今年2度目の複数発生 月間8億円超は昨年8月以来

オホーツク管内倒産集計
2015年(平成27年)3月オホーツク管内倒産集計
27年4月4日
株式会社
東亜リサーチ
北見市常盤町3丁目16番42号
Tel(0157)23-6288
Fax(0157)24-1033
今年2度目の複数発生
発生件数2件
■前
月
比
件
数
負債総額
■前年同月比
件
数
負債総額
月間8億円超は昨年8月以来
負債総額8億9,200万円
2件増加(平成27年
8億9,200万円増加(
〃
2件増加(平成26年
8億9,200万円増加(
2月
〃
3月
0
件)
0
万円)
0
件)
0
万円)
平成27年3月の発生状況
平成27年3月のオホーツク管内における倒産整理企業(負債総額1,000万円以上・内整理を
含む)は、発生件数2件、負債総額で8億9,200万円だった。
これは発生がゼロだった前月及び前年同月と比較するといずれも皆増。複数発生は今年2
度目となる。
当月の2件は㈱レーブシード(北見・菓子製造業・負債2,200万円)、㈱日専連紋別(紋別・葬儀
業・負債8億7,000万円)。前社は経営陣の内部トラブル、後社は事業縮小で借入金が重荷とな
り倒産に至ったもので、いずれもに自己破産を申請した。
過去5年間の3月の発生状況を見てみると22年4件、23年ゼロ、24年6件、25年1件、26年ゼ
ロで平均件数が2.2件、負債総額は2億3,620万円。件数では平均値内に止まったものの、昨
年8月以来となる負債総額8億円超の倒産発生によって、負債額では平均値を上回る月となっ
た。
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オホーツク管内倒産集計
過去5年間の1~3月の発生累計
今年1~3月の発生累計は件数が4件、負債総額で9億5,200万円となった。これは前年同期
間と比べると件数で1件、負債総額では2億5,300万円のそれぞれ増加となった。
過去5年間の発生推移は下記のとおりで、平均では件数が4.6件、負債総額が6億5,612万
円。今年は累計件数で平均値内にあるが、負債総額は平均値を上回っており、過去5年間で最
も負債総額が多かった25年に次いで2番目の高水準となった。
なお、これまでの発生を地区別でみると北見市と紋別市が各2件。業種別では食品、運輸、
サービス、その他が各1件。主要因別では販売(売上)不振が2件、旧債重荷1件となっており、法
的措置での表面化が昨年の倍となる4件となっている。
1~3月主要因別倒産件数
過去5年間と今年1~3月の件数・負債額
年
別
件
数
負
債
主要因
額
26年件数 27年件数
22年
5件
8億5,800万円
販売不振
2
2
23年
2件
2億3,160万円
回収難
0
0
24年
8件
4億7,400万円
過当競争
0
0
25年
5件
10億1,800万円
連鎖
0
0
26年
3件
6億9,900万円
計画失敗
0
0
27年
4件
9億5,200万円
放漫経営
0
0
旧債重荷
0
1
代表死亡
1
0
その他
0
1
27年月別倒産件数・負債額
年月別
件数
負
債
額
1月
2
6,000万円
2月
0
0円
3月
2
8億9,200万円
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
合
計
4
9億5,200万円
26年合計
3
6億9,900万円
前年対比
1
2億5,300万円
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1~3月地区別倒産件数
地区
26年件数 27年件数
北見市
1
2
網走市
0
0
紋別市
1
2
常呂郡
0
0
網走郡
0
0
斜里郡
0
0
紋別郡
1
0
オホーツク管内倒産集計
1~2月業種別倒産件数
業種
1~2月企業形態別倒産件数
26年件数 27年件数
企業形態
26年件数 27年件数
建設
0
0
株式会社
2
2
木材
0
0
有限会社
1
2
水産
1
0
特殊法人
0
0
食品
2
1
個
0
0
車輌・機械
0
0
石油・燃料
0
0
サービス
0
1
運輸
0
1
その他
0
人
26年件数 27年件数
法的処置
2
4
代表失踪
0
0
1
今後の見通しと問題点
円安を追い風に輸出型企業や大手企業の賃上げが相次いでいるが、オホーツク管内は蚊
帳の外。逆に円安に伴う原材料費の上昇で転嫁に苦戦している。個人消費は回復が鈍く、依然
として小売・サービス業で試練が続く。建設業は、公共工事がこれまでのように高い水準で増
えず、受注競争が激化する懸念も。観光は円安の恩恵を受けて外国人観光客が増加している
が、管内では国内旅行者減をカバーするほどの入り込みはない。北電の実質値上げの影響も
心配であり、懸念材料は多い。
オホーツク管内は閑散期明けを迎え、期待感は大きいが、稼働期に向けての景況感は厳し
い見通しで経営環境は厳しい。管内の企業倒産は依然として低い水準で推移しているが、財
務体質を改善して稼働期を迎える企業と体質改善を先送りしてきた企業との格差が表面化。
増加に転じることも考えられ、四月以降の動向が気がかり。
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