バラ・アーティスト大谷　宝さん Oya Takara 前橋人だからこそ前橋のバラの魅力を広めたい前橋市の花はバラである。敷島公園ばら園は全国的にも有数なバラの観光地であり、まさに今、春の見頃を迎え多くの人でにぎわっている。群馬県のバラ出荷量は 1,200 万本で全国 7 位＊と高い数値であり（＊平成 24 年産出荷量。農林水産省「花き生産出荷統計」より）、中でも前橋市は全国でも高品質のバラを生産しているが、そのことを知る人はあまりいない。生産されたバラのほとんどは東京へ出荷されてしまうからだ。そのようなバラの魅力を地元にこそ広めたいと活動しているのが、バラ・アーティスト、大谷宝さんである。バラを使ったブライダルブーケを提案したり、ショップやレストランのディスプレーを手がけるなどバラの魅力をアピールする仕事をしている。大谷さんは上細井町で 30 年以上続く生産農家、大谷バラ園の次男として生まれた。大学卒業後、大手種苗会社に営業部員として勤めたが、量産された植物を大量に卸販売するのではなく、生産者と消費者の思いを直接つなぎあわせる仕事はできないかと考え独立、『ROSE ROSE』を 11 年前に立ち上げた。大谷さんの持ち味は“ナチュラルワイルドなテイスト”だ。「私の作品は葉っぱなどの緑を多く使います。ヨーロッパでも昔からバラは野に咲くワイルドな魅力がありました。生産者だからこそ、なるべく自然の状態に近い美しさを提供したいというのが私の願いです」と語る。「バラは世界に 2 万種あるともいわれます。生産用の切りバラ用と園芸用の品種はまた違うのですが、一般の方はどういうきっかけであれ、気に入った色、形で楽しんでいただければいいと思います」と大谷さん。「バラは古代から結婚式や祝いの席など大事なシチュエーションの場で使われてきた花。そこに生産者としての気持ちを込めて、プラスαの価値を高めていけたら嬉しいですね」と話している。アレンジメントの仕事と合わせて、数年前から新たなバラの可能性を探求してきた。鑑賞するだけのバラではなく食品や他の分野へ前橋のバラを応用できないか。その可能性を探って、ヨーロッパ諸国を訪ね歩いた。その努力が実を結ぶ日もそう遠くないかもしれない。前橋のバラを地元に根付かせるために大谷さんの挑戦は続く。 [profile] 1980 年、前橋市のバラ生産農家「大谷バラ園」の次男として生まれる。高崎経済大学卒業後、大手種苗会社勤務を経て、11 年前に大谷バラ園内に『ROSE ROSE』を設立。生産農家の視点を生かしたバラ・アーティストとして活躍の場を広げている。日本園芸協会公認ローズコンシェルジュ。好きな言葉は「唯一無二」。特に好きなバラの品種は『マニエル・ノワール』。今年 5 月、第 58 回日本ばら切花品評会において生家の大谷伸二氏が出品した「ブルゴーニュ」が農林水産大臣賞を受賞。前橋市在住。 16 m o v e m e n t ROSE ROSE 「ブルゴーニュ」 5 ■ 00 「大谷バラ園」で栽培されたバラを専門に販売しています。全国有数の名産地である前橋のバラを新鮮な状態でお客様にお渡ししたい、そして長く綺麗な状態でバラの花を愛でていただきたいとの思いから販売は完全事前予約のみとなっています。誰もが憧れる「バラの花束」を地元前橋で栽培されるバラを使って新鮮な状態で大切な人へ贈る。前橋はそんな誇らしい贈り物ができるまちなのです。 19 ◉注文の仕方完全事前予約制です。日前までにご連絡ください。用途やイメージ、希望の色や品種、予算など注文の際にお申し出ください。ＴＥＬ０２７２ー３３６ー５８５ＦＡＸ０２７２ー８９２ー０２２Ｅ -mail [email protected] ※ＦＡＸ／ E-mail でのご注文の際は、プリントアウトしたオーダーシートをご利用ください。 http://www.roserose.jp ◉住所　前橋市上細井町８７７２ー（大谷バラ園作業場内）実店舗は構えていません。 ◉定休日不定休：～： 10 00