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平成27年度通常総会後の懇親パーティーにおける志岐新会長ご挨拶
(平成27年6月2日(火) 於ホテルオークラ東京)
ただいまご紹介いただきましたように、さきほど終了いたしました日本産業車両協会の通
常総会後の理事会で、新たに会長に選任されました、ユニキャリア株式会社の志岐です。
このたび、はからずも日本産業車両協会の会長という重責を担っていくこととなりました
ので、一言ご挨拶申し上げます。
まずは、本日は誠にお忙しい中、多くの方にご出席いただき有難うございます。とりわけ、
ご来賓として、経済産業省からは伊吹自動車課長様、国土交通省からは西田審査・リコール
課長様が、公務ご多忙の中ご出席いただいております。日頃のご指導ご支援への感謝と併せ、
厚く御礼申し上げます。
加えて、厚生労働省や環境省といった関係省庁や、関係団体の皆様、そして会員の皆様に
も多数ご出席いただき誠に有難うございます。
そして、佐々木前会長におかれましては、2年間大変有難うございました。業界戦略の策
定や国際会議での業界行動指針の合意取り付け、さらに国際物流総合展では実行委員長をお
務めになるなど、業界の発展にご尽力をいただきました。会員を代表して、あらためて厚く
御礼申し上げます。
なおこれからも引き続き副会長として支えていただけることは大変心強く、ぜひご指導ご
支援をよろしくお願いいたします。
さて日本の経済は、GDP や株価等のマクロ指標では引き続き改善が見られておりますが、
加えて将来を見据えた成長戦略をしっかりと打ち立て、実行に移していくことが国家百年の
計にとって大変重要であると考えます。
昨年、政府の「自動車産業戦略2014」の中に、初めて産業車両、フォークリフトを取
り入れていただきました。これを受けて協会でも産業車両業界の戦略をまとめましたので、
新会長として、まずはこの戦略をしっかり進めてまいりたいと思います。
日本の産業車両、フォークリフトは国内のみならず、世界中で活躍しており、昨年の協会
統計によれば輸出や海外生産分も含めて130もの国で販売されました。これは国連加盟国
の約7割に当たり、いかに日本の製品が世界中で受け入れられているかを示しております。
また、日本のフォークリフトメーカーの売上を合わせると、世界全体のメーカー売上の約
35%を占めて、国別ではトップに位置しています。
業界の戦略では、このように世界で評価されている“日本ブランド”というものを、これ
まで以上に浸透・確立することで、将来にわたって世界の産業車両、フォークリフト業界に
おけるNO.1であり続けることを目標としております。
そして、
“日本ブランド”とは何かといえば、安全向上、環境負荷の低減、物流(マテハ
ン)の効率化に貢献する、信頼性の高い製品、サービスを提供することで生まれると考えて
おります。
こうした目標を実現するため、今年度の協会の事業として、安全向上については、国内の
フォークリフトによる事故のデータ分析を行って、より安全な製品の開発や、お客様に安全
な使い方についてどうお伝えしていくかといったことに活用して、安心・安全な物流に貢献
することで、安全に関する日本ブランドを打ち立ててまいりたいと思います。
また環境負荷の低減では、燃料電池やクリーンなエンジンを搭載した車両の開発、普及促
進のために、政府のご支援もいただいて進めてまいります。これらも日本ブランドの大きな
武器としてまいりたいと思います。
そして、物流の効率化については、今後労働力不足が懸念される中で、経済の血流たる物
流の効率化について、ロボティクスやITの技術も取り入れながら、業界として新たな製品
やソリューションの開発・普及に取り組んで、世界にも広げていきたいと考えます。
昨年来、インダストリー4.0やIoTといった、製造業の革新に向けた新たな動きが出
てきております。この中でも物流は大きな役割を担うこととなります。工場内での部品や材
料、完成品の構内物流、マテリアルハンドリングのみならず、工場と部品メーカーあるいは
消費者を結ぶ輸送も含め、製造業の革新は物流の革新なくしては成功しえないことは明らか
です。
産業車両業界は、こうした物流を支える重要な存在であると自認いたしておりますので、
製造業や流通業をはじめとする産業の革新に貢献する、その価値をしっかりとお客様にお伝
えし、評価いただきながら、社会の発展に貢献していけるよう努めてまいりたいと思います。
会員の皆様はじめ、関係諸官庁や内外の関係団体からのご支援ご協力をぜひともよろしく
お願い申し上げます。
最後になりますが、産業車両業界の益々の発展と、本日ご参集いただいた皆様の健勝を祈
念いたしまして、新会長就任に当たってのご挨拶とさせていただきます。
以 上