事業計画

平成 27 年度
事業計画書
社会福祉法人
静岡市社会福祉協議会
目次
○基本方針・重点目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
○重点事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
【各部門計画】
1
法人組織運営の基盤強化・・・・・・・・・・・・・・・・4
2
地域福祉活動の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・10
3
地域福祉権利擁護センターの発展・強化・・・・・・・・21
4
社会福祉施設の管理運営等による地域福祉活動の推進・・22
5
介護保険事業の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・25
6
他団体への事務の協力・・・・・・・・・・・・・・・・29
7
静岡県共同募金会への協力・・・・・・・・・・・・・・29
(基本方針)
「変革する時代の住民主体の福祉のまちづくりに向けて」
-医療・介護・福祉の連携による強みを生かした住民主体の地域福祉活動の再編-
少子高齢化の進展により、私たちが暮らす地域社会では、単身世帯や高齢者世帯の増加など世帯
構造の変化が加速しています。また、景気の上昇が一般化していない中で、生活保護受給者や日常
生活に不安を抱える生活困窮者が増加しています。
こうした社会構造のもとで、市街地においては人と人とのつながりが希薄化してきており、山間
地域ではコミュニティの維持そのものが困難になっている状況も見受けられるなど、地域コミュニ
ティが形骸化してきております。これは地域における住民相互の支え合いを困難にして、孤立する
世帯が増加し、ひきこもりや虐待なども発生しております。
特に高齢者の孤立や孤独、将来にわたっての経済的な不安や、いつまで身の回りのことが自らで
できるかという不安、また、家庭での介護や子育てに対する不安など、多岐にわたる複雑・多様な
問題が顕在化しています。
これらの状況を放置しておくと、自ら声を上げることができず、生活を維持することが困難な住
民が多数発生することが予測されるため、地域や地域住民は自らの問題として捉えることが必要で
あります。
こうした背景のもと、国では生活保護制度の見直しとあわせて「生活困窮者自立支援制度」をス
タートさせ、生活困窮に至らないように包括的・継続的な支援に取り組むこととしています。
本会では、総合相談支援事業を全市的な取り組みとして、制度だけでは支えられない人、制度の
狭間にある人に対する支援を積極的に進めてまいります。
また、平成 27 年度より「介護保険制度」が改正され、介護保険事業の枠組みで行われる様々な
事業の在り方が変革されます。とりわけ日常生活圏域を単位とした地域包括ケアシステムの構築や、
予防給付のうち訪問介護や通所介護について地域の実情に応じた新しい介護予防・日常生活支援総
合事業としてサービスが提供されることになります。この新たなサービスに向けても本会が持つ強
みを生かして地域の活動と連携を念頭に積極的な事業展開を図ってまいります。
さらに、子どもの数が減少する中、子どもの健全育成や子育て家庭の環境整備などを目的とした
「子ども・子育て支援新制度」が平成 27 年度から施行されます。この新しい制度の枠組みでは、
1
本会が受託運営する児童館や放課後児童健全育成事業(児童クラブ)などにおいて、地域における
子育て支援の環境整備が求められることになります。
いずれの制度改革も、地域住民の日常生活を支える福祉サービスを再構築するものであり、本会
としても顕在化しているニーズに対してどのように事業を展開していくか、具体的な提案をしてい
く年でもあります。
これらの認識を強く受け止め、平成 27 年 3 月に策定いたしました第 3 次地域福祉活動計画を着
実に実行に移し、これまで以上に住民主体による地域福祉活動を活性化させていきます。そのため
には、各区地域福祉推進センターに設置する「地域福祉コーディネーター」が、積極的に地域の福
祉活動に関わりをもち、地域住民とともに活動を牽引してまいります。
これら新しい時代の「福祉のまちづくり」に向けて、本会が持つ医療・介護・福祉の強みを生か
した総合力を発揮できるよう、新会計基準への円滑な移行を基盤としながら、事務事業の改善を進
めていきます。そして、経営適正化検討委員会の答申を具現化していき、あわせて根幹を形成する
指針を掲げるため、幅広い知見を取り入れ中長期の計画策定に向けた取り組みに着手し、法人改革
に努めていきます。
以上、平成 27 年度を社会情勢の変化や制度改革による事業の再編成に基づく挑戦の機会と捉え、
社会福祉協議会の職員であるという帰属意識と誇りを持つことができるよう職員の意識改革に取
り組みます。そして、新たな課題に果敢に挑戦しうる人材の育成・確保を図り、地域住民が安心し
て暮らすことのできる地域を目指し法人経営に努めてまいります。
(重点目標)
1
生活圏域を基盤とした住民主体の地域福祉活動のさらなる推進
2
関係諸団体との連携による生活課題を抱える地域住民への支援
3
健全な経営による安心して生活できるためのサービスの提供
4
適切な経営管理と生活課題に対応できる組織体制の構築と基盤強化
2
(重点事業)
1
生活圏域を基盤とした住民主体の地域福祉活動のさらなる推進
第 3 次静岡市地域福祉活動計画の着実な実行
地域福祉コーディネーターによる個別支援活動と地区社会福祉協議会活動の充実
生活支援型サービス構築のためのボランティアの育成・組織化
災害時におけるボランティア活動の支援体制の整備及び運営体制の強化
2
関係諸団体との連携による生活課題を抱える地域住民への支援
法人内連携による総合相談支援事業の実施(生活困窮者自立相談支援事業含む)
社会福祉法人との連携による社会貢献事業の検討・実施
市民後見人制度の導入に向けた検討
制度の隙間にあるニーズに対応するインフォーマルサービスの構築
3
健全な経営による安心して生活できるためのサービスの提供
介護保険事業の健全な経営と、医療・介護・福祉の連携によるサービスの提供
住民ニーズに見合った指定管理事業及び受託事業の展開
4
適切な経営管理と生活課題に対応できる組織体制の構築と基盤強化
中長期経営計画の策定
企画研修室の設置による人材育成の強化
管理会計を基盤とした経営管理
駿河区地域福祉推進センターの拠点整備
3
1
法人組織運営の基盤強化
社会環境や福祉制度が大きく変わる中、本会が実施する事業を円滑に進めるよう法人運営部
門の機能強化を図ります。このため、本会のあるべき将来像、到達点を明確にし、具体的な事
業経営・管理を目指す「中長期経営計画」の策定に着手します。併せて迅速且つ適正な意思決
定を図り、職員が共通認識を持ち業務を遂行することができるよう内部統制の仕組みを確立さ
せ、日常業務における事務事業の進め方を見直し徹底させるとともに、法人職員として高い倫
理観を持つ人材の育成を図ります。
また、
「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」の内容を踏まえ、
「地域における公益的な
活動の推進」
「法人運営の透明性の確保」等に努めます。
(1) 組織管理
① 中長期経営計画の策定(重点・新規)
地域福祉の推進、介護事業、子育て支援、訪問看護等、本会が担う多岐に亘る機能を十
分に発揮し、「住民主体の福祉のまちづくり」に向けて組織一体となって取り組んでいく
ため、本会が目指すべき姿を明確にした「中長期経営計画」を策定し、具体的な事業経営・
管理を行います。
② 企画研修室の設置(重点・新規)
企画情報班の機能を充実させるため、企画研修室を設置し、新たな福祉課題に対する企
画や計画などを迅速に進めることができる職員の育成を図ります。また、経営適正化検討
委員会の答申に対する進行管理を行い組織経営の改善に積極的に努めます。
③
地域福祉活動推進拠点の整備(重点・継続)
政令指定都市へ移行後、駿河区では静岡市南部生涯学習センターの一部を借用し業務を
行ってきました。しかし、区の活動拠点としての規模・機能が著しく不足しているため、
ボランティア活動の支援や相談業務等の様々な事業に支障をきたしています。このため、
駿河区の地域福祉活動推進の拠点整備に向けた具体的な計画を検討していきます。
4
④ コンプライアンスの徹底(新規)
本会のコンプライアンスの根幹となる「事務事業適正対応本部設置要綱」に基づき、
事故等未然防止に関する検討会を年 2 回開催し、本会における「経営上のリスク回避」
「サービスの質の向上」に努めます。また、法令違反行為等を未然に防止し、適切な対応
を図るため内部通報システムの構築について検討します。
⑤ 組織運営のための会議等の開催
本会の定款に基づき、法人運営に必要な「理事会」
「評議員会」
「監事監査」を定期的・
臨時的に行います。また、組織経営・事業運営を適正に進めていくため、
「正副会長会議」
において経営状況・事業進捗状況を把握する他、公認会計士による外部監査の実施、各
種専門機関と顧問契約を締結し、適正な事務執行に努めます。
ア
正副会長会議
定例の正副会長会議を原則、毎月第4金曜日に開催します。
○理事会へ提案する議題の事前協議
○日常業務における進捗状況の把握
○月次報告
イ
他
理事会
社協の経営・運営の執行機関として、法人内部の事務を処理します。
【定例会】5月、7月、10月、3月 【臨時会】必要に応じて開催する。
ウ
評議員会
予算、決算、定款の変更、理事の選出などの重要な事項を審議し、議決します。
【定例会】5月、7月、10月、3月 【臨時会】必要に応じて開催する。
エ
監査(決算監査・中間監査・定期監査)
○ 外部監査
外部の公認会計士による監査
5
○ 監事監査
本会監事による監査
○ 内部監査
本会職員による監査
オ
専門機関との顧問契約
○ 弁護士
○ 社会保険労務士事務所
○ 公認会計士
(2) 事務管理
①
経営企画会議
新規事業の企画や既存事業の廃止、事務事業の進行管理など組織経営に関わる重要な事
務事業において検討・評価し、役員等の迅速な意思決定と事業の円滑な運営に資するため
の会議として、経営企画会議を実施します。
(会長、常務理事、事務局長、部長等で組織)
②
事業推進会議
事業の改善策や課題解決に向けての取り組みを組織内で共有し、経営の適正化に向け早
急に対応できるよう、管理職による事業推進会議を実施します。
(会長、常務理事、事務局長、部長に加え管理職及び事業担当者)
③
文書管理の徹底
本会事業や経理処理、その他文書について適切に処理、整理、保管の徹底を図るため、
「文書管理の日」を定めています。また、人事異動に伴う、業務引き継ぎを円滑・効率的
に行うための引き継ぎ文書の作成を徹底します。
④
苦情解決委員会
本会の福祉サービスに対する苦情・要望等について、苦情解決第三者委員(学識経験者、法
務関係者など)から、指導、助言を受けながら、苦情の解決やサービスの改善に努めます。
6
⑤
個人情報保護推進委員会
本会における個人情報保護の推進を図るため、個人情報保護推進委員会を設置し、個人
情報管理に関する計画の立案、指示、セキュリティー対策の実施等必要な取り組みを行い
ます。
(3)人事管理
①
職員育成の強化(重点・継続)
職員育成の強化に引き続き取り組みます。経験と階層に応じた研修、法令遵守(コンプ
ライアンス)研修の強化、会計・経理事務研修の継続実施、OJTの推進、職種に応じた
専門研修などを行い、特に若手職員から将来の社協を担う人材を育成するために、適時、
適切な研修を行います。
○経験と階層に応じた研修
○法令遵守(コンプライアンス)研修の強化
○会計・経理事務研修の継続実施
○OJT育成担当者研修
○職種に応じた専門研修
②
など
適切な人員配置と労務管理
基準に基づく有資格者の適切な配置とともに、業務内容を踏まえた必要な人員配置を進
め、事務事業において効率的な職員体制の整備を行います。また、各種法令等を遵守した
適切な労務管理と働きやすい職場環境の整備に努めます。
(4) 経営・財務管理
①
管理会計を基盤とした経営管理(重点)
本会の事業ごとの経営状態を適切に把握するための仕組みとして管理会計を基盤とし
た経営管理制度を構築し導入しています。社会・経済環境が急速に変化し、それに伴う福
祉諸制度が大きく変化する中、法人の「道しるべ」である中長期計画を策定していくこと
7
としています。その経営計画の策定を支える基礎的な情報は管理会計より算出された情報
となることから、より制度の充実を図るために更なる進化、システム化を進めることとし
ます。
②
新会計基準適用に対する速やかな定着と人材育成
本年度より新会計基準が適用となり移行します。新会計基準は民間企業と同じような会
計手法が取りいれられ、より経営実態を正確に反映し、把握しやすい財務諸表となります。
その一方、会計実務等に対する担当者、責任者に求められる会計知識・スキルは今まで以
上に高度化し、理解と定着ができないと誤った財務諸表を作成することとなります。会計
制度が定着するまでには、一定の時間が必要とされる中、移行期の混乱を極力低減化し、
少しでも組織内に早く新会計基準が定着できるよう、顧問会計士等による内部研修を重ね
るとともに、積極的に外部研修へ担当者等を派遣し、個々のスキル向上を図ってまいりま
す。
③
中長期的資産管理
昨今、社会福祉法人の在り方が大きく問われている中、いわゆる法人の「内部留保」に
対して厳しい目が向けられています。内部留保は本来、組織が将来にわたって事業継続し
ていくために必要となる資本であり、本会の現有資本を「中長期経営計画」に即した資産
管理に努めてまいります。
(5) 会員の増強
組織基盤の要である会員制度は、地域福祉推進において重要な位置づけであり、会員か
らの会費は本会の事業推進のための貴重な財源となっています。引き続き、一般会員、賛
助会員、特別会員、施設・団体会員の増強を進め、本会の理解と参加を求めるとともに、
会費の増収に努め事業の促進を図ります。
(6)社会福祉法人における地域貢献活動の構築に向けた検討(重点・新規)
持続可能な社会保障制度の確立に向けての改革が検討されている中、国の社会福祉法人
8
制度改革では地域貢献活動の義務化が提起されています。中でも格差、貧困、孤立など制
度の狭間にある喫緊の福祉課題に対して積極的に取り組んでいく必要性が提起されている
ことを踏まえ、市内の社会福祉法人と広域的な連携のもと地域貢献活動の構築に向けた検
討を行います。
9
2
地域福祉活動の推進
少子高齢社会の進展、地域社会のつながりや家族機能が弱まる中で、住民の生活への不安や
社会的な孤立が進み、生活困窮や孤立死、自殺、引きこもり、虐待などの福祉課題、生活課題
も増大しています。
本会では子どもから高齢者まで全ての人が、地域社会とのつながりを保ち、その人らしい生
活を送ることが出来るよう、住民の主体的な参加による福祉のまちづくりを目指して、地域福
祉に取り組んでいます。
そして、この実現に向けて地域福祉活動を総合的、計画的に推進するための、第 3 次地域福
祉活動計画を策定し、地区社協の育成支援やボランティア活動、福祉教育などの事業を推進し
ます。
また、地域住民の様々な生活課題を受け止め、その解決に向けて各種の制度、サービスの活
用や、地区社協活動、ボランティア活動などによる支援に結びつけていく総合相談支援事業及
び生活困窮者への生活相談、就労支援に取り組む生活困窮者自立相談支援事業を実施します。
さらに、地域福祉コーディネーターによる地域での支え合いの仕組み作りや、住民参加によ
る生活支援活動の充実に取り組みます。
(1)第 3 次地域福祉活動計画の推進(重点)
静岡市と一体的に作成した、
「地域福祉計画・地域福祉活動計画」における共通理念、あ
るべき姿、基本目標、基本施策に基づき、第 3 次地域福祉活動計画実施計画を策定しまし
た。
今回は、静岡市の基本目標による市実施計画を基に、具体的な活動計画として区ごとの
実施計画を策定し、より地域に密着した地域福祉活動を推進していきます。
① 地域福祉活動計画実施計画の周知
② 地域福祉活動計画評価推進委員会及びグループヒアリングの開催
③ 区地域福祉推進委員会における進捗管理
10
(2)地域で支える仕組みづくり事業の推進(重点)
地域の高齢者や障がい児者等の個別の福祉課題・生活課題を解決するために、各区の地
域福祉推進センターに地区担当職員として地域福祉コーディネーターを配置し地区社協や
ボランティア、地域包括支援センター等との連携を図り、地域の福祉力を高め、障がい児
者や高齢者等を支える仕組みづくりに取り組んでいきます。
今年度も引き続いて地域包括支援センターとの連携を強め、地域の福祉課題を共有しそ
の解決のために地区社協やボランティアによる市民参加の支え合い活動を各地域福祉推進
センターで重点的に実施していきます。
① 地域で支える仕組みづくり事業のための関係機関のネットワークづくり
② 住民と協働したケース検討会の開催
③ 地域で支える仕組みづくり事業実施地区への助成
④ 地区社協役員やボランティア等への研修会の開催
⑤ 地域福祉コーディネーターの地域支援力強化のための研修
(3)広報・啓発活動
年齢や障がいの有無などに関わらず、すべての住民が地域福祉の理解を深め、主体的な
地域福祉活動を促すことができるような広報啓発活動を行います。
広報活動では、広報紙「みんなの社協しずおか」やホームページをはじめ、多様な広報
媒体を利用し、誰にでもわかりやすい情報発信を行い、住民の地域福祉に対する興味や理
解、実践意欲の向上に努めます。
啓発活動では、多様な社会福祉関係団体や福祉活動実践者が一同に会するイベントを開
催し、住民の福祉意識の向上や情報交換による実践者同士の連携を促進します。
また、本会の地域福祉活動に賛同していただける企業や団体の広告掲載やイベントへの
出店などを実施し、発生した収益を地域福祉活動実践の財源として活用することで、企業
や団体の地域貢献を支援します。
11
① 広報活動の充実
ア
広報紙「みんなの社協しずおか」の発行及び点字版・音訳版の作成
イ
賛助会員だよりの発行
ウ
静岡市社会福祉協議会パンフレットの活用
エ
ホームページ(http://www.shizuoka-shakyo.or.jp)の運営
オ
広報モニターによるアンケート調査の実施
② 広報手段の開拓
ア
マスメディア等への情報提供
③ 啓発活動の充実
ア
啓発イベントの開催
静岡ふれあい広場(9 月) 駿河ふれあいふくしフェスタ(11 月)
福祉のまつり 2015(9 月)
イ
静岡市社会福祉大会の開催(10 月)
ウ
共同募金運動の推進(10 月~12 月)
④ 企業・他機関との連携
ア
広報紙・ホームページへの協賛企業広告の掲載
イ
啓発イベントへの協賛企業の拡大
ウ
広告を通じた企業の社会貢献の推進
(4)福祉教育の推進
子どもから高齢者まで全ての人が福祉を身近に感じ、関心を高めてもらうことを目的に
取り組まれる福祉教育活動に対して、関連情報・資料の提供や相談支援を行います。そし
て、障がいのある方やその方を支援するボランティア、関係団体、福祉施設、地区社協な
どと連携した福祉教育活動を通じて、地域に暮らす人々の課題に気づく力を養い、助け合
いの心を育みます。
今年度は、福祉教育パンフレット(小学生向け)や活動事例の情報を学校などに提供し、
福祉教育活動への理解がより深まるような支援を行います。また、福祉教育サポーターの
活動を通じて、子ども達に福祉学習の場を提供できる人材の育成に取り組みます。
12
① 学校における福祉教育の推進
ア
学校における福祉教育支援事業助成金の実施
イ
福祉教育担当教諭連絡会の開催
ウ
福祉教育活動事例集等の取り組みに関する情報提供
② 地域における福祉教育の推進
ア
小地域(地区社協圏域)における福祉教育活動の支援
③ 小中高校生対象の福祉体験、育成事業の推進
ア
小・中・高校生向け福祉体験事業の周知
④ 福祉教育推進のための人材育成
ア
福祉教育講師連絡会の開催
イ
福祉教育サポーターの育成
(城東保健福祉エリア、はーとぴあ清水のガイドボランティアの育成、活動支援)
(5)地区社協の育成強化(重点)
子育て世代や障がい者、高齢者等の様々な生活課題や福祉課題の解決に向け、地域福祉
推進の中核的な組織である地区社協を地域福祉コーディネーターが支援し、地区社協活動
の充実強化、活動を担う人材の育成、地域課題を解決する事業展開等を図ります。
具体的には、地域福祉コーディネーターが各地区のアセスメントを確実に行い、地域包
括支援センターや保健福祉センター等の関係機関との連携のもと、要援護者を地域で支え
合う活動等、地域課題に対応した地区社協活動が展開されるよう支援していきます。
また、活動の担い手となるボランティアの募集・育成・調整等を地区レベルで組織的に
展開できるよう、出張型ボランティア講座や地区社協ボランティア部会の設置を支援し、
地区社協活動に携わる人材の発掘、確保を目指すとともに、地区社協間の情報共有や区全
体としての総意形成を図るため、区毎の地区社協連絡会の設立に向けた支援を行います。
① 地区社協運営の組織・推進体制強化への支援
ア
地区社協ボランティア部会の設置支援
イ
地区社協会長、企画委員長等への会議の開催
13
ウ
地区社協会計担当者会議の開催
エ
地区社協連絡会の設立支援
② 地区社協リーダー・ボランティアの育成
ア
地区社協会長、企画委員長等への研修会の開催
イ
地区社協広報委員連絡会の開催
ウ
地区社協が開催する研修会の支援
エ
出張型ボランティア講座の開催
③ 地区社協活動への支援
ア
地区福祉懇談会開催への支援
イ
小地域における福祉教育支援事業の実施
ウ
小地域福祉ネットワークづくり活動への支援
エ
S型デイサービス事業の支援
オ
子育て支援事業開催への支援
カ
地区毎の生活支援ボランティア講座開催への支援
キ
地域で支える仕組みづくり活動の支援
ク
地区版地域福祉活動計画策定の支援
④ 地区社協財政基盤強化への支援
ア
地区社協の運営と活動支援のための助成金の交付
⑤ 地区社協活動支援体制の整備
ア
地域福祉コーディネーターによる担当地区社協への支援
⑥ 地区社協未設置地区への組織化支援(未設置地区 2 地区)
ア
未設置地区の自治会役員等への設置協力
イ
未設置地区での高齢者サロン等の事業支援
(6)ボランティア・市民活動の拡大
市民による自主的な活動を支援していくため、ボランティア活動に関する調査や情報の
発信、ボランティア活動の相談・コーディネートを行います。
また、地域福祉コーディネーターと連携して、日常生活の支援や精神障がい者への支援
14
など、地域の福祉課題を解決するための人材育成を区域ごとに実施します。特に、制度や
サービスで解決できない問題を把握し、その問題の解決に向け、多様な技術や知識を持つ
人材の発掘とボランティア活動参加促進、組織化に取り組みます。
今年度においては、シニア世代の介護予防・生きがいづくりを支援するため、ボランテ
ィア活動への参加を促進し、あわせて地域福祉活動の担い手育成に取り組みます。
① 広報・啓発活動
ア
しずおかボラセン情報・しみずボラセン情報の発行
イ
ボランティア・市民活動に関する資料・図書の整備と情報提供
② ボランティア育成支援
ア
日常生活支援ボランティア講座の開催、組織化支援
イ
課題別ボランティア講座(アイボランティア講座・精神保健福祉講座)の開催
ウ
シニア世代のボランティア活動への参加促進
③ ボランティアグループ・団体との交流、協働支援
ア
市民交流まつりの開催
イ
静岡市ボランティア団体連絡協議会等への相談助言、協働事業の実施
ウ
障がい者等の社会参加、交流機会の促進
エ
企業、NPO との交流、協働活動の推進
オ
ボランティア活動保険の加入促進
カ
各種活動資機材の貸し出し
④ 相談・コーディネート
ア
ボランティア「はとなバンク」事業の実施
イ
ボランティア・市民活動に関する相談・コーディネート
ウ
施設・団体等ボランティア受入れ担当者研修会及び相談会の開催
⑤ ボランティア・市民活動センターの機能強化
ア
休日夜間のボランティアセンターの開設
イ
ボランティア・市民活動センター運営委員会の開催
15
(7)地域包括支援センター事業(受託事業)
地域包括支援センターの役割は、高齢者の総合相談支援窓口として、介護予防のケアマ
ネジメントの他、権利を守る取り組みや、住み慣れた地域で安心して過ごせるよう地域の
資源やサービスを活用した包括的・継続的な支援を通じて地域包括ケアシステムを実現す
ることです。
地域包括ケアシステムとは、地域や住民の特性を考慮しながら要介護状態になった場合
でも地域において自立した日常生活を営むことが出来るように、保健・医療・福祉の専門
職等のほか住民やボランティア等の活動を含めた地域における様々な社会資源とのネット
ワークを構築していくことです。本会では、地域の実情に応じたシステムを構築するため
に、地域福祉コーディネーターと協働して地域包括ケアが出来る地域づくりを目指し、本
会が受託する地域包括支援センターの特徴を生かした取り組みを行っていきます。
① 静岡市葵区城東地域包括支援センター
② 静岡市葵区城東地域包括支援センター井川相談窓口
③ 静岡市駿河区大里中島地域包括支援センター
④ 静岡市清水区港北地域包括支援センター
⑤ 静岡市清水区蒲原由比地域包括支援センター
(8)総合相談支援事業の実施(重点)
複雑化する社会問題に対して、社会福祉協議会全体として可能なかぎり総合的に受けとめ、
その方の立場に立った包括的な支援を行い、 誰もが住み慣れた地域社会で生き生きと暮らせ
るように総合相談支援事業を実施します。
住民の生活課題や福祉課題を受けとめるために、昨年度ふれあい福祉相談の窓口を拡充
しました。また、これまで相談だけで終わっていたものをしっかり支援までつないでいく
ために、受けた相談に対して適切な助言や情報提供を行い、必要に応じて適切なサービス
につないでいくための寄り添い型支援を行っていきます。
一方、生活困難者やひきこもり、孤立などの新たな課題の解決を図るために、専門機関
との連携や地区社会福祉協議会、ボランティア、民生委員児童委員、行政等や福祉施設、
16
NPO とのネットワークを築いていきます。
① ふれあい福祉相談の実施
② 社協内相談支援ネットワークづくり
③ 必要なサービス、制度へのつなぎと同行支援
④ 緊急一時的支援の対応と支援ネットワークづくり
⑤ 必要な住民参加型サービスの開発
(9)生活困窮者自立相談支援事業の実施(新規)
日本の社会経済は大きく変化し、非正規雇用者や不安定雇用者が増え、低所得者層が増え
ると共に、就労することが出来ない為に生活保護に頼らざる負えない世帯が増えています。
このような状況から生活保護制度の改革が行われると共に、生活保護に至らず「制度の狭
間」で生活に困窮する人を支援する制度が平成 25 年生活困窮者自立支援法として制定され
ました。
本会では、平成 26 年 6 月より生活困窮者自立相談支援モデル事業を受託し、生活困窮者
の方々の様々な生活相談に寄り添い、課題解決に向けて就労などの支援に取り組んできまし
た。
本年 4 月からの本格実施では、3 区に静岡市暮らし・しごと相談センターの窓口を開設し、
複雑化・多様化する個々の生活課題を受け止め、課題を整理しながら様々な専門分野の関係
機関と連携・協働して寄り添った支援を行います。また、就労に向けて就労支援関係団体と
の連携を図り、課題解決のために切れ目のない支援により、生活困窮者の困窮状態からの早
期脱却を目指して事業を進めていきます。
また、地域で気づいた生活課題の把握や、地域内における支援のネットワークを構築しな
がら必要な社会資源を創設していくなど、地域と共に支援ができる環境づくりを目指してい
きます。
① 静岡市暮らし・しごと相談支援センターの開設(相談支援窓口)
② 若者就労相談等の開設
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③ 支援調整会議、合同支援会議の開催
④ 就労支援事業者連絡会の開催
⑤ 相談支援員、相談員等の研修会の開催
(10)当事者・団体活動の支援
一人暮らしの高齢者や障がい児者、ひきこもり者や生活困窮者など支援が必要な方々と
その家族などが抱える様々な課題を把握し、課題解消のため当事者同士を繋げていく組織
化支援活動を行うほか、支援の輪を広げ住み慣れた地域の中に受け皿が作られるような働
きかけを行います。
従来から実施している介護者の会やおもちゃ図書館など、当事者組織の支援活動の他、
当事者懇談会や各相談窓口にて新たな課題を把握します。また、ひきこもりなど社会的に
孤立しがちな人々など、隣近所や地域とのつながりが疎遠となりがちな方々に対して、専
門機関や民生委員、地区社協のボランティア等と連携し、地域とのつながりを図る居場所
づくりなどの活動を進めます。
また、高齢者、障がい者などの支援機関と連携し情報共有するなど、当事者や当事者団
体を支えるネットワークの充実を図ります。
① 子育て活動への支援
ア
子育てサロン・子育てトークの会の広報周知
イ
児童館や子育て支援センターなど、地域の拠点として子育て親子の当事者グルー
プ組織化支援
② 障がい児者等活動への支援
ア
おもちゃ図書館の運営
イ
精神障がい者等の居場所づくりの支援
ウ
精神障がい者を支援するボランティア養成講座の開催
エ
身体障がい児者住宅改造費補助事業の利用支援
オ
車椅子等福祉体験用具の貸し出し
18
③ 高齢者等活動への支援
ア
介護者の会の育成及び活動支援
イ
介護者交流会等の開催
ウ
介護者を支えるボランティアの養成
エ
高齢者住宅改造費補助事業の利用支援
オ
ひとり暮らし高齢者等の緊急通報システムの設置
カ
車椅子用リフト付スロープ付車両貸出事業の実施
キ
移送サービス事業の実施
④ 低所得者などへの支援
ア
歳末たすけあい配分金事業の実施
イ
生活福祉資金等貸付の利用支援
⑤ 関係機関との連携会議の開催
ア
高齢者、障がい者関係相談機関との連携会議の開催
(11)災害時における支援体制の整備と本会の体制整備(重点)
災害時でも地域住民同士が助け合うことができる地域をつくるため、地域福祉コーディ
ネーターを中心に災害時要援護者を支える当事者団体やボランティア団体、地区社協や自
治会等と連携し、日常的な地域の関係づくりに取り組みます。
また、災害発生後の被災者支援の拠点となる災害ボランティア本部の基盤強化として、
災害ボランティアコーディネーターの育成や災害ボランティア本部立ち上げ訓練に取り
組み、人材育成や体制整備に努めるとともに、平成 26 年の台風 18 号の災害ボランティア
本部運営で得た経験を活かし、関係団体との連携、協働を進め、更なる運営体制の強化を
目指します。
① 災害時におけるボランティア活動への支援体制の整備
ア
災害ボランティア本部運営検討会の実施
イ
災害ボランティア本部立ち上げ訓練研修会の実施
ウ
関係機関との連携強化
19
エ
災害ボランティア本部運営マニュアルの改訂
② 災害時の社協の組織体制の整備
ア
災害対策本部開設訓練研修の実施
イ
災害用備蓄品の整備
ウ
災害対応マニュアルの改訂
③ 地域と連携した災害時要援護者の支援体制づくり
ア
地域福祉コーディネーターの充実
イ
災害時要援護者の支援に関する事業への協力
④ 災害ボランティアに関する育成と啓発
ア
災害ボランティアに関する啓発事業の実施
イ
災害ボランティアコーディネーターの育成
(12) 区地域福祉推進委員会の開催
区内の各種団体と連携し、幅広く地域の福祉課題を共有し解決に向けて協議を行うとと
もに、区地域福祉活動計画の進捗管理を行うことにより、区地域福祉推進センターの円滑
な運営を図ることを目的に地域福祉推進委員会を開催します。
20
3
地域福祉権利擁護センターの発展・強化
日常生活を営むのに支障のある認知症高齢者や知的障がい者・精神障がい者に対し、福祉サ
ービスの利用や日常的な金銭管理等を通じ、地域でその人らしい生活が送れるよう積極的権利
擁護を推進します。
また、低所得や経済的困窮、権利侵害等の深刻な生活課題が広がるなかで、課題に適切に対
応できるよう職員の質の向上に努めるとともに、問題解決や予防に向けて行政や幅広い関係機
関と連携・協働、総合的な権利擁護体制の整備に取り組みます。
なお、利用者の個人情報については、業務システムの活用をさらに徹底し、厳正に管理し危
機管理体制を強化します。
(1)日常生活自立支援事業の体制強化
日常生活自立支援事業は、判断能力が十分でない方々に寄り添った生活支援や見守りの機能
であるため、住民に身近な事業展開を目指した仕組みづくりを推進します。
○契約締結審査会の開催
○関係機関連絡会の開催
○権利擁護センターニュースの発行
(2) 法人後見事業の強化・推進
判断能力が不十分であることにより、意思決定が困難になった方の判断能力を補うため、
本会が家庭裁判所より成年後見人等の選任を受け、財産管理や身上監護等、本人の権利擁護を
図ります。また、受任要件の拡大を目指すとともに、適正な後見業務を行うための業務監督審
査会(仮称)の設置に向けて取り組みます。
(3) 市民後見人養成事業の調査・研究(重点)
老人福祉法をはじめとした法改正を受け、市民後見人の育成及び活用の実施に向け、先駆的
に取り組んでいる他社協の運営方法等を調査・研究し、さらに関係機関と連携を強め、「しず
おか型」の市民後見人養成事業の実施に向け取り組みます。
21
4
社会福祉施設の管理運営等による地域福祉活動の推進
静岡市より指定管理者として指定を受けた施設における運営理念・基本方針に社協の活動や
地域との連動を盛り込み、社協事業としての位置づけと社協が運営することの意義を明確にし
ていきます。これらの事業は対人サービスであることから、市民のニーズに応え、リピーター
が増えるような運営に心掛けています。
なお、受託管理をする施設は建築以降年数が経過し、老朽化が進む施設も多いことから、行
政に対して継続的に修繕要望書を提出し、安心・安全な施設運営に努めていきます。
これらの受託事業を継続実施していくとともに、社会福祉施設等の機能を活用し、第 3 次地
域福祉活動計画を多角的に推進します。
(1) 地域福祉活動拠点施設等の運営
地域の総合的な福祉活動拠点として、情報提供や広報啓発の他、福祉団体やボランティ
ア等の育成、ネットワークづくり等、住民主体による福祉活動を支援・推進します。
① 静岡市中央福祉センターの管理・運営
② 静岡市清水社会福祉会館の管理・運営
③ 静岡市地域福祉交流プラザの管理・運営
(2) 児童福祉施設等の運営
子どもの育成や子育て家庭の支援を通じて子どもに関する地域課題を把握すると共に、
課題解決に向けて地域への働きかけを行います。また、健全育成や子育て支援を行う団体
等の活動支援を通じて、地域福祉活動への住民参画を啓発、推進します。
① 静岡市児童館の管理・運営
各館に運営委員会を設置し、その中で学校や社会福祉施設など専門機関との情報共
有、連携を図っていきます。また、様々な課題の芽に気付き、どの児童館においても
均衡のとれた児童ソーシャルワークができるよう、さらに研修を積むことにより職員
のスキルアップに努めます。児童だけでなく、家庭支援にも目を向け、児童健全育成、
児童福祉、地域福祉に貢献していきます。
22
指定管理業務計画書で提案した子どもボランティアの育成等、5分野における強化
事業について計画し、着実に実行していきます。
②
ア
静岡市豊田児童館
イ
静岡市西奈児童館
ウ
静岡市安東児童館
エ
静岡市美和児童館
オ
静岡市麻機児童館
カ
静岡市長田児童館
キ
静岡市中島児童館
ク
静岡市服織児童館
ケ
静岡市蒲原白銀児童館
コ
静岡市由比児童館
サ
静岡市草薙児童館
静岡市中央子育て支援センターの管理・運営
「静岡市子育て支援センター連絡会(年6回開催)」の主催事務局を主体的に担う
ことで、地域子育て支援センターとの連携をより深め、市内の子育て支援の質の向上
と職員全体のスキルアップを図っていきます。また、静岡市とともに官民問わない子
育て支援団体等の連絡会組織「静岡市子育て支援団体連絡会」を通して穏やかな連携
を生み、新たな子育て支援活動を実施していきます。
今年度から施行される子ども子育て新制度実施に伴い、利用者支援事業を受託し、
「子ども未来サポーター」の配置により、就園前の乳幼児親子に対し、よりきめ細や
かなサポートを行っていきます。一時保育、交流サロンとも相談機能をより充実し、
利用者の満足度向上と利用者の増加を図っていきます。
ア
静岡市静岡中央子育て支援センター
(ア)一時保育室
(イ)子育て交流サロン
イ
静岡市清水中央子育て支援センター
(ア)一時保育室・定期保育室
23
(イ)子育て交流サロン
③
静岡市由比子育て支援センター運営事業の実施
④
静岡市長田子育て支援センター運営事業の実施
⑤
静岡市ファミリー・サポート・センター運営事業の実施
本年度より「子育て支援講座」の開催回数を増やし、内容も充実させます。子育
て支援事業への協力者の育成を行うことで、社会に向けて子育て支援事業への興味関
心を高め、理解者および協力者のすそ野を広げていきます。
⑥
放課後児童健全育成事業(静岡市放課後児童クラブ)の実施
放課後児童クラブ運営方針、基本姿勢について具体化した「放課後児童クラブ運営
マニュアル」を作成し、各児童クラブ運営上の格差を是正して質の向上に努めます。
また、放課後児童クラブアドバイザーを 5 人配置し、各児童クラブの放課後児童クラ
ブ支援員のとりまとめや、子ども・保護者対応や運営への助言指導を行い、よりきめ
細やかに基本的な生活習慣、遊びを通して「自立できる子ども」の育成に尽力します。
支援員の資質の向上を目指すことで、「安心、安全で楽しい児童クラブ」の運営を行
ってまいります。
なお、今年度の制度改正により、サービス提供時間の延長が検討されており、それ
に伴う、適正な職員配置を含む事業実施体制のあり方を検討し、行政に対して提言を
行いながらサービスの提供をしていきます。
所
管
クラブ名
東豊田児童クラブ、西豊田児童クラブ、大谷児童クラブ、
静岡市豊田児童館
宮竹児童クラブ、東源台第一児童クラブ、
東源台第二児童クラブ、豊田児童クラブ
千代田東児童クラブ、瀬名児童クラブ、西奈児童クラブ、
静岡市西奈児童館
西奈南児童クラブ、川合児童クラブ
安東児童クラブ、中央児童クラブ、横内児童クラブ、
静岡市安東児童館
伝馬町児童クラブ、安西児童クラブ、葵児童クラブ、
24
所
管
クラブ名
上足洗児童クラブ
美和児童クラブ、井宮第一児童クラブ、井宮第二児童クラブ、
静岡市美和児童館
井宮北児童クラブ、賤機南児童クラブ、足久保児童クラブ
千代田児童クラブ、麻機児童クラブ、城北児童クラブ、
静岡市麻機児童館
竜南児童クラブ、沓谷児童クラブ
長田児童クラブ、長田北児童クラブ、川原児童クラブ、
静岡市長田児童館
長田南児童クラブ、長田東児童クラブ、長田西児童クラブ
新川児童クラブ、中田児童クラブ、森下児童クラブ、
静岡市中島児童館
中島第一児童クラブ、中島第二児童クラブ、
富士見児童クラブ、南部児童クラブ、大里東児童クラブ
番町児童クラブ、服織児童クラブ、羽鳥的場児童クラブ、
静岡市服織児童館
田町児童クラブ、新通児童クラブ、服織西児童クラブ、
南藁科児童クラブ、駒形児童クラブ
静岡市蒲原白銀児童館
蒲原東児童クラブ
静岡市由比児童館
由比児童クラブ
(3)老人福祉施設の運営
教養、娯楽講座等を開催し、高齢者の趣味等楽しみや仲間づくりの支援を通して、健
康の維持増進を図っていきます。
①
静岡市清水中央老人福祉センターの管理・運営
25
5
介護保険事業の充実
国は、団塊の世代が 75 歳以上の後期高齢者となる 2025 年を目途に、要介護状態となっても
住み慣れた地域で自分らしい生活を人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・生
活支援・介護予防等が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を進めています。
在宅生活の継続を望む利用者に対し、本会が在宅福祉サービスを提供し続けるためには、既
存サービスの質の向上を図ることはもとより、利用者の状態に応じて各種在宅福祉サービスを
総合的に提供できる体制の強化が喫緊の課題であります。また、「地域包括ケアシステム」の
一翼を担うべく、地域とのつながりを強く持つ他課や関係団体と連携した支援を行うなど、法
人の強みを生かした事業展開も求められています。
平成 27 年度には、介護保険法の大幅な改正が実施されます。それに伴い、平成 29 年度から
は介護予防給付(要支援者対象)が市町村の事業に移行し、従来の介護サービスだけでなくN
PO等様々な事業主体による多様なサービスが給付の対象となるなど、本会にも多大な影響が
出ると予想されます。このため、今年度より新制度移行に向けた対応準備を行います。
(1) 介護事業の経営改善(重点)
様々な経営主体が参入する介護保険サービスにおいては、利用者から選ばれるサービスの
提供のみならず、収益の安定性と継続性を確保していくことが重要な課題となります。数年
にわたる抜本的な構造改革の結果、複数事業所が黒字への転換を果たしました。しかしなが
ら、依然厳しい状況の事業所もあるため、引き続き経営改善に努めます。特に、今年度は通
所介護事業において顧客の確保・利用拡大に向け、生活機能向上を目標とした機能訓練に力
を入れることで、他事業所サービスとの差別化を図ります。
① サービス種別、事業所別、拠点別の月次予算に基づく経営分析と目標管理
② 提供サービスのさらなる質の向上と、他事業所との差別化
③ 本会の他事業・関係団体との連携強化(地域福祉活動、総合相談支援事業等)
(2) 居宅介護支援事業の実施
介護が必要な利用者の希望に応じ、適切な居宅介護サービスが提供されるよう、介護サ
26
ービス事業者についての情報収集・介護計画の作成や事業者との連絡調整を行うなど、在
宅介護を支援すると共に、利用者が必要とする新たなサービス創出について関係各所への
提言も行っていきます。
① ケアマネジメントセンターしずおか
② ケアマネジメントセンターエン・フレンテ
③ ケアマネジメントセンターはーとぴあ清水
④ ケアマネジメントセンターかんばら
⑤ ケアマネジメントセンターゆい
(3) 訪問介護事業、介護予防訪問介護事業、障害福祉サービス、難病患者等
ホームヘルプサービス、移動支援事業、重度心身障害者タクシー利用料金助成
事業の実施
介護を必要とされる方の自宅にホームヘルパーが訪問し生活の支援をすると共に、要
支援者対象サービスの総合支援事業移行に向け、生活支援サービスの拡充について具体的
な検討を行います。また、重度化・多様化するニーズに対応できるよう、喀痰吸引の研修
受講などにより、職員の技能向上を図ります。
① ホームヘルパーステーションしずおか
② ホームヘルパーステーションはーとぴあ清水
③ ホームヘルパーステーションかんばら
④ ホームヘルパーステーションゆい
(4) 訪問入浴介護事業、介護予防訪問入浴介護事業の実施
自宅での入浴が困難な方のお宅を訪問し、安心・安全に入浴をしていただけるようサー
ビスを提供していくと共に、訪問入浴サービスの良さを多くの方々に知っていただけるよ
うサービスの普及に努めます。また、医療制度改革に伴い、在宅療養患者の増加が見込ま
れる中、近年、民間訪問入浴事業所の撤退が相次いでいます。サービスの空白地帯を作ら
27
ないよう事業を継続することも本会の使命と考え、事業運営を行います。
① 訪問入浴サービスはーとぴあ清水
② 訪問入浴サービスゆい
(5) 訪問看護事業、介護予防訪問看護事業の実施
病気や障害をもった方が住み慣れた自宅で、生活の質を確保しながら安心して療養生活
を送ることができるよう、看護師等が医療・介護・福祉との連携を図りながら訪問看護サ
ービスを提供します。
① 訪問看護ステーションしずおか
(6) 通所介護事業、介護予防通所介護事業の実施
今年度より、全事業所において、生活機能向上を目的とした個別機能訓練を充実させて
いきます。また、多様化するニーズに対応できるよう、医療を必要とする方や重度の認知
症高齢者を積極的に受け入れ、
「選ばれる事業所」を目指します。
① デイサービスセンターエン・フレンテ
② デイサービスセンターはーとぴあ清水
③ デイサービスセンターすこやか
(7)公的社会福祉施設の管理・運営
指定管理者として適切な施設管理と事業運営に努めると共に、利用者一人ひとりが「自
分らしく」住み慣れた地域で暮らすことができるようサービス提供します。また、地域の
介護力向上にも寄与します。
① 静岡市井川高齢者生活福祉センター(指定管理事業)
28
6
他団体への事務の協力
地域福祉推進において重要な役割を果たす団体が自らの力で組織運営を担えるよう、協定を
取り交わし事務局を受託し、適正な運営に努めます。
(1) 静岡市民生委員・児童委員協議会
(2) 葵区民生委員・児童委員協議会
(3) 駿河区民生委員・児童委員協議会
(4) 清水区民生委員・児童委員協議会
(5) 財団法人静霊奉賛会静岡市支部清水地域支部
7
静岡県共同募金会への協力
静岡県共同募金会の要綱に基づき、静岡市共同募金委員会及び各区に共同募金委員会を設置し、
関係諸団体の参画による共同募金運動の展開を図ります。
また、地域住民からお預かりする募金の出納事務を適正に行っていきます。
29