Concur との出会いで経費精算処理の課題が明らかに。 従来のプロセス

Concur との出会いで経費精算処理の課題が明らかに。
従来のプロセスを一気に改革するとともに、
ガバナンス強化、
コスト削減を推進。
ベネッセグループは1955年、岡山県に創業、生徒手帳発行から始まり、模擬試験、通信教
会社名
育講座などで急成長。現在、持株会社ベネッセホールディングスのもと、30数社で構成され、
株式会社ベネッセコーポレーション
国内教育(日本での通信教育)、海外教育(中国、韓国、台湾での通信教育)、生活(妊娠・出産・
育児専門雑誌の発行)、シニア・介護(高齢者向けホーム運営)、語学・グローバル人材教育(語
学学校)の5事業を展開する。ベネッセコーポレーション
(以下ベネッセ)は、ベネッセグループに
おいて、国内教育、生活、語学・グローバル人材教育を担う。
最新技術の流れから取り残された経費精算への
気づきをもたらした Concur
ベネッセが Concur について初めて知ったのは2013年のこと。
「きっかけはコンカーの
業種
サービス業
従業員数
2,456名(2015年3月末時点 )
住所
〒700-0807
岡山県岡山市北区南方 3-7-17
本部長さんとの面談でした」
と、
株式会社ベネッセホールディングスの財務・経理本部 改
革推進課課長の枅川浩之氏は語る。
ホームページ
これが同社の経費精算システムを見直すきっかけとなった。
「私を含めベネッセの社員
http://www.benesse.co.jp/
は、他社の経費精算の方法は知りませんし、最新技術を組み合わせることで、
あの面倒な
経費精算の作業から解放されるなんて思ってもいませんでした。
それが Concur を見た瞬
間、
その機能性に圧倒され、
自社の課題を再認識、
経費精算の改革に取り組まねば、
と思い
ました」
。
つまり Concur との出会いがそれまで課題として気にはかけていたが、
手をつけていな
かった経費精算業務を積極的に変える
「気づき」
を生んだと言える。
「Concur は良い意味
《Concurを選択した理由》
・会計知識の有無に依存しない、全社員が
利用しやすいユーザビリティの高さ
での“黒船”」
と枅川氏は話す。
特に印象的だったのは、
Concur のモバイル承認やワークフローによる自動化でした。
そ
・経費精算の申請内容、承認者の適切性の
れまでのベネッセの経費処理は紙ベースの手作業で行われており、
多くの問題があること
チェック、変更履歴表示など多彩な機能
が見えてきた。
で、
ガバナンスを強化
まず、入力作業の手間の多さやミスである。
「当社では、基幹システムの財務・会計モ
・経理部門を集約、経費精算処理に費やす
ジュールに入力する方法をとっていました。直接入力する社員もいますが、半数以上は外
マンパワーを削減し、業務効率化を実現
注会社に委託して入力を代行してもらっていました。
その依頼はエクセルによる入力依頼
「使いやすさや機能性は圧倒的。Concur じゃ
なかったら採用していません。効率化とガバナ
ンス強化に向けて、確実な一歩を踏み出すこ
とができました」
株式会社ベネッセホールディングス
経理・財務本部 改革推進課
枅川 浩之氏
書を使いますが、
外注先によってさまざまなフォーマットが存在し、
ミスが起こりやすくなっていました」
。
第二に、複数拠点での業務に起因する非効率である。
「本社のあ
る岡山、東京本部のある新宿と多摩の3カ所に経理部門があり、支
社は北海道から九州まで全国にあります。
各支社は岡山本社に書類
を送り経費を承認、処理してもらう仕組みですが、訂正などがある
と、
書類をやりとりするだけでかなりの時間がかかります」
。
ガバナンスの問題もあった。
入力依頼書に記載された交通費が実
際の経路通りなのか、
接待交際費や宿泊費が妥当なのか、
承認者は
正当なのかなど、検証すべき項目は多いが、手作業のため対応しき
れない。
さらに、立て替え払いが多く、社員の負担も大きい。立て替え
払いを減らすために、毎日経費精算処理をしているが、処理伝票
数が多く、経理の負担も大きかった。しかし経理、一般社員とも
に従来のやりかたに慣れてしまったため、根本的な解決をはかろう
とする意識がなかった。
「それが Concur なら一気に改革できる、
と思えました」
。
優れたユーザビリティで、会計に詳しくない
社員にも使いやすい環境を
ベネッセでは Concur を含め、
10数社の経費精算システムの資料
を集め、
最終的には上位4社に絞って検討、
Concur を選択した。
比較検討は
「提案資料・プレゼン」、
「運営会社・サービス」、
「ユー
ザビリティ・機能」、
「スケジュール」など6つの評価項目で行った。
「Concur が特に優れていたのがユーザビリティで、
これが決め手
になりました。他社システムが勘定項目を自分で選ばなければなら
ないなど、
いかにも会計システム的なのに比べ、
Concur はユーザー
にわかりやすく、会計に詳しくない社員でもすぐに扱えると思いま
した」。
この長所はガバナンスの徹底にもつながる。
ユーザーが経費規定
に沿った経費処理の流れを作ることができるからだ。
「例えば一人
5000円という交際費の上限があり、複数の人数が関係した場合、
総額だけでなく人数を記入する必要があります。紙ベースではこう
した部分が曖昧になりやすい。
ところが Concur では経費規定自動
チェックロジックを使い、同席人数を入力しないと次のプロセスに
進めないようにするなど、確かな機能でガバナンスを効かせること
ができるのです」
。
特に宿泊費の場合は、
導入検討中の Concur Travel への期待が
ある。
「従来は宿泊費は年間総額では把握できても、
誰が、
どの地域
で、
何泊したか、
どの宿泊プランなのかなど、
経理には詳細が見えま
せんでした。
それが見えるようになれば、
より公正・透明な経費の使
い方が可能になると思います」
。
株式会社コンカー
説明会を動画にして社員向け専用サイトで
公開、
スムーズな導入を支援する
2014年の3月には Concur 導入が決定し、
5月に開発をスタート、
同年10月には本番稼働させた。
開発段階では、
Concur から1名、
協
「さまざ
力ソフトウェア会社から1名の計2名がサポートにあたった。
まな要望や問い合わせに対し、
迅速、
適切なレスポンスをいただき、
非常に助かりました。
非常に短い導入期間にも関わらず、
ほぼオンス
ケジュールで導入できました」
。
全社規模での稼働は2015年4月から始まった。
これに際して枅川
氏が注力したのは説明会である。Concur の使い方、作業手順など
について、
紙のマニュアルだけでなく、
3月から全国の拠点で約10回
の説明会を行った。
「説明会に出席できない社員もいるので、
Concur の情報サイトを
立ち上げ、
WebExを利用した説明会の動画やFAQを掲載しました」
と枅川氏は説明する。
ベネッセの Concur 導入の担当者は枅川氏を含めて2名のみだっ
たが、
これらの工夫により、
スムーズな理解と浸透を行うことができ
た。現状での稼働は月間2200レポート、
ユーザーIDも全社員分を
発行している。
効果としてはまず、
ガバナンスの強化があげられる。従来、承認処
理は、
紙の経費精算書に押印するやりかただったため、
仕組み上、
代
理押印が可能で、
経理部門がその承認者が正しいかどうかを判断す
ることも困難だった。
それが Concur 導入により、
変更、
レビューな
どの履歴が記録され、
適切な承認者も提案されるようになった。
経理拠点の集約、
入力代行する派遣社員の削減によるコスト削減
効果もある。
現在、
Concur を利用した経費の承認・処理は東京本部
(多摩)
に一本化、
今後は Concur Travel の利用による宿泊費の削
減も想定している。
「次の戦略を可能にするためにも Concur から得
られるデータを蓄積し、
現状を正確に把握したいと考えています」
。
また、
ベネッセは海外での事業を拡大しつつある。
Concur を利用
することで、
海外駐在社員などの経費精算処理が迅速、
簡便に行え
るようになったことも大きな効果だ。
Concur は世界に普及したシス
テムだけに海外拠点が増えたときなど、
さらに利便性を発揮するだ
ろう。
「当社の経理にとっては効率化とガバナンス強化を両立しながら、
いかに経理業務を改革するかが大きなテーマ。
Concur はその理想
を支援してくれるシステムだと感じます」
。
今後、
展望しているのは、
ベネッセグループ他社への Concur 導入
や請求書業務の効率化だ。
現状、
各社単位で行っている経費処理を
Concur 利用によって多摩の経理部門で一元管理したり、Concur
Invoice 導入によって請求書業務のプロセスを効率化したりする可
能性も模索している。
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www.concur.co.jp