麦類赤かび病に関する情報（第４報）平成 27 年 4 月 17 日香川県農業試験場病害虫防除所麦類の赤かび病は、開花期頃の気温が高く、高湿度の日が連続すると多発生しやすくなります。このため、防除時期は開花始めの頃とその７～10 日後となっています。今後の気象については、4 月 17～23 日は前線や低気圧の影響で雨の降る日が多い見込みです。 11 月中旬播きの小麦では開花期が 4 月 21 日頃の見込みですので、栽培しおり等を参考にして必ず適期に防除しましょう。１．麦類の生育状況１）農業試験場におけるはだか麦‘イチバンボシ’12 月 5 日播種の開花期は 4 月 16 日で、前年よりも 1 日早くなりました。また、小麦‘さぬきの夢 2009’11 月 5 日播種の予想開花期は 4 月 17 日、11 月 15 日播種では 4 月 21 日で、いずれも前年より 4 日程度早くなると予想されます。（表１：農業試験場作物・特作部門調べ）２）農業改良普及センター調べでは、はだか麦、小麦ともに生育ステージは、地域によって差があるものの平年に比べてやや早くなっています。4 月 17 日時点で極端な遅播を除き、はだか麦の開花は終了している。小麦は 11 月中旬播では開花直前、早播では開花しつつあります。表１　麦類の出穂期及び開花期の状況（農業試験場作況試験圃場：綾川町）出　穂　期麦種品種前年値はだか麦小麦イチバンボシさぬきの夢２００９開　花　期注３）播種期注２）　本　年注１）前年値注２）　本　年注１） 11月 5日 3月28日 3月29日 4月 5日 4月 4日 11月15日 4月 1日 3月31日 4月 8日 4月 6日 12月 5日 4月 8日 4月 8日 4月17日 4月16日 11月 5日 4月 8日 4月 3日 4月21日 (予)4月17日 11月15日 4月13日 4月 8日 4月25日 (予)4月21日 12月 5日 4月21日 (予)4月19日 5月 1日 (予)4月29日注１）(予)を付して赤字で示した日付は、綾川町における予想値である。注２）移転により平年値がないため、前年値（平成26年産）を示す。注３）開花期は40～50％の穂が開花した時期を示す。２．気象経過と赤かび病発生条件の出現状況（別表を参照）１）高松市及び綾川町で 4 月 16 日に子のう胞子の飛散条件を満たす日が認められ、曇りや雨の日が多くなっています。２）気象庁発表の４月 17～23 日の週間気象予報では、前線や低気圧の影響で雨の降る日があり、最高気温は期間の後半には高い日がある見込みとなっている。また、最低気温も平年並か高い予報であり、赤かび病の感染や発病に好適な予報である。３．防除情報１）現在、赤かび病に適用のある薬剤は、発病前に散布しないと防除効果がないため、開花始期には必ず防除を実施しましょう。２）第２回目の防除適期は第１回目の防除適期から７～10 日後である。開花期以降、第２回目の防除適期までの気温が高めに推移し、曇雨天の日がある場合には第２回目の防除も実施する。表２赤かび病の防除時期、防除薬剤等防除時期１回目開花始め２回目１回目の７～１０日後防除薬剤希釈倍数使用時期/回数トップジンＭ水和剤 1,000～1,500倍小　麦　１４／２はだか麦３０／１ワークアップフロアブル 2，000倍小　麦　７／３はだか麦　７／３ (資料：小麦、はだか麦の栽培しおり　使用時期/回数は平成27年2月現在）