週刊原油

週刊原油
世界の原油情報がここに凝縮されています。
毎週木曜日午後発行
発行日
NY原油急伸
:
2013/9/19
9月18日のNY原油10月限は2.65ドル高の108.07ドル。米量的緩和の継続や米原油在庫の取り崩しを受けて急伸し、4営業日
ぶりに反発した。また3営業日ぶりに108ドル台を回復した。前日まで下落基調が続いていた原油相場は、時間外取引中に小幅に
買い戻され、105 ドル台後半で寄り付いた。その後は、米エネルギー情報局(EIA)の週報で、原油在庫が前週比440万バレル減
と大幅な取り崩しとなったことを受けて急伸し、107ドル台前半に乗せた。ガソリン、ディスティレート(留出油)も、増加する
との市場予想に反してそれぞれ160万バレル、110万バレル減少した。統計発表後も上昇基調が続き、米連邦公開市場委員会
(FOMC)の声明発表直後には108ドル台に上伸した。米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで、現行の量的緩和策の据え置
きを決定。市場では緩和縮小に踏み切るとの観測が広がっていたため、需要後退懸念が緩和し、原油買いにつながった。
TOPICs
日本の8月の原油輸入量は、368万バレル、前年同月比▲2.3%減
日本の財務省通関統計によれば、世界第四位の原油輸入国日本の8
月の原油輸入量は、368万バレル(1812万7千キロリットル)と前
年同月比▲2.3%減であった。(7月は1,683万キロリットル)天然
ガス輸入量は725万トンで前年同月比▲1.8%減であった。発電燃料
用石炭輸入量は、954万トンと前年同月比6.1%増で、7月の19ヶ月
ぶりの最高記録998トンには少し及ばなかった。夏場の電力消費増を
受けて、また、50基の原子力発電施設の閉鎖により、10ヶ所の石炭
火力発電所の石炭消費量は570万トンに上っている。
燃料タイプ
金額
前年比
n/a
2,277,975
+17.5%
18,127
▲2.3%
1,201,986
+27.2%
n/a
n/a
216,501
+12.2%
天然ガス/ナフサ
2,441
▲5.9%
154,006
+25.4%
LNG
7,249
▲1.8%
575,313
+7.2%
LPG
1
▲20.8%
81,175
+13.8%
石炭
17.021
+5.0%
200,117
+4.8%
9.543
+6.1%
99,680
+11.3%
原油
石油製品
日本の9月14日までの石油販売量・在庫量
百万キロリットル
販
売
量
前年比
n/a
発電用石炭
TOPICs
数量
ミネラル燃料
数量
前週比
前年比
石油販売量合計
2.65
-18.1%
-10
ガソリン
ナフサ
ジェット燃料
灯油
軽油
A重油
C重油
0.86
-19.2%
10.1%
56.5%
-51.9%
-25.9%
-17.4%
-20.8%
-14.1%
0.38
0.16
0.13
0.55
0.20
0.36
-2.5
240.7%
-8.5%
-0.8%
-21.3%
-34.1%
原油
ガソリン
灯油
ナフサ
原油投入量
石油精製設備稼動率
在
庫
量
数量
数量
百万KL
百万バレル
14.15
89.03
2.10
3.03
13.21
19.08
1.67
10.53
3.46
78.8%
前週比
+4.1%
+0.1%
+0.5%
+0.0%
+0.1%
前年比
▲19.7%
▲1.2%
+0.7%
+0.2%
+0.1%
+3.9%
TOPICs
米国の原油在庫量
9月13日までの週の米国の原油在庫は、前週比▲436万バレルと8月から1週を除いて6週間減少している。ガソリン在庫は、
前週比▲162万バレル。前週増加した分が帳消しとなった。留出油は前週比▲107万バレル。しかし、過去5年比では原油は
0.4%、ガソリンは5.3%多い水準。
在庫量(千バレル)
前週比(千バレル)
前年同月比(%)
過去5年比(%)
までの週
原油在庫
2013年8月2日
2013年8月9日
2013年8月16日
2013年8月23日
2013年8月30日
2013年9月6日
2013年9月13日
TOPICs
ガソリン在庫 留出油在庫
1,059,271
1,056,459
1,055,031
1,058,017
1,056,181
1,055,962
1,051,594
223,599
222,430
218,401
217,814
215,987
217,645
216,018
126,455
128,482
129,353
129,037
129,586
132,172
131,093
原油
ガソリン
▲1,320
+135
▲2,812 ▲1,169
▲1,428 ▲4,029
+2,986 ▲587
▲1,836 ▲1,827
▲219 +1,658
留出油
原油
ガソリン
留出油
+469 ▲0.1% +0.1% +0.4%
+2,027 ▲0.3% ▲0.5% +1.6%
+871 ▲0.1% ▲1.8% +0.7%
▲316 +0.3% ▲0.3% ▲0.2%
+549 ▲0.2% ▲0.8% +0.4%
+2,586 ▲0.0% +0.8% +2.0%
▲4,368 ▲1,627 ▲1,079 ▲0.4% ▲0.7% ▲0.8%
原油
ガソリン
留出油
▲0.1%
▲0.2%
▲0.0%
+0.1%
+0.2%
+0.6%
+0.4%
+5.2%
+5.8%
+5.0%
+5.0%
+4.6%
+5.7%
+5.3%
▲14.5%
▲14.0%
▲13.7%
▲14.4%
▲14.3%
▲12.7%
▲13.5%
9月13日までの週の米国の石油製品出荷量は、石油製品、ガソリン、留出油共に
前週から増加した。前年同月比でも過去5年平均比でも上回る水準であり、この週の
石油製品出荷量は良かったといえよう。
米国の石油製品出荷量
出荷量(日量千バレル)
前週比(千バレル)
前年同月比(%)
過去5年比(%)
までの週
石油製品
8月2日
8月9日
8月16日
8月23日
8月30日
9月6日
9月13日
TOPICs
ガソリン
19,688
19,088
19,337
19,449
18,911
18,360
19,820
留出油
9,246
9,190
9,200
9,031
9,094
8,605
9,028
3,874
3,611
3,612
3,842
3,804
3,523
4,051
石油製品 ガソリン 留出油 石油製品 ガソリン 留出油
石油製品
ガソリン
留出油
+24
+99 ▲103
▲600 ▲56 ▲263
+249 +10
+1
+112 ▲169 +230
▲538 +63
▲38
▲551 ▲489 ▲281
+1,460 +423 +528
+1.1%
▲3.5%
▲0.4%
▲0.5%
▲3.7%
▲4.1%
+4.3%
+0.0%
▲0.5%
▲0.4%
▲2.2%
▲2.0%
▲4.8%
+1.6%
+2.9%
▲2.5%
▲3.1%
+1.8%
+0.9%
▲3.4%
+9.6%
+3.9% +4.6% +2.2%
▲4.7% ▲1.3% +1.2%
+3.1% +1.3% +1.4%
+1.7% ▲0.4% +7.8%
▲0.2% ▲0.9% +18.1%
+2.0% ▲1.0% +7.8%
+8.1% +4.6% +9.9%
9月13日までの週の米国の原油輸入量は757万バレルで、前年同期比▲227万バ
レル減と大幅に減少している。石油製品輸入量も188万バレルと前年同期比▲28
万バレル減であったが、石油製品輸出量319万バレルで31万バレル増であった。
そのため石油製品のネット貿易量は▲130万バレルの輸出超過になっており、前年
同期に比べるとネット輸出量が60万バレル増加している。
米国の石油輸出入量
米国の石油貿易
までの週
原油輸入量
日量千バレル
8月2日
7,914
8月9日
7,917
8月16日
7,951
8月23日
8,374
8月30日
8,255
9月6日
8,017
9月13日
7,578
TOPICs
石油製品輸入量
前年同期比
日量千バレル
▲713
▲800
▲256
▲1,121
+220
▲548
▲2,270
2,235
1,774
1,737
2,031
1,951
1,506
1,887
石油製品輸出量
前年同期比
日量千バレル
+299
▲638
▲155
▲79
▲365
▲723
▲282
ネット石油製品輸入量
前年同期比
日量千バレル
+97
+77
+364
+364
+364
+364
+318
2,903
2,903
3,190
3,190
3,190
3,190
3,190
前年同期比
▲668
▲1,129
▲1,453
▲1,159
▲1,239
▲1,684
▲1,303
+202
▲715
▲519
▲443
▲729
▲1,087
▲600
9月13日までの週の米国の原油生産量は、前週比12万バレル増、前年比221万
バレル増(40.2%増)、過去5年平均比259万バレル増である。
米国の石油生産量
米国産原油の生産量
日量千バレル
8月第1週
8月第2週
8月第3週
8月第4週
9月第1週
9月第2週
2008年
5,172
5,139
5,078
4,906
5,097
4,084
2009年
5,246
5,172
5,169
5,173
5,244
5,266
2010年
5,440
5,239
5,352
5,511
5,602
5,603
2011年
5,529
5,591
5,598
5,642
5,083
5,747
2012年
6,218
6,181
6,246
6,258
5,486
5,526
2013年
7,560
7,571
7,518
7,609
7,621
7,745
前週比
+18
+11
▲53
+91
+12
+124
前年比
+1,342
+1,390
+1,272
+1,351
+2,135
+2,219
前年比%
+21.6%
+22.5%
+20.4%
+21.6%
+38.9%
+40.2%
過去5年平均 過去5年平均比
5,521
5,464
5,489
5,254
5,211
5,153
+2,039
+2,107
+2,029
+2,355
+2,410
+2,592
.
TOPICs
化学兵器廃棄に約10億ドル、期間は1年が必要に=シリア大統領
シリアのアサド大統領は、18日に放映された米FOXテレビとのインタビューで、米国とロシアが先週合意したシリアの化学兵
器廃棄について、費用が約10億ドル(約983億円)に上るとの見方を示した。アサド大統領は、廃棄作業について「技術的に非
常に複雑で、多額の資金が必要だ。約10億ドルという試算もある」と指摘。また、廃棄までに約1年かかるとも述べた。ダマス
カス近郊で多数が死亡した8月21日の化学兵器攻撃については、政府軍の関与を否定。当時、この地域では政府軍が優位に立って
おり、化学兵器を使用する必要はなかったと説明した。また、この攻撃で神経ガスのサリンが使用されたと断定した国連の調査報
告書について、「まず目を通す必要がある。態度を示す前に議論しなければ」とし、コメントするには時期尚早だと述べた。オバ
マ大統領へのメッセージはあるかとの問いには、「国民に耳を傾け、国民の常識に従うこと。それで十分だ」と述べた。
TOPICs
北海ブレント原油相場予想、115ドルに据え置き=米ゴールドマン
米金融大手ゴールドマン・サックスは18日、北海ブレント原油の短期的な相場見通しを従来予想の1バレル=115ドルに据
え置いた。原油市場では需給が逼迫(ひっぱく)した状態にあり、相場は下支えられるとの見方を示した。ゴールドマンは、リビ
アの原油生産回復でブレント原油相場が売り込まれるとの見方は大げさだと指摘。同国の原油生産回復は限定的だと説明した。
TOPICs
リビアの石油生産は回復に向かっている、石油副大臣
リビアのシャクマク石油副大臣は17日、訪問先のロンドンでウォールストリートジャーナルのインタビューに答え、同国の石油
生産は回復に向かっているとの見通しを示した。同国の石油生産は反政府勢力による主要油田の占拠によって、大幅に落ち込んで
いたと見られていた。副大臣は、国内最大のシャララ油田が稼動を再開したことを受 け、日量50万バレル以下には下がっていな
いとした上で、国内第二のエレファント油田も近々稼動を再開するとした。
TOPICs
OPEC
Monthly
Oil
Market
Report
2013年9月号
Highlight
世界の経済成長率予想
世界の経済成長率予測は、2013年2.9%、2014年3.5%と先月と変わっていない。米国は、2013年は1.7%に前回の1.6%か
ら引き上げた。2014年は2.5%である。EUは少し引き下げて2013年0.5%、14年は0.6%である。日本は、2013年は1.9%か
ら1.7%に引き下げた。14年は1.4%で変わらず。インドも13年を5.6%から5.3%に引き下げ、2014年は6.0%。中国は、
2013年7.6%、2014年7.7%で変わらず。発展途上国と先進国経済が低迷する中新興諸国経済は以前より低いながらも世界経済
を牽引する。
世界の原油需要の伸び
世界の原油需要は、2013年は2万5千バレル上方修正し前年比80万バレル増とした。その理由は米国、英国、ドイツの経済が
思ったより回復していることである。2014年は前年比100万バレル増になると予想している。
非OPEC諸国からの供給
非OPECからの供給は、2013年は前年比110万バレル増加すると見込んでいる。主に米国、カナダ、南スーダン、スーダン、
ロシア、中国及びコロンビアからの供給増による。2014年は前年比120万バレル増となる。OPEC諸国の天然ガスなど非原油か
らの原油生産は2013年は580万バレル、2014年は600万バレルになるだろう。それぞれ前回より、20万、10万バレル増加の
見込み。8月のOPEC諸国の原油生産量は3023万バレルであった。これは前月から▲12万4千バレル減である。
石油製品市場
秋の石油精製設備メインテナンスシーズンを前に、中間留出油がタイトな状態になっている。上流と下流の石油製品群は世界的
に需給が緩んでいる。供給が増加する割には需要が伸びていない。大西洋諸国ではドライブシーズンが終わった。そのため世界的
にリファイナリーマージンは下落している。
タンカー市場
VLCCスポット船賃価格は、下落している。スエズマックスと、アフラマックススポット市場は逆に1ヶ月前より上昇してい
る。極東における休日により船腹活動は緩慢だった。英国はVLCCスポットフレイトの下落の主要要因であり、スエズマックスと
アフラマックスフレイトは港湾設備の遅れと早期船腹変換が上昇要因だった。8月のOPECのスポット定期は7月より減少し、平均
日量1730万バレルであった。OPECの航海レポートは60万バレル減となっている。
OECD民間石油在庫
OECDの民間石油在庫は、7月に530万バレル増加したが、過去5年平均に比べると▲5500万バレル少ない水準である。原油
在庫は過去5年平均水準より、2000万バレル少なく、石油製品は3500万バレル少ない。OECD民間石油在庫量は58.5日分で過
去5年平均より0.3日分少ない。8月の速報では、米国の民間石油在庫は70万バレル減少し、過去5ヶ月続いた増加から転じた。し
かし、それでも過去5年平均に比べると、3070万バレル多い水準である。原油は1910万バレル、石油製品は1150万バレル多
い。
OPEC原油に対する需要
2013年にOPECに必要とされる原油生産量は2990万バレルで、前月と変わらずであったが前年からは▲50万バレル少ない。
今年の中では▲30万バレル減少している。
世界の地域別原油需要と非OPECからの供給
世界の原油需要
日量百万バレル
2008年
24.50
アメリカ
15.50
欧州
8.40
アジア太平洋
OECD諸国合計 48.40
発展途上国合計 25.00
2009年
23.70
14.70
8.00
46.40
25.50
2010年
24.10
14.70
8.20
47.00
26.50
2011年
24.00
14.30
8.20
46.50
27.30
前年比
▲0.10
▲0.40
+0.00
▲0.50
+0.80
2012年
23.70
13.74
8.60
46.00
28.10
前年比
▲0.30
▲0.56
+0.40
▲0.50
+0.80
2013年
23.80
13.40
8.50
45.70
28.80
前年比
+0.10
▲0.34
▲0.10
▲0.30
+0.70
▲0.70
▲2.10
+0.10
▲2.70
+3.80
2014年
23.90
13.30
8.40
45.50
29.70
前年比
+0.10
▲0.10
▲0.10
▲0.20
+0.90
4.10
0.70
8.10
12.90
4.00
0.70
8.30
13.00
4.20
0.60
9.00
13.80
4.30
0.60
9.40
14.30
+0.10
+0.00
+0.40
+0.50
4.40
0.60
9.70
14.70
+0.10
+0.00
+0.30
+0.40
4.50
0.60
10.10
15.20
+0.10
+0.00
+0.40
+0.50
+0.40
▲0.10
+2.00
+2.30
4.60
0.60
10.40
15.60
+0.10
+0.00
+0.30
+0.40
世界の需要合計 86.10
84.80
87.30
88.10
+0.80
88.90
+0.80
89.70
+0.80 +3.60
90.80
+1.10
2008年
14.34
4.92
0.71
19.97
2009年
14.36
4.73
0.64
19.73
2010年
14.95
4.39
0.60
19.93
2011年
15.16
4.21
0.57
19.94
前年比
+0.21
▲0.18
▲0.03
+0.01
2012年
16.73
3.78
0.56
21.07
前年比
+1.50
▲0.44
+0.04
+1.11
2013年
17.78
3.57
0.49
21.84
前年比
+1.12
▲0.20
▲0.12
+0.79
+3.44
▲1.35
▲0.22
+1.87
2014年
18.50
3.45
0.53
22.48
前年比
+0.72
▲0.12
+0.04
+0.64
2.81
4.10
1.64
2.73
11.28
3.70
4.41
1.73
2.61
12.46
3.69
4.69
1.77
2.60
12.75
3.68
4.95
1.78
2.68
13.09
▲0.01
+0.26
+0.01
+0.08
+0.34
3.64
4.67
1.49
2.32
12.12
▲0.09
▲0.25
▲0.27
▲0.37
▲0.98
3.61
4.76
1.39
2.42
12.17
+0.02
+0.06
▲0.12
+0.11
+0.06
+0.80
+0.66
▲0.25
▲0.31
+0.89
3.67
4.97
1.37
2.54
12.54
+0.06
+0.21
▲0.02
+0.12
+0.37
12.79
0.14
3.87
16.80
48.06
1.95
50.00
12.96
0.14
3.85
16.95
49.13
2.00
51.13
13.22
0.14
4.14
17.50
50.18
2.08
52.26
13.36
0.14
4.23
17.73
50.76
2.08
52.84
+0.14
+0.00
+0.09
+0.23
+0.58
+0.00
+0.58
13.30
0.14
4.17
17.61
50.80
2.12
52.92
▲0.05
+0.00
▲0.02
▲0.08
+0.05
+0.09
+0.14
13.42
0.14
4.24
17.81
51.82
2.18
54.00
+0.11
+0.00
+0.03
+0.16
+1.01
+0.01
+1.02
+0.63
+0.00
+0.37
+1.01
+3.76
+0.23
+4.00
13.55
0.14
4.30
17.99
53.01
2.21
55.21
+0.13
+0.00
+0.06
+0.18
+1.19
旧ソ連邦
その他欧州
中国
その他
2008年比
非OPECからの供給
日量百万バレル
北米
西欧
OECD太平洋
OECD諸国合計
その他アジア
ラテンアメリカ
中近東
アフリカ
発展途上国合計
旧ソ連邦
その他欧州
中国
その他地域合計
非OPEC合計
プロセスゲイン
非OPEC供給合計
2008年比
+1.21
2008年に比べると、2013年の世界の原油需要は、日量360万バレル増加しているが、非OPECからの供給は400万バレル増
加している。
OPECからの供給
日量千バレル
サウジアラビア
イラン
イラク
クウェイト
UAE
ベネズエラ
ナイジェリア
アンゴラ
リビア
アルジェリア
カタール
エクアドル
合計
12年8月 12年9月 12年10月 12年11月 12年12月 13年1月 13年2月 13年3月 13年4月 13年5月 13年6月 13年7月 13年8月
前月比
前年比
9,807
9,854
9,721
9,673
9,181
9,078
9,119
9,138
9,223
9,367
9,575
9,771
9,960
+189
+153
2,724
2,723
2,678
2,683
2,663
2,712
2,723
2,685
2,682
2,644
2,669
2,675
2,683
+8
▲41
3,119
3,129
3,163
3,174
3,006
3,008
3,054
3,025
3,145
3,123
3,060
3,004
3,136
+132
+17
2,807
2,821
2,825
2,833
2,833
2,802
2,793
2,784
2,835
2,842
2,835
2,817
2,829
+12
+22
2,614
2,626
2,646
2,592
2,652
2,671
2,699
2,700
2,705
2,734
2,741
2,740
2,762
+22
+148
+5
▲9
2,358
2,325
2,330
2,336
2,358
2,368
2,351
2,355
2,344
2,347
2,326
2,344
2,349
2,193
2,056
1,956
1,854
2,064
2,036
1,989
1,939
1,923
1,902
1,861
1,872
1,883
1,806
1,627
1,736
1,713
1,733
1,752
1,724
1,782
1,767
1,796
1,706
1,722
1,695
▲27 ▲111
1,464
1,485
1,504
1,510
1,424
1,393
1,406
1,398
1,429
1,402
1,200
1,007
529
▲478 ▲935
1,206
1,191
1,193
1,175
1,187
1,176
1,166
1,165
1,176
1,177
1,163
1,168
1,167
▲1
▲39
746
743
741
737
741
738
738
732
730
730
736
731
730
▲1
▲16
500
499
497
501
501
501
503
500
504
506
505
508
510
+2
31,343 31,078 30,989 30,781 30,341 30,234 30,264 30,202 30,462 30,567 30,379 30,358 30,234
+11 ▲310
+10
▲124 ▲1,109
OPECの8月の生産量は、3023万バレルで、前月比▲12万バレル減、サウジアラビアは18万バレル増産しているが、リビアが
▲47万バレル減であった。イラクは回復し、313万バレルの生産、以前は第2位だったイランは、268万バレルで第5位になって
いる。
ハリケーン情報
メキシコでは9月15日以降、熱帯低気圧
やハリケーンの影響で大雨となっている。
メキシコ南部の観光地アカプルコでは
16日のハリケーン「イングリッド」の土
砂崩れによる死者は少なくとも12人以上
であるという。
政府によるとこれまでにあわせて47人
が死亡しており、今後も厳重警戒を呼びか
けている。
今後の予想
NY原油価格は、8月29日の112.24ドルから下落していたが、FOMCが量的金融緩和の縮小を見送ったことから急反発してい
る。
ただ、量的金融緩和の縮小は、年内には行われるものと思われ、その時まで下落が留保されたに過ぎないと思われる。シリアはロ
シアの提案に対して化学兵器を廃棄する方向で調整しているようで、米国によるシリア攻撃の懸念は薄らいでいる。米国にとって
は財政赤字削減を優先し、国債発行に向けて与野党間の調整を行うものと思われ、調整が難航すれば、商品価格にも影響があるか
もしれないが、米国共和党も米国債がデフォルトするような政策は採りにくいものと思われる。
世界の原油の需給は、OPECのOil Market Report 9月号によれば、2013年の需要は8974万バレルで、これに対し非OPEC
からの供給は、5400万バレル、非原油からの供給が580万バレル、差し引き2993万バレルがOPECが供給すべき生産量である
が、8月のOPECからの生産量は、3023万バレルなので、現状では30万バレルの供給過剰状態にある。
地域によってはリビアの減産等の影響で需給がタイトな地域もあるが、世界全体で見れば、米国からの増加する供給量により、
需給は緩和傾向にあると言えよう。
現在ハリケーンはメキシコに大きな被害を出しているが、米国メキシコ湾に上陸しそうなものは見当たらない。
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