を 使用される患者さんへ 監修 福岡大学 医学部 皮膚科学教室 教授 今福 信一 先生 コセンティクスを使用される患者さん向けウェブサイト www.cosentyx.jp/p_patient/ 医療機関名 CTX041GK (N001) 10MC 2015年2月作成 コセンティクスとは? 投与できる方、できない方 かん せん コセンティクスは乾 癬の症状を引き起こす原因の一つ 「IL-17A」のはたらきをおさえるお薬です。 じんじょうせい かん せん かん せつしょうせい かん せん コセンティクスは、 投与できる方とできない方がいらっしゃいます。 コセンティクスは、尋常性乾癬、関節症性乾癬の症状を コセンティクスの投与は、尋常性乾癬または 関節症性乾癬 の患者さんのうち、 改善するためのお薬です。 ❶、❷、❸のいずれかに当てはまる方が対象になります。 皮膚や関節の炎症に深くかかわっている「IL(インター ■ 投与できる方 ロイキン)-17A」のはたらきをおさえる生物学的製剤 として国内で初めて承認されたお薬です。 ❶ 今までの治療法(紫外線療法を含む) で十分な効果がみられない ❷ 皮膚の症状が全身の10% ■ IL-17Aとコセンティクスのはたらき 乾癬のあるときは… IL-17Aが症状の発現・悪化に 関係しています。 コセンティクスを 投与すると… IL-17Aのはたらきがおさえられ、 症状が改善します。 (およそ手のひら10個分)以上にある ❸ 難治性の皮膚の症状または 関節の症状がある 一方、以下のような方は、コセンティクスの投与を受けることができない、または 投与において注意が必要になります。いずれかに当てはまる方は、必ず医師にお伝 えください。 ■ 投与できない方 ◉重い感染症をわずらっている方 ◉活動期の結核をわずらっている方 IL-17A ◉コセンティクスに含まれる成分で、 過去にアレルギー反応を起こしたことがある方 コセンティクス ■ 投与において注意が必要な方 皮膚 ◉感染症をわずらっている方、または感染症が疑われる方 皮膚症状 関節症状 皮膚症状 の改善 関節症状 の改善 ◉結核にかかったことのある方 ◉活動期のクローン病をわずらっている方 ◉ご高齢の方 ◉妊婦または妊娠している可能性がある方、授乳中の方 1 2 投与方法とスケジュール 気をつけるポイント①(投与後) 投与方法と 投与スケジュールを守ることが大切です。 二の腕 コセンティクスは、太もも、おなか、二の腕などの コセンティクス投与中は感染症にかかりやすくなる可能性があることから、体調 皮膚のうち、乾癬の症状や傷などがないところの 管理に気を配り、日常生活で以下のようなことにご注意ください。 皮下に投与する注射薬です。 おなか ■ 感染症予防のための体調管理 太もも ■ コセンティクスの投与スケジュール コセンティクスの投与スケジュールは、初回、1週後、2週後、3週後、4週後に投与 し、以降4週間の間隔で投与を続けていきます。 投与 開始 4週間 1週 2週 3週 4週 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 4週間 8週 6回目 12週 7回目 日頃から手洗いやうがいを 習慣づけましょう。 5回目以降は、4週間に1回の投与になります。 通常は2本注射いたします。 ※1回300mgを投与する場合、 コセンティクス皮下注150mgシリンジを 2本使用します。 なお、1回150mgを投与する場合は、 コセンティクス皮下注150mgシリンジを 1本使用します。 3 かぜやインフルエンザが 流行っているときは、マスクなどで 予防を心がけましょう。 また、コセンティクス投与中は、BCG、 麻疹、風疹などの生ワクチンの接種で 感染症が起こる恐れがあるため、これ らの接種ができません。 その他のワクチンの接種を希望される 場合も、主治医にご相談ください。 4 気をつけるポイント②(主な副作用) コセンティクスの投与による 主な副作用を知っておきましょう。 気をつけるポイント③(対処方法) 副作用は早めに「気づいて」対処 することが大切です。 ■ 予想される主な副作用 副作用は必ず起こるというものではありませんが、気づかずに放置していると重く なり健康に影響をおよぼすことがあるので、早めに気づいて対処することが大切 です。 ■ 感染症が疑われる症状 ◉熱・せき・息苦しさなどの 症 状 に 気 づ い た ら 、必 ず 医師または薬剤師にご連絡 ください。 かぜ症状 アレルギー症状 全身症状 のどのいたみ、 さむけ、熱、せきなど じんましん、かゆみなど 体がだるい ■ アナフィラキシーが疑われる症状 ■ 起こる可能性は低いものの特に注意が必要な副作用 ◉「皮膚のかゆみ」、 「じんましん」、 「声のかすれ」、 「くしゃみ」、 「のどのかゆ み」 「 、息苦しさ」 「 、どうき」 「 、意識の混濁」 などの症状がみられる場合には、 緊急に医師または薬剤師に連絡して、すみやかに受診してください。 ※「息苦しい」場合は、救急車などを利用して直ちに受診してください。 重い感染症 アナフィラキシー 結核、肺炎など 投与30分以内にみられる 呼吸困難、血圧低下など ◉これらの症状に気づいたら、必ず医師または薬剤師にご連絡ください。 ◉その他でも、気になる症状があれば、医師にご相談ください。 5 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル(平成22年6月一部改訂) その他でも、気になる症状があれば、医師にご相談ください。 6 日常生活で気をつけたいこと 医療費について 乾 癬の症状を悪化させないために 気をつけること。 乾癬の症状の悪化には、日常生活の習慣が深くかかわって いることがわかっています。治療とともに、悪化させる原因を できるだけさける生活を心がけることが大切です。 皮膚への刺激をさける 皮膚をこすったり掻いたり、 無理にかさぶたをはがしたりしないように注意しましょう。 コセンティクスの治療で かかった負 担額が少なくなったり、 医 療 費 控 除 が受けられる場 合 があります。 1 医療費控除について 生計を一にする家族の医療費が、1月から12月の1年間で10万円※を超える場合に は、確定申告を行うと、所得税の控除を受けることができます。 【医療費控除額の計算方法】 ( 医療費 = 控除額 実際に1年間で 保険金等で - 支払った医療費 補てんされた金額 )-10万円 ※ ※その年の総所得金額等が200万円未満の方は総所得金額等の5%の金額 【申請窓口】 税務署 バランスのよい食事・運動 脂っこいものや糖質の取りすぎに注意し、 野菜を多くとる ◉医療費控除に関する事項を記載した 確定申告書を税務署に提出します。 メタボリック症候群にならないよう注意しましょう。 ◉確定申告書を提出する際に、 医療費の支出を証明する書類(領収書など)が 必要になります。 感染症に注意する ◉給与所得がある方は、 源泉徴収票(原本)も添付してください。 バランスのよい食事と適度な運動を心がけ、肥満などの かぜなどの感染症にかからないように 手洗いやうがいを心がけ、 日ごろから体調管理に気を配りましょう。 ストレスをうまく発散させる 自分なりのストレス発散法を見つけて できるだけ心をリラックスさせ、 睡眠も十分にとるようにしましょう。 乾癬の治療は続けることが大切なので、医療機関を受診する日 を忘れないようにしましょう。その他、気になることがあれば、 主治医または看護師、薬剤師にご相談ください。 7 2 高額 療 養費制度について 1ヵ月に支払った医療費の窓口 負担額が一定額を超えた場合 に、その超えた金額を加入して いる医療保険から支給される 制 度 です 。年 齢 や所 得によっ て、最終的な自己負担額となる 「負担の上限額」が異なります。 医療費の総額 窓口負担額 負担の上限額 高額療養費として支給される 【申請窓口】 加入している医療保険の窓口 ◉加入している医療保険に、高額療養費の支給申請書を提出します。 ◉医療費の領収書の添付を求められる場合もあります。 8 医療費について ■ 高額療養費制度の負担の上限額 70歳未満の方の場合 基準の目安 社保加入の場合 標準報酬月額 83万円以上 国保加入の場合 70歳以上の方の場合 月単位の上限額 通常 1ヵ月の負担の上限額 多数回該当 所得区分 外来 (個人ごと) 252,600円+ 年収 (医療費-842,000円) 140,100円 約1,160万円以上 ×1% 標準報酬月額 53~79万円 年収 約770~ 約1,160万円 標準報酬月額 28~50万円 年収 約370~ 約770万円 標準報酬月額 26万円以下 年収 約370万円未満 住民税非課税 57,600円 4回以上 現役並み所得者※1 44,400円 80,100円+ (医療費-267,000円) 44,400円 ×1% 44,400円 一般 12,000円 44,400円 44,400円 低所得者Ⅱ※2 (Ⅰ以外の方) 167,400円+ (医療費-558,000円) 93,000円 ×1% 80,100円+ (医療費-267,000円) ×1% 3回まで 24,600円 8,000円 35,400円 24,600円 2015年1月現在の制度に基づいて記載しています。 [厚生労働省ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000068630.pdf] 低所得者Ⅰ※3 15,000円 ※1 月収28万円以上などの窓口負担3割の方 ※2 住民税非課税の方 ※3 年金収入のみの方の場合、年金受給額80万円以下など、総所得金額がゼロの方 2015年1月現在の制度に基づいて記載しています。 [厚生労働省ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/100714a.pdf] 9 10
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