MDV診療データ調査リリース 診療データ調査リリース 診療データ調査

2015年6月4日(木)
メディカル・データ・ビジョン株式会社
TEL:03-5283-6911(代表)
MDV診療データ調査リリース
MDV診療データ調査リリースvol
診療データ調査リリースvol.
vol.7
「後発品数量シェアに関する処方実態調査」
医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社
長:岩崎 博之 以下、当社)は、後発品数量シェアに関する処方実態についての調査結果を発表いたします。
厚生労働省は、医療費の削減対策として、2020年度末までに後発薬の処方割合を80%以上に拡大するという目標を
示しました。2016年の診療報酬改定において後発品係数の評価上限引き上げも予定しており、引き続き、後発薬の処
方動向に注目が集まることが予想されます。そこで今回は、病院における後発薬の数量シェアがどのように推移してい
るのか、その実態をみてみます。
【サマリ
サマリ】
サマリ
■入院患者への後発品数量シェアの伸びは外来患者の約
入院患者への後発品数量シェアの伸びは外来患者の約2
入院患者への後発品数量シェアの伸びは外来患者の約2倍に
■後発品数量シェア
後発品数量シェア20
後発品数量シェア20%未満の病院が
20%未満の病院が1
%未満の病院が1年間で激減
■ 「その他全ての抗潰瘍剤(※)」は1
」は1年間で60
年間で60ポイント程度上昇
60ポイント程度上昇
(※)ATC5桁別を使用
【入院患者への後発品数量シェアの伸びは外来患者の約2
入院患者への後発品数量シェアの伸びは外来患者の約2倍に】
倍に】
まず、2013年12月~2014年12月における、入院・外来の後発品数量シェアの推移を見てみます。
入院患者への後発品数量シェアは38.2%から62.0%と23.8ポイント、外来患者への後発品数量シェアは24.1%か
ら34.3%と10.2ポイント上昇しており、入院患者への後発医薬品数量シェアの伸びは、外来患者と比較して約2倍ほ
どとなっています。
【入院・外来における後発医薬品数量シェア推移】
70%
62.0%
60%
50%
38.2%
40%
30%
34.3%
20%
24.1%
10%
0%
入院
外来
※対象期間中全てのデータが揃っている99病院、約279万人のデータを抽出
【後発品処方割合20
後発品処方割合20%未満の病院が
20%未満の病院が1
%未満の病院が1年間で激減】
年間で激減】
次に、2013年12月~2014年12月における、後発薬処方数量シェア別の病院数推移を見てみます。
2013年12月には後発品処方割合が20%未満の病院が42%あったのに対し、2014年12月には8%と大きく減少し
ました。40%未満の病院は42%から50%と微増、60%未満の病院は11%から29%と約3倍、60%以上の病院は4%
から12%と3倍に増えています。
【後発薬処方数量シェア別における病院数推移】
100%
4
11
5
10
4
11
5
12
6
7
7
7
10
10
10
10
12
14
17
20
25
23
25
26
30
29
52
55
51
50
8
8
8
80%
42
60%
42
43
44
46
51
52
40%
42
20%
42
41
38
33
24
20
49
53
18
13
12
0%
20%未満
40%未満
60%未満
60%以上
※対象期間中全てのデータが揃っている99病院、約279万人のデータを抽出
【 「その他全ての抗潰瘍剤(※)」は1
」は1年間で60
年間で60ポイント程度上昇
60ポイント程度上昇】
ポイント程度上昇】 (※)ATC5桁別を使用
2013年1月~2014年12月において、全ての薬効群の中で入院患者への処方量が多い上位5薬効群(ATC5桁別)
のうち、後発品数量シェアの伸び率が高い上位3薬効群( 「A02B9 その他すべての抗潰瘍剤」、「M01A1 抗リウマチ
薬,非ステロイド性,単味」、「R05C0 去痰剤」)の推移を見てみます。
2013年1月から2014年2月においては3薬効群ともほぼ横ばいの推移となっていますが、2014年3月から3つ全ての
薬効群で数量シェアが伸びています。最も伸びているのは「A02B9 その他すべての抗潰瘍剤」で、2013年1月時点
で17.4%であったのに対し、2014年12月には77.6%となり60.2ポイント伸びています。同時点で、「R05C0 去痰剤」 に
おいては18.8%から67.8%と49ポイント、「M01A1 抗リウマチ薬,非ステロイド性,単味」においては32.7%から77.8
%と45.1ポイント伸びるという結果となりました。
【 後発品処方の多い薬効群の数量シェア推移】
100%
80%
77.8%
77.6%
67.8%
60%
40%
32.7%
18.8%
20%
17.4%
2014年12月
2014年11月
2014年9月
2014年10月
2014年8月
2014年7月
2014年6月
2014年5月
2014年4月
2014年3月
2014年2月
2014年1月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年9月
2013年8月
2013年7月
2013年6月
2013年5月
2013年4月
2013年3月
2013年2月
2013年1月
0%
A02B9 その他すべての抗潰瘍剤
M01A1 抗リウマチ薬,非ステロイド性,単味
R05C0 去痰剤
※対象期間中全てのデータが揃っている99病院、約389万人のデータを抽出
【調査概要】
■調査手法:当社が保有する二次利用の許諾を得た192病院(がん拠点病院83病院を含む)、実患者数1,051万人の
「診療データベース」より抽出分析