浅川幼稚園 食育通信 平成 26 年 12 月 栄養士 川野智美 もうすぐ冬休みです。冬休みの間は、起きる時間や食事の時間が不規則になりやすく、 生活リズムが乱れがちになります。1 日 3 回の食事は、1 日の生活のリズムの節目です。 食べすぎはもちろん、食べる時間帯にも気をつけながら良い生活リズムを維持してください。 ことに年末年始は、おせち料理や、おやつを食べる機会も多いですから、気をつけましょう。 『食と健康について』 シリーズ 今回のテーマは、 塩 です。 近年、血管や心臓病の予防のためということで減塩が叫ばれ続けています。しかし、 塩の質を全く問題にしていないのはどうでしょうか。 本来の塩は、塩化ナトリウム(NaCl)だけではなくカリウム・カルシウム・マグネシウムなど 何十種類ものミネラルが含まれる集合体で、逆に血圧を安定させるという説もあります。 ところが、一般に市販されている塩(タバコ塩業㈱)は、化学塩といわれる位に純度が高く、 NaClの単独摂取に近くなり、体液のミネラルバランスが崩れてしまい、そこから体内に様々な 弊害を引き起こすと考えられています。米や野菜と同様に、塩や砂糖、味噌、醤油などの 調味料はほとんど毎日用いるものですから、その質には十分気をつけたいものです。長い間 の積み重ねの中で、質の良い物を用いるか否かは、健康状態を大きく左右することになりま すので、御家庭でも是非、自然塩をご使用下さい。 お奨めする塩は、赤穂の天塩・なぎさ海水塩・伯方の塩等です。因みに園では、沖 縄のシママース(食塩相当量 92.1%)を使用しています。 自然塩の特性 1. 味がまろやかで、コク・風味がある。 2. 漬物を漬ける時、材料中への浸透、水上がり、野菜の皮の引き締め、発酵促進、 pH 保持などの効果がある。 あんばい 3. 甘味や酸味、うま味などを引き立てる(いわゆる「いい塩梅」という言葉の語源)。 4. 2 年塩、3 年塩(梅雨を 2、3 回越した塩)は「枯れた塩」と呼ばれ、ニガリの含有量 が最適。 『塩が泣いている』 監修 真弓 定夫 美健ガイド社 参照 よい塩かどうか貝の砂出し実験で確かめよう!! アサリ貝を塩水(3~3.5%位の濃度・・500cc の水に 15~17g の塩)に放すとき、自然 塩であれば、勢いよく水を吹き出して動きまわりますが、化学塩ならかたく殻を閉じて動くこ とができません。NaCl 100%に近い化学塩ではアサリ貝は生きていけません。人体にも よくありませんし、料理に用いても食素材のもつ本来の味を引き出すことはできません。
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