(シリーズ) 尿道留置カテーテルの感染対策

S-QUE 院内研修 1000’ 2015 年度 E ナース
第 2 回 感染(シリーズ) 尿道留置カテーテルの感染対策
(演習問題 全 10 問)
Q1.尿路感染症の原因菌として多いのはどれか。
1.グラム陰性桿菌
2.グラム陽性球菌
3.グラム陽性桿菌
Q2.尿道留置カテーテル対策として最も効果のある対策はどれか。
1.無菌的操作で挿入する
2.水分をしっかり摂る
3.不要なカテーテルは挿入しない
Q3.尿道留置カテーテル使用の不適正使用はどれか。
1.寝たきりの患者に使用
2.尿量の正確な測定をする患者に使用
3.骨盤骨折の創部の安静のために使用
Q4.尿の回収について正しいのはどれか。
1.排液口の先端を容器に付けなければ、患者ごとの容器の交換は不要
2.患者移送の前には、蓄尿バックを空にする
3.尿の回収頻度が少ない方が交差感染予防になるため、定期的に採尿バックを開ける必要はない
Q5.尿検体の採取方法で正しいのはどれか。
1.カテーテルと蓄尿バックの接続部を外して採取
2.採尿ポートから採取
3.採尿バックから採取
Q6.尿道留置カテーテル挿入患者の移送時の対策として正しいのはどれか。
1.移送時であっても、尿流を妨げないためにカテーテルはクランプをしない
2.移送時は尿が逆流しやすいため、カテーテルをクランプする
3.移送時に採尿バックを空にすれば、患者の上に蓄尿バックを乗せて移動しても問題ない
Q7.カテーテルの交換について正しいのはどれか。
1.カテーテル交換時は、カテーテルのみを交換し、排尿バックは汚染されていなければ継続して使用することが可能である
2.細菌尿を考慮してカテーテル留置 1 週間を超えた場合は、カテーテル交換を考慮する
3.定期的な尿道留置カテーテルの交換は必要ない
Q8.尿回収時に必要な防護用具を全て選びなさい。
1.ビニールエプロン
2.手袋
3.マスク
4.フェイスシールド
Q9.次の記述で間違っているものはどれか。
1.医療関連感染で一番多い感染は尿路感染である
2.院内で発生する尿路感染症は泌尿器科の患者がほとんどである
3.高齢者施設では、尿道カテーテル挿入により、菌血症のリスクを増大させる
Q10.次の記述で正しいものはどれか。
1.尿道留置カテーテルは、固定しないで管理してもいい
2.採尿バックは定期的に空にする
3.尿道留置カテーテル挿入患者がシャワーに入る場合は、採尿バックを一時的に外しておく
S-QUE 院内研修 1000’ 2015 年度 E ナース
第 2 回 感染(シリーズ) 尿道留置カテーテルの感染対策
(演習問題 解答・解説)
Q1.尿路感染症の原因菌として多いのはどれか。
1.グラム陰性桿菌
2.グラム陽性球菌
3.グラム陽性桿菌
解答:1
解説
腸管内にいる菌が起因菌となることが多いため。
Q2.尿道留置カテーテル対策として最も効果のある対策はどれか。
1.無菌的操作で挿入する
2.水分をしっかり摂る
3.不要なカテーテルは挿入しない
解答:3
解説
カテーテルを挿入しなければ、尿道留置カテーテル感染は起こらない。
Q3.尿道留置カテーテル使用の不適正使用はどれか。
1.寝たきりの患者に使用
2.尿量の正確な測定をする患者に使用
3.骨盤骨折の創部の安静のために使用
解答:1
解説
寝たきりの患者は、おむつを使用して管理することが出来る。
Q4.尿の回収について正しいのはどれか。
1.排液口の先端を容器に付けなければ、患者ごとの容器の交換は不要
2.患者移送の前には、蓄尿バックを空にする
3.尿の回収頻度が少ない方が交差感染予防になるため、定期的に採尿バックを開ける必要はない
解答:2
解説
尿の逆流防止のために、蓄尿バックを空にしてから移送を実施することが望ましい。
Q5.尿検体の採取方法で正しいのはどれか。
1.カテーテルと蓄尿バックの接続部を外して採取
2.採尿ポートから採取
3.採尿バックから採取
解答:2
解説
閉鎖式を破綻させることなく、無菌的に採取する必要があるため、採尿ポートを消毒し、採尿ポートから採取する。
Q6.尿道留置カテーテル挿入患者の移送時の対策として正しいのはどれか。
1.移送時であっても、尿流を妨げないためにカテーテルはクランプをしない
2.移送時は尿が逆流しやすいため、カテーテルをクランプする
3.移送時に採尿バックを空にすれば、患者の上に蓄尿バックを乗せて移動しても問題ない
解答:1
解説
尿の逆流と尿流の滞りは尿路感染のリスクとなるため、カテーテルのクランプと採尿バックを膀胱より上で管理することは避ける必要がある。
解答・解説 1
Q7.カテーテルの交換について正しいのはどれか。
1.カテーテル交換時は、カテーテルのみを交換し、排尿バックは汚染されていなければ継続して使用することが可能である
2.細菌尿を考慮してカテーテル留置 1 週間を超えた場合は、カテーテル交換を考慮する
3.定期的な尿道留置カテーテルの交換は必要ない
解答:3
解説
定期的にカテーテルを交換しても尿路感染症の発症に差がなかったとする研究報告により、定期的なカテーテルの交換は必要ないとされている。
Q8.尿回収時に必要な防護用具を全て選びなさい。
1.ビニールエプロン
2.手袋
3.マスク
4.フェイスシールド
解答:1,2,3,4
解説
尿飛散の可能性を考慮して、ビニールエプロン、手袋、マスク、フェイスシールドを着用する必要がある。
Q9.次の記述で間違っているものはどれか。
1.医療関連感染で一番多い感染は尿路感染である
2.院内で発生する尿路感染症は泌尿器科の患者がほとんどである
3.高齢者施設では、尿道カテーテル挿入により、菌血症のリスクを増大させる
解答:2
解説
院内で発生する尿路感染症の 80%以上がカテーテルの挿入により発生している。
Q10.次の記述で正しいものはどれか。
1.尿道留置カテーテルは、固定しないで管理してもいい
2.採尿バックは定期的に空にする
3.尿道留置カテーテル挿入患者がシャワーに入る場合は、採尿バックを一時的に外しておく
解答:2
解説
尿道留置カテーテルを固定しないで管理すると、尿道口にビランや潰瘍を形成するリスクがある。
シャワー浴時であっても、カテーテルと採尿バックは外さず、閉鎖式を保持する。
解答・解説 2