平成27年度 餌料生物現存量の原単位化調査に係る 兵庫県家島周辺

(別紙仕様書
第 2 号)
平成27年度
餌料生物現存量の原単位化調査に係る
兵庫県家島周辺海域
現地調査業務
平成27年6月
一般財団法人
漁港漁場漁村総合研究所
1.業務名称
平成27年度 餌料生物現存量の原単位化調査に係る
兵庫県家島周辺海域現地調査業務
2.業務目的
本業務は、事前評価の生物データ精度をさらに高めるため、内海域の試行的な現地
調査によってデータを収集するものである。
3.契約期間
契約締結の日から平成 28 年 3 月 1 日
4.業務内容
(1)調査海域
図 1 に示す瀬戸内海(内海域)の兵庫県家島周辺海域において、試行的に、底
生生物調査、付着生物調査、葉上動物調査を実施する。
(2)調査期間
対象海域の漁業情報や水産有用種を勘案し決定する。
(3)
調査回数
① 底生生物調査
② 付着生物調査
③ 葉上動物調査
2季
2季
1季
☓
☓
☓
12 箇所
4 箇所
6 箇所
姫路市白浜町地先
家島諸島海域
図1
調査地点図
(4) 調査の項目
下記の調査は、当研究所の用意する船舶を使用し、当研究所の担当者の指示の
もと行なうものとする。
① 底生生物調査
水深、底質の異なる漁場施設において、グラブ式採泥機を用いて底生生物及
び底質を採集する(3 水深☓2 水域と各々の対照区で実施)。
水深の浅い場所の採集箇所は、幼稚魚の成育を目的として整備された増殖場
(2 水深)とし、水深の深い場所の採集場所として成魚の蝟集を目的とした魚
礁漁場とする。浅い・深いを区分する具体的な水深の目安としては、補償深度
を用いる。調査海域における年平均透明度より補償深度を推定し、これ以浅の
増殖礁と以深の魚礁漁場で調査する。
底質は、底生生物の生息環境として重要な因子であるため、粒度の異なる
(細・粗)2 水域で調査を行う。
また、各箇所について対照区を設けて対照区の検体も採取する。
調査は、採泥面積 0.05 ㎡のグラブ式採泥機を用いて2回採泥し、これを1㎜
目のフルイにかけ、フルイ上に残った生物を分析試料1検体とする。
1 箇所の漁場施設において、5検体を採集する(採泥回数 2 回×5検体=
10 回)」。
各区箇所で採集した5検体のうち、4検体は動物群毎に個体数、湿重量を計
測する。残りの1検体は同定可能な水準まで(最高で種まで)分析する。
各調査箇所(内海は 6 箇所外海は4箇所、各箇所の対照区)の底質の粒度組
成を年 1 回計測する。
② 付着生物調査
設置後 10 年以上が経過した増殖礁及び魚礁面より、潜水により付着生物をは
ぎ取り採集する。
底生生物同様、対象とする魚礁の水深は有光層以深とするが、有光層が 40m
を超える場合は、潜水作業が困難なため、水深 40m以浅で最も深い場所に変更
する。
1 検体あたりのはぎ取り面積は 0.04 ㎡(20 ㎝×20 ㎝)とし、1 個の構造物で
10 回のはぎ取りを行い、1 回のはぎ取り分を 1 検体とする(計 10 検体)。
分析は、動物群での分析を基本とするが、1 箇所につき 1 検体を種レベルま
で分析する。
③葉上動物調査
ガラモ、アラメ、アマモの生育する構造物もしくは天然基質各 2 箇所におい
て、潜水により、1 ㎜目の坪刈りネット(開口部 50 ㎝×50 ㎝)を用いて海藻草
類を刈り取り、海藻草類に付着する葉上動物を分析試料とする。各藻場におい
て4箇所で坪刈りを行い、1 回の坪刈り検体毎に葉上動物の個体数、湿重量、
海藻重量を計測する。
葉上動物の分析は、動物群での分析を基本とするが、1 箇所につき 1 検体を
種レベルまで分析する。
ここで、上記調査の分析費は当研究所が負担するものとする。
(5) 調査結果の報告
受託者は、(2)~(4)の現地調査結果を調査報告書にとりまとめる。
5.企画提案書の提出
本調査の受託を希望するものは、様式2に基づいて企画提案書を作成し当研究所
へ提出するものとする。
① 調査方法の提案
本業務では、代表海域での環境基盤である各種生物情報を調査・把握するもの
である。調査対象海域で実施する水深帯、水産生物の関連について考慮し調査方
法を提案すること。
② 業務費限度額
本業務費は、消費税を含めて275万円以内とする。
6.実施計画書の作成
受託者は、契約後詳細な調査方法と調査工程・安全・環境等の管理・関係諸機関と
の調整事項等を記載した実施計画書を作成し、当研究所担当者の承諾を得て調査に着
手するものとする。
7.その他
1)本仕様書に記載のない事項について疑義が生じた場合は、当研究所担当者と協
議するものとする。
2)受託者は、本業務の目的を十分理解し業務を遂行するものとする。
3)本業務で知り得た情報および資料等は外部に漏らしてはならない。