耐久性

中性化抵抗性
耐久性
凍結融解抵抗性
アル骨反応安定性
塩化物侵入抵抗性
コンクリート
の
耐久性
その他
水密性
耐火性
すり減り抵抗性
64
コンクリートの劣化
強度不足(水セメント比)
ひび割れ
乾燥収縮
温度変化の繰返し
アルカリ骨材反応
凍結融解の繰返し(凍害)
施工不良
水和熱(マスコンクリート)
鉄筋腐食
火災ひび割れ
構造ひび割れ(曲げ・せん断)
過荷重(大たわみ)
地盤・基礎(不同沈下)
表面劣化
鉄筋の劣化
鉄筋コンクリートの劣化
強度劣化
ひび割れ
鉄筋腐食
中性化
塩化物イオン
水セメント比
かぶり厚さ不足
内部塩害
外部塩害
乾燥収縮によるひび割れ
乾燥収縮によるひび割れの原理
梁
部材(壁)
梁
梁の自由ひずみεfb(非常に小さい)
梁
壁の自由ひずみεf
部材(壁)
拘束ひずみ( εf - εa)
梁
部材(壁)
実際の収縮ひずみεa
梁
自由ひずみが拘束されることにより応力が発生する。
建築物の場合,壁などの薄い部材(乾燥しやすい部材)が梁などの厚い部材(乾燥
しにくい)によって収縮を拘束される。
部材(壁)に発生する応力=
充填モルタル界面のひび割れ
乾燥収縮ひび割れ
開口部隅角部に発生した
乾燥収縮ひび割れ
大壁面に発生した
乾燥収縮ひび割れ
開口部の乾燥収縮ひび割れと窓下サッシュ
取付け充填モルタルとコンクリートの界面
に生じたひび割れ
水和熱による温度応力
水和反応により時間とともにコ
ンクリートが硬化(ヤング係数が
大きくなる)するため,温度が元
の状態に戻っても応力が発生
する。
建築学会 マスコンクリートの温度ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説
建築学会 マスコンクリートの温度ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説
○一般に、コンクリートの中性化は、
「フェノールフタレン」の着色現象で調べる。
中性化
○中性化(pH10以下)域では、
フェノールフタレン(1%濃度)は着色せず、
これよりアルカリ濃度の高い部分では赤紫色
の呈色する。
コンクリートの強いアルカリ性が、周囲の
二酸化炭素やその他の酸性物質によって、
内部鉄筋の防錆性能を失う程度にまで濃度
低下することを言う。
一般に二酸化炭素によることが多いので、
別名炭酸化とも呼ばれる。
中性化部分
未中性化部分
45
61
CO2
CaCO3
CaCO3
+
鉄筋腐食可能範囲
CO2
外部
表面
pH値12.6~13
かぶり厚さ
(この位置に最外側鉄筋表面がある)
10
中性化深さ
フェノールフタレイン法で
変色しない範囲
CO2
CO2
RC構造物の中性化進行概念図
Ca(OH)2
CO2
CO2
Ca(OH)2のみ
pH11
pH10~8
pH値の変化
中性化を耐久性の指標
とする場合の寿命
コンクリート表面からの距離
RC構造物の材齢
pH値とフェノールフタレイン変色領域
中性化
Fe
FeO
Fe3O4
Fe2O3
Fe(OH)2
Fe(OH)3
Fe(OH)3.3H2O
0
49
1
2
3
4
5
6
7
3)
Volume (cm
日本コンクリート工学協会 ひび割れ調査,補修・補強指針2003
建築学会 コンクリートの調合設計指針・同解説
建築学会 コンクリートの調合設計指針・同解説
超長期(Fd36N/mm2):計画供用期間としておよそ200年
長期(Fd30N/mm2):計画供用期間としておよそ100年
標準(Fd24N/mm2) :計画供用期間としておよそ65年
短期(Fd18N/mm2) :計画供用期間としておよそ30年
65
(壁と柱の見分けが
つきにくい例)
かぶり厚さ不足による
柱帯筋腐食ひび割れ
鉄筋腐食
コンクリート中の鉄筋が腐食する原因は
種々あるが、①コンクリートの中性化、②
コンクリート中の塩化物イオンの存在(外
来・内在)、③コンクリートのひび割れに
よる鉄筋の露出などがある。
55
内部塩化物と中性化による
鉄筋腐食ひび割れ
内部塩化物による鉄筋腐食ひび割れ
凍 害
凍
害
桁鼻隠し下端
凍害は、コンクリート中にある水分や外部
から浸透した水分が、寒暖の繰返しによっ
て氷結膨張・融解浸透して内部欠陥を広げ
ていく劣化現象である。水は氷結すると体
積が9%程度膨張するため、凍害対策は、
空気を連行したコンクリートを用いること、
外部から水分を浸透させないこと、水溜ま
り箇所を造らないことが重要である。
55
柱
バルコニー
51
コンクリート中の空気量
硬化コンクリートの凍結融解抵抗性の確保から、
通常、4.5~6 %
エントレインドエアー(空気連行剤によって人為的に細かな
Entrained-Air
均一分散した独立気泡)は、特に必要。
エントラップドエアー(練混ぜ中に自然に入ってしまう、大きく、繋がるなどした気泡)
Entrapped-Air
は害となる。
凍結融解による
劣化が激しい
水の浸透
建築学会 コンクリートの調合設計指針・同解説
凍結による膨張
部材中央軸方向
アルカリ骨材反応
アルカリ骨材反応
柱
骨材には、コンクリート中のアルカリ(NaイオンやK
イオン)と反応して吸水性の極めて高いゲル(一般に
シリカゲル)を生成するものがあり、生成物がコンク
リート内部の水分を吸収膨張するため、その膨張圧に
よってひび割れ破壊を生ずる現象。
円柱亀甲状
59
エフロレッセンス
部材中央軸方向
梁・柱
亀甲状
雨掛り部位
アルカリ骨材反応
65
火災
(高熱)
91
コンクリートが高熱を受けると
セメント硬化体は
約600℃まで収縮
16
加熱中のコンクリートの圧縮強度
47
骨材は膨張
普通・45%
セメント水和物中の
Ca(OH)2が熱分解
変形の違いによる
組織の緩み
軽量・45%
250
アルカリ性が低下し
鋼材の防食性が低下
耐久性低下
普通・70%
軽量・70%
150
強度劣化・剥落
RC構造物の崩壊
92
15
94
13
加熱中のコンクリートの弾性係数
47
95
12
冷却後のコンクリート弾性係数の回復状況
97
冷却後のコンクリート圧縮強度の回復状況
47
96
11
47
コンクリートの爆裂原因
10
98
①
温度上昇による骨材の性質の変化
②
間隙内の自由水の水蒸気圧の上昇
③
セメントペーストと骨材の熱膨張の相違
④
コンクリートと鉄筋の熱膨張の相違
⑤
内部における温度上昇の相違
⑥
急激な温度変化
09
48
鋼材の弾性係数比および降伏応力度比
99
08
100
07
火災時の温度とコンクリートの変色
火災時受熱温度
~300℃
300~600℃
101
火災被害等級(日本建築学会)
コンクリート表面の状態
すすの付着汚れ
桃
被害等級
状 況
Ⅰ級
無被害の状態で例えば①被害全くなし,②仕上げ材
料等が残っている。
仕上げ部分に被害がある状態で,例えば①全体にす
す,油煙等の付着,③コンクリート表面の受熱温度が
500℃以下,③床・梁の剥落軽微
鉄筋位置へ到達しない被害で,例えば①微細なひび
割れ,②かぶりコンクリートの受熱温度が500℃を越
え(主筋位置で500℃以下),③柱の爆裂わずか
主筋との付着に支障がある被害で,例えば①表面に
数mm幅のひび割れ,②鉄筋の一部露出
主筋の座屈などの実質的被害がある状態,①構造
部材としての損傷大,②爆裂広範囲,③鉄筋露出大,
④たわみが目立つ
Ⅱ級
色
Ⅲ級
600~900℃
灰白色
950~1200℃
淡黄色
Ⅳ級
1200℃以上
溶融状態
Ⅴ級
06
102
05
すすの付着状況
ひび割れ状況
被害等級Ⅱ級
被害等級Ⅲ級
103
104
鉄筋の露出状況
04
火災を受けたコンクリート
および鉄筋の評価
500℃までの加熱であれば
約90%まで強度は回復する。
安全と考えられる温度500℃
の深さを調べて、被害等級Ⅲ~V
の区分を行う。
被害等級Ⅳ級
105
03
02
被害等級と再使用の判定
汚れ:雨水の制御
側面外装仕上げ材
正面外装
仕上げ材
END
01