平成26 年 3 月 22 日発行 2014 第15号 【発行所】西徳人市政事務所 【住 所】港区磯路2-14-6 【電 話】06(6572)8900 【FAX】06(6576)7038 【ホームページ】http://www.komei.or.jp/km/osaka-nishi-norihito 環境対策特別委員会にて 環境対策特別委員会にて質疑 にて質疑 昨年12月11日(水)に開催されました「環境対策特別委員会」に出席させて頂き、私の方からは、議題と なっております「環境白書」に関連して、地元港区を含めました、国道43号線をめぐる、沿道の環境対策につ きまして質疑をさせて頂きました。 Q 港区におきましては、国道 43 号線沿道の環境が厳しく、地元を含め、本市会においても、さまざまな議論 がなされ、近年では阪神高速の対距離制の導入などに伴い、周辺状況の変化も出てきていると思われます。 沿道の環境の状況について、国土交通省が設置している「港区市岡元町測定局」における大気の状況として、 二酸化窒素の「(年)平均値」の経年変化を見ると、平成16年度 0.044ppm から平成24年度 0.034ppm と なるなど、長期的には緩やかな減少傾向にあります。 次に、「交通の状況」についてでございますが、国道43号線の尻無川断面の交通量につきましては、阪神高 速の対距離料金制移行前後を比較しますと、移行前が約 32,000 台/日、移行後が約 31,000 台/日で、約3% の減、特に大型車については、移行前が約 10,700 台/日、移行後が約 9,600 台/日で、約10%の減となっ ております。一方で、阪神高速西大阪線の尻無川断面の交通量は、移行前が約 28,100 台/日、移行後が約 28,000 台/日で、ほぼ横ばいとなっており、国道43号線の総交通量が減少していることを勘案し、この数量 を相対的にみますと、阪神高速西大阪線の利用率が寧ろ上がっているとも言えるのではないかと思われます。神崎川付近断面を通過する大型車の 交通量については、国道 43 号線、阪神高速湾岸線・神戸線の分担率を、平成13年の「阪神高速湾岸線」の「環境ロードプライシング」導入前 と比較しますと、平成25年 2 月時点におきまして、国道43号線の分担率は約 39%から約 35%に減少する一方で、阪神高速湾岸線の分担率 が約 32%から 45%に増加しており、自動車交通が在来臨海部から阪神高速湾岸線へシフトしている状況も見られるものと考えられます。 交通量の状況や、冒頭指摘させて頂いた環境の状況をふまえますと、阪神高速湾岸線や阪神高速西大阪線といった、「高速道路の活用」によっ て、国道43号線の交通量を減少させる方向に働き、環境の改善につながっているものとも受け止めることができると考えられます。 このような沿道の環境や交通の現況をふまえ、国道 43 号線の沿道環境改善の必要性につきまして、どのように考えているのか。 A 阪神高速の対距離料金制移行前後で交通量は減少、沿道の環境について長期的には改善傾向であり、湾岸線の環境ロードプライシングなど高 速道路に交通を誘導する施策が環境改善の一助になっているとも考えられるが、環境面でまだ課題が残る状況もあるため、その原因や自動車交通 の影響について分析・確認することが重要であると認識している。 国道 43 号沿道では、かねてより様々な環境改善に係る対策を行ってきているところであるが、引き続き取組みが必要であると考えている。 Q 港区の国道43号線沿道、とりわけ「弁天町交差点」周辺につきましては、国道43号線への交通集中による環境問題や、道路そのものによ る地域分断の問題など、いろいろな問題が関連しており、総合的に考えていく必要があると考えます。 例えば、阪神高速西大阪線の料金抵抗を下げ、国道43号線の自動車交通を高速道路へと転換させる考え方がかねてからあります。端末割引等 の料金割引が今年度限りとのことでしたが、我が会派も要望してきましたとおり、来年度からも料金割引が継続されるとお聞きしております。か つてなされた社会実験で、阪神高速西大阪線の料金を半額にした結果、十分ではありませんが、国道43号線から阪神高速西大阪線への交通の転 換が見られたわけであり、一定の効果はあったように思います。対策の導入にあたり、いろいろな制約も生じるでしょうし、いきなり完全な対策 を目指すというのも難しいと思いますので、できることから着実に積み上げて行くことも大切だと考えます。また、「国」によります、二酸化窒 素濃度の情報提供のように、即座に環境の状況が把握できる状態であり、走行する自動車についてはETCを活用し、交通渋滞が特に激しい状況 になり、二酸化窒素濃度が高濃度となった段階で、即座にその都度料金抵抗を下げて、阪神高速西大阪線への交通の転換をさらに誘導していくと いうような、きめ細かで、柔軟な対策も考えられるのではないか。このような対策を踏まえて、今後どのようにしていこうと考えているのか。 A 出来ることから、きめ細かに知恵を出して取り組んでいくことについては、ご指摘のとおりと考える。 最近、高速道路政策全般を議論してきた国の審議会でも、高速道路の料金割引を考えていくにあたって、一般道路の沿道環境の改善などは重要 な取り組みであるとする一方で、割引の効果や影響を確認していくことの重要性も指摘されているところ。渋滞時の料金抵抗を下げて交通容量に 余裕のある高速道路を活用し、一般道路の混雑緩和を図ることで、沿道の環境改善を図るような料金施策については、今後も検討課題と考える。 当該路線の料金は、阪神高速が主体性を持って取り組むべきものであるため、まずは阪神高速に対して状況をしっかりと伝えていく。 その上で、阪神高速の料金については、今後、シームレスな料金体系の実現や渋滞緩和・沿道環境改善等の政策課題の解決に向け、都市圏の交 通流動の最適化、公正妥当な料金の実現等の観点から幅広く検討を進めていくことになるので、本市としてその中で、国道 43 号、西大阪線の状 況を十分踏まえながら、国や阪神高速をはじめとする関係機関と積極的に議論していきたい。 また、国道 43 号自体の環境対策について、引き続き料金問題のみに限定することなく、総合的に国と協議を行っていきたいと考えている。 要望 我々も、道路管理者である「国」に対しまして、改善の要望活動を行ってきたところであり、阪神高速の料金割引につきましては、阪神高 速西大阪線の料金抵抗をできるだけ下げるために、一律でなくとも、特に渋滞する状況下に限定して重点化していくとかですね、道路管理者の「国」 等が、阪神高速の割引に協力するとか、現在、端末区間割引に付加的に適用されております「早朝夜間割引」を柔軟に運用することにより、効果 的な時間帯で割引するとか、「環境ロードプライシング」をより一層充実させ、国道 43 号線沿道から阪神高速湾岸線方面への交通の転換を促進 させるなど、いろいろな方策を考えていくことが重要ではないかと考えます。阪神高速の料金や、そもそもの国道 43 号線自体の環境対策を含め、 「国」や阪神高速の管轄であるといたしましても、「大阪市」として、局所対策やきめ細かな対策にいろいろと知恵を出しながら、積極的に働き かけを行ってもらいたいとのということを強く要望し、私からの質問を終わりました。
© Copyright 2024 ExpyDoc