ハンガリー研修 2 週目報告: 2 週目からは、セメルヴァイス大学病院循環器病センターとハンガリー軍事病院とに 2 グ ループに分かれての研修となります。 軍事病院では、呼吸系の仕組みや呼吸をする理由等の説明を受けた後に、さらに2チー ムに分かれて院内での手術室と ICU 内ベッドサイドでの研修が行なわれました。 手術室では、乳癌の部分切除術を見学しました。また、麻酔を投与する際には日本と同 様に、看護師が患者に声をかけることで不安を少しでも取り除こうとしていました。 ICU では、目の前にいる患者の経緯や現在の状態等について説明を受けました。看護師の 方が話してくれた言葉で印象深いものがありました。それは、「いくつかの異常を抱える事 になってしまった人にとっては、それが本人にとって安全である場合があり、正常な値で あるとかえって本人にとっては危険なときがある。」ということです。この言葉は忘れない ようにしようと思いました。 佐藤泰弘(団長) セメルヴァイス循環器病センターでは、循環器系の疾患や処置方法の説明を受けたあと に、手術室と ICU に分かれて研修を行ないました。実際の手術見学も行ないました。 手術室では手洗いの方法から術着の着用方法を実際に見せてもらうことができ、また体 外循環装置も実際に見ながら絵を描いてわかりやすく説明していただきました。手術の内 容としては大動脈のステントの設置術や開胸術、ペースメーカーの設置術などを間近で見 ることができました。 循環器系センターの特徴である心臓移植を待つ患者の病室の見学もすることができまし た。日本にはない術後専用の ICU と考えられるリカバリールーム(回復室)では、術後ど のように患者を観察するのか、疼痛管理はどのように行っているのかを知ることができま した。欧米に比べて日本で遅れているとされている術後の疼痛管理に関して、ハンガリー でも積極的で実際に知ることができました。 対応して頂いた看護師の方が、患者の心電図や手術前の CT 画像データなどから、今の状 態を詳しく説明してくれました。看護師がチーム医療の一員であるとはこういうことだと 痛感させられました。 後藤瑠里(チーム1代表)
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