第62年度(平成27年度)事業計画骨子

第62年度(平成27年度)事業計画骨子
JA長野中央会
政府はアベノミクスの本丸である「成長戦略」の施策が順次実行されたことにより、経
済指標の多くが改善を見せ、その効果が表れてきたと評価した。しかし、地方創生が叫ば
れる中、現実として地方経済全般や一次産業・中小企業での景気回復感は乏しく、国民の
多くは少子高齢社会の中、引き続き将来に向け大きな不安を抱えている状態にある。
農業の情勢については、春先の降雪・凍霜害、相次ぐ大型台風の上陸、御嶽山の噴火な
ど自然災害による農業被害が葉菜・果樹農家を中心に発生した。加えて、生産コストは円
安の影響により石油・肥料・飼料価格などが相変わらず高い水準で推移しており、農畜産
物消費と販売価格の低迷、生産コストの増大により農家経営の危機は継続している。
JAの事業・経営は、地域における人口の減少や商系との厳しい競争の中、事業量が低
迷を続けており、経営の困難さが増している。また、正組合員の次世代への交代時期を迎
え、相続対策など組合員・利用者の利便性向上、加入促進対策など、更なる取り組みが求
められている。
こうした中、第 67 回JA長野県大会では、「農業者の所得増大と地域に貢献するJAと
して、JA長野県グループ総力を挙げて取り組みを強化する」ことを決議した。
農協改革における言われなき批判や主張に反論すると同時に、農業者の所得増大やこれ
からも地域住民に貢献し続けるJA長野県グループとして、協同組合の主人公である組合
員や地域住民の期待に応えるべく、営農・経済事業を中心とした改革を強い意志とスピー
ド感をもって取り組むこととした。
また、
「TPP国会決議・農協自己改革実現等」を特別決議した。TPPについては、こ
れまで通りの強い姿勢で国会決議実現を求める運動を展開していくことを確認した。また、
米需給と価格の安定について、とりわけ米価下落の原因を一方的にJAグループの概算金
の設定方法だとする批判は断じて受け入れられるものではない。水田農業政策や担い手政
策などとともに国が責任を持って行うべき政策であり、国は政策の見直しや平成 26 年産米
価の下落が担い手、あるいは地域農業に与える影響を十分に検証し、適切な対応をすべき
である。JAグループはそうした国の対応実現のために強力な運動を展開することとした。
更に規制改革会議などが主張する農協改革は、総合農協の解体や農村の崩壊につながる実
態を無視したものである。自主・自立と相互扶助を基本とする協同組合理念を否定する改
革案は断じて受け入れられるものではなく、農業者の所得増大と地域活性化に向け、組合
員の意思決定に基づいた自己改革に取り組んでいくことを確認した。
以上のような状況を踏まえ、本会は協同組合理念に基づき、各JA・各連合会が策定す
る次期前期中期計画の実現に向け、下記基本方針のもと平成 27 年度事業計画に取り組むも
のとする。
Ⅰ 基本方針
1.多様な担い手が意欲をもって取り組める持続可能な農業を実現します
2.組合員力・地域力の結集による安心な「くらしと地域」をJAとともに実現します
3.組合員と地域の願いを実現するJAをつくります
4.JAグループの代表機関としての機能を発揮します
-1-
Ⅱ 重点実施事項
1.多様な担い手が意欲をもって取り組める持続可能な農業を実現します
(1) 担い手と地域に頼りにされる営農事業の確立に取り組みます
①
農業所得向上のサポートと地域農業生産基盤の強化
ア.JA農業振興ビジョンの再構築と実践
イ.米の計画生産と水田フル活用・非主食用米の取り組み強化
ウ.新技術等による省力化・多収量生産体系による園芸産地活性化の支援(全農)
エ.農地・農業管理による地域資源の有効利用
オ.関係機関・団体による一体的推進体制の構築
②
新たな担い手の確保と中心的担い手への対応力強化
ア.JA新規就農総合支援による担い手の育成・支援
イ.中心的担い手へ出向く体制の取り組み強化
ウ.担い手に対する農業経営管理支援の充実強化
エ.定年帰農者等への支援強化
③
安全・安心体制の確立と環境にやさしい農業の推進
ア.消費者に信頼される安全・安心生産流通体制の充実
イ.農作業安全啓発活動の取り組み
ウ.環境にやさしい農業の推進(全農)
エ.自然エネルギー活用等による低コスト技術の導入研究(全農)
④
担い手のニーズに対応する営農指導体制の強化
ア.営農技術員人事交流研修センター(仮称)の新設と営農指導体制強化に向けた
方策の検討・実施
イ.農業企画・経営指導体制の強化
ウ.営農技術員・営農担当職員の計画的育成
(2) 地域資源活用による農業・地域の活性化に取り組みます
①
6次産業化による付加価値の創造
ア.6次産業化支援体制の整備
イ.6次産業化対象事業体支援
ウ.再生可能エネルギーの普及検討
②
農産物直売所の運営の高度化
ア.JA直営農産物直売所の連携
イ.農産物直売所の高度化支援
ウ.安全安心・適正表示等対策
-2-
2.組合員力・地域力の結集による安心な「くらしと地域」をJAとともに実現します
(1)組合員・地域主体のくらしを創る・地域を創る協同活動を促進します
①
組合員学習の充実・強化と協同活動の促進
ア.組合員学習活動の促進
イ.協同活動にかかるJA役職員の意識醸成
ウ.協同活動担当者の育成
エ.JAとの一体的取り組みによる協同活動の促進(重点JA支援)
オ.協同組合間協同を通じた協同組合運動の拡大
②
JA青(壮)年部の組織強化対策と活動活性化の促進・支援
ア.JA青(壮)年部の仲間づくりと魅力ある活動展開
イ.JA長野県青年部協議会の運営支援
ウ.JA青(壮)年部事務局のスキルアップ
③
JA女性組織の組織強化対策と活動活性化の促進・支援
ア.JA女性組織の仲間づくりと魅力ある活動展開
イ.JA長野県女性協議会の運営支援
ウ.JA女性組織事務局のスキルアップ
(2)健康で安心して暮らせる地域づくりへの支援と福祉事業・活動を強化します
①
JA長野県健康寿命創造運動の展開
ア.JA長野県健康寿命創造運動各分野での具体的取り組み
イ.健康づくり担当者の養成
②
JA高齢者福祉事業・活動の充実強化と地域包括ケアシステムへの展開
ア.JA高齢者福祉プランの実践支援
イ.介護保険事業・施設の計画的展開と質的向上
ウ.助けあい組織の充実強化
エ.地域包括ケアシステムの構築
オ.JA高齢者福祉事業を担う人材の養成・確保
3.組合員と地域の願いを実現するJAをつくります
(1)信頼され続けるJAの組織基盤を構築します
①
関係強化に基づく組合員の事業利用拡大への取り組み対策
ア.支所を核とした関係強化と事業取引深化への取り組み支援
イ.女性の運営参画の促進支援
②
組合員拡大対策の推進
ア.JAファンづくりを通じた組合員加入・利用促進対策の実践支援
-3-
(2)信頼され続けるJAの経営基盤を構築します
①
JAの経営変革とJA経営戦略の実現
ア.限界にきた合理化リストラからの脱却に向けた取り組み
イ.経営戦略を実現する経営意思決定の支援
ウ.戦略的な情報利活用(経営情報、symfo-JA、総合ポイント等)と効果的・効率的
な情報システム投資の実践
エ.農林年金の特例年金制度完了に向けた対応
②
ガバナンスの強化
ア.理事の業務執行体制の強化に向けた経営管理委員会制度の導入検討JAの支援
イ.内部統制基本方針に基づく内部統制の有効的な運用
ウ.コンプライアンス経営の徹底
エ.経営に貢献する内部監査体制の確立
オ.監事監査の強化支援
③
将来を見据えた本県JA組織整備の方向性検討
ア.JA合併・県域組織整備の研究・検討
④
職場づくりへの支援
ア.トータル人事制度の再構築実践支援
イ.活力ある職場づくりによる現場対応力向上対策支援
⑤
自律的・自発的人材(役職員)の育成
ア.JAの研修計画と本会事業計画の連携強化
イ.OJTの取り組み強化
ウ.研修効果測定と効果向上対策の定着化
エ.自主勉強会・OJT実践勉強会等の実施
(3)JA全国監査機構による監査を通じ、JA経営の健全性確保に努めます
①
適切な財務諸表等監査の実施
ア.全JA(連合会含む)に対する財務諸表等監査の実施
イ.監査体制強化による期末監査の実施
ウ.中央会監査の独立性強化及び資質の向上
エ.業務監査の充実・強化
4.JAグループの代表機関としての機能を発揮します
(1)食と農をおこし「いのち」と「くらし」を守る県民運動に取り組みます
①
国際化の進展への対応と農業・地域ビジョンの実現に向けた総合的な政策の実現
ア.国際化の進展を踏まえた農業復権対策
-4-
イ.品目別経営安定対策の確立対策
ウ.規制・制度改革対策
エ.組合員の意思を結集した農政運動の展開
②
「食」「いのち」「くらし」に係る県民理解醸成の取り組み強化
ア.県民の農業理解促進対策の強化
イ.消費者など広範なネットワークによる取り組み
ウ.地域に根ざした食農教育活動の実践支援
(2)組合員、消費者、役職員の共感を醸成します
①
JAトップ広報と地域密着型広報を実践するための指導・相談の実施
ア.トップによる情報発信態勢の確立・指導
イ.役職員の広報マインド醸成にかかる支援・指導
ウ.JA広報態勢にかかわる個別相談・指導
②
「農」と「くらし」、「JA」の活動をタイムリーに伝える県域広報態勢の確立
ア.トップによる情報発信
イ.組織内外への発信に必要なサポート態勢づくり
ウ.相乗効果を生む戦略的なメディア活用
エ.県情報ネットワーク協会の次期整備計画
③
JA・県域の一体的な広報体制の確立と広報活動の実施
ア.JA・県域一体的な広報体制の確立
イ.パブリシティによる統一広報の実践
ウ.県内メディアと連携したJA長野県広報委員会事業の展開
(3)JA長野県長期構想の実現を支援します
①
前期中期計画の進捗管理と企画開発支援の実施
ア.2018JA長野県ビジョンの実現支援
イ.中央会・各連合会が一体となったJA中期計画の実現支援
②
JAグループの総合調整と意思結集の先導
ア.JA長野県組合長会の指導力発揮
イ.JA長野県大会による次期中期計画の設定
③
総合一体的運営体制の強化と効率的運営
ア.総合一体的な運営の継続・強化
イ.各会共通行事の効率的な開催
ウ.共有不動産の効率的な維持管理と有効的な活用方法の検討
エ.系統人事交流の充実強化
-5-
④
効率的・効果的な事業運営の実施と健全な運営態勢の構築
ア.前期中期計画の進捗管理
イ.経営資源の有効活用対策
ウ.リスク管理態勢の強化
⑤
組織理念を実現する現場力と専門性を備えた職員の育成
ア.能力開発人事制度の定着化
イ.キャリア開発支援制度の運用
ウ.現場力強化に向けた研修実施
エ.教育研修体系に基づく研修実施
オ.研修成果の確認と次期研修体系の検討
カ.人材育成方針の見直し
(4)農業者の所得増大と地域に貢献するJAづくりをすすめます
①
組合員(会員)と地域の負託に応えるJAグループ自己改革の実施
ア.JA長野県グループ改革検討委員会での組織・事業のあり方検討
イ.中央会業務の見直し
-6-