各 位 平成 27 年度 愛媛県産業技術研究所紙産業技術センター研究成果

平成 27 年 5 月 13 日
各
位
愛媛県産業技術研究所
四国紙パルプ研究協議会
平成 27 年度
愛媛県産業技術研究所紙産業技術センター研究成果展示発表会・普及講習会
四国紙パルプ研究協議会第 1 回講演会のご案内
拝啓 時下益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、下記要領にて、研究成果展示発表会・普及講習会及び四国紙パルプ研究協議会第 1 回講演
会開催いたしますので、
ご多忙中とは存じますが、
多数ご出席下さいますよう、
ご案内申し上げます。
敬具
記
日
時
平成 27 年 6 月 8 日(月)
10:30~14:35 研究成果展示発表会・普及講習会 (詳細は別紙参照)
15:00~17:10 四国紙パルプ研究協議会 平成 27 年度第 1 回講演会
会
場
愛媛県産業技術研究所紙産業技術センター 研究交流棟 2 階 研修室
愛媛県四国中央市妻鳥町乙 127 TEL 0896-58-2144
参加要領
下記連絡表に記入の上、6 月 1 日(月)までに FAX で提出してください。
事務局:愛媛県四国中央市川之江町 4084-1
(公社)愛媛県紙パルプ工業会内 四国紙パルプ研究協議会
TEL 0896-58-2055 FAX 0896-58-6240
本年度も、別紙の通り、紙産業技術センターの研究成果発表会及び普及講習会と併せて開催いたしますの
で、下記申込用紙に出席の場合は○印をご記入下さい。
No.
1
2
3
4
5
所属・役職
氏名
紙産業技術センター
展示会
講習会
四国紙パ研
第 1 回講演会
四国紙パルプ研究協議会講演会
※共催:
(一財)四国産業・技術振興センター
開会挨拶
(15:00~15:05)
講演Ⅰ『リサイクルによるパルプ繊維の変質および古紙パルプ配合紙の劣化挙動』
(15:05~16:05)
東京農工大学資源機能制御学研究分野 教授
岡山 隆之 氏
日本の古紙回収量は 2014 年に 2,175 万トンで、古紙回収率としては 80.8%に達した。しかし、古紙回収
率の急速な向上に比べて、製紙原料への古紙利用率は 63.9%とやや低い水準となっている。パルプ繊維は
乾湿繰り返しのリサイクル処理を施されることによって不可逆的な変化が生じ、紙の強度低下などの問題
を引き起こすため、古紙配合率を増加させるときの大きな障害となっている。
そこで、パルプ繊維が乾湿繰り返しのリサイクルを施されたときに生じる紙の強度低下について、パル
プ繊維のぬれ性の変化との関係を述べ、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)現象を用いて解析したリサイク
ルに伴うパルプ繊維界面における相互作用の変化を説明し、リサイクルによるパルプ繊維の変質と紙の強
度低下の関係を論じる。
また、近年、紙資料を保存する図書館や文書館関係者から、古紙を多量に配合する再生紙の保存性を危
惧する声があることから、資料保存の立場から、リサイクルパルプ繊維から作られた紙が経年劣化に伴う
強度低下に対してどれくらいの抵抗力があるのか説明する。
講演Ⅱ『分光・電気化学デバイスによる生体・環境試料簡易分析法の開発』
愛媛大学紙産業イノベーションセンター 教授
(16:05~17:05)
薮谷 智規 氏
感染症・環境汚染などでは原因究明のための物質同定、定量を迅速に進める必要があり、それには簡易・
小型分析機器による網羅的分析(スクリーニング)が有効である。これまでに、分光・電気化学原理を利
用した簡易分析法を開発してきた。本発表では、特に目視蛍光定量デバイス、酵素を利用した電気化学セ
ンサー等の開発例について紹介する。
閉会挨拶
(17:05~17:10)
平成 27 年度 愛媛県産業技術研究所 紙産業技術センター
研究成果展示発表会・普及講習会のご案内
1.開催日時 平成 27 年 6 月 8 日(月)10:30~14:35
2.開催場所 愛媛県産業技術研究所 紙産業技術センター 研究交流棟2階 研修室
(四国中央市妻鳥町乙 127)
3.対
象 紙産業関係事業者・一般
4.参 加 費 無料
5.受
付 (10:00~10:30)
6.内
容
1)研究成果展示発表会 ポスター発表(10:30~12:00)
①CNF分散剤を用いた多孔塗膜の作製
②TOCN 複合型新規ナノファイバーの開発
③高齢者の生活の質向上ビジネス促進事業
④抗菌・消臭能を有する茶葉配合紙の開発
⑤鶏の吸血ダニ“ワクモ”に対する忌避製品開発
⑥紙素材を用いた有機酸除去に関する研究
⑦重合性イオン液体を用いた複合シート作製調査
⑧製紙スラッジからのバイオレブリネートの調製
⑨機能性粒子を用いたシート状触媒の開発
⑩香り付きの祝儀封筒
2)普及講習会 (13:00~14:35)
(1)開会挨拶
センター長
森川 政昭
(2)課題発表
① CNF分散剤を利用した多孔性塗膜の形成
主任研究員
高橋 雅樹
② TOCN 複合型新規ナノファイバーの開発
主任研究員
大塚 和弘
③ 天然素材を利用した鶏舎用資材の開発
主任研究員
大橋 俊平
④ GC-TOFMS について(事例紹介)
主任研究員
西田 典由
(13:00~13:05)
(13:05~13:30)
(13:30~13:55)
(13:55~14:20)
(14:20~14:35)
3)その他
普及講習会終了後、引き続き 14:45 から四国紙パルプ研究協議会 平成 27 年度総会、15:00
から四国紙パルプ研究協議会平成 27 年度第 1 回講演会が開催されます。
普及講習会 講演要旨
①CNF分散剤を利用した多孔性塗膜の形成
主任研究員 高橋 雅樹
セルロースナノファイバー(CNF)の水分散液では、液中に混合させた粉体材料が浮遊・沈
降することなく、安定な分散状態を維持できる。本研究では、CNFを分散剤として用いた塗
料を調製し、ろ紙基材表面での無機微粒子による多孔性塗膜の形成を検討した。
②TOCN 複合型新規ナノファイバーの開発
主任研究員 大塚 和弘
セルロースナノファイバー(TOCN)を複合化した新規ナノファイバーを新たに開発した。
4 級アンモニウムイオンによる TOCN の疎水化、高分子ポリマーとの複合化、エレクトロス
ピニング法による紡糸工程を経て TOCN 複合型ナノファイバーを作製できたので、その強度
特性等も併せて紹介する。
(平成 26 年度公設試発起業化シーズ育成支援事業)
③天然素材を利用した鶏舎用資材の開発
主任研究員 大橋 俊平
近年、消費者の食の安全・安心や環境等に対する関心が高まり、養鶏農家は疾病の発生予防、
悪臭防止並びに害虫の駆除に努めており、環境負荷の低い衛生対策手法や薬剤を使用しない効果
的な害虫の駆除手法の早急な開発が望まれている。
一方、産業廃棄物等の有効利用が進められており、本県においても、廃棄されている茶葉やオ
レンジジュースの搾りかすの有効利用が検討されている。そこで、本研究ではこれらを利用した
鶏舎用資材を試作し、評価を行ったので報告する。
④GC-TOFMS について(事例紹介)
主任研究員 西田 典由
平成 26 年度、当センターに新たに「ガスクロマトグラフ飛行時間型質量分析装置(GC-TOFMS
と略す)
」が導入された。構造未知試料の分析において非常に有効な装置である。そこで、GC-TOFMS
の概要および分析例を紹介する。