において4月6日から9月29日まで3回に分けて、 第11回および第12回の入賞作品の展示と、第17回入賞作品17点による巡回展を 開催した。 (2)第21回「日本の海洋画展」の開催 本センタ−が主催し、朝日新聞社と国土交通省の後援、厚生労働省、水産庁、全日本 海員組合、(社)日本船主協会、(社)大日本水産会、(社)日本パイロット協会など14 省庁団体の協賛を得て、8月2日から8月8日まで東京芸術劇場で開催した。 また、海上美術展に出品された船員と家族の作品(抽出)と海運人絵画会の作品で構成 する「海に生きる者の絵画展」を同時に開催した。 会期中の入場者数は4,473人であった。 (3)「戦没した船と海員の資料館」の運営 2001年8月 1 日付で組合から委託を受け、関西地方支部会館内にある「戦没した 船と海員の資料館」の運営を、引き続き実施している。 3.船員の文化の向上および船員の福利事業 (1)船員の文化の向上事業 ① 第32回「海上美術展」の開催 本センターが主催、全日本海員組合の後援を得て、11月7日から11月10日ま で、組合の第67回定期全国大会会場である海員福祉研修会館(ホテルマリナーズコー ト東京)で、第32回海上美術展を開催した。 船員とその家族の作品として、88人、138点(絵画53点、写真55点、書15 点、工芸15点)の出品があった。 (2)船員の福利厚生事業 ① 各地区における、船員スポ−ツ大会への助成 「海の日」の記念行事の一環として行う各地区でのスポ−ツ大会への参加者に本セン タ−の名入りタオルを組合各支部の要請にもとづいて配布した。 3 ② 各種福祉施設等の斡旋 (イ) JALオンラインチケットレス発券の利用件数 年月 05/12 件数 7 06/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 合 計 7 12 2 4 4 3 3 2 1 4 4 53 (ロ) マジックキングダムクラブ(ディズニーランド) 11月30日現在の登録会員は、682人である。 (3)船員共済事業(収益事業) 組合の委託により、火災共済、自動車共済、自賠責共済、年金共済および医療共済等 の事業を行っている。 船員しんぶんで、共済特集号として4ページ分を別刷りで2回発行した。また組合の 機関誌「海員」に毎月記事を掲載し加入促進に努めた。 船員共済制度への加入状況 2006年11月末現在の船員共済制度への加入状況は、次表のとおりである。 船員共済制度 火 災 共 済 自 動 車 共 済 自 賠 責 共 済 年 金 共 済 新 型 医 療 共 済 家族けんこう共済 長期収入サポート制度 ( )内は、対前年度比。 加入者数 929 件( 5.1%減) 772 件( 8.3%減) 3 件(50.0%減) 2,059 人( 9.8%減) 207 人( 5.9%減) 228 人( 9.8%減) 68 人(28.3%増) (4)その他の収益事業 ① 沿海・港湾部門および水産部門の「JSU労使拠出型企業年金制度」の事務代行を、 引き続き行っている。2006年11月末現在の加盟会社50社(54組織)、加入者 1,743人である。 ② 外国人船員福利基金管理委員会の管理する「外国人船員福利基金」の会計事務に関 する委託業務を、本年度も引き続き行った。 ③ JSU CA RETIREMENT PAY PLAN 管理委員会からの委託業務「外国人船員の退 職金管理業務」を、本年度も引き続き行った。 4.広報活動 本センタ−の目的、事業内容を機会あるごとに積極的なPRを行い、賛助会員の加入促 進を図っている。 ① 4月に「福祉のとりでJSS」平成18年版を発行し、賛助会員に送付するととも に、関係団体にも配布した。 ② 本年度も東京みなと祭協議会より第59回東京みなと祭への参加要請があり、本セ ンタ−の事業内容やマリナ−ズ・アイ展の入賞作品の展示を行い、併せてマリナーズ 4 コート東京のPRを行った。 ③ 全国海友婦人会のブロック会議等の会合に出席し、共済事業や訓練、福利事業その 他について説明を行った。 5.事業運営専門委員会の開催 2006年9月20日、第35回事業運営専門委員会を開催し、海員労済事業センター の会計報告、家族けんこう共済制度の見直しおよび本センターの第24年度事業計画につ いて審議した。 6.その他(総務関係) (1)賛助会員数 2006年11月30日現在の賛助会員数は、一般賛助会員995人、団体賛助会員 が4団体(海員組合を除く)で205人、合計1,200人(前年度比7.8%減)と なった。 (2)麻布税務署による監査 4月17日∼19日の3日間、平成2年以来16年ぶりに、第20∼22年度の3年分 の経理処理について、麻布税務署による監査を受けた。法人税および消費税の申告の不備 等に関する指摘を受け、必要な是正を行った。 (3)共同船舶株式会社の株式受け入れ 共同船舶㈱から本センターに対し、同社株式の寄附に関する申し入れがあり、第74 回理事会の決定に基づき、6月28日付で同社株式980株(額面50,000円、総 額49,000,000円)の寄附を受け入れた。 (4)理事会、評議員会を、それぞれ次のとおり開催した。 ① 理事会 第73回 平成18年 2月14日 第74回 平成18年 6月12日 第75回 平成18年11月27日 第76回 平成18年11月27日 ② 評議員会 第65回 平成18年 2月14日 第66回 平成18年 6月12日 第67回 平成18年11月27日 (5)諸規程の一部改正 平成18年11月27日開催の第76回理事会において、賛助会員規程、賛助会費の 額及び納入時期に関する規定および基本共済規程の一部改正を行った。 (6)平成18年11月30日現在の役員、評議員、事業運営専門委員は、別表のとおりで ある。 5 (財)全日本海員福祉センター 役 員 名 簿 平成18年11月30日現在 役職名 会 氏 名 現 職 長 藤 澤 洋 二 全日本海員組合 組合長 副 会 長 福 岡 眞 人 (財)船員保険会 常務理事 理 事 長 大 内 教 正 全日本海員組合 常務理事 宮 脇 哲 也 (財)全日本海員福祉センター 常務理事 理 福 井 和 雄 (財)全日本海員福祉センター 理事 〃 武 田 (財)全日本海員福祉センター 理事 〃 中 澤 政 〃 岡 本 永 〃 橋 本 則 〃 石 田 茂 〃 室 住 憲 〃 高 田 純 〃 武 元 嘉 事 〃 監 坪 事 〃 茂 光 副組合長 全日本海員組合 関東地方支部 地方支部長 興 〃 関西地方支部 地方支部長代行 子 全国海友婦人会 出光タンカー(株) 一等航海士 太洋日本汽船(株) 船長 東海汽船(株) 一等航海士 英 防予汽船(株) 船長 芳 春 日本水産(株) 製造長 二 全日本海員組合 高 橋 健 松 本 昌 夫 会長 治 嗣 央 中央執行委員 新日本石油タンカー(株) 総務局長 一等機関士 (財)全日本海員福祉センター 評 議 員 名 簿 平成18年11月30日現在 氏 名 現 池 田 秀 近 藤 壽榮造 〃 〃 水産局長 三 尾 勝 〃 〃 国内局長 三 宅 隆 〃 〃 企画室・広報室担当 神 馬 久 夫 全日本海員組合 菅 原 知 巳 〃 東北地方支部 地方支部長 博 志 〃 中・四国地方支部 地方支部長 行 〃 北海道地方支部 地方支部長 楠 男 全日本海員組合 職 中央執行委員 国際局長 執行部員 田 中 利 酒 井 智代子 全国海友婦人会 副会長 川 西 扶 幸 (株)商船三井 一等航海士 吉 崎 正 雄 共栄タンカー(株) 機関長 八馬汽船(株) 一等航海士 山友汽船(株) 一等航海士 鶴見サンマリン(株) 甲板長 森 隆 松 林 祐 馬 鈴 木 西 山 俊 信 宇部興産海運(株) 二等航海士 奥 山 政 美 昭和マリタイム(株) 船長 上 田 貴 春 商船三井フェリー(株) 二等航海士 冨 永 善 明 (株)上組 現業作業員 江 口 浩 司 共同船舶(株) 一等航海士 勉 事業運営専門員会名簿 平成18年11月30日現在 役 職 名 氏 名 現 委 員 長 清 水 副委員長 福 井 和 雄 (財)全日本海員福祉センター 委 石 森 光 男 全日本海員組合 総務部 部長 〃 中 山 〃 広報室 副室長 〃 渡 部 慶 二 〃 外航部 副部長補 〃 大 保 清 美 〃 道北支部 支部長 〃 高 橋 雅 幸 〃 八戸支部 支部長 〃 後 藤 浩 二 〃 関東地方支部 地方支部長代行 〃 岡 本 永 興 〃 関西地方支部 地方支部長代行 〃 平 岡 英 彦 〃 関西地方支部 地方支部長代行 〃 上 林 順 司 〃 名古屋支部 支部長 〃 梅 田 達 也 〃 中・四国地方支部 地方副支部長 〃 渡 辺 長 寿 〃 九州関門地方支部 地方副支部長 員 保 全日本海員組合 馨 企画室 職 室長代行 理事
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