第 1 回 振動リカレント教育 開催記録 《日時》2015 年 4 月 24 日(金)10:00~17:00 《会場》岡山大学産学官融合センター2 階 会議・研修室 (岡山市北区芳賀 5302) 近年、多くの機械装置は小型化や高速化が要求されております。そして、小型化で部品間の隙 間が狭くなり、その狭い隙間で機械部品を高速に動かすことが求められています。この相反する 要求が、機器の設計者を音・振動の問題で悩ますことになります。また、このことが機械装置の 故障の原因にもなっています。機械装置のメンテナンスで振動診断技術を活用して機械の異常を 事前に検知することも求められています。このような振動問題の対策技術や、振動による異常診 断技術を修得することを目的に、岡山大学産学官融合センターでは振動リカレント教育を開催し ております。 2015 年 4 月 24 日(金)10:00~17:00 に岡山大学産学官融合センター2 階会議・研修室で「振 動の基礎理論と振動計測の基礎」と題して第 1 回の講座を開催致しました。講師は産学官融合セ ンター客員教授 小村英智、客員教授 中原一成が務めました。 最初のテーマは「振動の基礎理論」で、単位、振動の定義、振動の大きさ、振動数と周期、位 相、振動の種類など振動問題に取り組むために必要な用語と意味を解説して、自由振動や減衰の ある振動、強制振動などの振動の振る舞いについて基礎的な事項を詳しく解説しました。次のテ ーマは「振動計測の基礎」で、振動センサの種類、その動作原理、振動センサの取り付けによる 出力信号への影響、振動計の仕組み、振動ベクトルの測定など振動測定に関する基礎的な事項を 詳しく解説しました。最後のテーマは「振動数分析の基礎」でフーリエ変換の概念、窓関数、エ リアシング、振動数分解能、振動数レンジ、測定システムなど振動数解析に関する基礎的な事項 を詳しく解説しました。 参加人員は 27 名で、その内 6 名の方が他県(三重県、広島県、島根県)からの参加でした。初 参加者数は 23 名でした。これまで受講されてきた方で今回の参加をもって全講座を修了された 2 名の方に修了証書が授与されました。 振動リカレント教育は昨年度と同様に音響を加えて 6 回コースとしました。講座での理解度を 高めるために配布資料の事前配布に対応して、講座の中で簡単な問題を用意して受講者に答えて 貰うなどの工夫をしました。 今後さらに多くの機器の開発、設計やメンテナンスに係わる機械技術者の参加を期待しており ます。 産学官融合センター客員教授 中原 一成 記 平成 27 年度 第1回 振動リカレント教育 開催風景
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