2015年3月号 - 目黒星美学園小学校

 2015年3月 No.127
喜び・祈り・感謝
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことでも感謝しなさい。
これこそキリスト・イエスにおいて,神があなた方に望んでおられることで
す。」
(テサロニケ5章16〜18節)
シスター滝口ひとみ いよいよ平成26年度の修了の時となりました。この一年間本当に多くの
恵みをいただきました。保護者の皆様にもご協力・ご支援していただいたお
かげで,すべての教育活動を無事に修了することができました。心から感謝
しております。特に,今年度はドン・ボスコ生誕200周年ということで,
共にドン・ボスコのことをより深めていこうと努力し,イベントも行いまし
た。限られた環境の中で,ドン・ボスコの喜びの精神が満ちあふれるような
時を持ちたいと願っておりましたところ,ヴィーデスジャパンや奉仕委員の
方々などのご協力によって実現することができました。教職員もそれぞれの
持ち味を生かしながら,子ども達が喜びそうなことを企画して楽しませてい
ました。ドン・ボスコはこのような家庭的な雰囲気を大切にし,子ども達を
育んでいました。今回の体験によって,子ども達の心の中にも「喜びの種」
が蒔かれたことと思います。いつか成長して多くの人にも喜びを与えていっ
てほしいと期待しております。 61期の 1 年生も目黒星美学園小学校の児童として生き生きと過ごしてい
ました。もうすぐ2年生として,弟や妹達を迎えるというお兄さんやお姉さ
んの顔になってきています。56期生も,スキースクール,錬成会,卒業お
茶会,6年生を送る会や卒業ミサなど様々な卒業行事を経て19日に学び舎
を巣立っていきました。これも保護者の皆様を始め,56期の子ども達と関
わったすべての方々の祈りと励ましのおかげだと思っております。目黒星美
学園小学校で学んだ日々を大切にして感謝の心を忘れず,これからの新しい
歩みを始めてもらいたいと思っております。 祈り 3 月になると思い出されるのが,東日本大震災です。今なお,行方不明とな
っている方々,心の傷が癒されない方々,苦しみ,悲しみのうちにある方々,
不便な生活を余儀なくされておられる方々が多くいらっしゃいます。また,
最愛の方を目の前で一瞬のうちに亡くされた方の痛みを思いますと,祈りを
捧げずにはいられません。地震・津波だけでなく原発事故の影響も人々の生 活を脅かしています。なかなか復興への道のりは遠く,厳しく,まだまだ時
間が必要であると感じております。このような現実の中で,精一杯生きてい
くことが,亡くなった方への追悼であると,心の傷を抱えながらも前向きに
生きておられる方々もいらっしゃいます。このような方々は生きていること
が祈りなのだと思います。私達も今あるこの命と日々の生活に感謝を込めて
生きること,さらに私達にもできる支援をしていくこと,さらに必要な恵み
を祈り求めながら,毎日の生活を捧げていくことによって,被災なさった方々
と連帯して生きていきたいものです。 感謝 思っていてもなかなか出ない言葉,特に身近にいる人に言葉に出して伝え
ることが難しいと言われている言葉に「ありがとう」があります。人の心を
変える言葉とも言われていますし,簡単な一言ですが,なかなか口に出して
言えない言葉の一つだともいわれています。現代のように物にあふれている
時代にはなおさらのことなのかもしれません。いつもそばにいてくれる家族
や日々学校で勉強できることも私達にとっては,当たり前に思いますが,や
はり恵みなのです。東日本大震災後の記憶を思い起こしていくことによって
も感じられたかと思います。当たり前のように使っていた電気や水道水をと
ってみても,それらがどんなに大切なものであるかが分かります。 感謝を表すこと,ありがとうの言葉を伝えることはもちろんですが,今こ
のときを大切に生きることや大切に扱うこともその一つではないでしょうか。
また,祈りを捧げていくことや毎日を意識して過ごしていくことによって,
いろいろ見いだすことができるのではないかと思います。 本校は 6 年生に感謝を表すために卒業ミサを行っています。カトリックミ
ッションスクールとしては,最高の感謝の表し方です。イエス様が私達人間
のために命を捧げ,そして復活なさって永遠の命を与えてくださった。この
ことを記念するのが感謝の祭儀,ミサです。6 年生への感謝とともに神様に全
校児童で感謝すること,さらに卒業生のこれからの歩みに祝福と恵みを願っ
て共に祈ることは素晴らしいことです。 カトリック教会では,復活前の四旬節を過ごしています。イエス様の受難
を黙想しながら,イエス様と一緒に復活したいものです。 一年間のご協力・ご支援を心から感謝しております。ありがとうございま
した。 生誕200周年 ドン・ボスコの祝日の集い ドン・ボスコの生 誕 200周 年 を記 念 して,盛 大 な集 いを行 いました。
徳の花を積み重ねて
ド ン ・ ボ ス コ 小 事 典 に 載 っ て い る 「 祈り・勇気・良心・決心・目・読書・柔和・会話・
努力」の 中 か ら , 子 ど も 達 は 自 ら 選 ん だ 徳 の 花 を 積 み 重 ね , お 捧 げ し ま し た 。
ドン・ボスコの祝日
3 C 池 末 慶 1月24日に,ドン・ボスコの祝日の集いがありました。それまで,徳の花
を実行していきました。
ある日,わたしは体調が悪くて学校をお休みしました。だから,その日は,
ゆっくり休めるように,
「読書」を実行しました。その本を読むと,すぐにその
本の世界に入り込めて,人物たちがわたしに,いろんな物の大切さなどを語り
かけてくれるようでした。読み終わったら心がとても落ち着いて,まわりの大
切な事への見方や考え方でちがう新しい発見がありました。ドン・ボスコの言
葉のように,わたしの心がどこまでもつづく広い青空のように大きく広がった
気がしました。そして,次の日にはすっかり元気になって学校に行くことがで
きました。
1週間徳の花を実行して,毎日いろいろな良いことが起こったので,徳の花
を実行して,本当によかったと思いました。
4年生の活躍
4年 生 の代 表 の子 ども達 は,朝 や休 み
時 間 を使 って練 習 に励 んで,みことばの祭
儀 やドン・ボスコの幼 少 時 代 の劇 を行 いま
した。
チャリティーイベント
生誕200周年を記念して,スペシャル・チャリティーイベントを企画しました。
子ども達はチャリティーチケットを使って出し物を見に行ったり,ゲームを楽しん
だり,また買い物を楽しんだりしました。子ども達の笑顔あふれる1日となりまし
た。
「ドン・ボスコのお祝いの日」のイベントを拝見して
「ドン・ボスコのお祝いの日に,子供達にお楽しみでチャリティーイベントを
開催したいと思っているので軽食の手配をお願いしたいのですが。」と,私達奉仕
委員に話がありましたのは,昨年の11月も半ばを過ぎた頃でした。日にちも迫
っておりましたが,校長先生の熱いお言葉にお受け致しました。
当日は,軽食の仕分けも順調に済み,傍らからイベントの様子を見せていただ
けるとのことになりました。すると,どこからか,太鼓の音が・・。生徒の列の
先では,はっぴを着た先生が和太鼓をたたいていました。生徒も目の前で見る和
太鼓に目を丸くしていました。体育館では,フリスビーのコーナーや,パターゴ
ルフのコーナーなど,4つのコーナーとも楽しめるようによく考えられていまし
た。階段を上り下りする生徒達は,みな満面の笑顔,笑顔。ミレニアムホールで
は読み聞かせに耳を澄ませる子供達。そして,理科室では科学マジック。6色の
炎にみんな驚きの声!演出も最高でした。そして,ドン・ボスコ広場では,ピア
ノやバイオリンなどのミニコンサートが開催されていました。子供達の笑顔をた
くさん見ていた私は,その音色も助け「なんか,感動するね。」と隣の友人のお母
様につぶやくと,その方は「感動して涙が出そう」と。
ドン・ボスコのオラトリオのように子供達の笑顔があふれ,先生方が子供達を
見守っているこの目黒星美学園小学校。きっと天国にいらっしゃるドン・ボスコ
も喜んでくださったことでしょう。短い準備期間に,子ども達を楽しませようと,
たくさんの準備をし,工夫をしてくださいました先生方,本当にありがとうござ
いました。このチャリティーイベントを通して,世界中の子供達にもたくさんの
笑顔があふれますように,心からお祈り申し上げております。
6年保護者 足立 知香 ドン・ボスコげき
4 A 八 野 井 ゆ
かり
私達は,5年生のげきにつながるように,ドン・ボスコの小さいころをげき
として伝えました。5年生のげきがみんなによく分かるようにと思いながら,
毎日昼休みなどを使って練習をしました。
私は,1場面だったので,一番最初でした。だから,きんちょうして,あせ
が出てきました。スポットライトが熱くて,まぶしかったです。でも,練習し
た成果を出すことができました。4場面も役目がありました。最初ほどは,き
んちょうしませんでした。長いせりふで,覚えるのが大変でした。
げきが終わったら,ほっとして,みんながいる席にもどりました。席の周り
の人から,
「きんちょうした?」と聞かれました。私は,
「少しきんちょうした。」
と周りの人に言いました。そうしたら,「げきすごくよかったよ。」と言ってく
れて,ほっとしました。
5 年 英 語 劇 「 ド ン ・ ボ ス コ の 声 が 聴 こ え る 」
ド ン・ボ ス コ は ,神 様 と 聖 母 マ リ ア 様 の 導 き に よ っ て た く さ ん の 人 と 出 会 い ま し た 。5 年 生 が ,そ の 出 会 い を オ リ ジ ナ ル の 歌 や ダ ン ス と 共 に 紹 介 し ,
そ し て , 今 度 は 私 達 が ド ン ・ ボ ス コ の 心 を 生 き る 番 だ と い う メ ッ セ ー ジ を 伝 え て く れ ま し た 。
一生に一度の英語劇
初めての英語劇
5 A 前 田 太 亮
5 B 藤 波 啓 太 郎
この劇を通して,友達との絆が深まった。そして,その絆が劇の成功へ導い それは英語の時間のことだった。英語劇があることを初めて知った。ぼくは
た。さらに,お母さん達の涙を呼んだ。達成感にあふれる一生に一度の英語劇 英語が話せるか不安でいっぱいだったが,台詞の長い役をもらった時,(精一
だった。
杯演じるぞ。)そういう気持ちでいっぱいになった。
きっかけは,みんなが1つになったことだと思う。歌の練習では,最初後ろ 舞台練習が始まったが,英語はまだ不完全だった。ぼくはあせった。2回目
まで声が聞こえなかった。しかし,先生方のかけ声と共に,みるみるうちに声 の舞台練習で出た,「英語と振り付けをどうしたら両方できるか」という課題
が大きくなった。大きな声で歌を届ける。その気持ちでみんなが1つになった。 を自分なりに考えて3回目の練習に取り組んだら
また,台詞が長くて覚えられず困って友達に聞くと,お母さんに聞いてもらっ 上手くいった。「よし。」と小さな声で叫んだ。
て聞き覚えするという方法を教えてくれた。実行するとすぐに言えるようにな それから毎日練習した。
った。本当に感謝している。
ついに本番がきた。体育館のすみからすみまで
みんなで努力して良い劇ができ,
人がいて緊張した。しかし,本番はあっという
とても嬉しい。劇が終わってしまった
間に終わってしまった。
のが少しさみしいくらいだ。これからも
この劇を通して,英語を学んだり,みんなで
5Aでもっと1つになりたいと思う。
協力したりすることを学んだ。他のことでも,
とても楽しい時間だった。
活用していきたい。
英語劇を終えて
英語劇を通して成長したこと
5 C 田 沼 理 香 5 D 矢 内 愛 莉 咲
私は,ドメニコ・サヴィオのオーディションを受けました。希望した役にな
れないかなと思ったその時,先生が,
「ドメニコ・サヴィオは,田沼さんです。」
とおっしゃいました。私は喜び,思わず泣いてしまいました。
3学期になり舞台練習が始まりました。声が小さいと言われ,自分でも小さ
いと思い,練習していく内に,自分もまわりも変わっていくのが分かりました。
本番になりました。朝はすごくわくわくしていたのに,舞台裏に入っておな
かがいたくなりました。友達が深呼吸したら治ると教えてくれました。
出番が終わり,肩に何か乗っていたのがおりたかのように,安心した気持ち
になりました。
家に帰り,お母さん達に聞いてみると,「よかっ
たよ,みんながんばったね,短い期間で。」と言っ
てくれました。
今回英語劇を通して分かったことはたくさん努力
をすれば成功することです。そして,今まで以上に
ドン・ボスコのことを知れた気がします。
初めての舞台練習の日,声が小さすぎて会場まで声が届きませんでした。
どうしたらたくさんの人に聞きやすい声が出るかを考え,家で口がどのくらい
開いているかを確かめながら練習をしました。英語の台詞や歌も覚えるために
本番まで毎日CDを聞いていました。台詞のむずかしいところは先生に聞いた
り,家ではお父さんに教えてもらったりしました。
そして合同練習をむかえました。大きな声が出たので,今度は身振り,手振
りを大きくすることを心がけようと思いました。
とうとう本番。前日はとても緊張して寝ることができませんでした。学校に
着くと,みんな緊張していたので少し安心しました。いよいよ舞台に上がると
いう時,周りのみんなが手をつないで私を安心
させてくれました。出番が終わると心からほっ
としました。声の大きさは限界をこえるくらい
頑張ることができたので,すごい達成感でした。
この英語劇を通して,最後まであきらめず
に努力することの大切さ,仲間のありがたさ
を知ることができました。
卒 業
卒業にあたって
56期の皆さん,ご卒業おめでとうございます。
まず,皆さんに出会え,一緒にたくさんのことを学べたことに感謝します。こ
の6年間で皆さんは何が心に残っていますか。私は,皆さんの多くの優しさや一
生懸命さが心に残っています。
課題を一緒に考え,より良い解決策を考えられたこと。学校行事に進んで取り
組み,励まし合えたこと。特に5年生では,委員会活動が始まり,学校をよりよ
くするために活動していくことができました。6年生では,志賀高原の大自然を
体全体で感じました。ハイキングの途中,何度もくじけそうになっている友達に
「頑張ろう。」と声をかける優しさに私まで元気をもらいました。まだまだ,皆さ
んとの思い出は尽きません。「本当にありがとう。」
これから訪れる多くの出会いが皆さんにとって大きなお恵みになるようお祈り
しています。 6 年 担 任 徳 田 清 美
PAMの活動を通して感じたこと
6 C 芳 野 里 紗
私は3年前にPAMに入りました。入った理由は,高学年になって宗教を深く学
び,小さな犠牲をささげるPAMに入り,何か特別な活動したいと思ったからです。
一番心に残っている活動は老人ホーム訪問です。老人ホーム訪問では多くの準備
が必要でした。おじい様とおばあ様にひろうする歌をみんなで協力して練習したり,
心を込めて手紙を書いたりします。一生懸命書いたカードを渡す時のおじい様,お
ばあ様の顔がとても笑顔でキラキラしていました。その笑顔を見ることができた時,
私も笑顔になれたし,PAMに入って,みんなで協力して良かったと思いました。
PAMに入って成長したことは,人前で発表することに少しずつ慣れたことです。
多くの場面で発表する機会が多かったので,今では,何かの発表をする時にあまり
緊張しなくなりました。発表することによって,教皇様や聖人についても詳しく知
ることができました。
また,PAMの活動は,他学年や他のクラスの人とも仲良くなれる交流の場でも
あると思います。同じ事を一緒になってやる事で今まで一回も話した事のない人と
も話し,仲良くなりました。
PAMの活動は他の学年と協力して活動できる楽しさを味
わえ,何より誰かのことを幸せにすることができるというの
が,一番の魅力だと思います。私は3年間PAMを続けて,
みんなの笑顔からたくさんの力をもらうことができました。
これからも,聖母マリアの小さな使徒会として,ボランテ
ィアや献金に積極的に協力したいです。
聖歌隊と共に
6 B 石 渡 詩 恩
私が3年間聖歌隊に入って,学んだ事は沢山あります。4年生では,みんなで歌
う事の楽しさを学び,5年生では,歌詞の意味や,メロディーの美しさを考える事
を学び,6年生では,歌に祈りをこめて,神様に捧げるという事を学びました。聖
歌隊をやった3年間は,朝や放課後の練習がつらく感じましたが,今思えば本当に
素晴らしい思い出となりました。又,一生懸命練習に取り組んできた達成感を今と
ても強く感じています。
私は,音楽がとても美しいものだと思います。それは,人の心を美しいハーモニ
ーで表現する事ができるからです。歌う人が喜びを感じ,聞く人は,音の美しさを
感じます。このように考えさせてくれたのも聖歌隊です。又,最近はピアノに頼ら
ず,アカペラで歌う練習もしています。ピアノがない分,音をよく聞いて歌う必要
があります。全員の心と歌声が合わさるハーモニーの大きな力も大切だととても強
く感じます。今までの3年間,私達の作るハーモニー
で,沢山の人々に神様のメッセージを伝えられた事を
私は嬉しく思っています。聖歌隊は,ただ歌うだけで
なく,音の美しさや大きな力を学ぶ事ができる活動な
のです。
このように,聖歌隊の一員として,今まで歌ってき
た事にとても感謝しています。そして,その機会を与
えてくれた神様と,先生方に,ありがとうございまし
たと伝えたいです。
人を気遣う
6 A 西 澤 拓 馬
6年間,目黒星美学園小学校で学び生活してきて色々な人に出会った。担任の先
生をはじめ,僕達の見えないところでも僕達のために働いてくれている人がいる。
その人達のおかげで快適に勉強し,運動し遊ぶことができる。色々な人達が支え合
って学校が成り立っており,無駄な人など一人もいない。この人達に今まで6年間
の感謝をしたい。また,これからも色々な人に出会うが,支え合うということを忘
れずに生きたい。
また6年間で成長したこともある。それは「人を気遣う」ことだ。目黒星美学園
小学校で生活していたらだいぶ人を気遣えるようになり,自分中心に考える事もほ
とんどなくなった。他の人に「人を気遣えるようになった。」と言われた時はとても
うれしい。やはり宗教でキリスト教を学んだことや,合宿などで共同生活をしたか
らだと思う。これからも,忘れずに人に感謝し,感謝される人になろうと決意した。
これからの社会でいいと思われる人になれる方法をこの目黒星美学園小学校で学
んだ。