By mensdiet yoshi

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変わりつつある常識と本当の肉体改造
今まで常識とされていたことが近年古くなってきている、
なんてことは世の中にはよくあることです。
トレーニングの世界も決して例外ではありませ
ん。今日はそういったことをいただいた質問から挙げてみたいと思います。
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~~
≪質問≫
yoshi さんこんにちは。お世話になってます。
ちょっと質問ですが、今、バルクアップに入り 1 ヵ月たちますが、1、5 キロ位体重が増えま
した。とりあえずは、脂ものや揚げ物は摂らずに炭水化物を多めの食事にしてますが、とは
言っても 1 日おにぎり 2~3 個位の量ですが…(魚以外に肉も摂るようにしてますが湯どう
しです)
月に 500g~700g位のペースで体重アップしたいのですが…
昨年は、10 ヵ月で 8 キロ増やしましたが、3 キロ筋肉で 5 キロが脂肪でしたから、今回は、
逆転したいです!
この間のメッセージ頂いた時から、トレ中には、アミノ酸(グルタミン)は、20g位摂る
ようにしてます!
1 日のカロリーは、2000~2500kcal位ですが、炭水化物もっと緩やかの方がいいでし
ょうか?
すみません、変な質問で、炭水化物の摂り方難しいです!
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≪回答≫
R さん
返信遅くなりすみません。回答です。参考にしてください。
> 今、バルクアップに入り 1 ヵ月たちますが、1、5 キロ位体重が増えました
そうですか。これだけクリーンな食事でその体重アップはなかなかいいのではないでしょう
か。
> 1 日のカロリーは、2000~2500kcal位ですが、炭水化物もっと緩やかの方がいいで
しょうか?
いや、いいとおもいますよ。
おにぎり2~3個分というとちょうど 320~500kcal くらいですよね。
理想的だとおもいます。
ただ、鏡と数値と扱う重量から総合的に判断して、脂肪増えているかな、と思うよ
うなら便宜調整してください。
とにかくあまり脂肪を乗せすぎるとダイエットが大変です。
最近のトレーニング界の傾向として、
昔のようにとにかく喰って喰ってデカくしてそこから絞る、
ということは少々古くなったよ
うです。
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少しずつ増やして(少しずつバルクアップして)
、減量中で
も筋量を増やしていく、
それができるのでは、という風潮があります。
そう“ダイエット”というものよりは“体組成を変える”という感じの考え方が
最先端です。
そして実際私は今それをやっています。
R さんはボディービルダーではありませんが、これはボディービルダーでも一般の方でも同
じだと思います。というか、逆に一般トレーニーの方が普段からある程度人前で脱げる状態
でいたい、というのは強いのではないでしょうか。
> すみません、変な質問で、炭水化物の摂り方難しいです!
そうですね、難しいですよね。
とにかく、もし、できるならかなり慎重に、3ヶ月で1~2kgの増量でも
いいと思います(ちょうど R さんの考え方と同じですね)。
なんていうか、1ヵ月だとほとんど増えていない感じがするけど、3ヶ月後振り返ってみ
ると確実に2kgは増えているみたいな。
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で、6ヶ月後には“確実”に3~4kg
増えている、みたいな。
こんな感じでいいのではないかな、と最近は特に思っています。
ここ数年、トレーニング界の“常識”が変わり
つつあります。
今後は、私はこのような感じでやっていこうかな、と思っています。
参考にしてください。
~~
~~
今回、この質問と回答を取り上げたのは、このように今までの“常識”が変わりつつある、
ということがあるからです。
今までのボディービル界(肉体改造)の常識は、とにかく喰って喰って大きくして、そこか
ら徹底的に絞る!
みたいな風潮がありました。
これは決して間違っていないとおもいます。
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だって、今ジムにいる体の大きな、いわゆるそれなりの体(ボディービルダー的体)をして
いる人というのは、一時期は無理してでもみんなかなり体重を増やしてきたんですから。
このやり方でほとんどの人が結果を出してきたんですから。
実績があるやり方なんですから。
ただ。
最近はみんなもっと“賢く”なってきたようです。
なぜならその“旧式”のやり方に“無駄”が多いと思われるからです。
最近はそれなりに知識や情報が増えてきました。
またサプリメントも進化してきました。
無駄をかなり省けるようになったのです。
それこそ、
『大百科』の第五章のような食事(普段から低脂肪高タンパク高炭水化物)のよ
うな食事に、しっかりとしたトレーニングとサプリを加えたなら、あまり脂肪を増やさずバ
ルクアップできるはずです。
この場合はもちろん極力脂肪を抑えるわけですから増量はかなり緩やかになることと思い
ます。特に私たちは海外のジムにたくさんいる“薬物”を使ったアマチュアトレーニーでは
ないのですから。
だから、上記の質問の回答のような、以前に比べたら少し少ないくらいの増量をガイドライ
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ンとして挙げたのです。
さて。
ここでもう一つ大きな“常識”の変化の例を挙げておきましょう。
それは・・・
・・・
・・・
・・・
ゴールデンタイムの変化
ゴールデンタイムの変化です。
どういうことか?
私は今までトレーニング直後がゴールデンタイムと言ってきました。しかし、最近いろい
ろ情報を整理し、自分が実践してみるとそのゴールデンタイムタイムはもっとトレ後より
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もっと“前”である、ということが確信できるようになったのです。
トレ前とトレ中です。
それはつまり、
もちろんトレ後も大切ですが、より重要なのはこのトレ前とトレ中です。
以前からこの時間も大切とは言っていますが、どちらかといったらゴールデンタイムは“ト
レ後”と言ってきました。しかし、近年この常識が打ち破られつつあるのです。
これを理解するにはここのところずっと言っている“異化作用(カタボリッ
ク)”を知らなければなりません。
以前“カタボリック”について少しこのブログで取り上げました。詳細は省きますが、私が
言ったことは、
私やあなたが思うよりも日々筋肉は分解されている
ということでした。
今までトレーニング界は穴のあいた風船(筋肉)に水を注
ぎ続けていた、ということが言えます。
だから、出る量よりも、とにかく入れる水の量を増やそう・・・
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そういう考え方だったのです。
しかし、近年研究が進むと、まずはこの穴をふさぐべきではないか、という考えになったの
です。これは経済や経営が悪くなったときに支出を抑える考え方と同じです。
そこで。
じゃあ、“いつ”がもっともこの筋分解が多いのか、というところに自然と着目するように
なるわけです。
“いつ”コルチゾールが増えているのか。
“いつ”糖新生(簡単にいうと筋肉を分解しエネルギーを得る)が最も起きているのか。
それは・・・
・・・
もうお分かりですね。
もっとも一日のうちで肉体的ストレスが強く、体を壊している時、そう
“トレーニング中”
です。
ところで、普段ハードトレーニングをしている人、スポーツ選手、アスリート、ウェイトト
レーニーは一般の何もしていない人よりたんぱく質を多く摂るように奨励されていますが、
なぜなのでしょう?
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現在は、確か一般成人男性のたんぱく質必要量は厚生労働省の奨励では体重1kg当たり
1.08gだったかとおもいます(確かこのへんでしたよね)。
しかしハードトレーニーには1.8~3gくらい摂るように薦められているのはもはや常識で
す。
これだけの違いは一体なぜなのでしょう。
筋肉を維持するため?
同化の材料となるたんぱく質が単純に必要なだけ?
もちろんこれらは正解ですが、それよりももっと必要な理由があるのです。それが・・・
トレーニング中の筋分解
“トレーニング中”の筋分解があるから、なのです。この時の分解量が日常ではありえな
いほどの量になるから、たんぱく質が一般の人の“倍”必要、と言われているのです。
もちろん、トレ後の回復(次の日、また次の日の為)もありますが、もっとも筋分解が進み、
最もたんぱく質が必要とされるのはこの“トレーニング中”なのです。
そして、この“時”に体内にしっかりとアミノ酸があると、次のタンパク合成(同化作用=
筋肉が付く)がスムーズに行える“環境”になるのです。それがこのトレーニング中なので
す。
だから、風船の穴を少しでもなくすためにはこのトレーニング“前”からし
っかりと準備しておき、そしてトレーニング“中”も常に穴を
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開けないようにしなければならない。つまりは栄養を補給する。
これによって風船に穴が開かなくなる。
これがもしトレーニング後だったら現在ではもはや・・・
“旧式”と言わざるを得ない。そして、ある意味トレーニングが完全に終わってしま
ったあとに一生懸命栄養を補給したとしても
“時すでに遅し・・・”
とまで言う人も現在はいるのです。
だから。
じゃあ、トレ前とトレ中に栄養、つまりここでは血中のアミノ酸のことですがこれを高い状
態にしておけばいい、ということになります。
それではと、プロテインでも飲みながら、となるわけですが、実は“トレーニング中”とい
うというのは筋肉に血液が行くことが好ましいわけで、
“胃”に行ってはいけないわけです。
普通に考えてトレーニング中に胃が満タン、ではパフォーマンスは落ちますよね。
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そこで“アミノ酸”の出番です。
“アミノ酸”は消化せずすぐに血中に入りますので(15~30分ほどしかかからない。ち
なみに早いと言われているホエイプロテインでさえ1~2時間と言われています。そう考え
ると、今すぐ欲しい!という場合にはアミノ酸ほど便利なものはないですね)トレーニング
中にはベストということができます。
これで、風船の穴は極力開かなくなり、常に血中のアミノ酸濃度が高いことによりカタボ
リックが抑えられ、且ついつでもアナボリックな状態で、まさに筋肉を付けるのに十分“OK”
状態、となるわけです。
ここで。
じゃあ、どんなアミノ酸を摂ればいいのか、ということになるわけですが、現在市販されて
いるもので考えられるものは、というと代表的なものは3つしかありません。
3つのアミノ酸
・総合アミノ酸(EAA 必須アミノ酸)
・BCAA
・グルタミン
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です。
では、ここで現在の“常識”を見てみましょう。
現在は以下のように言われています。
============================================================
トレ1時間半前
炭水化物を含んだちゃんとした食事
トレ30分前
EAA 6g
トレ中
BCAA
20g(数回に分けて)
トレ後
EAA
トレ後
15~30分 プロテインシェイク
6g グルタミン5g
※炭水化物はダイエット中ならトレ後の EAA と一緒に摂るのがいいでしょう。
※バルクアップ中ならトレーニング中に BCAA と一緒に炭水化物ドリンク(スポーツドリ
ンクやカーボドリンク)
です。
============================================================
摂取のパターンに正解などありませんので、上記例がすべて正しいことはありませんが、こ
んな感じが最も一般的です。
ただ、上記の例だと4種類もサプリをそろえなければなりません。
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EAA、BCAA,グルタミン、プロテイン。
こんなにお金を掛けられない人がほとんどかとおもいます。
それならば EAA か BCAA はどちらか一方にし、そしてまだ余裕があるならグルタミンを
摂るのがいいでしょう。あるいは、現時点であなたがグルタミンのようなアンチカタボリッ
クのサプリは一つも持っていないから、グルタミンの方が今の自分には必要、と思われるな
ら、グルタミンでも構わないと思います。
グルタミンは比較的安いですし。
これらサプリメントの
全くお金を掛けられないなら・・・(苦笑)
これはもうしょうがないですが、とにかく空腹ではトレーニングしないようにし、少なく
ともトレーニングの30~40分前にはプロテインを摂っておくしかないでしょうね。
で、トレーニングはできるだけ1時間以内で抑えるくらいがいいかと思います。
アミノ酸を運動中摂っているなら1時間を多少超えても大丈夫でしょう。
特に BCAA はすぐに筋肉でエネルギーとしても使われますので。
で。
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EAA と BCAA ではどちらがいいのか?
という風にもしあなたが考えているなら鋭いのですが、これは本当に難しいです。
BCAA の有効性はもう長いこと証明され続けています。このへんは『大百科』でも言って
いますよね。ただ、これも最近の傾向ですが、EAA でも OK と言われています。
むしろこちらの方がいいのでは?という意見もあります。
過去実験では BCAA ばかりの実験が繰り返され、EAA の実験データといのがあまりないの
です。
ここはだから私はなんとも言えません。
ただ、BCAA は確実に筋肉を付ける、という行為にはとても重要だ、と言えます。
BCAA とは
・ロイシン
・バリン
・イソロイシン
の3つのアミノ酸の集合体であり、この中でも特に“ロイシン”
、こいつがと
ても筋発達の大きな鍵を握っているようです。
で、私なら EAA と BCAA どちらかしか選べない、となったらどうするか?ですが、私は
最近までは EAA を選んでいました。
これからもし、経済的に両方を摂れないとしたら・・・
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同量の価格を比べて安い方を選びます(笑)
。
いや、マジで。
で、なぜ EAA を選んでいたかというと、やはりすべての必須アミノ酸がバランスよく含ま
れていますし、もちろん BCAA も含まれているからです。もちろん BCAA という商品に比
べればその量は少ないですが、それでも含まれているのでいいかな、という感じです。
あ、そうそう、最近言われていることが、アミノ酸単体で摂るときはアミノ酸のバランス(ア
ミノ酸スコア(大百科にもありますがあの“桶”の絵のようなやつです)はあまり関係ない
そうです。
食物から摂る場合はおそらく関係あると思うのですが、
アミノ酸で摂る場合はあまり関係な
いようです。
だから、BCAA のように特定のアミノ酸だけの商品が開発され、使われ、その効果が実証
されているわけです。
マニアックなお話し
ではでは、ここからさらにマニアックに話に行きましょう。
もし、あなたが現在経済的に余裕あるなら、以下のサプリも試してみてください。
・クレアチン
・アルギニン+シトルリン
・PS(フォスファチジルセリン)
です。
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私はすべて摂りました。
クレアチンは現在単体で摂っています。
アルギニン、シトルリン、PS(フォスファチジルセリン)は、EAA に含まれている商品
(EAA+・アルギニン+シトルリン+PS すべてが一緒に入っている商品)で摂りました。
で、その効果ですが。
・・・
正直アルギニン&シトルリンはあまり効果がわかりませんでした。
簡単にその効果を言うと、トレーニング中の血管拡張。これによりパンプ感が向上し、その
ため筋肉に栄養が行きやすくなる、
というもので本当に最近は良く耳にするようになりました。
しかし、私の個人的な感想は、ダイエット中で炭水化物を制限しているせいか、あまりパン
プ感が向上した、とは思えませんでした。
これが、もしバルクアップ中だったら違ったかもしれません。
で、このアルギニン&シトルリンがなくなってから、今度は(またまた私の体を使って実験
してみたのですが I)トレーニング中にゼリーを摂りながらやってみました。そしたら・・・、
なんてことはない、たったの100円の糖質ゼリーの方がよっぽどパンプしました(笑)。
ただ、これはあくまで個人的な感覚です。
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この辺を試してみたいマニアな方はご自分でお試しください。
PS(フォスファチジルセリン)です。
さて、
これは、現在最も興味のあるサプリです。
アンチカタボリック。
以前、
『大百科』を執筆中、カタボリックホルモン(コルチゾール)について調べていると
きに見かけたサプリです。
かなり強力なカタボリックサプリのようです(存在は知っていました。10年以上前に一
時期結構各紙に取り上げられ、商品化もされていましたので。ただ、この前サプリ販売店の
店長さんとお話しした時に聞いたのですが、
原料が結構高いらしく商品化して売っていくた
めにはあの当時はけっこう厳しかったようで、それで消えていった、それも一つの要因では
ないか、と言っていました)。
このサプリはコルチゾールの分泌を問題のない範囲で自然に抑えるようです。
つまりは風船に穴が空かないようにするもの、と言え
るでしょう。
これに対しグルタミンは空いた穴をふさぐ、という感
じでしょうか。
だから、この風船の“穴”という観点だと、これら2つのサプリはとても私にとっては興味
深いです。
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でも、どうやらこの PS はあまり出回っていません。
ただ、調べていたらバルクスポーツから PS とい商品が比較的安い価格で出ているようです
ので、今度試してみたいとおもいます。そしてもちろん報告したいと思っています。
さて。
かなり長くなりました。
まとめます。
==================================================================
最近トレーニング界の常識が変わりつつある。
==================================================================
1、より“質の高い肉体改造”
脂肪を付けないバルクアップ、筋肉を削らないダイエット(むしろダイエット中に筋肉を
増やすくらい)
2、ゴールデンタイムの変化
(以前はトレ後 現在はトレ前とトレ中が最も重要。そのあとにトレ後)
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3、アミノ酸をうまく活用。
EAA、BCAA、グルタミン
お金に余裕があるなら、OR あなたがマニアなら
クレアチン、アルギニン&シトルリン、PS
==================================================================
こんな感じになります。
~~
~~
さて、最後に一言。
今回、このようなレポートを作り、また、ここ最近の私のブログに記事を見て、
「なんか最近やたらとボディービル、ボディービルしているよな。俺はそんなにマニアな情
報はいらないよ。」
という方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これはもう何年も言い続けていますが、もしあなたが今現在自分の理想の体になっ
ていないなら、
やはりボディービルダーからボディービル的な知識を学んで実践した言った
方が効果的かつ合理的です。
ターザンのような雑誌のやり方も魅力的でしょうが、あれでは無理です。
いや、無理とは 100%言えませんが、相当時間がかかるし、保証もありません。
いいでしょうか。
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一般の理想の体を求める人も、ボディービルダーも進む“方向”は一緒です。
そのゴールが違うだけ。
そこは覚えておいてください。
それではレポートはこれで終わりです。まだまだ、面白い興味深いネタ、書きたいことはた
それではレポートはこれで終わりです。まだまだ、面白い興味深いネタ、書きたいことはた
くさんあります。今後またレポート出していくつもりです。
今後またレポート出していくつもりです。
お楽しみに。
では。
感想ください。
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それといつものよろしくです。
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