アクティブラーニングの現状についてのアンケート調査集計 平成 26 年度総長室事業推進経費によるプロジェクト研究 「 『社会を生き抜く力の養成』につながるプログラムに関する研究」 (研究代表者:徳井美智代) 2015 年 3 月 北海道大学 高等教育推進機構 徳井美智代 宮本淳 目次 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・1 Ⅰ. 調査の概要・・・・・・・・・・・・・1 Ⅱ. アンケート調査結果(速報) ・・・・・ 2 【資料】 ・アンケート依頼・・・・・・・・・・・・ 25 はじめに 本報告は、2014 年度に実施した「アクティブラーニングの現状についてのアンケート調査」の集計結 果をまとめたものである。本報告では、速報として各項目の単純集計とそのグラフを中心に掲載してい る。また、選択肢その他の欄へご記入いただいた内容と、問 11 の自由記述欄へのコメントも、掲載して いる。今後、項目間のクロス集計等の分析も加え、追って、公開する予定である。 Ⅰ. 1. 調査の概要 調査の目的 北海道大学に所属する全教員へのアンケート調査を通して、北海道大学全体におけるアクティブラー ニングの現状を明らかにすることを目的とする。部局によって異なる様々な背景を酌みとったうえで、 アクティブラーニングを行うにあたって教員が抱えている課題の所在を整理し、効果的、かつ実施可能 なアクティブラーニングのあり方について模索する。 2. 実施期間 2015 年 3 月 9 日~3 月 27 日 3. アンケート配布対象 北海道大学に所属する全教員 2,452 名 4. アンケート回答対象 平成 26 年度に授業を担当している教員 5. 調査の方法 アンケートシステムのアドレスと各教員用のログイン ID、パスワードを記載した依頼文を封筒に入れ、 学内便にて各教員宛てに送付 6. 調査項目 ・アクティブラーニングの要素を取り入れている科目数 ・座学からアクティブラーニングの要素を導入した科目数 ・アクティブラーニングの要素を取り入れている頻度と程度 ・アクティブラーニングを採用するにあたっての課題 ・アクティブラーニングを採用していない理由 7. など 実施主体 北海道大学 高等教育推進機構 徳井美智代 宮本淳 6. 回収状況 配布数 2,452、有効回収数 360(回収率 14.7%) ※本アンケートで対象とするアクティブラーニング ⼀⽅向的な知識伝達型講義ではなく、学⽣に、書く、話す、発表するなどの能動的な活動を促す学習法が取り⼊れられて いる授業。学⽣参加型授業、協調・協同学習、PBL(課題解決型学習) 、体験学習、調査学習、グループディスカッション、 ディベート、グループワーク等。ゼミ、演習、実験も含む。 1 Ⅱ. アンケート調査結果(速報) ■本アンケートで対象とするアクティブラーニング 一方向的な知識伝達講義ではなく、学生に、書く、話す、発表するなどの能動的な活動を促す学習法が 取り入れられている授業。学生参加型授業、協調・協同学習、PBL(課題解決型学習) 、体験学習、調査 学習、グループディスカッション、ディベート、グループワーク等。ゼミ、演習、実験も含む。 [回答に占めるアクティブラーニングの採用者率] (全学、学部、大学院のいずれかで採用) 度数 % アクティブラーニング採用者数 211 58.6 アクティブラーニング不採用者数 124 34.4 25 6.9 360 100.0 無回答 計 (n=360) 無回答 6.9% アクティブ ラーニング 不採用者 数 34.4% アクティブ ラーニング 採用者数 58.6% 2 [回答に占めるアクティブラーニングの採用者率] 【全学】 全学 アクティブラーニング採用者数 アクティブラーニング不採用者数 無回答 計 度数 % 79 259 22 360 21.9 71.9 6.1 100.0 無回答 6% アクティ ブラーニ ング採用 者数 22% (n=360) アクティ ブラーニ ング不採 用者数 72% 【学部】 学部 アクティブラーニング採用者数 アクティブラーニング不採用者数 無回答 計 度数 % 156 180 24 360 43.3 50.0 6.7 100.0 無回答 7% (n=360) アクティ ブラーニ ング不採 用者数 50% アクティ ブラーニ ング採用 者数 43% 【大学院】 大学院 アクティブラーニング採用者数 アクティブラーニング不採用者数 無回答 計 度数 % 132 205 23 360 36.7 56.9 6.4 100.0 無回答 6% アクティブ ラーニン グ採用者 数 37% (n=360) アクティブ ラーニン グ不採用 者数 57% 3 問1 全学教育科目、学部教育科目、大学院教育科目で、担当している科目数と、その内座学とアクテ ィブラーニングの要素を取り入れている科目数。 (n=360) 全学教育科目 担当科目数 座学の科目数 アクティブラーニング科目数 学部教育科目 330 177 143 770 401 337 大学院教育科目 579 278 305 全学教育科目 担当科目数 学部教育科目 座学の科目数 アクティブラーニング科目数 大学院教育科目 0 200 400 600 800 1000 [担当者数でみたときの集計] 全学教育科目 担当者数 座学の科目担当者数 アクティブラーニング科目担当者数 学部教育科目 178 121 79 254 203 156 大学院教育科目 240 175 132 全学教育科目 担当者数 学部教育科目 座学の科目担当者数 アクティブラーニング科目担当者数 大学院教育科目 0 50 100 150 200 250 300 4 【問 1 でアクティブラーニングの要素をとりいれている科目がある先生のみ回答】 問 2 同一科目で、以前は座学(一方向的な知識伝達型講義)で行っていた科目に、アクティブラーニ ングの要素を導入した科目数。 (n=211) 全学教育科目 学部教育科目 大学院教育科目 座学だった科目にアク アクティブラーニング科 ティブラーニングの要素 目数 を導入した科目数 143 36 337 73 305 74 全学教育科目 アクティブラーニング科目数 学部教育科目 座学だった科目にアクティブラー ニングの要素を導入した科目数 大学院教育科目 0 100 200 300 400 問 3 アクティブラーニングの要素として取り入れていること。 (複数回答) (n=211) 取り入れているアクティブラーニングの要素 学生参加型(クリッカーの利用、コメント・質問を書かせる、ミニレポート等) 学生同士で共同作業(グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーション) 教員や学生が課題を設定し、解決する(PBL、問題発見学習等) 反転授業 フィールドワーク、体験学習、調査学習 その他 度数 116 127 76 7 67 16 % 55.0 60.2 36.0 3.3 31.8 7.6 学生参加型(クリッカーの利用、コメント・質問を書かせる、ミニレポート等) 学生同士で共同作業(グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーション) 教員や学生が課題を設定し、解決する(PBL、問題発見学習等) 反転授業 フィールドワーク、体験学習、調査学習 その他 0% 5 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 問 4 以前からアクティブラーニングの要素が取り入れられていた科目で、ここ 5 年以内に、さらにア クティブな要素を充実させる工夫をした科目数。 (n=211) 全学教育科目 学部教育科目 大学院教育科目 さらにアクティブな要素 アクティブラーニング科 を充実させる工夫をした 目数 科目数 143 27 337 66 305 49 全学教育科目 アクティブラーニング科目数 学部教育科目 さらにアクティブな要素を充実さ せる工夫をした科目数 大学院教育科目 0 100 200 300 400 問 5 アクティブラーニングの要素が取り入れている頻度と程度。(複数回答) (n=211) アクティブラーニングの要素を取り入れている頻度と程度 全授業回数のうち1、2回 全授業回数のうち3回以上半分未満 全授業回数の半分以上 シラバスにアクティブラーニングの要素を取り入れることを示している 学生自身の態度(能力)や認知プロセス(思考)の成長・育成を目標に含めている 学生の態度や、社会的能力、経験等を含む汎用的能力を成績評価に含めている 度数 % 26 37 121 71 79 52 12.3 17.5 57.3 33.6 37.4 24.6 全授業回数のうち1、2回 全授業回数のうち3回以上半分未満 全授業回数の半分以上 シラバスにアクティブラーニングの要素を取り入れることを示している 学生自身の態度(能力)や認知プロセス(思考)の成長・育成を目標に含めている 学生の態度や、社会的能力、経験等を含む汎用的能力を成績評価に含めている 0% 6 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 【問 2 で座学で行っていた科目に、アクティブラーニングの要素を導入した科目がある、または、問 4 でここ 5 年以内に、さらにアクティブな要素を充実させる工夫をした科目があるとした先生のみ回答】 問 6 アクティブラーニングの要素を導入した、若しくは充実させる工夫を加えたのはなぜか。 (複数回答) (n=98) 問2または問4の科目数がゼロでない理由 文科省で推奨されているから 大学、部局等で推奨されているから 周囲も行っているから 授業の組み立てが楽になるから 学生の理解をより促進し、知識の定着を図ることができると思うから 学生が知識を活用できるようになると思うから 学生自身の態度(能力)や認知プロセス(思考)の成長・育成につながると思うから その他 度数 % 2 4 0 5 52 40 61 6 2.0 4.1 0.0 5.1 53.1 40.8 62.2 6.1 文科省で推奨されているから 大学、部局等で推奨されているから 周囲も行っているから 授業の組み立てが楽になるから 学生の理解をより促進し、知識の定着を図ることができると思うから 学生が知識を活用できるようになると思うから 学生自身の態度(能力)や認知プロセス(思考)の成長・育成につなが ると思うから その他 0% 10% 7 20% 30% 40% 50% 60% 70% 問 7 アクティブラーニングへの今後の取り組みについて。 (n=211) 度数 もっと増やしたい 現状のまま 減らしたい 全てやめたい その他 無回答 % 78 115 1 0 5 12 37.0 54.5 0.5 0.0 2.4 5.7 減らしたい 0.5% その他 2.4% 無回答 5.7% もっと増やした い 37.0% 現状のまま 54.5% 8 問 8 アクティブラーニングの要素を取り入れるにあたって課題と感じること。 (n=211) アクティブラーニングを取り 入れるにあたっての課題 授業の準備が大変 TAの確保の問題 教室の机の移動など 評価の難しさ 授業の進め方の難しさ その他 度数 % 85 47 23 81 75 37 40.3 22.3 10.9 38.4 35.5 17.5 授業の準備が大変 TAの確保の問題 教室の机の移動など 評価の難しさ 授業の進め方の難しさ その他 0% 10% 20% 30% 40% 50% 【問 1 でアクティブラーニングの要素をとりいれている科目がない先生のみ回答】 問 9 アクティブラーニングの要素を取り入れていない理由。 (n=149) アクティブラーニングを取り入れていない理由 必要を感じないから やり方がわからないから 仕事量が増えそうだから 人数が多くて難しいと思うから 学生の理解につながらないと思うから 科目の性格上そぐわないと思うから 度数 % 34 48 16 31 6 58 22.8 32.2 10.7 20.8 4.0 38.9 必要を感じないから やり方がわからないから 仕事量が増えそうだから 人数が多くて難しいと思うから 学生の理解につながらないと思うから 科目の性格上そぐわないと思うから 0% 5% 10% 15% 9 20% 25% 30% 35% 40% 45% 【問 1 でアクティブラーニングの要素をとりいれている科目がない先生のみ回答】 問 10 今後アクティブラーニングの要素を取り入れようと思うか。 (n=149) 度数 採用しようと思う 迷っている 採用するつもりはない その他 無回答 % 23 53 54 12 7 15.4 35.6 36.2 8.1 4.7 無回答 4.7% その他 8.1% 採用しようと思 う 15.4% 採用するつも りはない 36.2% 迷っている 35.6% 10 [回答者の所属部局] 部局 工学研究院 理学研究院 北海道大学病院 医学研究科 農学研究科 歯学研究科 獣医学研究科 水産科学研究院 情報科学研究科 経済学研究科 文学研究科 メディア・コミュニケーション研究院 保健科学研究院 法学研究科 地球環境科学研究院 公共政策学連携研究部 教育学研究院 北方生物圏フィールド科学センター 先端生命科学研究院 低温科学研究所 遺伝子病制御研究所 薬学研究院 電子科学研究所 触媒化学研究センター 高等教育推進機構 スラブ・ユーラシア研究センター 創成研究機構 知識メディア・ラボラトリー 量子集積エレクトロニクス研究センター 産学連携本部 人獣共通感染症リサーチセンター 観光学高等研究センター 情報基盤センター 保健センター 国際本部 人材育成本部 アイヌ・先住民族研究センター 安全衛生本部 合計 度数 52 44 30 29 17 15 12 12 12 11 11 10 10 9 9 7 7 6 6 6 6 6 6 4 4 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 1 1 1 360 % 14.4 12.2 8.3 8.1 4.7 4.2 3.3 3.3 3.3 3.1 3.1 2.8 2.8 2.5 2.5 1.9 1.9 1.7 1.7 1.7 1.7 1.7 1.7 1.1 1.1 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 100.0 11 【その他、自由記述項目】 問 3 アクティブラーニングの要素として取り入れているのは下記のどれですか。 (複数回答) □学生参加型(クリッカーの使用、コメント・質問を書かせる、ミニレポート等) □学生同士で共同学習をする(グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーション) □教員や学生が課題を設定し、解決する(PBL、問題発見学習等) □反転授業 □フィールドワーク、体験学習、調査学習 その他回答 ●ゼミ、演習、実験 ●ピア評価、ピア・リーディング ●演習問題を行なわせる。 ●プログラミングを使ったアクティブラーニング ●計算機演習 ●実験、実習 ●もの作り ●学生に対して質問し、回答させる機会を、一授業中にできるだけ多く設けている ●修士1年生相手の授業にて、学生の研究テーマの紹介をプレゼンさせた。紹介内容のレベル は、大学1年生でも理解できること。初回に、各自の研究テーマを 1600 字で記述して提出、 添削して返却。次回は、その記述を 1200 字に短縮させて提出、添削して返却。さらに、800 字に提出させて、返却。各提出時には、各自 5 回以上の自己添削履歴を添付させる。800 字 になった文章をもとに、各自に 3 分間で口頭プレゼンをさせた。ほかの受講者からの質問や 意見を受ける。という内容を、3 コマ分、授業時間の半分くらいを費やした。プレゼン指導 は、各研究室にて行われるが、だいたい、修論発表の時期にようやく身に付くのが現状。就 職活動などでは、自身の研究内容を簡潔にプレゼンする能力が問われるので、修士1年から 訓練する必要があるので実施してみた。 ●一部の科目ではソクラティック・メソッドを実践している ●2 分間スピーチとそれに対する学生のコメント,そのコメントに対するスピーチ学生の評価 コメント ●ディベート ●e ポートフォリオを使った教員と学生の双方向学修支援(授業時間外の予習・復習の活用) e ラーニング ●役割演技型ゲーミング ●自然科学実験 12 問 6 変更したのはなぜですか(複数回答可) 。 □文科省で推奨されているから □大学、部局等で推奨されているか □周囲も行っているから □授業の組み立てが楽になるから □学生の理解をより促進し、知識の定着を図ることができると思うから □学生が知識を活用できるようになると思うから □学生自身の態度(能力)や認知プロセス(思考)の成長・育成につながると思うから その他回答 ●アメリカの大学院でそのような講義を受けてきたため ●学生が相互に人的リソースとして助け合う姿勢を生み出したかったから ●人の「感覚」に頼るところは、実物を体験することが最も直接的に伝えることができる手段 だと考えたから ●授業への積極的な参加を学生に促すため ●1.座学では居眠りする学生が少なくない。2.ペアワークやグループワークでかなり活性化す る ●ずっと以前からやっている 問 7 アクティブラーニングへの取り組みについて今後どのように考えていますか。 ○もっと増やしたい ○現状のまま ○減らしたい ○全てやめたい その他回答 ●学生の就学状況を見ながら、臨機応変に対応したいと考えている。ただし、大学での就学の 仕方の一例として、できるだけ学生には体験してほしいと思っている ●わからない(旧態依然の講義形態に問題があるのは理解できるが,能力や心構えがかなり異 なる学生に対して一律にこのような講義形式をとることが本当によいのか,孤高に学ぶこと を阻害しないか,その問いに自分自身まだ解答を出せていないため) ●授業の目的に応じて最適な教育方法を実践すべきである ●学生の興味に合わせて、細かい改善や見直しは、当然に考えている ●どうしても座学で説明しなければならない部分はある ●理学部ではアクティブラーニング推進室を設置し活動しています ●量は増やしていないが、年を追う毎に、学生にとって知識を積み上げやすい形に課題を改善 13 している ●時間数は十分。目的・目標にあった内容への改善の余地あり。効果が得られないものはむし ろ減らしたほうがいい ●増減ではなく、中身をよりよくしていきたい 問 8 アクティブラーニングの要素を取り入れるにあたって課題と感じることはありますか (複数回答可) 。 □授業の準備が大変 □TA の確保の問題 □教室の机の移動など □評価の難しさ □授業の進め方の難しさ その他回答 ●教員ならびに TA がアクティブラーニングを理解していない。特に TA は実習等を通じて、 直接的に学生と関わることが多いため、PBL を計画できるような人材育成を早急にはかるこ とが必要であると考える ●PC 関連の設定、図書掛などとの連携、PC を使用できる教室の確保など統括教員がマネージ ャー的な働きをしなければならない点 ●講義は 100%英語で実施しているが、グループでのディスカッション・発表には,留学生が 多いため日本人学生の理解度がどれだけなのか,その効果を評価しにくい ●学生の満足度が解らない ●場所がない ●大人数講義では本格導入が難しい面がある ●性格的にアクティブラーニングに向いていない学生もいて、行動をさせるのは時々難しい ●授業時間が足りない ●場所の確保も大変 ●こちらがどれだけ汗をかくか、が学生に伝わる割合と強くリンクしていると感じる ●全学教育や学部レベルでは、知識を伝えないとどうにもならないので、座学になります。問 題を解く演習は自宅でやってもらいます(復習)。これをアクティブラーニングと考えてよ いのでしょうか。文系のようなグループレッスンは時間効率が悪く、なじまないと思います。 理系科目では学生実験がアクティブラーニングに相当するのではないでしょうか ●座学形式の方がむしろ良いと思っている ●履修学生数(履修者が多いと全員の参加が難しい) ●学生にやる気がないこと ●全学教育科目の授業で、毎回、授業内容に関するミニレポートを課したが、意欲的に執筆す る学生がいる一方で、アンケートの回答のような質・量共に薄いコメントしか書かない学生 14 もいる、というように、学生間の意欲・質の差が大きい ●分野(物理学)の性質上、アクティブラーニングの前提として基本的知識の理解がまず必要で あるが、クラスサイズを考慮するとこれは座学で行わざるをえない。この座学的要素とのバ ランスを取るのが難しい ●教員のキャラクターやスキル(コミュニケーション能力やフレキシビリティ、瞬間反応力)に も依存すると思う。学生の間でもアクティブラーニングの理解が浸透していない。大学入 試・公務員予備校の授業に比べ、アクティブラーニングは非体系的・非効率だと考える学生 もいる。なぜこの教育法が必要か、シラバス、講義冒頭、講義終了時に入念に説明しておく 必要がある。さもないと、授業評価で不本意な評価をされることがある ●現状では講義の際に毎回質問を書かせているだけで、それに対する解答を作っているだけな ので、この点では特に課題はない ●授業時間が足りない ●ソクラティック・メソッドは教育者の能力を最大限に要求する教育方法であると感じている ●基本的な知識を講義する時間とのバランス。スピーチとそれに対する評価を全員に課すため、 時間がかかる。 ●グループワークや参加型授業に学生自身が乗り気ではない、レディネスがないと運営が難し い ●少人数なので特になし。大人数になると取り組み姿勢の評価が難しそうである ●必要な知識の教授と両立はしないし、乗ってこない学生が取り残される ●慣れてしまえばどうということはない ●他人とのコミュニケーションが困難な学生が増えている ●1クラスの人数が多い ●ファシイテーターの持続的な養成 ●科目によっては、効果を得るためにある程度の知識や学力が必要な面があり、それを習得さ せるためのカリキュラム構成が難しい ●講義と演習の単位に必要な時間数の違い。演習的な面をシラバスで強調できない ●通常の授業のコマだけでは収まりきれないことが多く、学生の負担が大きくなりすぎる ●多人数の学生に対して、スタッフが限られていること ●日程の都合上、土日に開催せざるを得ない授業の教室の確保 ●毎授業の学生の反応を見て、授業の内容を組み直す必要がある点。次回の授業に反映させる だけでなく、その場で対応する必要もあり、教員としては非常に多くの引き出し(専門知識 はもちろんのこと、時事問題や専門外の知識、自身の経験など)を用意する必要がある。15 回の授業を終えた時には、出し尽くした感があった。 ●アクティブラーニングに適した教室が殆んど無い 15 問 10 今後アクティブラーニングの要素を取り入れようと思いますか。 ○採用しようと思う ○迷っている ○採用するつもりはない その他回答 ●学生同士が自分の書いたものを互いに評価し合うのですが、このときに使えると便利です (希望) 。 ●演習科目のため ●アクティブラーニングを理解していません。すみません ●今年度は該当しませんでしたが、主題別科目の論文指導の場合は人数を 30 人以下に制限し てアクティブラーニングを実施しています。今年度は論文指導ではなく、受講者も 140 名ほ どにのぼったため通常の講義としました ●アクティブラーニングの意義は理解しているが、講義中に実施する時間がないから行ってい ない ●何も考えず、学生の表情を見ながら参加型にしたり、問答したりしている ●アクティブラーニングがわかりません ●現在,授業の最後に, 「この部分だけは理解していて欲しい」事項について、ミニレポート を書かせ提出させている ●私の担当は座学か語学、ゼミ形式なので、採用は難しい。語学は特に、各クラスの受講者に 平等に、やり方が全学・外国語センターで決まっており、取り入れられない。 ●大学院の講義ではクリッカーをしようしたいが大学院にクリッカーの準備がないので使用 できない 16 問 11 アクティブラーニングへの取り組みにあたって、学に対して希望するサポート、ご意見 等ございましたらご記入ください。また、取り入れるかどうかを迷っている、もしくは予 定がない場合もご意見がございましたらご記入ください。 自由回答 ●TA、TF に対する教育、研修が必須かと思います。また、PBL については、シナリオ作り等 も含めて教員が十分理解している必要が有ります。この部分のサポートを全学的に行われる とありがたいです。ただ、所属する歯学部は平日日中はすべて診療業務が入っているため、 できえれば企画を土日にするとか、歯学部への出張 PBL 研修会を行っていただけるとかが あるとありがたいです ●事務職員、図書掛の職員、情報処理端末機器等は 2~5 年で人事異動や更新があったり、また 産休に入る職員もいるが、その際には仕事の引き継ぎをしっかりして頂きたい。そうしない と、毎年各方面への連携の依頼を 0 からやり直すことになり、責任教員はその準備のため多 くの研究時間が犠牲となってしまう ●すでにあるのかよくわかりませんが、e ラーニングのようなシステムの導入・管理や経費、 コンテンツの作成をサポートする体制があるとよいと思う。 ●自由に使える教室が少ない ●教育に直接携わってはいない立場からですが、学生の能動性に依存した教育であるならば、 前提として学生・教員ともに「なぜこれをおこなうのか」の大義・理念・理由(「社会を生 き抜く力の養成」?)と、そのための一つの手法(How)としてアクティブラーニングを用 いる、という共通了解が必要と推察します。それがないと、学生の積極性を引き出せないよ うに懸念しますので。杞憂かもしれませんが ●所属部局(環境科学院)でもクリッカーが使えるとうれしいです。 ●アクティブラーニングの評価は絶対評価にしてほしい。頑張った学生には数の制限なく良い 評価を付けたいし、それが学生の励みにもなるのでは? ●なんだか流行を追いかけているような気もする。あと、クリッカー等やたらデジタル機器を 導入したがるのが新しい教育上の工夫だと勘違いする教師が生まれるのではないかという 危惧もある ●各部局で開催されるアクティブラーニングに関する講習などが一覧できるウェブページ等 があると情報が集めやすいのではないでしょうか ●学生との相互作用を大切にすることは授業の印象度を高める上でも良い効果を生みだすと 思います。担当する授業ではなるべく何らかの形で取り入れたいと考えています ●場所がない。クリッカーも使ったら面白そうだけれど、その場所はどこか。学生のスマホを 使ってアンケートを取ったという話もあるが、学生にそういうたぐいのものを持っているこ とを強いるのは好ましくない ●医学教育の上でのアクティブラーニングは,基本的には臨床実習がその役割を担っているた め、通常の学部授業での実施は画期的なことだと思いますし、まだどこでも行われていませ 17 ん。逆にどのような形で行えるのか,ご提案をいただきたいです ●以前クリッカーを使用して講義を行ったが、正常動作しないことが続いたので、次年度から 使用をやめた.もっと使いやすく、気軽に使えるものがあるとよい ●どのような例と効果があるのか具体例を纏めて頂いたものがあれば取り組み易い ●Small group 用の小さな講義室がもう少しほしい e-learning の充実のための機器の整備 ●講義科目にも TA を付けて欲しい ●海外と違って准教授以上の教員しか講義を担当できないのはちょっと不思議に思ったりし ます。最近まで学生だった教員のほうが工夫を考えたり、実験的に内容を変えたりする気が しています ●まだ本格的なものは始めていないが、皆が始めると場所や機材の確保が大変になると思う。 個人的には取り組むにあたって空間が一番大事だと思われるので、自由度の高い大きめの部 屋を準備して欲しい ●学生が少人数で討議をできる環境。部屋の確保。 ●医学部臨床では、アクティブラーニングは実習で、講義は一方向のほうが適しており、以前 より、そうなっている。アクティブラーニングを増やすために、前者の比率が下がっている ●やっているところの情報を教えてもらいたい。機材の整備等 ●全学において、少人数向けの教室が少なく、通常の大教室で授業を行わざるを得ない。この 場合、学生たちの距離が遠く、積極的な姿勢が損なわれるおそれがある ●クリッカー使用等に関する支援 ●アクティブラーニングの導入にあたってのワークショップなどを今でも学内のいろんな所 で行っていただいていると思いますが、人数の制限や日時の制限がありなかなか受講できな いので、もう少し機会を増やしていただけると幸いです ●アクティブラーニングを本気で推進するのであれば GPA をやめること。また 11 段階評価を 撤回すること。よい評価を得るために勉強するという大学受験で身についた構えが、学生の 主体的な学び(アクティブラーニング)を阻害しているが、GPA はそれを助長している ●総合理系の学生にとっては、 「自由に授業をとりたくても成績に結びつかない科目は敬遠す る」傾向が強くなっていると感じる。現在のシステムの利点も理解しているが、科目数上限 設定や自由設計科目の制限など、学生の就学意欲を削ぐ方向に改革が進んでいるような気が している(もちろん、そうせざるを得ないシステムの利用の仕方が横行していることも承知 の上) 。一方で、授業をする側にとっても「アクティブラーニング」は非常に時間と労力を 費やす必要がある(学生の就学状況をほぼ個別に把握し続ける必要があるため)。そのため、 大学が旗を振るだけではほとんど拡大効果は期待できないと思う。なぜなら研究評価型の現 状では、こうした取り組みを教員に積極的に広げていくことは限界があると思われるからで ある。妥当な教育関係の評価方法を取り入れることが、大学の取り組みとしてはまず必要で はないだろうか。ただし例えば「クラス担任を受け持つ教員には手当を配当する」といった 安直な“評価”では、本質的な拡大は望めないと思う ●実践事例と準備の仕方について知る機会が増えると良いと思います ●現状でとくに希望はありませんが、一般教育演習で受講者数に制限を設けるということの 18 「アクティブラーニングの推進」という立場からみて論理的な根拠がない、つまり「論文指 導」と「アクティブラーニング」とはどのような関係になっているのか理解できない ●理系科目(例:物理や化学)でのやり方のモデルケースがあれば紹介していただきたい。問 題演習や学生実験以外の形式の参加型授業では、学生にメリットがあるとは思えない ●今回、物理学でアクティブラーニングの要素を取り入れた。具体的には、毎回の授業中に 4~8 回の簡単なクイズを行い、学生に答えてもらう。記述式の問題もあれば、選択式の問題も取 り入れた。記述式では、周りの友人と相談してもよいことにし、また、選択式では、全員一 斉に手を上げてもらう等を行い、授業に一体感を持たせた。また、クイズの回答用紙は、最 後に回収し、その中に、授業の感想や改善点等を書いてもらうように伝えた。次の授業では、 それをフィードバックさせるとともに、コメントを頂いた学生に対しては回答し、返却した。 これらのクイズ形式授業、教員からのメッセージが学生にとっては好評だった。学生数は 70 名程度と多い人数であったが、皆耳を傾け、眠っている学生はほとんどいなかった。「電磁 気学、熱力学」という専門性が問われる授業であったが、出席率は 95%を超え、学生からは 最後に拍手も頂いた。アクティブラーニングがかなり効果的であったと判断できる。今後も 磨きをかけて、アクティブラーニングを推進していきたい ●科目の種類、履修者数によってアクティブラーニングが可能な場合とそうでない場合とがあ ると思います。とくに、アクティブラーニングを実施したくても、年度によって履修者数が大 きく異なる場合(大学院科目、選択科目)は難しいように思います ●担当科目の学生に尋ねたが、賛成学生は皆無であった ●高校がアクティブラーニングを本格的に取り組まなければ、「知識を使う力」において質の 高い学生が確保できない ●高等教育センターにクリッカーを大学院の講義でいつも借りに行ってすぐに返すのは大変。 情報基盤センターで購入したというクリッカーも借りることは可能でしょうか? ●今、アクティブラーニングに関する本を執筆中です。 ●実際に講義資料を作成しているときに、ここでクリッカーを導入したら良いかもしれないと 思っても、その時に実機が手元にないと試せないので、やっぱりいいやとなってしまいます。 特に私は北キャンパスに所属しており、実機の貸し出しや返却のために遠い事務まで出向く ことが大きな心理的障壁になっています。学内便での貸し出し等、もう少し手軽に試せるよ うにして頂けるとありがたいです ●アクティブラーニングが向いている科目とそうでない科目があることをもっと理解して欲 しい。特に,低学年における数学や物理は伝達すべき内容が多く、アクティブラーニングを 行う時間はないと感じている。アクティブラーニングが絶対的に良い、ということではない と考えている。ゆとり教育の失敗で分かるように、学生の自発性を期待していると、自発性 のない学生の学力は高校生以下になってしまう。ある程度の割合で必ず自発性のない学生が 存在することが、ゆとり教育から分かったことである。自発性が必要なアクティブラーニン グが良い教育法であるのは、ごく限られた場合と考える ●TA の増員を可能とする予算措置を希望 ●一人の教員が研究・教育共に究める、というのは非常に困難。大学院大学として高度な研究 19 成果を教員に要求するのであれば、例えば、全学教育のような教養的な授業はすべて TA に 担当させる、というぐらいの英断が欲しい。 ●アクティブラーニングの定義を今ひとつしっかり理解しておりません。通常の講義において、 意見を求めても反応はゼロ。こちらの聞き方にも問題はあるのだとは思いますが。アクティ ブラーニングを実施するには教員の側だけではなく、学生の側にもそれなりの準備(学習) が必要だと思います。移行が終了した学部 3 年後期の講義ではモチベーションの低い学生が 多く、アクティブラーニングを取り入れるのは現状かなり難しいと感じています。それを含 めて(学生のモチベーションを上げてやること),アクティブラーニングであることは重々 承知してはおりますが・・・ ●70 人以上のクラスでどのようにアクティブラーニングを実施するかの情報に乏しい。カリ キュラムとして設定されている基礎的な科目でいかにアクティブラーニングを実施するか の情報に乏しい。特別な授業ではなく、普通の授業での情報を欲している ●定期的に「教え方」のワークショップを開催するのが良いと思います。その受講をある程度 まで義務化するのも良いかもしれません ●専門ごとの違いや教員の個性の差が大きいと思う。 「アクティブラーニング」の定義も違う。 従来型の少人数の演習、ゼミ、実験、語学をすべてそれに含めるのか。50 人以上の大人数 で行う場合こそ、スキルと工夫が要求されると思う ●説明会を複数回開いてほしい ●今後はアクティブラーニングはもっと必要とされると思うので、講習会などがあれば参加し たいと思います ●すでに行っているかもしれませんが,実例を教えていただけると良いのではないでしょう か? ●地方施設に在住しフィールド研究を中心とした教育研究を推進しているため、短期集中的な 座学と実習、実験を併用したカリキュラム(システム)の構築ができればと考えている。そ してそのようなシステムの構築のためにはコストが少なからずかかるので大学にはその点 について得にサポートをしていただきたい。また、サポートスタッフ(特任助教、あるいは 同程度の能力を有するポスドク、TF、TA)が絶対的に少ないのでその点についても全学的 に議論し解消していただきたい ●クラスサイズの縮小、視聴覚機器の充実 ●議論する高い能力を学生につけさせることが今後重要と思う。ディベートを実践する機会を、 特別な授業を設けるなどして大学が与えることが必要と考える ●教員 1 名で、効果的なアクティブラーニングができる受講者数は、10 名程度でしょうか。 現状、50 名以上の学生が受講する授業ばかりなので、新たにアクティブラーニングを取り 入れることはできません。大学院授業で、受講者が数名のときだけ可能です。理系学部であ れば、実験・実習系の授業があるはずで、その授業時間を使ってアクティブラーニングを推 奨するのがよいかと思います ●ものすごく大変なことだし、TA を使えば済むというようなものとも限らない。準備や採点、 返信などにかかる時間や労力を大学が認知してくれることを望む。 20 ●FD 活動を通じたトレーニングや事例紹介 ●これまで研究林施設を活用して自然環境と触れ合いながら、体験学習、グループワークによ る問題解決を学生に課してきた。しかしながら、数日間滞在しての実習は学事歴上、特定期 間・季節(8 月下旬~9 月および 2 月中旬から 3 月中旬)しか実施できない。実施できる期 間が極めて限定されているため、学生たちに十分な学ぶ機会を提供できていない。また、今 の学事歴では四季の変化が特徴の日本の自然環境を学ばせることも不可能である。学生たち に四季折々の自然を学ばせることが出来るように学事歴を改善して欲しい。また、学生たち には実習を受けるために交通費・滞在費の負担が求められている。大学として学生たちの金 銭的な負担を軽減する措置も検討していただきたい ●取り入れられる科目を担当する際には取り入れてみたいと考えている ●研修会等を函館で開催していただきたい。FD など ●取り組み方の具体例等があれば提示してほしい。学生におけるニーズの実際も知りたい ●いかなる教育方法を実践すべきは授業の目的および性質に応じて異なるはずである。全学共 通の指針としてアクティブラーニングを一律に推奨することの意義は必ずしも明らかでな い ●少人数授業や教室にホワイトボードを複数台設置するなどの環境整備をすすめていただき たい ●大人数(100~200)での座学での導入に困難を感じる。復習や予習で ELMS ●講義中にただ学生に課題を提示してディスカッションさせるだけ、結局活発な学生のみが発 表する、などではアクティブラーニング形式でも教育効果は薄いです。その間(通常の座学 講義と比べると)あまり発言しない教員側のファシリテーション能力が重要と感じます。た だ、教員が研究・教育の合間を縫ってファシリテーション講習を受けるのは難しいようにも 感じるので、大学側から講習を受けやすい体制を準備できればよい方向に向かうと思います ●参与研究中心の社会調査が中心的研究手法であることから、学部学生時代からスキルアップ が必要であった。既にメンタルモデル&シンキングスキルを組み込んだ PDCA 型の質的教育 を行っているが、技術・工学・理学系では不向きな領域もあるだろう ●アクティブラーニングの実践に関するサポートがあればと思う ●アクティブラーニングに活用できるサイト(教員の学習も含めて),施設などの情報を集め たポータルサイトを開設していただけると活用しやすい ●初任者研修(教育ワークショップ)で機構の山田先生に教えて頂いたクリッカーを昨年小中 学生への実験・講義に使用しました。3 時間ほどあったが非常に集中した学習が出来ていた と感じました。しかし、農学部にクリッカーがありませんので、教養まで何度か借りに行き ましたが、これを大学で毎週行うのは不可能です。各学部に 2 台くらい備えて欲しいと切実 に考えています。これだけでも学習効果は相当高くなります ●教材作成の支援、特にビデオ教材など。TA を大教室の講義でも使えるようにすると、より アクティブラーニングの手法が取り入れやすくなる。また毎回でなくとも必要に応じて TA を活用できるようにして欲しい。教室のネット環境も有用で、無線 LAN と電源を各座席に 配置した教室が望まれる。クリッカーも有用かもしれないが、貸出手続などが容易かつ柔軟 21 にならないと、使えない。例えば学部の事務室でプロジェクタを貸し出すのと同じような手 軽さで借りられるとよい ●自分の授業の流れと、どのように絡めたら良いのか、結果的に効果的な授業となるのかどう かなど、全くわかっていません。なんのために、どう活用するのかなど、理解をした上で決断 したいと思います。現状ではわかりません ●アクティブラーニングに限らないが、授業を教員の評価に含めインセンティブを与えてほし い。アクティブラーニングを行っている教員を取り上げ、もっと学内で周知紹介してほしい。 ノウハウを持っている教員はたくさんいると思うが、それが全学の共有財産になっていない ことは非常にもったいないと思う。身近にも、アクティヴ~をしたいけれどもやり方に悩ん でいる若手教員は存在する。必要であれば協力は惜しまない。インタビューにも協力する ●アクティブラーニングを取り入れることで、学生の姿勢が明らかに前向きになっていると感 じます。現状ではアクティブラーニングにするか座学メインにするかは各教員の裁量に委ね られていると思いますが、何らかのインセンティブをつけることで急速にアクティブラーニ ングの割合を高めることができるのではないかと考えます ●大学教育が建前だけのものになっていて、現在の学生の理解能力を大きく超えた授業が多い ように思う。評価ができることだけを教え、客観評価ができることだけで評価することにす ると、考える事をやめる教育しか出来ないように思う。 ・ 例えば量子力学は 1 年生、2 年生 でほぼ同じ内容の授業があるが、学生にアンケートを取ると全く理解できなかったが、暗記 することで単位を習得したと回答する学生が殆どになる。 ・ 今、研究室に来ている学生は基 本的能力は高く、知識、数式処理能力、既存の枠組みに当てはめる能力は高いが、自分で考 えること、教科書を読んで概念把握をすること、失敗から学ぶことが出来ないことが多いと 感じる。 ・ このためにアクティブラーニングは必須であるが、そのためには教える側の時間 的余裕が必要である。 ・ しかし、教える側としては大学院で同じ科目を日本語と英語の両方 で開講しなければならなくなり、負担が増える一方である ●迷っているが、積極的に取り入れる予定もない ●学生が自主学習できる部屋、図書館などの利用促進になるような整備を推進してほしい。学 生が正確な知識を得る方法、勉強に集中できる場所として図書館を活用させてほしい ●クリッカーの使用やアクティブラーニングを行うに当たってのテキストや資料など、もう少 し積極的に情報発信してほしい ●大講堂であっても,アクティブラーニングできる机や椅子の自由なレイアウトを可能にして ほしい ●獣医学の場合、共用試験や国家試験に合格させるための知識を与えなければならないので、 どうしても従来型の講義形式になってしまいます。テーマによっては討論をさせるなどの時 間を持てるとは思いますが、限られたものと思います ●今のところ大きな問題はない。しかしコミュニケーションが明らかに困難な学生はいる。自 称「コミュニケーション障害」の学生も含め、対策が必要だが、どうしたらよいかわからな い。学生相談室のカウンセラーに相談することもある。 (以上は報告) ●ディスカッションの結果をスクリーンにすぐ映せる機材、キーパッドによる瞬時の集計でき 22 るシステムなどの導入 ●少人数のクラス編成にしない限り、十分なアクティブラーニングとはならない.教員の増員 がベストであるが、それが不可能であれば、少なくとも TA の増員と TA への教育が必要かと 思う。また、学生を積極的に参加させる工夫が必要だが、難しい ●理学部ではアクティブラーニング推進室を設置しました。関連部局の教員への情報提供、フ ァシリテーター養成を含めた FD 活動を推進します。また各部局でもさまざまな教員向け研 修を開催しています。高等教育の教員研修センター等関係部署では、各部局と連携した情報 共有・交通整理をすすめ、アクティブラーニング技法研修などを中心にしたファシリテータ ー養成エコシステムが効果的に教育改革へつながるようにしていくことが望まれます ●高校までの受け身な学習が主な学生にとって、アクティブラーニングに対応できない学生が 相当数いる。その学生たちの評価が難しい ●評価基準が一層厳しくなって来ているが、フィールドワークや条件を与えて学生にシミュレ ーションさせるなどの講義形式では従来の評価方式が馴染みにくい ●総合博物館で展示制作をする演習では、協力をいただく必要がある他部局の理解がなかなか 得られないときがある。 ●取り組み例を冊子にまとめたものが欲しい。 ●授業の工夫をしたり、時間をかけたうえに、評価のために一人一人のレポートを読んでも、 教育にかける手間は軽視されており、わざわざアクティブラーニングを取り入れる教員は、 無駄なことを行っている風潮があること ●理解不足 ●url を入力しないとアクセスできないアンケートは、入り口の敷居が高い。 ●北海道大学として、全学の教員に対してアクティブラーニングの採用を推進しているのかど うかがまずわからない。少なくとも、そのような文書や北大ドメイン上でのウェブサイト上 の説明を見たこともないし、そのように説明されたこともない。推進しているならば、その 事実や方針についてまず開示してほしい ●e-learning やオープンエデュケーションに対する支援を強化してほしい ●授業のすべてアクティブラーニングの要素を組み入れた授業にはできず、成績評価のため筆 記試験を行う必要があり、中途半端な授業になる。アクティブラーニングに即した評価シス テムの開発が必要ではないか ●TA の充実。院生のみならず、プロジェクト研究員にも一定の資格があれば TA を可能にし てほしい ●アクティブラーニングのいろいろな手法や評価に関する講習会や講習会 DVD の貸し出しな どがあればありがたいです。 ●演習の授業でもっとアクティブな内容を取り入れたいとおもっていますが、語学の場合、あ る程度の基礎的知識・レベルがないとアクティブラーニングを行うのは困難です。しかしな がら、GPA 獲得のために学生が簡単なレベルの授業に流れがちで、なかなか新しい課題にチ ャレンジしたがらないのがもどかしいです。また、逆に、語学の基礎の基礎、本当にスター トの部分(特に文法について)は、授業内で初めて触れるよりも、反転授業で自分で学習を 23 しておいてから授業を受けたほうが効率が良いようにもおもわれます。この点については、 必修の授業で取り入れてみたいとおもっているのですが、反転授業用の教材を準備する時間 が取れず、残念ながら実現できません ●充実した環境は、学生の前向きな行動をより円滑に引き出すことができます。そのために、 環境整備に必要な財源は欠かせません。また、現在アクティブラーニングを有効に活用して いる先進例を直に見て学びたいと強く思っています。そのためには、他大学に見学に行く必 要があります。 (北大の先進例については、私は情報を持っていません。もしあるのであれ ば、同じく見学したいと思います。情報を頂ければ幸いです。)そのための時間が必要です ●質問をしても反応がない、居眠りが多いような授業を長くみてきて(自身が学生の時もそう であった) 、それを変えることができるかどうか教員としてアクティブラーニングを実験的 に体験してみたかったことが採用の大きな理由。今年度はじめてアクティブラーニングを取 り入れた授業を担当し、自身としては結果的に満足できる授業を行うことができたと感じて いるものの、手探りの部分が多い。もう少し経験を積む必要があるというのが正直なところ ●PBL 等のアクティブラーニングを本格的に導入するためには、このような教育手法に詳しい 人材を一定数確保することが必要と考えます。このような人材によるファシリテーション講 習の開催、公開 PBL 授業の実施を希望します ●よい講義例をビデオなどで教官に公開してほしい ●ファシリテーター(チューター)の教育訓練を毎年実施して頂けると助かります。 ●全学教育科目でクリッカーを、留学生向け講義でディスカッションを取り入れています。し かし、大学院講義ではクリッカーの準備がないこともありなかなかアクティブラーニングの 導入が出来ずに困っています。講義がある各部局ごとにクリッカーがあると嬉しいです 24 平成 27 年 3 月 9 日 ●● ●● 先生 北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 高等教育開発研究部門 特任准教授 徳井美智代,宮本淳 北海道大学におけるアクティブラーニングの現状 についてのアンケート調査について(依頼) 平素よりお世話になっております。 この調査は、 「平成 26 年度総長室事業推進経費によるプロジェクト研究」として北海道大学より採択 を受けた「 『社会を生き抜く力の養成』につながるプログラムに関する研究」 (研究代表:徳井美智代) にもとづきご協力をお願いしております。本学におけるアクティブラーニングの現状と課題を探る目的 で、本学で平成 26 年度に授業を担当している全教員を対象としています。 本アンケート調査は、昨年度に引き続き 2 回目となります。前回調査ではみなさまのご協力により、 本 学 に お け る ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ の 実 施 状 況 と 概 要 を 把 握 す る こ と が で き ま し た 。( 結 果 は http://8gp.high.hokudai.ac.jp/irnw/にて公表中)しかし、アクティブラーニングの定義について多くの 問い合わせをいただくなど改善すべき点もみえてきました。そこで、昨年度の修正、発展版として本年 度の調査票を作成しております。本調査により、本学教員のアクティブラーニングの現状と抱えている 課題の所在を探るとともに、効果的かつ実施可能なアクティブラーニングのあり方を模索したいと考え ています。教員のみなさまの忌憚のないご意見をおうかがいしたく存じます。 なお、ご回答いただいた調査結果は、調査者が責任を持って管理し、匿名化したうえで統計的に処理 し、公表する予定です。回答者個人が特定できるような情報は公表いたしません。趣旨をご理解いただ き、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 お忙しい事とは存じますが、http://8gp.high.hokudai.ac.jp/irnw/survey/login.php にアクセスし、下記 ID、パスワードでログインの上、ご回答くださいますようお願いいたします。 ID:irnw●● パスワード:irnw●● 回答期限:平成 27 年 3 月 27 日(金) ※本調査のご案内は、平成 26 年度に授業をご担当されていない先生のお手元にも配布いたしますことを、ご容 赦願います。 【アンケートに対するご質問等の連絡先】 高等教育推進機構 高等教育開発研究部門 特任准教授 徳井美智代,宮本淳 TEL & FAX:011-706-7344 E-mail:[email protected] 25
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