名 サンスクリット語初級Ⅰ(仏教学科)

講義コード
科
目
名
履修前提条件
備
考
授業の目的
到 達 目 標
授業外学修
授 業 計 画
1A970631
授業形態
講義
事前登録の有無
サンスクリット語初級Ⅰ(仏教学科)
担 当 教 員 開 講 期 戸田 裕久
第1期
サンスクリット語すなわち梵語は数千年前に端を発し紀元前4世紀頃に文法が確立された古典語であり印欧語族の最古層に
位置づけられる。インド文化圏の共通語として宗教・哲学・文学・科学等あらゆる分野で用いられており、仏教等インドの
思想・文化の研究にはその習得が必須である。本講では梵語の発音と文字、文法の大要を講じる。また、西欧諸語との関連
性や東洋諸語に与えた影響、仏教用語の翻訳上の問題等にも言及する。
サンスクリット語の音韻に慣れ、聞き取り、発音することができる。名詞・形容詞・代名詞等の格変化形に慣れる。格の意
味用法を理解し、文の構造を読み取ることができる。時制・態・法・人称・数に応じた動詞の活用が解る。簡単な文章が読
める。デーヴァナーガリー文字を読むことができる。仏教用語の原語を知り原義が解る。
授業前に、配布資料『梵語便覧』の該当箇所にあらかじめ目を通しておき、授業後に、資料を再読して扱われた内容を完全
に理解するように努め、また語形変化表や例文を音読し発音練習を重ねる。これら予習・復習を合わせて毎回4時間、計60
時間以上行なうこと。
【第 1 回】サンスクリット語とは。文字と発音(母音字母) 【第 9 回】名詞・形容詞の格変化(イ、ウ、イー、ウー、ル
【第 2 回】文字と発音(子音字母、母音表示記号)
語幹)
【第 3 回】文字と発音(子音文字の結合体)、母音の階梯
【第10回】代名詞(人称・指示・関係代名詞)
【第 4 回】品詞、性・数・格、格の意味用法
【第11回】代名詞(疑問・不定代名詞)、代名詞的形容詞
【第 5 回】名詞・形容詞の格変化(ア語幹、アー語幹)
【第12回】数詞(基数詞の語幹、格変化、用法)
【第 6 回】動詞活用概要(人称、態、時制、法、構成要素) 【第13回】数詞(序数詞、分数、倍数)、比較級・最上級
【第 7 回】現在組織の動詞活用:第1種(直説法現在時制) 【第14回】不変化辞(副詞、前置詞)
【第 8 回】同:第1種(直説法過去時制、願望法、命令法) 【第15回】不変化辞(接続詞、間投詞)
成績評価の方法 小テスト4回(80%)、授業への取り組み姿勢(20%)。
『梵語便覧,古典サンスクリット基礎文法篇,2015年度簡約版』戸田裕久(私家版)、〔教科書として担当教員自作の上記『梵
教
科 書
語便覧』の該当箇所を逐次複写して配布します。〕
指 定 図 書 『サンスクリット文法』辻直四郎(岩波書店)1974年
『新修梵語学』榊亮三郎(永田文昌堂)昭和48年、『サンスクリット語初等文法』J・ゴンダ著,鎧淳訳(春秋社)1974年、
『新・サンスクリットの基礎』菅沼晃(平河出版社)1997年、
『サンスクリット語の構文と語法』二宮陸雄(平河出版社)1989
参
考 書 年、『サンスクリット語・その形と心』上村勝彦,風間喜代三(三省堂)2010年、『初心者のためのサンスクリット文法I』
平岡昇修(世界聖典協会)2008年、『初心者のためのサンスクリット辞典』平岡昇修(世界聖典協会)2005年、『A Sanskrit
Manual』S. J. Antoine(Xavier Publication, Calcutta)1970
教 員 か ら の サンスクリット語はインド・ヨーロッパ語族に属しており、英語等の西洋諸言語の文法と対比すると理解し易い。大きな声
お 知 ら せ で音読を繰り返し耳に慣れさせれば覚えられます。授業中はもちろん、復習する時も声を出して。
本講は単語の語形変化の説明が主となり、文については簡単な構文の短文に触れるに留まるでしょう。実際に色々な文章に
そ
の 他
親しむには次年度にサンスクリット語中級Ⅰ・Ⅱを受講してください。