大矢研究室

大矢研究室では,物理や情報理論の状態変化の力学の数理を下にして,数学的にきちん
とした新たな概念を導入し,情報科学に関わる諸分野を統合的に扱うための数理的な枠組
みを作るというテーマで研究を行っています.現在,量子情報理論に関連する研究ともど
も,以下のトピックスに関する研究がこの情報力学の視点から統一的に行われています.
・量子情報理論:いままでの情報通信理論では扱えない量子的な対象を用いた情報の表現
と通信を,量子確率論や量子エントロピー論をベースにして取り扱う理論.
・量子エントロピー:量子情報の数学的基礎研究.
・量子コンピュータ:量子アルゴリズム(計算複雑さの問題 NP 完全=P の解決),量子
テレポーテーション,量子ゲート,量子暗号等
・複雑系の数理的取り扱い:新たなカオス尺度の導入とそれによる力学系の分類,脳の
認識過程の数理モデル,様々な状態を分類できる状態のフラクタル次元 の導入とその応用.
・情報遺伝学:生物の進化及びレトロウィルス(HIV を含む)の変異過程の情報論的解析.
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著書
[1]M.Ohya and D.Petz (1993) Quantum Entropy and its Use, Springer-Verlag,
[2]大矢雅則(2005)情報進化論,岩波書店
[3] 大矢雅則、渡邉昇 (2006)
量子暗号と量子テレポーテーション-新たな情報通信プロト
コル-,245p, 共立出版
[4]M.Ohya and I.V.Volovich (2008) Quantum Computers, Teleportations and
Cryptography, Springer-Verlag, to be published.
その他多数.