六つの瀬学校だより No. 3 発行者：猪名川町立六瀬中学校中西一成発行日：平成２7 年４月 13 日（火）全校朝礼での講話腸内細菌いろいろな腸内細菌腸内細菌が出した物質が血液で全身へ人間の周りには多くの細菌が棲みついています。皮膚や靴の中にもいっぱいいます。腸の中にも 100 兆匹の細菌が棲んでいます。それらの腸内細菌が活発に活動し、腸の運動を助け、消化活動が進んでいきます。実はウンチの１／３は腸内細菌の死骸なのです。びっくりですね！一人一人の腸には約 100～200 種類の腸内細菌がいろいろな割合で棲みついていて、様々な物質を出したり吸収したり、攻撃したり共生したりして、腸の中で生態系を作っています。これを「腸内フローラ（腸のお花畑）」と呼んでいます。最近の遺伝子解析の技術で、これらの腸内細菌がはっきり区別され、その働きが詳しくわかってきています。肥満の研究をしているワシントン大学のゴードン博士は、「バクテロイデス」という腸内細菌が出す物質（短鎖脂肪酸）が全身に行き渡り肥満を抑制していることを、マウスを使った実験で、つきとめました。このような研究成果で、例えば、エクオール産生菌はエクオールを作りだし、老化を防ぎしわを減らすことがわかっています。また、有明菌は DCA を出しがん細胞を増やし、ナッツ菌はがん細胞を抑制するそうです。今まで病気や症状が起こりやすいかどうかは、遺伝や体質によるものだとされてきましたが、それだけではなく体内で共存している腸内細菌によることがわかってきたのです。このような腸内細菌の様々な働きをうまくコントロールして病気を治す研究が進んでいます。肥満だけでなく、がんや糖尿病、老化やアレルギーの治療などの分野で、腸内細菌が医学の大変革を今起こそうとしています。例えば、健康な人の腸内細菌を注入することで、体質が改善され、難病や不治の病が治った成果も報告されています。さらに、腸内細菌で精神的な作用や性格まで改善されることもわかってきています。（うつ病の研究）。「お腹で心を治せる」というのです。元々、人間はこれまでの進化の中で、人間の体に役立つ腸内細菌を体内に棲まわせて共存してきました。健康な体の中には、健康を保つための腸内細菌が元気に活動しています。そのことに気づき、それをうまく積極的に利用しようと人類は考え始めたのです。この地球上には現在わかっているものだけで 160 万種類もの生物が生きています。その生き物同士のつながり（生態系）を大切に、自然を生かした存続可能な社会への取り組みが今盛んに進められています。今日の話は、外の世界ではなく、人間の体の内部の世界でも、生き物同士のつながりが大切であることをお話ししました。また、ｉＰＳ細胞やＥＳ細胞など、細胞を作り出す再生医療も基礎研究から応用段階に入りました。このように、命を救うための研究はここ数年で急速に進んでいます。皆さんに伝えたかったことは、腸内細菌と共存している人間の命の仕組み（生き物のつながり）と、知的好奇心を外の世界へ内の世界へ広げていく目を持ってほしいということです。知れば知るほど、もっと知りたくなる、そんな学びを願っています。腸内細菌ありがとう！＋知的好奇心の旅へ出発しましょう！若草の萌ゆる丘辺小南橋付近から、大作（おおつくり）の丘に立つ六瀬中学校を遠望しています。教室棟が左奥に見え、あの丘の上で私達の学びが毎日営まれていきます。校歌一番をみんなでもう一度口ずさんでみましょう。歌詞と情景は、いつの間にか、とけ込んで一体感が出てきます。＜笹尾の瀬より＞茎の短いセイヨウタンポポ茎の長いセイヨウタンポポカンサイタンポポ六瀬の蒲公英（タンポポ）について校庭で見つけたタンポポたちです。左のタンポポはほとんど茎がありませんが、見事に咲いています。テニスコートのフェンス沿いのタンポポは茎が長く優雅に咲いています。同じ種類ですが、なぜこのような違いになったのでしょう？それは途中で踏みつけられたり刈られたからです。普通の植物なら芽は出てこないけれどもタンポポはそれでも芽を出し花を咲かせます。その生命力に感動します。また、タンポポはコンクリートの割れ目からでも成長して育ちます。それは、50cm～100cm の長い根を持っているからです。君たちもまず大地に根をしっかり張ってください。そして学びも根を張るように深めてください。表面的な結果だけではなく、なぜそうなるのかしっかりした筋道や根拠を正しながら、基礎から応用へ学習を進めていきましょう。失敗してもあきらめず、やり直して何度でも挑戦しましょう。タンポポのように・・・。（ちなみに、都会ではセイヨウタンポポが拡大し、在来のカンサイタンポポは姿を消しつつありますが、猪名川北部では多く残っています。見分け方は・・・。）六瀬中にはグランド側にカンサイタンポポも咲いています。）北摂大会（野球部の結果） 4 月 12 日 9:30 より中谷中グランド１回戦が行われました。中谷中８名六瀬中８名の連合チームで臨みました。対戦相手は伊丹代表の天王寺川中学校でした。古賀投手が好投しピンチをしのいできたが、５回１死２，３塁から中前打されて２点を取られました。相手投手のカーブを打ちきれず、点に結びつけることはできませんでした。夏に向けてもう一度態勢を整えて再出発です。（０－３で敗退です。）次の土日は、剣道、ソフトテニス、バレーボールの番ですね。練習の成果に期待しています。