水稲生産情報 4月号

平成 27 年度
水稲生産情報
4月号
弘前西地区営農係
春先は、天気が変わりやすいため、育苗中の温度・水管理には十分注意し、気象変動に負け
にくい丈夫な苗作りに努めましょう。
*浸漬~育苗管理*
は種量・・・箱 1 枚当たり催芽籾 120g程度。(中苗の場合)
は
種
●厚まきにならないよう注意してください。
は種に最適なハト胸
厚まきにすると・・・根張りが悪く徒長軟弱苗になり、苗立枯病等の病気にかかりやすくなります。
田植え後、活着が悪く代枯れ症状を招く恐れがあります。
●ハウス育苗では、水分保持と保温のためにシルバーポリトウなどで平張り
被覆を行いましょう。
●シルバーポリトウなどの平張り被覆は、8 割程度の出芽を確認したら
日中の温度
出芽期
取り除きましょう。
35℃以下
生
育
ス
テ
ー
ジ
ご
と
の
温
度
管
理
※被覆期間が長すぎると、苗が伸びすぎて病気にかかりやすい弱い苗に
は種 5 日後
なるので注意しましょう。
●折衷苗代では、高温・過湿にならないよう換気と排水対策(溝切り)に努め
ましょう。
出芽~1.5葉期
は種 6~15 日後
日中の温度
30℃前後
適正量 120g
厚まき 160g
●日中は、30℃以上の高温にならないよう積極的に換気を行いましょう。
●2.5 葉期前後は生育が丌安定になりやすいため、日中 25℃以下にし、夜間は 5℃以上に管理しましょう。
1.5~3葉期
は種 16~30 日後
日中の温度
●追肥が必要になった場合は、1 箱当たり硫安 5g を 500cc の水に溶かして散布してください。
25℃程度
※朝または夕方の潅水前に散布し、追肥後は必ず水洗いし葉焼けを防ぎましょう。
●霜の降りるとき以外は外気に慣らして、硬く丈夫な苗に育てましょう。
3葉期~田植え
●田植えの 5 日位前から日中全面開放し、夜間は上部のみを被覆し両裾は開きましょう。
●潅水は、箱土が乾燥し葉先が巻き始めた頃、朝方にたっぷりかん水しましょう。
水管理
●水を定期的にかけすぎると、徒長した軟弱な苗になるので注意しましょう。
*田植え*
田植えは活着促進のため、天気が良く・風のない日を選んで行って下さい。
また、中苗で 4.0 葉期以上の老化苗は活着が進まずその後の生育量に悪影響です。収量減に繋がるので田植えが遅くならないように
しましょう。
*病害虫防除*
◆苗立枯病予防
→
は種 2 週間目頃にタチガレエースM(液) 800 倍を 1 箱当り 500cc 注入して下さい。
◆くもの巣カビ
→
くもの巣カビの発生が確認されたら、ダコニール 1000 液剤 800 倍を 1 箱当たり 500cc 散布
して下さい。
*注意!農薬節減米栽培の方へ*
農薬節減米栽培では、育苗期間中を通じて『タチガレエースM粉剤』または『タチガレエースM液剤』のどちらか 1 回
しか使用できませんのでご注意下さい。床土に混ぜている場合は、それ以降は使用できません。
また、『ダコニール粉剤』
『ダコニール 1000』は使用できません。
*施肥~耕起*
深
耕(15㎝以上)・・・作土層が深くなると根が深くまで伸びて、窒素が生育後期まで持続的に吸収されるため、
気象変動に強い稲になります。トラクターの速度を落として、深耕に努めましょう。
混合りん肥で強い稲体に・・・根・葉・茎を丈夫にするので病害虫に強く、気象変動にも負けにくい稲になります。