WAKU 2情報らんど 5月号 腸 腸内 内フ フロ ロー ーラ ラ 私達の腸内はおよそ数百種類、100 兆個もの腸内細菌が共存 している特殊な空間です。これらの敷き詰められた腸内細菌叢は お花畑=“フローラ”と例えられる事があり、近年、私達の身体に とって有益な働きがある事が次々と解明されてきています。 ▼腸内フローラ▼ 一般的に、腸内細菌は善玉菌、日和見菌、悪玉菌に大きく分けられます。善玉菌は、 乳酸や酢酸などの有機酸を産生することで腸内を酸性に保ち、酸に弱い病原性細菌の 増殖を抑える事で、良好な腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成しています。 私達の食生活の乱れは、腸内フローラにも大いに影響します。そして、腸内フローラの住む腸管へも影響 します。近年、腸管上皮組織のバリア機能の低下(すき間)が確認され、そこから様々な物質が血液中に 移行してしまう事で、多岐にわたる病気の原因になってしまう事がわかってきました。同時に、腸内フローラが 良好な状態であれば、善玉菌がこのすき間を修復してくれるという事も確認されました。なかなか症状が改善 されなかったり、原因の特定できない不調の背景には腸内環境の悪化が原因にあるかもしれません。 まずは、腸内フローラの乱れがどのような症状と関連性があるか確認していきましょう。 腸内フローラが乱れると・・ 腸内フローラが乱れると・・ 腸内フローラが乱れると・・ 糖尿病!?メタボ!? アレルギー!? イライラ!?ストレス!? 食生活の乱れはメタボの主な原 因です。特に、脂肪の多い食事 は腸 内フローラを 乱してしま い ます。バリア損傷部位(すき間) を腸内 細 菌やそれらが産 生す る物質が通過し、その先で炎症 を引き起こします。 炎症物質はインスリン の効きが悪くなるイン スリン抵抗性の原因 となってしまいます。 食事や病原体由来の未消化タ ンパク質などがバリア損傷部位 ( すき間 ) か ら多 量 に 流 入 する 可能性があります。正常なルー トからの侵 入ではないために、 身体が異常に反応してしまい、 アレルギー(IgE抗体産生)や自 己免疫疾患の 発症に関わると 考えられています。 ヒトの腸には大脳に匹敵するほ どの細かな神経細胞が張り巡ら されていま す。 そのた め、 脳 の 指令なしに働く事が出来るのが 腸であり、最近では「腸脳相関」 と呼ばれる双 方向のネットワー クを形成している事がわかって きました。フローラの状態が 精神にも影響す る可能性が示唆 されています。 ▼腸内フローラのために▼ 私達は、腸内細菌による上皮のバリア損傷部位(すき間)を修復する働き以外にも、発酵過程で生み出す 短鎖脂肪酸による恩恵を受けています。酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸は上皮細胞の栄養素 となり大腸の蠕動運動を活性化したり、腐敗菌や有害物質の産生を抑える働きが確認されています。また、 血液中に移行した後、脂肪代謝にも関与し身体にとって良い働きを示す事が明らかになっています。 腸内環境の悪化には、食事、ストレス、加齢、便秘・下痢、抗生物質の長期使用などの影響が考えられて います。腸内フローラが良好な状態に保つための生活習慣について、改めて考えてみてはいかがでしょう か。 【腸内フローラを育む!】 乳酸菌などの善玉菌の摂取も大切ですが、それと共に食物繊 維・ オリゴ糖などの今現在私達の腸内に存在している菌を育む ための食材をバランス良く摂取する事も大切です。ヒトはこれらの 食材を消化・吸収する事はできませんが、善玉菌にとっては大切 な栄養源となります。腸内フローラを育むために、日頃の食事に 以下のような食材を摂れているか確認してみましょう。 □バナナ、□リンゴ、□干しぶどう、□抹茶、□ハチミツ、□大豆、 □豆乳、□枝豆、□さつまいも、□玄米、□かぼちゃ、□ごぼう、 □しいたけ、□ひじき、□アーモンド、□くるみ、□山いも、など 参考;菌活のはじめ方/辨野義己 ‘百の治療より 一つの予防’ お元気ですか! たまご薬局グループ 長岡市曙3-4-16 TEL0258-36-5226 湧永製薬(株) No.298 H270501
© Copyright 2024 ExpyDoc