人工呼吸器(サーボS)定期部品交換マニュアル

人工呼吸器(サーボS)定期部品交換マニュアル
※実施は必ず指定講習を受講した臨床工学技士がおこなうこと。
●点検間隔:稼働時間 5000 時間毎に実施する。
●点検手順:部品交換後は、院内定期点検記録に沿って点検をおこなう。
(1)交換部品セットの確認
・交換部品セットの内容の確認をお
こなう
バクテリアフィルタ
◎ガスモジュール用フィルタ 2
ガスモジュール用フィルタ
個
(O₂セル用)
◎バクテリアフィルタ
吸気側トランスデューサ用 1
ガスモジュール用ノズルユニット
個
O₂セル用 1 個
◎ベローズ 1 個
◎ガスモジュール用ノズルユニ
ット 2 個
(2)ユニットの取り外し
・電源および医療ガスへの配管を取
り外す
(3)ユニットの上フタを開ける
・呼気カセットを取り外す
・ネジをマイナスドライバで緩める
・カバーを持ち上げ、はずす
(4)吸気チャネルの分解
・ロッキングキャッチを下げ、上部
のコネクタを付けたまま、O₂セ
ンサを持ち上げる
・吸気圧チューブを取り外す
ロッキングキャッチ
病院名
吸気圧チューブ
(5)吸気チャネルの取り外しと滅菌
・2 つのキャッチ(図の③)を押し
押す
て、吸気パイプをコネクターマフ
(図の⑤)も含めて取り外す
・吸気チャネルとチューブは呼気カ
セットと共に高圧蒸気滅菌器で
滅菌する
押す
(6)吸気圧トランスデューサの交換
・ゴムリングから吸気圧トランスデ
ューサを取り外す
・新しい吸気圧トランスデューサを
ゴムリングの中にフィルタが正
しく収まっていることを確認し
ながら取り付ける
・取り外した吸気圧トランスデュー
サは、医療廃棄物として廃棄する
(7)O₂センサバクテリアフィルタ
の交換
・O₂センサの下についているバク
テリアフィルタを取り外し、新し
いバクテリアフィルタを取り付
ける
・取り外したバクテリアフィルタ
は、医療廃棄物として廃棄する
(8)ブラケットを取り外す
・医療ガス配管接続口から医療ガス
配管を取り外す
・ガスモジュールのブラケットのネ
ジを緩め、ブラケットを取り外す
(9)ガスモジュールを引き出す
・両方のガスモジュールを 1 つず
つ引き出し、取り外す
病院名
(10)ガスモジュールの分解と組み
立て
・6角レンチで 2 つのネジを緩め、
カバーを取り外す
・中のフィルタを取り出し、ゴムシ
ールを取り外す
・古いフィルタは、医療廃棄物とし
て廃棄する
・新しいフィルタにゴムシールを取
り付け、モジュールに取り付ける
・カバーを取り付け、ネジを締める
(11)ノズルユニットの交換
ハッチを開ける
・ガスモジュールの上部のハッチを
開けて、ノズルユニットを引き出
す
・取り外したノズルユニットは、医
療廃棄物として廃棄する
入れるときは慎重に
・新しいノズルユニットを所定の位
置に慎重に、リングを曲げないよ
うに入れ、ハッチを閉じる
(12)清掃
・内部ファンのフィルタの清掃、本
体の清掃をおこなう
(13)ガスモジュールの取り付け
・酸素と圧縮空気の取り付け場所に
注意して、手前からスライドさせ
ながら取り付ける
・上部にブラケットを取り付け、ネ
ジを締める
病院名
(14)吸気チャネルの取り付け
押しながら
・2 つのキャッチ(図の③)を押し
ながら、本体に吸気チャネルを取
り付ける(押し込むとロックがか
かる)
・チューブを取り付け、かつ吸気圧
トランスデューサとも接続する
押しながら
(15)コネクタマフとの接続
・コネクタマフと吸気パイプ、ノズ
ルユニットの周囲が密閉されて
いることを確認しながら接続す
る。
(16)内部ファンの作動点検
・医療ガスには接続せず、電源を入
れる(始業点検未実行)
・ロッキングキャッチを下げ、O₂
セル上部のコネクタをはずす
・ケーブルコネクタを慎重にあたた
めファンが作動するか確認する
(33℃で半分、43℃でフル稼働、
ただし 70℃以下にすること)
(17)ユニットの上フタ取り付け
・ユニットの上フタを取り付け、ネ
ジを締める
・ペイシェントユニットの下部のハ
ンドルを上げたまま後に押す(カ
チッとロックされるまで)
(18)作動点検(外観点検)
・本体に劣化、破損がないか確認する
・付属品(コンセント、ケーブル、ガス配管など)に劣化、破損がないか確認する
(19)作動点検(モニタ点検)
・タッチパネルは判読できる明るさがあるか確認する
・ピクセルが欠けているところがないか確認する
病院名
・タッチパネルに表示されているボタンや周囲のダイヤル、ボタンを全て押し、操作
に応答するか確認する
(20)作動点検(呼気カセット点検)
・呼気カセットに劣化、破損がないか、また滅菌が済んでいるか確認する
・呼気カセットを本体に組み込み、モニタで「情報」「呼気カセット」を順に押し、
メンブラン残量が 10%以上あることを確認する
(21)作動点検(大気圧点検)
・モニタで「情報」
「一般」を順に押し、大気圧値が実際の大気圧値より±5%以上異
なっていないことを確認する
(22)作動点検(ガス供給圧トランスデューサ点検)
・医療ガスに接続し、コンプレッサーを作動させる
・モニタで「情報」
「一般」の順に押し、人工呼吸器本体の横にある医療ガス配管を
抜き、各供給圧が低下することを確認する
(23)作動点検(バッテリ点検)
・モニタで「情報」
「バッテリ」の順に押し、バッテリ残量が 30 分以上あることを確
認する
・本体のコンセントを抜き、バッテリ作動させる
・規定時間内に「No battery capacity(バッテリ容量切れ)」のアラームが作動しない
ことを確認する(ただし、作動時間はバッテリの数によって異なる)
・「 Limited battery capacity( バ ッ テ リ 容 量 不 足 ) 」 の ア ラ ー ム と 「 No battery
capacity(バッテリ容量切れ)」のアラームとの間が 7 分以上あることを確認する
・コンセントを接続し、充電をおこなう
(24)オーバーホール実施の記録①
・モニタ横の「メニュー」ボタンを
押し、モニタに表示された「バイ
オメッド」を押してパスワード
“1973”を押して、サービスを
押す
・
「レポートPM」を押す
(26)オーバーホール実施の記録②
・日付、動作時間を確認し、
「OK」
を押す
・続行の確認画面で、
「はい」を押
病院名
す
・表示された次回プリベンティブメ
ンテナンス時間を確認して、「戻
る」を押す
(27)セットアップ点検
・セットアップ点検を必ず実施すること
(28)終了後、部品交換済みカードに記入し、貼付する。
回路構成
加温加湿器を使用する回路図
→呼気 ①患者チューブ 30cm
⑩
②
⑨
⑪
②
←吸気
③
⑧
⑦
①
③ストレートコネクタ
③
④L字コネクタ
④
⑥
②
②患者チューブ 60cm
②
⑤加温加湿器モジュール
⑤
⑥
⑥ウォータートラップ
⑦温度計マフ
⑧温度計
⑨Yピース
⑩カテーテルマウント
⑪呼気フィルタ
人工鼻を使用する回路図
→呼気 ①患者チューブ 150cm
①
④
③
②
②Yピース
③人工鼻
①
←吸気 ④カテーテルマウント
病院名