ノウ レ イ 籍) 曹 玲 の 種 類 博 学 位 記 番 号 医 学 位授 与 年月 日 平 学 位授 与 の条件 学 位 規 則 第4条 研 究 科 専 攻 東北大学大学 院医学 系研究科 氏 名(本 学 位 士(医 博 第2679号 成21年3月25日 (博 士 課 程)医 学 位 論 文 題 目 学) 第1項 該 当 科学専 攻 地 域 高 齢 者 の転 倒 にお け る側 方 リー チ テ ス トの 有 用 性 の検 証 (主 論 文 審 査 委 員 査) 教授 永 富 良 一 教授 荒 井 啓 行 一281一 教授 出 江 紳 論 文 内 背 景 容 と 目 要 旨 的 高 齢 者 の 転 倒 に は 様 々 な 因子 が関 与 す るが,身 体 要 因 か ら加 齢 に伴 うバ ラ ンス機 能 低 下 は高 齢 者 の 転 倒 の発 生 に 関 連 す る。 転 倒 に お い て は前 方 向 だ け で は な く,側 方 へ の 不 安 定 性 も関与 す る。 本 研 究 の 目的 は地 域 高 齢 者 に対 す る側 方 リー チ に よ る評 価 結 果 にお い て,① 側 方 足 圧 中 心 移 動 距 離 と の 間 に 相 関,② 転 倒 と の関 連 を明 らか にす る こ と で あ る。 方 宮 城 県 仙 台 市 宮 城 野 区 鶴 ヶ谷 地 区 の70歳 法 以 上 の 高 齢 者1,179名 に 対 し て 「寝 た き り予 防 健 診 」 を 行 い ま した 。 本 研 究 は そ れ に 引 き 続 き 体 力 低 下 高 齢 者 に 対 す る 転 倒 予 防 教 室 参 加 者 を 対 象 と し た 教 室 開 始 前 体 力 評 価 結 果 を 分 析 した 横 断 研 究 で あ る 。 対 象 者 は 運 動 機 能 低 下 が 認 め ら れ た414 名(全 体 の35.1%)の う ち,教 室 開 始 前 体 力 測 定 に 参 加 し た83名 ア ン ケ ー ト調 査 は 既 往 歴19項 目,認 知 機 能 検 査,自 で あ った。 己 評 価 式 抑 う つ 尺 度,薬 ヶ月 以 内 の 転 倒 経 験 の 有 無 に つ い て 質 問 を 行 っ た 。 フ ォ ー ス ・プ レ ー ト上,左 限 伸 ば した 距 離(側 方 リ ー チ)を 去6 右 方 向 へ 腕 を最 大 計 測 し た 同 時 に 側 方 足 圧 中 心 移 動 距 離 を 測 定 し た 。 側 方 リー チ と足 圧 中 心 移 動 距 離 と の 関 連 に つ い て は,Pearsonの 倒 の 有 無 と の 関 連 に つ い て は,側 剤 情 報,過 相 関 係 数 を 求 め た 。 ま た 側 方 リー チ と転 方 リー チ 値 の 二 分 位 に 対 す る 転 倒 の オ ッ ズ 比 と95%信 を 多 重 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 に よ り求 め た 。p<0.05を 頼 区間 統 計 学 的 有 意 水 準 と し た。 全 て の統 計 解 析 に は,StatisticalAnalysisSystem(SAS)Version9.1(SASInstituteInc,CaryNC, USA)を 用 い て 行 っ た。 結 左,右 果 側 方 リ ー チ と 同 側 の 足 圧 中 心 移 動 距 離 と の 間 に は 高 い 相 関(r=O.57∼O.70,p<0.0001) が 見 ら れ た 。 側 方 リ ー チ の 左 右 の 和 と 足 圧 中 心 移 動 距 離 の 左 右 の 和 と の 間 に も 高 い 相 関(r=0.62, p<0.0001)が 見 ら れ た 側 方 リ ー チ 値 が30.1cm以 が4.15(95%CL=1.31∼15.95)で ズ 比 は4.08(95%CL=1.11∼18.05),p<0.05で 下 の 人 は30.1cmよ あ っ た 。 さ ら に,年 齢,性 あ った。 一282一 別,身 り大 き い 人 の 転 倒 オ ッズ 比 長 に よ り補 正 した 転 倒 の オ ッ 結 論 側 方 リ ー チ テ ス トは 側 方 バ ラ ン ス の 簡 便 な 評 価 方 法 と して 有 用 で あ る。 転 倒 の 発 生 は 側 方 リ ー チ と 関 連 して お り,側 方 リ ー チ テ ス トは 転 倒 リス ク 検 出 を 役 に 立 つ 臨 床 測 定 方 法 で あ る こ と が 示 唆 され た。 283一 審 査 結 果 の 要 高 齢 者 の 転 倒 は 前 方 向 だ け で は な く,側 旨 方 へ の 不 安 定 性 も関 与 す る こ と に 着 目 し,地 域 高 齢者 の 横 方 向 へ の 不 安 定 性 指 標 と し て の 側 方 リー チ と 側 方 足 圧 中 心 移 動 距 離 お よ び 転 倒 と の 関 連 を 明 らか に す る こ と を 目 的 と し た 実 用 性 の 高 い 研 究 で あ る。 身 体 機 能 の 低 下 が み ら れ た70歳 距 離 を 測 定 し,同 そ の 結 果,左 p〈0.0001)が に対 して床 反 力 計 上 で 側 方 足 圧 中心 移 動 時 に 側 方 リー チ を 測 定 し た 。 自 己 申 告 に よ る 転 倒 数 も調 べ た 。 右 側 方 リ ー チ と 同 側 の 足 圧 中 心 移 動 距 離 と の 間 に は 高 い 相 関(r=O,57∼0.70, 見 ら れ た 。 側 方 リ ー チ の 左 右 の 和 と 足 圧 中 心 移 動 距 離 の 左 右 の 和 と の 間 に も高 い 相 関(r=0.62,p<0.0001)が 見 ら れ た 。 側 方 リ ー チ が30.1cm以 人 の 転 倒 オ ッ ズ 比 が4.15(95%信 別,身 以 上 地 域 高 齢 者83名 頼 区 間=1.31∼15.95,pく0.05)で 長 に よ り 補 正 した 転 倒 の オ ッ ズ 比 は4.08(95%信 下 の 人 は30.1cmよ あ っ た 。 さ ら に,年 頼 区 間=1.11∼18.05,p<0.05)で り大 き い 齢,性 あっ た。 側 方 リー チ テ ス トは 側 方 バ ラ ン ス の 簡 便 な 評 価 方 法 で あ る 。 本 研 究 は 転 倒 の 発 生 が 側 方 リ ー チ と 関 連 し て い る こ と を 初 め て 示 し た 。 さ ら に 側 方 リ ー チ テ ス トは 転 倒 リ ス ク の 評 価 に 有 用 な バ ラ ンス評 価 手 段 で あ る こ とが示 唆 され た実 用 性 の 高 い研 究 で あ る。 よ っ て,本 論 文 は 博 士(医 学)の 学 位 論 文 と して 合 格 と 認 め る 。 一284一
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