私のS-L サービスの原点を学ぶ 国際関係学科 芳賀麻子 SHG のメンバーとディスカッション 「学生である私は、途上国の人々に対して一体何のサービスを提供できるだろう?」私の サービス・ラーニングはこの疑問から始まりました。 サービス・ラーニング先は、以前中学時代を過ごしたインド。貧困を間近で見ていたにも かかわらず何もできなかった私は、サービス・ラーニングを通してもう一度インドに戻って 再チャレンジを試みました。 以前から女性への小規模融資、Micro-Credit に興味があったので、今回のサービス・ラーニ ングは女性をターゲットにした NGO、 「Madurai Institute Peace Science」(MIPS) というところで 行いました。そこでは女性たちが Self-Help Group (SHG) と呼ばれるグループを 15 人程度で 作り、貯蓄の仕方を学び、その集まった貯蓄を NGO 内で循環させ小規模な Loan を組める 仕組みになっています。NGO ではそのサービス以外にも女性の自立を目的とした Business の はじめ方、Skill Training なども行っています。 初めの 1 週間は、現場で現地の言葉でコミュニケーションできないことに加え、スタッフ とも英語でコミュニケーションをとることが難しく、何をするのでも、どこへ行くのでも、 通訳の方なしでは何の役にもならない私でした。サービスを提供する目的であったにもかか わらず、サービスを受けている自分がいる。そんな矛盾を抱えつつ、このままでは何もでき ないと、もう一度サービスのあり方を考え直しました。視点を変え、現地のスタッフのように ではなく、日本人女性であることを認識し、なにか新たな考え方、視点をインドの女性に提供 することができるのではないか、と考えるようになりました。そこで各 SHG の村や家を訪問し、 メンバーの女性たちとディスカッションを行い、日本の女性の社会とのかかわり方、経済自立 について話をしました。また現地からは、同じように現地の女性の自立の方法を私へフィード バックしてもらうことができました。 比重は正直、サービス・ラーニングのラーニング部分が多くなってしまいましたが、帰国前、 あるメンバーの女性から「日本人のあなたが、私たちの生活に興味を持ってくれただけで、 そして村を訪れてくれて私たちの人生に大きな足跡を残してくれたことで、私たちはとても 大きなサービスを受けているのよ。」と言っていただきました。これはインドのマザー・テレサ が常に言 ってい た、隣 人を愛 し理解 しよう とす ることで もあり ました 。この 言葉は 私の サービス・ラーニングをとても実りある、充実したものとして締めくくってくれました。学生 として専門技術がない私でしたが、まずは「隣人を知る」ことから始めるということを学べた すばらしい機会だったと思います。
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