Evolution Japan Co., Ltd. EVO Commodity Report 平成 27 年 05 月 11 日発行 トムソン・ロイターGFMS「GOLD SURVEY 2015:Q1 REVIEW & OUTLOOK 」 ●2015 年第 1 四半期の世界金需給は 1 トンの供給過剰 貴金属調査会社トムソン・ロイターGFMS は 4 月 28 日に「GOLD SURVEY 2015:Q1 REVIEW & OUTLOOK」を公 表。2015 年第 1 四半期(1-3 月)の世界金総供給は前年同期比 0.5%減の 1,032 トン。世界の金総需要は同 9.2% 減の 990 トンとなり、27 トンの供給過剰になった様だ。なお、供給過剰となるのは 2014 年第 1 四半期以来 4 期ぶり。 地上在庫が 40 トンとなったため、ネット・バランスは 1 世界金需要 トンの供給過剰となっている。 2014 年 Q1 2015 年 Q1 前年比 鉱山生産量 721 トン 729 トン 1.1% ルで推移するとし、年平均価格は 1,170 ドルと予想。た 二次供給(スクラップ) 308 トン 283 トン -8.1% だ、米国経済が欧州や新興国に比べ比較的堅調なこと ヘッジ(ネット・ベース) 8 トン 20 トン を理由に、金相場が今年、1,100 ドルの 5 年ぶり安値を 総供給 1,037 トン 1,032 トン -0.5% 試す可能性もあるとした。2016 年はアジアでの需要回 宝飾品需要 565 トン 527 トン -6.7% 復を経て、1,250 ドルまで上昇するとしている。 産業需要 102 トン 97 トン -4.9% 公的金購入 124 トン 90 トン -27.4% 金塊退蔵 285 トン 236 トン -17.2% 1,090 トン 990 トン -93.2% (供給-需要) -53 トン 42 トン 金 ETF・取引所在庫変動 -2 トン 40 トン 需給バランス -45 トン 1 トン なお、GFMS は 2015 年の金価格は 1,100~1,340 ド 総需要 ※筆者調べ EVOLUTION JAPAN Co.,Ltd. 1 Evolution Japan Co., Ltd. EVO Commodity Report 平成 27 年 05 月 11 日発行 ●2015 年第 1 四半期の世界金需要は前年同期比 2015 年第 1 四半期(1-3 月)の世界金需要は前年同期比 9.2%減の 990 トンとなった。内訳をみると、宝飾需要 は同 6.7%減の 527 トン。退蔵需要は同 17.2%減の 236 トン、工業用需要は同 4.9%減の 97 トンとなっている。 また、公的購入は同 27.4%減の 90 トンとなり、前期(107 2015 年第 1 四半期の世界金需要 トン)から購入量が減少。2013 年第 4 四半期(10-12 月、85 トン)以来の低水準となったが、17 期連続で買い越しとなっ ている。 四半期別 公的機関の金購入 四半期別 世界の宝飾需要と退蔵需要 EVOLUTION JAPAN Co.,Ltd. 2 Evolution Japan Co., Ltd. EVO Commodity Report 平成 27 年 05 月 11 日発行 ●2015 年第 1 四半期の世界金 宝飾需要は前年同期比 6.7%減の 527 トン 2015 年第 1 四半期の世界金宝飾需要 2015 年第 1 四半期(1-3 月)の世界金宝飾需要は前年同期比 6.7%減の 527 トンとなった。地域別で見てみると、 アジアは同 6.8%減の 443.3 トン、欧州は同 9.3%減の 41.1 トン、北米は同 2.5%減の 23.2 トン、南米は同 22.5%減 の 5.5 トンとなり、軒並み減少。一方で、アフリカは同 9.4%増の 14.0 トンとなっている。 ●2015 年第 1 四半期の世界金 退蔵需要は前年同期比 17.2%減の 236 トン 2015 年第 1 四半期の世界金退蔵需要 2015 年第 1 四半期(1-3 月)の世界退蔵需要は前年同期比 17.2%減の 236 トンとなった。地域別で見てみると、 アジアは同 22.0%減の 145.9 トン、欧州は同 3.7%減の 59.7 トン、北米は同 14.0%減の 17.2 トン、アフリカは同 13.0%減の 6.7 トン、オセアニアは同 17.8%減の 6.0 トンとなり、軒並み減少。なお、南米は同変わらずの 0.6 トンと なっている。 EVOLUTION JAPAN Co.,Ltd. 3 Evolution Japan Co., Ltd. EVO Commodity Report 平成 27 年 05 月 11 日発行 ●2015 年の世界金供給前年同期比 0.5%減の 1,032 トン 2015 年第 1 四半期(1-3 月)の世界金総供給は前年同期比 0.5%減の 1,032 トンとなった。2013 年第 2 四半期 (4-6 月、995 トン)以来の低水準となった。 内訳をみると、鉱山生産が同 1.1%増の 729 トンとなり、 2015 年第 1 四半期の世界金供給 2014 年第 1 半期(721 トン)以来の低水準。二次供給は同 8.1%減の 283 トンとなっている。 四半期別 世界の金の産金量と総需要 四半期別 世界の金の二次供給 EVOLUTION JAPAN Co.,Ltd. 4 Evolution Japan Co., Ltd. EVO Commodity Report 平成 27 年 05 月 11 日発行 ●四半期別 インドと中国の金需要 四半期別 インドの金需要 四半期別 中国の金需要 2015 年第 1 四半期のインド金需要(宝飾需と退蔵需要の合計)は前年同期比 5.7%減の 179.5 トンとなり、2013 年第 3 四半期(161.6 トン)以来ぶりの低水準となった。宝飾需要は同 2.0%増の 148.5 トンとなったものの、2014 年 第 1 半期(145.6 トン)以来の低水準。退蔵需要(バー、コイン)は同 30.6%減の 31.0 トンと大幅に減少している。 2015 年第 1 四半期(1-3 月)の中国金需要(宝飾需と退 四半期別 インドと中国の金需要 蔵需要の合計)は前年同期比 12.0%減の 246.8 トンとなり、 2014 年第 1 四半期(280.4 トン)以来ぶりの高水準となった。 宝飾需要は同 12.4%減の 190.8 トンとなり、2014 年第 1 半期(218.0 トン)以来の高水準。退蔵需要(バー、コイン)は 同 10.4%減の 55.9 トンとなり、、同じく 2014 年第 1 半期(62.4 トン)以来の高水準となっている。 (5 月 11 日 ERI 大湖 一樹 記) 本レポートは EVOLUTION 総研株式会社(以下「ERI」という)が情報提供を目的として作成したものであり、投資その他の行動を勧誘する ものではありません。本レポートは信頼できると思われる情報に基づき作成されておりますが、ERI はその正確性及び完全性に関して責任 を負うものではありません。また、記載された内容は作成時点のものであり、予告なく変更する場合があります。投資に係る最終決定はお客 様ご自身の判断でなさるようお願い致します。 Copyright © EVOLUTION RESEARCH INSTITUTE CO.,LTD All Rights Reserved. EVOLUTION JAPAN Co.,Ltd. 5
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