会計基準とは

世界の会計基準とは
テキスト第5章
田宮治雄
1
会計原則と会計基準
テキストpp.174-175
GAAP
Generally Accepted Accounting Principles
2
一般に認められた会計原則

財務諸表を作成する時に遵守すべき社会規範

公表された文書 + 慣習(経験の蒸留)

目的:財務諸表の信頼性を確保する


信頼されない情報は有害
法規ですべてを規制できない


事業の多様性
環境変化に対する弾力性
3
おもな文書による会計原則





企業会計原則(1949年)
原価計算基準(1962年)
連結財務諸表原則(1975年・1997年改定)
個別テーマに関する会計基準(1998年以降)
会社計算規則、財務諸表規則などの法規
4
期間損益計算の基本原則
pp.177-184
5
損益計算の基本原則
(一致の原則以外は企業会計原則に明示されている)

発生主義の原則(発生基準)


事実の発生が基準
実現主義の原則(実現基準)


収益の計上には回収の確実性が不可欠
例外


工事進行基準(建設業)
回収基準・期限到来基準(割賦販売)
(ただし回収基準・期限到来基準は認められなくなる予定)

費用収益対応の原則

期間対応
努力と成果の対応
6
取引の認識

発生基準


会計取引は、現金の収支の有無にかかわら
ず、事実に基づき認識する
ただし、収益の認識は、確実になった時点で
認識する(実現基準)


商品等の売買は原則として引渡したときまたは検収を受けた
ときに取引を認識する
有価証券など金融商品は、原則として契約の時に取引を認
識する
7
収益と費用の対応

売上原価


期間的対応
実現または発生した期間に認識する
特別損益

期間的対応
発生した期間に費用として認識する
営業外損益


売上(実現基準で認識)をあげるために投下された原
価を費用として認識する
販売費一般管理費


個別的対応
期間外
発生した期間の損益計算書に計上する
8
資産評価の基本原則
pp.184-188
9
資産負債の評価

資産負債の評価


貸借対照表に記載する金額を決定すること
長期的な傾向


取得原価基準から時価基準へ
現状

取得原価基準が基本

時価評価可能なものは時価評価される
10
取得原価基準と時価基準の例
1、商品を¥1,000,000で仕入れ、売らないまま期末を迎えた
期末にこの商品を買うとすると¥1,200,000支払わなくてはならない
時価基準
棚卸資産
1,200,000
利益
200,000
取得原価基準
1,000,000
0
(評価益)
2、翌期になり、すぐ¥1,500,000で売却した
棚卸資産
利益
時価基準
0
300,000
取得原価基準
0
500,000
(売却益)
(評価益+売却益)
取得原価基準と時価基準の比較


同じ期に販売されれば損益の合計は同じ
取得原価基準


販売という行為が行われた時点ですべての損益が計
上される
時価基準


品物の状態や経済環境が変化した期間に、価格変動
による評価損益が計上される
販売努力の成果としての損益は販売時点で計上され
る
12
資産の評価法

原価法



低価法




取得原価で測定し、売却などをしない限り保有中に生ずる価値
変動は認識しない
固定資産など事業に使用する資産は原則原価法で評価する
保有中に値上がりした場合には認識しない
値下がりした場合のみ期末に評価額を切り下げる
棚卸資産は低価法で評価する
時価法


期末の時価(公正価値)評価する
有価証券は、一部時価法で評価する
13
その他の重要な会計原則
テキストpp.188-191
継続性について


一度採用した手続は正当な理由なく変更しない
複数ある会計手続の例:





棚卸資産:先入先出法、平均法
固定資産の減価償却:定率法、定額法
会計において絶対的な真実の追求は困難
相対的な真実を確保し、利用者の信頼を獲得
会計情報の真実性を担保する重要な原則
15
重要性について


金額的、内容的に情報利用者の意思決定に影響を及ぼす
と思われる場合には原則的な手法を適用し、
影響を及ぼさないと思われる場合には簡便な手法の適用
を認める考え方
 取得価額10万円未満の資産は資産として計上せずに
費用化する
 総資産の100分の1を超えるものは、その資産の性格
を表す名称をつけて貸借対照表に計上する
16
企業会計原則・一般原則

当たり前のことであるが、現在でも依拠すべき内
容を含む








真実性の原則
正規の簿記の原則
資本取引・損益取引区分の原則
明瞭性の原則
継続性の原則
保守主義の原則
単一性の原則
(重要性の原則)
17
国際会計基準とわが国の対応
pp.191-194
18
国際会計基準

現在の名称は国際財務会計基準


略称IFRS(イファースまたはアイファースと読む)
世界中の会計基準を一つにする理想



すでにIFRSを適用している国 p.193
現在までのところ、わが国はできるだけIFRSと同等の
日本の会計基準を独自に作成している
現在でも企業が希望をすれば、IFRSを適用して財務
諸表を作成できる(P.194)
19
企業会計原則

第2次世界大戦後わが国の会計の指導的な役
割を果たす

盛り込まれた基準などの例


近年は実情に合わないところも出てきた


取得原価基準、収益費用対応の原則、発生基準、実現基準
最近は個別のテーマごとに設定された会計基準で補
完されている
現在は、個別の会計基準が設定されていない部
分について企業会計原則に基づき解釈される
20
企業会計基準

会計の領域ごとに設定される


IFRSと同等とされ、企業会計原則より詳細な基準
すべての会計領域について設定されているわけでは
ない


「すき間」は企業会計原則でカバーする
一般に公正妥当と認められる企業会計の基準
(第6章で取り上げる)



企業会計原則
企業会計基準
わが国の会計慣行
21