胸膜へ悪性中皮腫様の伸展をきたした偽中皮腫様腺癌の一例

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非小綱胞飾癌におけるリンパ管新生の臨床的意義
門田 球一、羽場 礼次、串田 吉生、香月 奈穂美、宮井 由美、坂東
肺原発のSignet rlng Cell CarClnOmaの一例
健次
布反橋 智紗と子・、 方[封 ホ易言減
八戸市立市民病院 病理
香川大学甕学部附属病院 病理部
肺原発のsignet ring cell carclnomaは腕腺癌の稀な組繊型である。今網我々が経験
綿的】非小緬胞肺癌におけるリンパ管新生の臨床的意義を検討するために,鋤管
新生と合わせて解析した.1方法1当院呼吸器乳腺内分泌外科での切除騎癌症例147
纏を対象とした.免疫緯織イヒ学法を馬い,抗墓)240抗体によリリンパ管密度(もVD)
とリンパ管浸潤(LVl/を,抗CD34抗体により種瘍内微小血管密度(MVD〉を評
晒した.これらの結果に、臨床的検討を躯えた,{結果】(1)LVDの分布1分化度
でみると,低分化腫瘍で有意にLVDが商かった(P<0.OO1).LVDはMVDと関
した痘例を報告する。症例は77歳、女牲で胃粘膜下腫癌で侮院に通院中、胸部X
線で左下葉腫瘤様藝、ヨを指摘され、当院へ紹介された。生検で腺癌と診断され胸腔
鏡下左肺下葉切除術が施行された。肉限的には左肺下葉に4.Ocm大の黄白色調の腫
傷が認められた尋組織学的にはsignet ring ce!1が集籏して胞巣を形成しながら増殖
していた.一部で管状腺癌も見られ、sigae£r三ng ce11への移行も見られた。Si欝et
r三ng cellの成分は腫蕩の80%以上を占め、リンパ節転移も見られた。酸性粘液が豊
連はなかった(r=0.075).(2)病期別:高LV‘)腫霧は低LVD腫瘍と比べ,有意に
LVIが多かった(P〈0,0Gエ).LVDは丁翼子(P雄0.002)と醤塵子(P想0.034)に
も膚慧1こ手目r到し,進行期癒で有愈1こLVDが高力・った(P〈0.00b.(3)予後:掲
欝で、CK7やTτF4、CEAは錫姓、CK20は陰性であった。E一カドヘリンは保た
LVP腫瘍は低LVD腫瘍と比べ有窓に予後不良であった(P盤O.040).LVIも有意な
や大腸のslg鷲t r溢g cell carc1uomaではE一カドヘリンの発現の懸ドが報告されて
予後不良因子であった(P羅0.OiO).多変釜解析では,LVD(Pニ0.049)とMVD(P殉.011)
いる、本症例では鑑カドヘリンは保たれていた.肺に発生した稀なslgaetringcell
carcinomaについて文献的考察を加えて報告する。
は独立した予後不良露子であった.【考察】非小細胞肺癌におけるリンパ’呂新生は,
リンパ節転移に欝達し,血管新生とは独立した予後不良因子であった.
れていた。蹄でs1gnet ri員g cell carcinOmaを認めた場合、転移か原発かが問題とな
る。本症例は肺の単発腫瘍でTTF窪が陽性を示したことから肺原発と考えた。蟹
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気管支腺上皮性敦頭腫の一例
大森 愚子、柳井 広之、荻野 哲也、松川 昭博、吉野 正
岡由大学医学部・歯学部附属病院 病理部
胸膜へ悪性中皮腫様の伸展をきたした偽中皮腫様腺癌の一例
症弼:66詣女性。半年麟から咳徽を認めたため近医又診。右気管支腫傷が指摘され、
当院外科紹介となった。気管支鏡では中問幹、中葉枝入り口部を閉塞するポリープ
様腫葛が存在し、易串血姓で悪性腫蕩が疑われた。繧胞診で腺上皮および扁平上皮
化鑑様の異型綱胞集塊が蹴現し、生検においても円柱上皮および核腫大を示す重屡
編平上皮が認められたものの診錘には至らなかった。中葉症候群を愈儀しており、
右肺中葉切除衛が行なわれたg
肉眼的には、気管支内駐を充満する3.OxL5xL5cm大の乳頭状腫瘍で、割薦は灰濤
色充実性∼曙楊色、脆弱な腫瘍であった。組織学的には、樹枝状に分妓する浮腫牲
の線維櫃笛性問質を多列線毛円姓上皮もしくは罪線毛上皮が被覆する乳頭状腫瘍で
あった.粘液細胞や角化を{半う重屠扁平上皮成分が混窪し、軽度の核腫大を伴って
いたが核分裂像は見られなかった。免疫染色にて腫傷綱胞は大部分が34β£12陽
性で、p63は上皮の基底細胞のみ1場性、τTF−1は陰牲であった。
今郷、我々は臨床的に悪姓腫瘍が強く疑われ、 、生検にて診断姻難であった、
稀な気管支腺上皮性乳頭腫の一例を経験したのでここに供覧する。
揖屋愛1、鍋島一樹1、林博之2、上野孝男3、白ヨ 蕩歩3、岩燐宏S
I編岡大学病院 病理部、2福綱大学病 理学講座、3福岡大学 呼吸器・乳腺
内分泌・小児外科
【はじめに】悪性中皮腫の鑑勝すべき疾患として、胸膜に沿って中皮腫様の広がり
を示す肺腺癌があり、偽中皮腫様腺癌として報告されている。今隣免疫染色にて診
断し得た偽中皮腫様腺癌の一例を経験したので報告する.【症伊ロアスベスト暴露
廃のある57歳男牲。咳徽、呼吸苦を契機に右胸水指摘される.C孚検査にて右肺尖
部の小結簿、右中下葉の外翻胸膜肥摩を認めた。明らかなリンパ節腫脹はなく、悪
性申皮腫が疑われ確宛診断霧的での胸腔鏡下肺生険後に胸膜肺全摘術を施行した.
【病理紐織学的所見】胸膜は葉問部を含め黄白色に肥摩し、蝋様の光沢を示していた。
右肺尖部に一部充実性の結節を痒った懲色腫瘤を認めた。胸膜内、胸膜表面には上
皮様綴1胞が腺管構造、乳頭または微小乳頭状構造を呈しながら増殖し、背景に著明
な胸膜の繊維化が見られたことから難E標本では悪性申皮腫VS膝腺癌の胸膜浸潤
が疑われた。免疫染色ではcalretlnin,D2・40陰性、CK7,孚TF一圭が陽姓であり肺腺
癌と診獣した。1まとめ】悪義中皮丹の鑑別として、類似した伸展形式をきたす箔
中皮様腺癌は重要であり、その鑑騨にはHE駈見とともに免疫染色が有用である。
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多発肺腺癌を発症したLi Fraumenl syndromeの2例
元井 紀子、工宮 浩範、新井 正美、神田 浩明、濱中 和蕩子、稲村
健太郎、加藤 洋、石川 雄一
癌研究会癌磯究所 病理部
間質性の肺炎像に類似した組織像を示す転移性騰腫瘍の1例
L1欝raumenisyndrome(LFS〉は、商頻度に碧53体縄胞変異のある遺伝性腫瘍症換
群である。LFSの騎癌病変は稀である。p53変異のあるもFSに発症した澗時多発
肺線癌の2例を報告する.症携1:襲歳男姓。非喫煙者。跳往歴、14歳骨肉腫、40
歳皆擁、51歳平滑筋肉纒。胸部CTにて両蹄結節性病変を指摘、増大纈向があり、
部分切除施行。右肺上葉15mm大、右肺中葉10m灘大、左腕下葉20mm大の3箇
所に乳頸状勝、癌を認めた。背景に徹小なBAC、AAK病変が数ヵ所に認められた。
術後iヶ月で再発、転移なく経過観察中。症綱2:34歳女性。非喫煙者。羅往歴、
15歳骨肉腫、28歳乳癌、29歳.’腸癌、32歳悪性線維親織球症.胸部CTにて多発
結簿性病変を指摘、増大傾拘があり、右肺上葉切除、下葉部分切験施行 右肺上葉
圭2mm大、右下葉7mm大の乳頭状腺癌が2ヵ所1藷、められた。背景に複数鰻の微
小なBAC、AAR病変が認められた。肺癌衛後3年で原病により死亡.免疫染色で
全ての腺癌と検索可能なBACでp53過剰発現が認められた。考察:LFSの肺癌病
変は、比較的晩期に発症すること、寒梢型肺腺癌が多発すること、背景肺に微小な
BACIAAH病変が多発しうること、が特徴と考えられた・また30歳以上のLFSで
は多発肺癌を考慮した経過観察が必要と考えられた。
飯嶋 達生、斉藤 仁昭
茨城県立中央病院・地域がんセンター 病理部
1緒言】間質性の肺炎像に類似した経織像を示す転移性膝腫瘍のi例を経験したの
で報告する。1症例130才台で胃癌の手術を受けた50才台女性。喫煙歴なし。検診
にて左肺上葉の異當影が指摘されCτガイド下肺錯生験が施行された。炎症性変化
との病理結果より経過観察されていたが圭年後、左肺上葉の異常影が増大し、左肺
上葉が切除された。【病理衝見】左肺上葉に境雰苓明瞭な硬結が存雀し、この領域
では誌胞糖壁内および気管支周囲闘質海に異型細胞が散在性に存在していた。肺胞
蓑薩には反応懲に腫大した脇胞上皮網胞が認められた.ごく一部のリンパ管内には
印環綱胞様綱胞が見られ、気管支周匪リンパ簸では異型細胞が腺管構造を形成して
いた。免疫組織化学で異型細胞は抗CK7,c董{20,vlllin,cdx2抗体購牲を題していた。
以上の所見から転移性糠癌と診断された。全身検索では右肺にスリガラス陰影が認
められる以外には明らかな病変は指摘できず、胃癌の肺転移の竃能性が考えられた。
【考察1聡質性の肺炎様にみえても醐質中に異型継胞がみられる場合には転移牲簾
腫瘍の驚能姓も疑うことが必要と考えられた。