第1章 集合と論理

第 1 章 集合と論理
1.1
集合
1.1.1
集合の記述
問題 次の集合を表わせ. 2 通りの方法がある場合は両方答えよ.
(1) 12 の約数の集合 A
(2) 2 乗すると 4 になる数の集合 A
(3) 1 桁の偶数の集合 B
(4) 1 桁の奇数の集合 A
(5) 20 の正の約数の集合 B
(6) 不等式 x2 − x − 6 < 0 を満たす整数の集合 C
問題 次の集合を要素を並べて表わせ.
(7) {x|x は 15 以下の素数 }
(8) {x|x2 − 4 = 0}
(9) {x|x は 2x − 5 ≤ 3 を満たす正の整数 }
問題 正しいものを選べ.
(10) A = {x|x は 12 の倍数 } のとき,
(1) 144 ∈ A
(2) 12 ∈
/A
(3) 95 ∈ A
(11) A = {x|x は 36 の約数で, 57 を x で割ると 3 余る } のとき,
(1) 9 ∈ A
(2) 12 ∈ A
(3) 0 ∈ A
(12) A = {x|x2 − 2x = 5x − 10} のとき,
(1) 3 ∈
/A
(2) 5 ∈ A
(3) − 1 ∈ A
(13) A = {x| − 1 < x < 2} のとき,
(1) − 1 ∈ A
(2) 0 ∈ A
(3) − 3 ∈
/A
1
1.1.2
部分集合
問題 A の部分集合を選べ.
(14) A = {x|x は 6 の約数 } のとき,
(1) {1, 2}
(2) {2, 3, 4}
(3) {1, 2, 3, 6}
(15) A = {x|x は 3 の倍数 } のとき,
(1) {1, 3, 6}
(2) {15, 102, −3}
(3) {x|x は 6 の倍数 }
(16) A = {x| − 3 < x < 10} のとき,
(1) {1, 3, 6}
(2) {x| − 2 < x ≤ 0}
(3) {x|x > −3}
(17) A = {x|x は素数 } のとき,
(1) {1, 3, 6}
(2) {x| − 2, 2}
(3) ∅
(18) A = {x|x は三角形 }
(1) {x|x はひし形 }
(2) 正三角形の全体
(3) {x|x は直角三角形 }
問題 正しいものを選べ.
(19) A = {x|x は 12 の約数 } のとき,
(1) {1, 2, 3, 6} ⊂ A
(2) A ⊂ {2, 3, 4}
(3) 2 ⊂ A
(20) A = {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7} のとき,
(1) {1, 7, 3, } ⊂ A
(2) A ⊂ {x| − 2 < x < 10}
(21) A = ∅ のとき,
(1) ∅ ⊂ ∅
(2) ∅ ⊃ ∅
(3)0 ⊂ A
問題 次の集合の部分集合をすべて書け.
(22) A = {a}
(23) A = {1}
(24) B = {a, b, c}
(25) 集合 {a, b, c}
(26) A = {x, y}
(27) B = {1, 2, 3, 4}
(28) A = ∅
2
(3) 5 ⊂ A
(4) 3 ∈ A
1.1.3
集合の演算
問題 次の演算をせよ.
(29) A = {x|x は 45 の正の約数 }, B = {x|x は 24 の正の約数 } のとき,
A∩B とA∪B
(30) A = {2n|1 ≤ n ≤ 5, n は整数 }, B = {2n − 1|1 ≤ n ≤ 5, n は整数 }
のとき, A ∩ B と A ∪ B
(31) A = {x| − 1 ≤ x ≤ 1}, B = {x|0 < x < 3} のとき, A ∩ B と A ∪ B
(32) A = {x| − 2 ≤ x ≤ 2}, B = {x|x < 0 または x ≥ 3}, C = {x| − 5 ≤
x < 1} のとき, A ∩ B ∩ C
(33) U = {x|x は整数, 1 ≤ x ≤ 9} を全体集合とする. A = {2k|k =
1, 2, 3, 4}, B = {x|x は整数, 1 ≤ x ≤ 5} のとき, n(A ∩ B)
(34) A = {x|x は 16 の正の約数 }, B = {x|x は 24 の正の約数 } のとき,
A ∩ B, A ∪ B
(35) U = {x|x は 30 の正の約数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶数 } の
とき, A
(36) U = {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8} を全体集合とする. A = {1, 2, 3}, B =
{2, 3, 5, 7} のとき, A ∩ B
(37) A = {x|1 ≤ x ≤ 4}, B = {x|2 < x < 6} のとき, A ∪ B
(38) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, A ∩ B
(39) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, B ∪ C
(40) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, (A∩B)∪C
(41) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, (A∪B)∩C
(42) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, B ∩ C
(43) U = {x|x は 15 以下の自然数 } を全体集合とする. A = {x|x は偶
数 }, B = {x|x は 3 の倍数 }, C = {x|x は 5 の倍数 } のとき, A ∩ B
3
1.2
1.2.1
論理
命題の真偽
問題 次の命題の真偽を調べよ.
(44) x = 3 ならば, x2 = 9 である
√
√
(45) x > 3 ならば, 2x > 2 5 である
(46) 2 は素数である
(47) a, b が無理数ならば, a + b は無理数である
(48) a + b = 2, 2a − b = 1 ならば, a = b = 1 である
(49) a > b, c > d ならば, ac > bd である
(50) (x2 + y 2 )(x2 + z 2 ) = 0 ならば, x = 0 である
(51)
a
> 1 ならば, a > b である
b
(52) x = 3 ならば 7x = 21
(53) x = 3 ならば 7x = 21
1.2.2
反例
問題 次の命題の反例をあげよ.
(54) x2 > 1 ならば, x > 1
(55) |a + b| = |a| + |b|
(56) x が無理数ならば, x2 は有理数である
(57) x + y < 2 ならば, x < 1 かつ y < 1 である
(58) x, y が無理数ならば, x + y も無理数
(59) x > y ならば, x2 > y 2
(60) x が 6 の倍数でないならば, x は 2 の倍数でない
(61)
a
> 1 ならば, a > b である
b
(62) x2 − x − 6 = 0 ならば, x = 3 である
(63) 正方形ならば, 4 辺の長さが等しい
4
1.2.3
否定
問題 次の条件の否定をつくれ.
(64) x = 5
(65) x ≤ 10
(66) −2 ≤ x ≤ 2
(67) −2 < x かつ x < 3
(68) x ≤ −2 または x ≥ 3
(69) x = 0 かつ y = 0
(70) x = −1 または y = −1
(71) x < −1 または x > 2
(72) x = 3 または x < 0
(73) x 6= 0 かつ x > 0
1.2.4
逆、対偶、裏
問題 次の命題の逆, 対偶, 裏をつくり, それらの真偽を調べよ.
(74) x = 0 ならば xy = 0 である.
(75) x = 3 ならば x2 = 9 である.
(76) x が偶数ならば x2 は偶数である.
(77) x > 2 ならば −2x + 3 < −1 である.
(78) x + 2y = 0 ならば x2 + xy = 2y 2 である.
(79) x + y = 1 ならば x2 + y = y 2 + x である.
(80) x ≥ 2, y ≥ 3 ならば x + y ≥ 5 である.
(81) a2 = b2 ならば a = b である.
(82) a + b = 0 ならば a2 − 2b2 = ab である.
(83) a2 + b2 = 0 ならば ab = 0 である.
(84) x = 0 かつ y = 0 ならば, x + y = 0 である.
5
1.2.5
必要条件、十分条件
問題 次の 2 の中に, 必要, 十分, 必要十分のうち, もっとも適するものを入
れよ.
(85) x = 1 であることは, x2 = 1 であるための 2 条件
(86) 二等辺三角形であることは, 正三角形であるための 2 条件
(87) x が 12 の倍数であることは, x が 2 または 6 の倍数であるための 2 条件
(88) x + y = 0 かつ xy = 0 であることは, x = y = 0 であるための 2 条件
(89) x + y = 2 であることは, x = y = 1 であるための 2 条件
(90) x2 = 1 であることは, |x| = 1 であるための 2 条件
(91) 2 辺の対辺が平行であることは, 長方形であるための 2 条件
(92) x = y = 0 は x2 − xy + y 2 = 0 であるための 2 条件
(93) x2 = x は x = 1 であるための 2 条件
(94) |x| < 1 は −1 < x < 1 であるための 2 条件
(95) x2 + x − 12 = 0 は x = 3 であるための 2 条件
(96) x = y = 0 は x2 + y 2 = 0 であるための 2 条件
1.2.6
背理法
問題 背理法を用いて次の命題を証明せよ.
√
(97) 2 は無理数である
√
(98) a が 0 でない無理数ならば, 2a は無理数である
(99) 正の整数 n に対して, n2 が偶数であれば, n は偶数である
(100) 正の整数 m, n に対して, mn が 2 の倍数であれば, m, n のうち少なく
とも一方は 2 の倍数である
√
(101) a, b が有理数のとき, a + b 2 = 0 ならば a = b = 0 である
√
(102) 3 + 2 は無理数である
(103) 素数は無限個ある
6
第 13 章 複素数
13.1
複素数の計算
√
−2 × −18
√
15
(2) √
−3
√
√
(3) −4 + −9
√
−8
(4) √
2
(1)
√
(5) (2 + 4i) + (3 − i)
(6) (5 + 2i) − (2 + 3i)
(7) (5 + i) + (2 − 5i)
(8) 3(4 − 3i) + 2(−3 + 5i)
(9) (2 + 6i)(1 − 3i)
(10) (2 + 3i)(−3 + 5i)
√
√
(11) (1 + 3i)(1 − 3i)
(12) (3 + 2i)2
(13)
4 − 3i
3 + 2i
(14)
3
2−i
(15) i +
(16)
1
i
2 + 3i
4 − 3i
¶
µ
1
(17) (1 + i) 1 +
i
(18)
1+i
1−i
+
2 + 3i 2 − 3i
7
13.2
共役複素数
(19) 3 + 4i と共役な複素数をいえ.
(20) 7 − i と共役な複素数をいえ.
(21) 5i と共役な複素数をいえ.
(22) 3 と共役な複素数をいえ.
(23) 1 + i に共役な複素数を求めよ.
(24) 3 − 2i に共役な複素数を求めよ.
(25) 7i に共役な複素数を求めよ.
(26) −2 に共役な複素数を求めよ.
(27) 複素数 α = a + bi に対して
α+α
を計算せよ.
2
(28) 複素数 α = a + bi に対して
α−α
を計算せよ.
2i
(29) 複素数 α = a + bi に対して αα を計算せよ.
13.3
複素数の絶対値
(30) つぎの複素数の絶対値を求めよ. −3
(31) つぎの複素数の絶対値を求めよ. i
(32) つぎの複素数の絶対値を求めよ. 1 − 3i
(33) つぎの複素数の絶対値を求めよ. −2i
(34) つぎの複素数の絶対値を求めよ. −3 + 4i
√
(35) −1 + 3i の絶対値を求めよ.
√
(36) − 2i の絶対値を求めよ.
√
(37) 5 − 2i の絶対値を求めよ.
(38) 3 − 2i, 1 + i, −2, 3i を絶対値の小さい順に並べよ.
8
13.4
複素数の等式
(39) (2 + i)x − (1 − 3y)y = 4 + 9i となる実数 x, y の値を求めよ.
(40) (x + y) + (x − y)i = −3 + 5i となる実数 x, y の値を求めよ.
(41) 等式 (x + 2y) + (x − y)i = 5 − 4i が成り立つように, 実数 x, y の値を
定めよ.
(42) 等式 (2x − y) + (x + 3y)i = 5 − i が成り立つように, 実数 x, y の値を
定めよ.
(43) 等式 (2x − y − 1) + (x + 2y − 8)i = 0 が成り立つように, 実数 x, y の
値を定めよ.
(44) つぎの等式をみたすような実数 x, y の値を求めよ. (2+3i)x+(7−2i)y =
−3 + 8i
(45) つぎの等式をみたすような実数 x, y の値を求めよ. (1+i)(x−yi) = 2+i
(46) (a + b) + (a − b)i = 5 + i をみたすように, 実数 a, b の値を定めよ.
13.5
複素数とガウス平面
(47) 座標平面上の点 P(−1, 3), Q(2, −5), R(0, 1) に対応する複素数を, そ
れぞれ求めよ.
(48) 複素数 x − 3i, 5 + 3i, (1 + i)2 に対応する座標平面の点を求めよ。
(49) 2 点 z1 = 1 − 2i, z2 = −3 + 4i 間の距離を求めよ.
(50) 2 点 z1 = −2 − 3i, z2 = 3i 間の距離を求めよ.
(51) 2 点 A(2 − 3i), B(−1 + i) に対して, 線分 AB の長さを求めよ.
(52) 2 点 A(3i), B(−3) に対して, 線分 AB の長さを求めよ.
(53) つぎの複素数 z1 , z2 の表す 2 点の距離を求めよ. z1 = 1, z2 = 4 + 3i
(54) つぎの複素数 z1 , z2 の表す 2 点の距離を求めよ. z1 = −3+5i, z2 = 1+2i
9