第 13 回蒲生干潟自然再生協議会 資料-7 七北田川河口部(蒲生地区) 環境調査について (調査期間:平成 21 年 6 月~平成 21 年 3 月分) 平成 22 年 3 月 事後調査 位置図 淡水池 蒲生干潟 1 1.調査結果 項目 大気 騒音振動 水質 調査内容 現地調査なし 調査時期 調査結果 備考 (参照) - - - 事後調査計画で設定した地点のう 平成 21 年 7 月 7 日 ち、今年度実施した工事用道路撤去 6 時~22 時 工に伴い影響が予測される P1 地点 において現地測定を実施した。 ●騒音調査 ・P1 地点は LAeq57.7dB で、保全目標(65dB)を達成した。 淡水の供給源である淡水池の水 塩分 質について調査した。 平成 21 年 7 月 30 日~22 年 2 月 23 日 1 回/月 その他水質 平成 21 年 10 月 28 日採水 ●塩分 資-1 参照 ●振動調査 ・P1 地点は昼間 L1033dB、夜間 L1030dB で、保全目標(70dB)を達成した。 ・養魚場-淡水池間の水門の流出入地点(St.a,St.b)は淡水であった。 ・淡水池-干潟の間の水門の流出入地点(St.c,St.d)は海水の影響を受けていた。 ●その他水質 ・H18 年度との比較の結果、淡水池は工事前と同様の特徴を維持していると考えら 資-2 ~資-3 参照 る。 地下水流動 動物 (鳥類) 動物 (底生動物) 観測孔 B1-2、B2 の 2 地点におい 平成 21 年 6 月 18 日 て、自記水位計測による地下水位の ~平成 22 年 2 月 23 日 連続観測を行なった。 (3 月も実施予定) (B1 地点は工事により移設が必要 となったため、平成 20 年度に干潟 側の B1-2 地点に移設した。) ●B1-2 地点の地下水位 資-4 ・水位は、降雨による変動はあるものの概ね TP 0m であり、平成 20 年度の調査結果 参照 と同程度であった(昨年度、観測孔を移設したため工事前との比較は行わなかっ た)。 過年度と同様にルートセンサス 春:平成 21 年 6 月 24 日 法により事後調査計画で設定した 夏:平成 21 年 8 月 21 日 3 つのルートを踏査した。 冬:平成 22 年 1 月 22 日 また、補足的にねぐら等の集団分布 地の調査を行った。 ・春季、夏季調査での確認種数、重要種確認種数は、年々減少傾向が見られた。 ・冬季の確認種数、重要種確認種数は既往調査と同程度であった。 過年度と同様に、事後調査計画で 春:平成 21 年 6 月 25 日 設定した地点で定性採集(5 地点) 夏:平成 21 年 8 月 28 日 ・St.5(干潟内)の調査地点では、春季、夏季調査において確認種数が減少したが、 資-10 秋季調査では同程度の確認種数であった。 ~資-14 ●B2 地点の地下水位 ・水位は、降雨による変動はあるものの概ね TP 1m から TP 1.5m であり、工事前と 比較して水位の低下は見られなかった。 2 資-5 ~資-9 参照 項目 植物 調査内容 調査時期 備考 (参照) と定量採集(6 地点)を行なった。 秋:平成 20 年 11 月 4 日 ・その他の地点では概ね同程度の種数を確認した。 過年度調査と同様に、事後調査計 平成 21 年 8 月 24 日 画で設定した範囲を踏査し、シダ植 ~平成 21 年 8 月 25 日 物以上の高等植物(維管束植物)を 目視確認した。 ・テリハノイバラ及びアイアシ群落消失箇所は、直接改変域に限られており、その他 資-15 の群落は維持されている。 ~資-19 参照 環境保全目標(「湿地環境を保全するとともに、多様な生物の生息・生育環境に 与える影響を回避、低減する」)は達成されたものと考える。 重要な植物のうち、工事の影響を 移植作業 受けるため一時的な保全措置とし 平成 21 年 9 月 28 日 て仮移植を実施したカジイチゴと 植物 シロダモについて、本移植地への再 (重要な種の 移植を行った。 移植) 生態系 調査結果 産卵のために海岸に移動するア 分布、移動経路調査 カテガニおよびクロベンケイガニ 平成 21 年 8 月 5 日 の移動状況、移動経路について目視 (大潮) で確認を行った。 平成 21 年 8 月 19 日 移動阻害になり得る構造物に対 (大潮) し、応急的な対応、及び恒久的な対 恒久対策実験 平成 21 年 8 月 6 日 応の検討を行った。 ~8 月 7 日(大潮) 参照 ●移植の内容 資-20 ・本移植先は、将来的に「樹林帯」となる区間 3 とした。 参照 ・本移植にあたり、区間 3 に 2m×5m のコドラートを 4 コドラート設定した。 ・移植株数はカジイチゴ 67 株、シロダモ 14 株。 ●活着状況(2009 年 10 月 26 日調査実施) ・カジイチゴ 63 株(94%)、シロダモ 8 株(57%)の生育が良好であった。 ・活着状況調査が 10 月と、植物の活性が高くない時期であるため、来春以降再確認 を行う必要がある。 ●調査結果 資-21 ・日中の調査では導流堤付近のクロマツ林内、クロマツ林西側に位置する養殖池周 ~資-26 辺、区間 3 西側空き地、区間 3 排水路周辺で多数の巣穴を確認した。 参照 ・夜間の調査では、日没直後から移動するアカテガニを確認し、導流堤付近、導流 堤南側七北田川沿い、日和山東側干潟内においてアカテガニ、クロベンケイガニ の産卵行動を確認した。 ・アカテガニとクロベンケイガニの移動経路は、工事区間全域に渡っており、特に アカテガニはクロマツ林から導流堤付近、クロベンケイガニは、区間 3 排水溝設 置区間から干潟方面への移動を確認した。 ●保全対策の実施 ・区間 1、区間 3 にそれぞれ設置された蓋無し排水路、区間 1 に設置されたパラペ ットがアカテガニ、クロベンケイガニの移動阻害を引き起こす可能性が考えられ たため、応急対策措置を実施した。 ・応急対策は、今年度の産卵期の影響を軽減するために、簡易かつ早急に対処でき るものとした。 3 項目 調査内容 調査時期 調査結果 備考 (参照) ・排水溝への対策は、排水溝上部へ麻布を張り、仮設の蓋とした。パラペットへの 対策は、麻布をパラペットから垂らし、這い上がれるようにした。 ・その後の調査により応急対策措置の効果を確認した。 恒久的な対策を検討するため各種実験を行った結果、排水側溝に対しては耐久 性のあるネットで上部を塞ぐ対策、パラペットに対しては、耐久性のあるネット を垂らすことが有効であると考える。 実験内容 各種素材(亀甲金網、防風網、防虫網)によるパラペットの這い上がり実験 スロープ、土嚢による排水溝の這い出し実験 ・排水溝からの這い出し実験の結果、スロープ、土嚢による這い出し対策は、這い 上がれる個体数が少なく、設置間隔や、誘導措置の検討が必要と考えられた。 景観等 工事着手前に撮影した、代表的な 眺望点からの眺望と工事後(H21 年 度)に撮影した眺望を比較した。 - アカテガニ、クロベンケイガニの分布から、排水溝への網掛け対策は全区 間、パラペット対策は、多くの移動個体が確認された箇所で実施していきた い。 ・施設完成後の主な眺望点からの景観は、予想した通りであった。 「盛土法面の早期緑化施工」、「侵入防止柵の材質等への配慮」、「樹木等の 伐採を最小化する堤防構造の採用」、「覆土式護岸の採用」を遵守した。 環境保全目標「蒲生干潟の景観や自然との触れ合いの活動の場に与える影 響を回避、低減する。」は達成されたものと考える。 廃棄物等 - - - 4 資-27 参照 - 資 料 編 騒音振動 ●工事の状況 七北田川沿い:工事用道路撤去工に伴うダンプ等の走行 ●交通量調査(P1 地点) ・交通量は県道が 686 台(二輪を含む)、工事用仮設道路が 84 台。 ●騒音調査 ・P1 地点は LAeq57.7dB で、保全目標(65dB)を達成した。 ●振動調査 ・P1 地点は昼間 L1033dB、夜間 L1030dB で、保全目標(70dB)を達成した。 ≪騒音調査結果≫ 地点 P1 調査 時間帯 時期 年度 区分 H18 工事前 H19 昼間 H20 工事中 6~22時 H21 等価騒音 レベル(LAeq) 58.1dB 55.8dB 57.5dB 57.7dB 環境基準 評価 65dB ○ ○ ○ ○ ≪振動調査結果≫ 調査 地点 時期 年度 H18 工事前 H19 P1 H20 工事中 H21 100 80%レンジの上端値(L10) 平均値 最大値 36.7dB 38.9dB 37.4dB 48.5dB 昼間 8~19時 38.1dB 44.8dB 32.7dB 34.0dB 時間帯 区分 環境基準 評価 70dB ○ ○ ○ ○ 小型 大型 大型車混入率 90 100 90 80 大 70 型 車 60 混 50 入 40 率 ( ( 80 断 面 70 交 60 通 50 量 40 台 30 20 10 % ) ) 30 20 10 0 0 6時台 7時台 8時台 9時台 10時台 11時台 12時台 13時台 14時台 15時台 16時台 17時台 18時台 19時台 20時台 21時台 交通量及び大型車混入率(県道) 50 小型 大型 大型車混入率 90 40 80 大 70 型 車 60 混 50 入 率 40 ( ( 断 面 35 交 30 通 25 量 20 台 15 20 5 10 0 0 6時台 7時台 8時台 9時台 10時台 11時台 12時台 13時台 14時台 15時台 16時台 17時台 18時台 19時台 20時台 21時台 交通量及び大型車混入率(工事用仮設道路) 図 1 騒音・振動調査地点位置図 騒音・振動調査状況② 資-1 % ) ) 30 10 騒音・振動調査状況① 100 45 水質 ●塩分の現状 ・養魚場-淡水池間の水門流出入(St.a,St.b)水は淡水であった。 ・淡水池-干潟の間の水門流出入(St.c,St.d)水は海水の影響を受けていた。 15.0 15.0 St.a St.b St.c St.d 塩分濃度(表層) 9.0 12.0 9.0 濃度(‰) 濃度(‰) 12.0 6.0 St.a St.b St.c St.d 塩分濃度(底層) 6.0 3.0 3.0 0.0 0.0 7/1 8/31 10/31 12/31 7/1 3/2 8/31 10/31 12/31 3/2 月日 月日 St.a St.b St.d 調査日 St.a St.b St.c St.c St.d 表 層 底 層 表 層 底 層 表 層 底 層 表 層 底 層 7月30日 1.10 1.00 1.10 1.10 2.40 5.50 4.20 4.20 8月28日 1.10 1.10 1.10 1.10 4.40 10.80 9.10 9.50 9月24日 1.20 1.20 1.20 1.20 4.00 10.80 9.30 9.40 10月28日 1.00 1.00 1.00 1.00 5.80 7.30 6.70 6.70 11月27日 1.00 1.10 1.10 1.10 2.40 5.10 3.60 3.80 12月25日 1.20 1.20 1.20 1.20 1.60 10.60 2.70 2.70 1月26日 1.20 1.40 1.20 1.60 2.10 3.50 3.10 3.10 2月23日 1.10 1.20 1.20 1.20 1.40 2.30 2.10 2.10 資-2 図 2 塩分調査地点位置図 ●その他の水質の現状 既往調査における蒲生干潟(区間-4)、B No.1 及び堤内池水(B No.1 背後)での調査結果と 相似形を示しており、淡水池(堤内池)と干潟の水質の関連が保たれていると推測される。 今年度調査結果 100 80 60 40 淡水池 凡 例 (meq/L) (meq/L) 20 0 20 40 60 80 100 100 80 60 40 20 0 20 40 SO 4 2- 60 80 100 Mg 2+ Ca 2+ HCO 3 Cl - +NO 3 - Na + +K + 既往調査結果(平成 18 年度、抜粋) 1000 800 600 400 蒲生干潟(区間-4) B No.1 (meq/L) (meq/L) 200 0 200 400 600 800 1000 100 80 60 40 20 0 20 40 60 80 100 堤内池水(B No.1背後) (meq/L) 100 80 60 40 20 0 20 40 60 80 100 資-3 地下水流動 ●B1-2 地点の地下水位 ・水位は、降雨による変動はあるものの概ね TP 0m から TP 0.5m であり、昨年度の調査 結果とほぼ同程度である。(昨年度、観測孔を移設したことから、工事前との比較は 行わなかった。) ●B2 地点の地下水位 ・水位は、降雨による変動はあるものの概ね TP 1m から TP 1.5m であり、工事前に比較 して水位の低下は見られなかった。 ≪B1-2 地点の水位変動≫ ≪B2 地点の水位変動≫ 3.00 3.00 B2 2.50 2.00 2.00 水位(標高TPm) 2.50 1.50 1.00 0.50 1.50 1.00 図 3 地下水流動調査地点位置図 資-4 2010年2月 2009年11月 2009年8月 2009年5月 2009年2月 2008年11月 2008年8月 2008年5月 2008年2月 2007年11月 2007年8月 2007年5月 2007年2月 2006年11月 2006年8月 2006年5月 2010年2月 2009年11月 2009年8月 2009年5月 2009年2月 2008年11月 2008年8月 2008年5月 2008年2月 2007年11月 2007年8月 2007年5月 2007年2月 2006年11月 2006年8月 0.00 -0.50 2006年5月 0.00 -0.50 2006年3月 0.50 2006年3月 水位(標高TPm) B1(B1-2) 動物(鳥類) ●確認種の状況 ・春季、夏季調査の確認種数は減少傾向にあった。 ・冬季調査の確認種数は既往調査に比較して若干の減少傾向は見られたが概ね同程度であった。 ●重要な種の状況 ・重要な種の確認状況は減少傾向にあった。 ≪重要な鳥類の確認状況≫ 目名 科名 コウノトリ サギ カモ タカ カモ タカ ツル チドリ スズメ ハヤブサ クイナ チドリ シギ カモメ サンショウクイ ウグイス 合計 種名 ヨシゴイ チュウサギ コクガン ミサゴ オオタカ チュウヒ ハヤブサ クイナ オオバン ケリ アカアシシギ オオジシギ ズグロカモメ サンショウクイ オオセッカ 15種 平成18年度 夏季 冬季 春季 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 平成19年度 平成20年度 平成21年度 夏季 冬季 早春季 夏季 冬季 早春季 春季 夏季 冬季 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ≪鳥類確認種数≫ 時期 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 33種 春季 53種 ― 30種 夏季 51種 45種 38種 51種 冬季 55種 58種 53種 ― 早春季 ― 53種 54種 ○ ○ ○ ○ 10種 ○ ○ 9種 ○ 9種 7種 資-5 図 4-1 鳥類調査地点位置図 <春季調査> ●確認種の状況 ・春季調査において、11 目 22 科 33 種の鳥類を確認した。 ・確認した種は留鳥と夏鳥であり、カワラヒワ、スズメ、ツバメ、オオヨシキリ等を多く確認した。 ・調査時期が渡りの時期から外れていたため、干潟でみられるシギ・チドリ類はケリ 1 個体のみの確認であった。 ●重要な種の状況 ・春季調査で確認した種のうち注目種に該当する種は、チュウサギ、ミサゴ、ケリの 3 種であった。 ・チュウサギについては、調査地域上空を飛翔している個体や干潟部で採餌している個体を確認した。ミサゴについて は、調査地域上空を飛翔している個体や養魚場周辺で採餌行動をしている個体を確認した。ケリについては、R3-1 周 辺の干潟部で 1 個体を確認した。 チュウサギ ミサゴ 図 4-2 重要な鳥類確認位置(春季) 資-6 <夏季調査> ●確認種の状況 ・夏季調査において、合計 10 目 22 科 30 種の鳥類を確認した。 ・確認した種の大部分が留鳥であり、カルガモ、コサギ、スズメ、ムクドリ等を多く確認し、夏鳥の確認数は少なかっ た。 ・干潟でみられるシギ・チドリ類は、コチドリ、キアシシギ、イソシギの 3 種を確認した。 ●重要な種の状況 ・夏季調査で確認した種のうち注目種に該当する種は、ミサゴの 1 種であった。ミサゴは、七北田川河口の上空を飛翔 している個体を確認した。 図 4-3 重要な鳥類確認位置(夏季) 資-7 <冬季調査> ●確認種の状況 ・冬季調査において、合計 9 目 22 科 50 種の鳥類を確認した。 ・確認した種の大部分が冬鳥と留鳥であり、スズメ、ユリカモメ、カルガモ、マガモ等を多く確認し、冬鳥は、ホオジロ ガモ、ヒドリガモ、ミコアイサ等のカモ類やカシラダカ、ツグミ、ジョウビタキ等の小鳥類を確認した。 ・干潟でみられるシギ・チドリ類は、イソシギ、ハマシギ、ミユビシギの 3 種を確認した。 ●重要な種の状況 ・夏季調査で確認した種のうち注目種に該当する種は、ミサゴ、ハヤブサ、オオバン、ズグロカモメ、チュウヒの 5 種であった。 ・ミサゴは、蒲生干潟の上空や養魚場の上空を飛翔しているのを確認した。採餌行動は確認できなかった。 ・ハヤブサは、R1-2 の朝の調査時、蒲生干潟の上空から出現し、七北田川河口の干潟部分に休んでいたユリカモメ の群れを急降下して、捕獲しようとしたが、捕獲できずに西側に飛び去ったのを確認した。 ・オオバンは七北田川や養魚場等の流れのあまりない場所の数箇所で、群れで生息しているのを確認した。 ・ズグロカモメは、七北田川の河口の干潟部分に休息していたユリカモメの群れの中に 1 個体だけ混じっているの を確認した。 図 4-4 重要な鳥類確認位置(冬季) 資-8 № 目名 科名 種名 学名 渡り R1-1 R1-2 R2 R3-1 R3-2 春季 夏季 冬季 文化財保護法 絶滅法 春季 夏季 秋季 春季 夏季 秋季 春季 夏季 秋季 春季 夏季 秋季 春季 夏季 秋季 区分 留鳥 - ● ● ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● - - ○ 夏鳥 ● ● - ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ 夏鳥 ● - - ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ 冬鳥 - - ● ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 - - ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ 留鳥 - - ● ○ 国内 留鳥 ● ● - ○ ○ ○ 夏鳥 ● ● - ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ 夏鳥 - ● - ○ 旅鳥 ● - - ○ 冬鳥 - - ● ○ 冬鳥 - - ● ○ 旅鳥 - ● - ○ 夏鳥 - ● ● ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 留鳥 - - ● ○ 冬鳥 - - ● ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ 夏鳥 ● - - ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● - ○ ○ 夏鳥 ● - - ○ ○ 夏鳥 ● ● - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 旅鳥 ● - - ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ 夏鳥 ● - - ○ ○ ○ ○ 留鳥 - ● ● ○ ○ ○ ○ 留鳥 - - ● ○ ○ 留鳥 ● - ● ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ ○ 冬鳥 - - ● ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 留鳥 ● ● ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ - 33種 30種 50種 20種 16種 23種 17種 12種 31種 16種 11種 21種 20種 18種 23種 15種 19種 25種 0種 1種 Tachybaptus ruficollis 1 カイツブリ カイツブリ カイツブリ Phalacrocorax carbo 2 ペリカン ウ カワウ Nycticorax nycticorax 3 コウノトリ サギ ゴイサギ Butorides striatus 4 ササゴイ Egretta alba 5 ダイサギ Egretta intermedia 6 チュウサギ Egretta garzetta 7 コサギ Ardea cinerea 8 アオサギ Anas platyrhynchos 9 カモ カモ マガモ Anas poecilorhyncha 10 カルガモ Anas strepera 11 オカヨシガモ Anas penelope 12 ヒドリガモ Anas acuta 13 オナガガモ Anas clypeata 14 ハシビロガモ Aythya fuligula 15 キンクロハジロ Aythya marila 16 スズガモ Bucephala clangula 17 ホオジロガモ Mergus albellus 18 ミコアイサ Pandion haliaetus 19 タカ タカ ミサゴ Milvus migrans 20 トビ Buteo buteo 21 ノスリ Circus spilonotus 22 チュウヒ Falco peregrinus 23 ハヤブサ ハヤブサ Phasianus colchicus 24 キジ キジ キジ Gallinula chloropus 25 ツル クイナ バン Fulica atra 26 オオバン Charadrius dubius 27 チドリ チドリ コチドリ Vanellus cinereus 28 ケリ Calidris alpina 29 シギ ハマシギ Crocethia alba 30 ミユビシギ Heteroscelus brevipes 31 キアシシギ Actitis hypoleucos 32 イソシギ Larus ridibundus 33 カモメ ユリカモメ Larus argentatus 34 セグロカモメ 35 オオセグロカモメ Larus schistisagus Larus canus 36 カモメ Larus crassirostris 37 ウミネコ Larus saundersi 38 ズグロカモメ Columba livia var.domesticus 39 ハト ハト キジバト Streptopelia orientalis 40 カワラバト Cuculus canorus 41 カッコウ カッコウ カッコウ Alcedo atthis 42 ブッポウソウ カワセミ カワセミ Alauda arvensis 43 スズメ ヒバリ ヒバリ Hirundo rustica 44 ツバメ ツバメ Motacilla alba 45 セキレイ ハクセキレイ Hypsipetes amaurotis 46 ヒヨドリ ヒヨドリ Lanius bucephalus 47 モズ モズ Lanius excubitor 48 オオモズ Phoenicurus auroreus 49 ツグミ ジョウビタキ Turdus naumanni 50 ツグミ Cettia diphone 51 ウグイス ウグイス Acrocephalus arundinaceus 52 オオヨシキリ Parus major 53 シジュウカラ シジュウカラ Zosterops japonicus 54 メジロ メジロ Emberiza cioides 55 ホオジロ ホオジロ Emberiza rustica 56 カシラダカ Carduelis sinica 57 アトリ カワラヒワ Uragus sibiricus 58 ベニマシコ Coccothraustes coccothraustes 59 シメ Passer montanus 60 ハタオリドリ スズメ Sturnus cineraceus 61 ムクドリ ムクドリ Cyanopica cyana 62 カラス オナガ Corvus corone 63 ハシボソガラス Corvus macrorhynchos 64 ハシブトガラス 64種 - 12目 28科 ※種名は「日本鳥類目録 改訂第6版」(日本鳥学会 2000年)に準拠 ※渡り区分は基本的に「みやぎの風にのって」(宮城県)から引用したが、近年の状況に合わせ修正を加えた。 資-9 レッドデータブック レッドリスト みやぎレッド 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧 絶滅危惧Ⅱ類 絶滅危惧Ⅱ類 絶滅危惧IB類 準絶滅危惧 絶滅危惧Ⅱ類 準絶滅危惧 要注目種 要注目種 絶滅危惧Ⅱ類 5種 絶滅危惧Ⅱ類 要注目種 5種 7種 動物(底生動物) 春季確認種数経年変化 St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 15 - 21 25 9 - 25 18 15 - 24 22 8 - 12 16 11 - 19 4 夏季確認種数経年変化 St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 15 18 25 29 13 15 27 23 12 17 24 19 1 8 21 16 - - 20 11 冬季確認種数経年変化 St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 13 20 27 27 14 16 31 25 14 4 31 14 3 9 11 14 8 - 20 17 図 5-1 底生動物調査地点位置図 資-10 図 5-2 重要な底生動物確認位置(春季) 資-11 図 5-3 重要な底生動物確認位置(夏季) 資-12 図 5-4 重要な底生動物確認位置(秋季) 資-13 底生動物確認種一覧(2009年6月-11月) 定量調査 No. 門 綱名 1 紐形動物 有針 2 軟体動物 腹足 目名 科名 ハリヒモムシ 盤足 3 4 種名 ハリヒモムシ目 4門 8綱 イガイ イガイ ウグイスガイ イタボガキ イシガイ シオサザナミガイ ハマグリ ニッコウガイ シジミ マルスダレガイ オオノガイ オキナガイ サシバゴカイ サシバゴカイ ゴカイ スピオ イトゴカイ イトミミズ フジツボ ヨコエビ Hoplonemertea sp. タマキビ タマキビガイ Littorina brevicula カワザンショウガイ ヒラドカワザンショウ Assiminea hiradoensis Assiminea sp. 5 二枚貝 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 環形動物 ゴカイ 17 18 19 20 21 22 23 24 25 ミミズ 26 節足動物 顎脚 27 28 29 甲殻 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 昆虫 64 学名 スピオ ホトトギスガイ ムラサキイガイ マガキ イソシジミ イソシジミガイ属 サビシラトリガイ ヤマトシジミ シジミ属 ハマグリ アサリ ソトオリガイ カワゴカイ属 イトメ ヤマトスピオ Assiminea sp. Musculista senhousia Mytilus galloprovincialis Crassostrea gigas Nuttallia japonica Nuttallia sp. Macoma contabulata Corbicula japonica Corbicula sp. Meretrix lusoria Ruditapes philippinarum Laternula marilina Eteone sp. Hediste sp. Tylorrhynchus heterochaetus Prionospio japonicus Pseudopolydora sp. イトゴカイ Capitella sp. Heteromastus sp. Notomastus sp. イトゴカイ科 Capitellidae sp. イトミミズ イトミミズ科 Tubificidae sp. フジツボ シロスジフジツボ Balanus albicostatus アメリカフジツボ Balanus eburneus ドロフジツボ Balanus kondakovi ヒゲナガヨコエビ Ampithoe sp. ニッポンドロソコエビ Grandidierella japonica ユンボヨコエビ ドロクダムシ Corophium insidiosum ドロクダムシ科b Corophiidae gen. sp. Eogammarus sp. Eogammarus sp. キタヨコエビ ポシェットトゲオヨコエビ Eogammarus possjeticus メリタヨコエビ シミズメリタヨコエビ Melita shimizui ヒゲツノメリタヨコエビ Melita setiflagella メリタヨコエビ属 Melita sp. ハマトビムシ ヒメハマトビムシ Platorchestia sp. スナホリムシ ヒメスナホリムシ Excirolana chiltoni Gnorimosphaeroma sp. Gnorimosphaeroma sp. コツブムシ フナムシ フナムシ Ligia exotica アミ クロイサザアミ Neomysis awatschensis ニホンイサザアミ Neomysis japonica テナガエビ シラタエビ Exopalaemon orientis ユビナガスジエビ Palaemon macrodactylus スジエビモドキ Palaemon serrifer スジエビ属 Palaemon sp. テナガエビ科 Palaemonidae sp. エビジャコ エビジャコ属 Crangon sp. アナジャコ ヨコヤアナジャコ Upogebia yokoyai ユビナガホンヤドカリ Pagurus dubius ホンヤドカリ Callianassa sp. Callianassa sp. スナモグリ コブシガニ マメコブシガニ Philyra pisum イワガニ ケフサイソガニ Hemigrapsus penicillatus タカノケフサ Hemigrapsus takanoi イソガニ属 Hemigrapsus sp. クロベンケイガニ Chiromantes dehaani アシハラガニ Helice tridens スナガニ ヤマトオサガニ Macrophthalmus japonicus アリアケモドキ Deiratonotus cristatus チゴガニ Ilyoplax pusilla コメツキガニ Scopimera globosa ユスリカ シオユスリカ Chironomus salinarius ユスリカ科 Chironomidae sp. 個体数合計 34科 57種 湿重量合計(mg/全量) 出現種数 ヒゲナガヨコエビ属(モズミヨコエビ) ドロクダムシ科a(トンガリドロクダムシ) ワラジムシ アミ エビ ハエ 17目 水質 階級 St.1-1 春季 N. 夏季 N. 秋季 N. 春季 N. St.1-2 夏季 N. St.2-1 秋季 N. 春季 N. 夏季 N. - St.3-1 秋季 N. ● 春季 N. 夏季 N. St.3-2 秋季 N. 春季 N. 夏季 N. 春季 N. 夏季 N. St.1 秋季 N. 春季 N. 夏季 N. - αm - - - - - βm - - αm - - αm - αm - - - - - - αm - - - αm αm 定性調査 St.3 St.2 秋季 N. 春季 N. 夏季 N. 秋季 N. ● ● ● 春季 N. 夏季 N. St.4 秋季 N. ● ● ● ● ● ● ● ● ● 夏季 N. St.5 秋季 N. 春季 N. 夏季 N. 秋季 N. ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● - - - ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● - βm - - - - - - - - - - - - - - αm - - - - αm αm αm - - - 春季 N. ● - - ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 85 - 16 75 - 14 ● ● ● ● ● ● ● ● 36 - 10 112 - 12 ● ● 262 6965 13 365 13025 10 546 11105 8 162 1898 12 88 23029 12 216 3185 9 138 3668 11 355 10341 11 329 4448 14 135 4530 16 398 14600 6 219 5773 6 104 1038 4 79 1726 10 注1) N.:個体数、W.:湿重量(mg +:1mg未満 注2) 出現種の配列は、おもに『河川水辺の国勢調査入出力システム[河川版]ver3.20』の目録にしたがった。 注3) 水質階級は森下郁子(1985)「生物モニタリングの考え方」山海堂.に従った。 St.5-1 秋季 N. os:貧腐水性、βm:β-中腐水性、αm:α-中腐水性、ps:強腐水性、-:水質階級不明 注4) ヒラドカワザンショウガイの一部に雄の生殖器の形状の違いからカワザンショウガイの可能性がある個体が確認されたが、殻の形状、既往の確認状況から、ヒラドカワザンショウガイと同一とした。 注5) イソシジミの一部に左右の殻の厚みからワスレイソシジミの可能性がある個体が確認されたが、殻の模様、既往の確認状況からイソシジミと同一とした。 注6) ドロクダムシ科aについては、形態からトンガリドロクダムシの可能性があるが、既往の確認状況、ドロクダムシ科bとの明らかな違いからドロクダムシ科aとした。 資-14 23 1692 2 3 6184 2 173 500 1 ● 84 5185 8 30 - 13 91 - 22 145 - 24 40 - 8 126 - 16 59 - 18 22 - 7 50 - 11 48 - 11 45 - 16 10 - 3 植物調査 ●確認種の状況 ・平成 21 年度調査において、53 科 180 種の植物を確認した。 ・平成 21 年度調査において確認した 180 種のうち、もともと自生していなかった種は 40 種で あり、それらの種の割合は 22.2%であった。 ・平成 21 年度調査において新たに確認した種は 10 種であり、新たに確認した種のうち 5 種は もともと自生していなかった種であった。 ≪過年度との確認種の比較≫ ≪植物確認種数≫ 分類 シダ植物 種子植物 裸子植物 被子植物 双子葉植物 離弁花類 合弁花類 単子葉植物 合計 平 成 21年 度 科数 種数 1 1 1 1 32 82 12 48 7 48 53科 確 認 さ れ な か っ た 種 ( 4種 ) ナデシコ科 ウスベニツメクサ【帰化種】 マメ科 イタチハギ【帰化種】 セリ科 セリ キ ク 科 コ ス モ ス 【 植 栽 /逸 出 】 180種 新 た に 確 認 さ れ た 種 ( 10種 ) クワ科 カラハナソウ タデ科 オオケタデ【帰化種】 ナデシコ科 オランダミミナグサ【帰化種】 バラ科 ビワ【植栽】 マメ科 ネコハギ スズメノエンドウ カスマグサ ムラサキ科 キュウリグサ ゴマノハグサ科 オオイヌノフグリ【帰化種】 キク科 ハキダメギク【帰化種】 ・テリハノイバラ及びアイアシ群落消失箇所は、直接改変域に限られており、その他の群落 は維持されている。 環境保全目標(「湿地環境を保全するとともに、多様な生物の生息・生育環境に与える影響 を回避、低減する」)は達成されたものと考える。 図 6-1 植物調査範囲図 資-15 ●重要な種の状況 ・平成 21 年度調査で確認した重要種は、平成 20 年度調査で確認した種数と変化はなく、 生育地点や生育範囲もほぼ同様であった。 ・オカヒジキについては、平成 20 年度に確認された地点において確認できなかったが、他 の地点において 2 株確認した。 ・区間 2 計画堤防~区間 3 計画堤防の範囲において、平成 20 年度調査において列状にテリ ハノイバラの生育を確認していたが、平成 21 年度調査において確認できなかった。なお、 この区間では、一部のアイアシ群落の縮小がみられた。 ハマアカザ ハマナス テンキグサ オカヒジキ テリハノイバラ シロダモ カジイチゴ イガガヤツリ「 アイアシ 図 6-2 重要な植物確認位置図 資-16 資-17 資-18 資-19 ● 移植の内容 ・本移植先は、保全計画どおり「樹林帯」となる区間 3 に行った。 ・本移植にあたり、区間 3 に 2m×5m のコドラートを 4 コドラート設定した。 ・移植株数はカジイチゴ 67 株、シロダモ 14 株。 5m 1m 松 松 松 松 松 松 2m 松 松 移植配置イメージ図 将来的に大きく生育することを想定し、植え付け時は 株の間隔を広くとれるよう、交互に植栽した。 本移植地イメージ図 ● 活着状況(2009 年 10 月 26 日調査実施) ・カジイチゴ 63 株(94%)、シロダモ 8 株(57%)の生育が良好であった。 ・活着状況調査が 10 月と、植物の活性が高くない時期であるため、来春以降再確認を行 う必要がある。 平成20年度 時期 株数 平成21年度 仮移植数 活着数 本移植時確認数 活着数 (H20年8月) (H20年10月) (H21年9月) (H21年10月) カジイチゴ:97株 カジイチゴ:90株 カジイチゴ:67株 カジイチゴ:63株 シロダモ :20株 シロダモ :19株 シロダモ :14株 シロダモ :8株 移植作業状況 図 7 重要な種の移植地位置図 移植後状況 資-20 生態系調査 ・日中の調査では導流堤付近のクロマツ林内(①)、養殖池周辺(②)、空き地(③)、 区間 3 排水路周辺(④)で多数の巣穴を確認した。 ・夜間の調査では、日没直後から移動するアカテガニを確認し、導流堤付近(A)、 導流堤南側七北田川沿い(B)、日和山東側干潟内(C)においてアカテガニ、ク ロベンケイガニの産卵行動を確認した。 ② ③ B ④ ① A C アカテガニの産卵行動 (2009/8/5 20:16 撮影) 資-21 カニ類移動阻害対策(現状把握と応急対策) パラペット 対策前 区間 1、区間 3 にそれぞれ設置された排水路、区間 1 に設置されたパラペ ットがアカテガニ、クロベンケイガニの移動阻害を引き起こす可能性が大 きいことが分かったため、応急的な対策措置を実施した。 対策後 北側排水溝 (一部の個体は上ることが可能で (対策前と比較して容易に移動 あるが、移動が困難である) が可能である:7/22 に対策実施) 対策前 対策後 擁壁 対策前 対策後 (排水溝にカニ類が落下している) (麻布上をカニが移動: 7/22 に対策実施) 南側排水溝 対策前 ・応急対策は、今年度の産卵期の影響を軽減するために、 簡易かつ早急に対処できるものとした。 ・排水側溝への対策は、排水溝上部へ麻布を張った。パ ラペットへの対策は、麻布をパラペットから垂らし、 這い上がれるようにした。 ・その後の調査により応急対策措置の効果を確認した。 対策後 (排水溝にカニ類が落下している) (麻布上をカニが移動: 7/22 に対策実施) 資-22 カニ類移動阻害対策(恒久対策実験) 設置区間 対策方法 実験素材 パラペット 這い上がり対策 亀甲金網(目合い10mm) 麻布+亀甲金網 化繊防虫網 化繊防風網 3年~5年 這い上がり可能 黒色:8年~10年 這い上がり可能 設置写真 耐久性等 1ヶ月程度で錆が発生する可能性有り 1ヶ月程度で錆が発生する可能性有り 実験結果 這い上がり可能であるが動きが鈍い 這い上がり可能 実験結果 ・ どの素材も這い上がりが可能であるが、目合いによっては動きが鈍くなるため、目合いはより細かい方が適している。 ・ 素材の耐久性は化学繊維の素材が適している。 以上から対策には耐久性があり、目合の細かい化繊防風網が適している。 資-23 排水溝 這い出し対策 設置区間 対策方法 実験素材 スロープ スロープ+庇 土嚢 土嚢+庇 設置写真 実験結果 20個体のうち這い出せた個体数 ①スロープのみ ②スロープ+庇 ③土嚢のみ ④土嚢+庇 1回目 0 3 0 0 2回目 1 1 0 1 3回目 0 2 1 2 平均 0.33 2.00 0.33 1.00 % 2% 10% 2% 5% 備考 実験結果 ・ 7m 離れた地点から 20 個体を放し 10 分間で這い出せた個体数を計数した結果、最大 10%の個体が登りきった。 ・ 庇の効果はある程度あったと考えるが、這い出せた個体数は 10%以下であった。大多数、這い上がることができない。 以上から排水側溝への対策は、落下防止対策として排水溝上部への網掛け対策が適していると考える。 資-24 カニ類移動阻害対策(恒久対策位置の検討) ①排水溝 ②パラペット 北側排水溝周辺では主にクロベンケイガニ、南側排水溝周辺では主にアカテガニ 移動経路確認調査時に定点として設けた a~e の 5 地点において、多くの個体が移 を確認しており、特に排水溝周辺で多くを確認していることから、排水溝への網 動する様子が確認できた。 掛け対策は原則全区間において実施する。 凡例 ± カニ類分布 アカテガニ,クロベンケイガニ同程度 ± クロベンケイガニのみ 主にアカテガニ 主にクロベンケイガニ 凡例 カニ類分布 アカテガニ,クロベンケイガニ同程度 巣穴 定点 c (這い上がり対策実施済み) 8/5確認移動経路 8/19確認移動経路 クロベンケイガニのみ 主にアカテガニ 主にクロベンケイガニ 巣穴 定点 b (這い上がり対策未実施) 定点 a (這い上がり対策実施済み) 0 図 8-2 パラペット東側移動経路 0 25 50 100 150 200 m 図 8-1 カニ類分布状況 資-25 12.5 25 50 m 以上から排水溝への対策は全区間、パラペットへの対策は多くの固体 ± 凡例 カニ類分布 が確認できる5地点で実施することとする。 アカテガニ,クロベンケイガニ同程度 クロベンケイガニのみ 定点 e (這い上がり対策実施図済み) 主にアカテガニ 主にクロベンケイガニ 巣穴 8/5確認移動経路 8/19確認移動経路 定点 d (這い上がり対策未実施) 0 25 50 100 m 図 8-3 パラペット西側移動経路 資-26 着手前 着手前 完成予想図 完成予想図 着手前 完成後 完成後 完成予想図 完成後 ●景観調査 ・施設完成後の主な眺望点からの景観は、予想した通りであった。 「盛土法面の早期緑化施工」、「侵入防止柵の材質等への配慮」、「樹木等の伐採を 最小化する堤防構造の採用」、「覆土式護岸の採用」を遵守したことから、環境保 全目標「蒲生干潟の景観や自然との触れ合いの活動の場に与える影響を回避、低 減する。」は達成されたものと考える。 図 9 景観調査位置図 資-27 来年度の予定 1.生態系(アカテガニ、クロベンケイガニ) アカテガニ、クロベンケイガニの保全対策として、本年度検討した以 下の対策を実施。 落下防止対策:排水側溝に耐久性のあるネットを被せ固定する。 這い上がり対策:パラペットに耐久性のあるネットを固定・設置す る。設置箇所は本年度検討した 5 ヵ所とする。 2.植物生育状況調査 春季以降に本年度移植した個体の生育状況を確認調査する。 ± 凡例 カニ類分布 アカテガニ,クロベンケイガニ同程度 クロベンケイガニのみ 主にアカテガニ 主にクロベンケイガニ 巣穴 対策実施箇所 0 図 9-1 25 50 100 150 200 m パラペット対策実施箇所 資-28
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