オホーツク管内倒産集計 2015年(平成27年)8月オホーツク管内倒産集計 27年9月5日 株式会社 東亜リサーチ 北見市常盤町3丁目16番42号 Tel(0157)23-6288 Fax(0157)24-1033 最盛期で低水準維持 発生件数1件 ■前 月 比 件 数 負債総額 ■前年同月比 件 数 負債総額 月間8億円超えは今年3月以来 負債総額8億3,400万円 1 件増加(平成27年 8億3,400万円増加( 同 〃 数(平成26年 9億6,600万円減少( 7月 〃 8月 0 件) 0 円) 1 件) 18億円) 平成27年8月の発生状況 平成27年8月のオホーツク管内における倒産整理企業(負債総額1,000万円以上・内整理を 含む)は、発生件数が1件、負債総額で8億3,400万円だった。 これは発生件数がゼロだった前月と比較すると皆増。前年同月では件数で同数、負債総額 では、18億円で倒産した㈱ケーアンドケー(斜里町)によって前年の負債総額が押し上げられ ているため、9億6,600万円の減少となった。当月の1件は扶桑林業㈱(北見市・木材)で、売上 減少が要因で自己破産を申請、破産開始決定を受けたもの。月間8億円超えは今年3月以来と なった。過去5年間の8月の発生状況を見てみると22年2件、23年ゼロ、24年2件、25年1件、26 年1件となっており、平均では件数が1.2件、負債総額は4億6,420万円。例年最盛期である8 月は比較的少ない時期。負債総額では平均を上回ったものの、件数は最少発生で平均値内に 止まり、低水準を維持した。 -1- オホーツク管内倒産集計 過去5年間の1~8月の発生累計 今年1~8月の発生累計は、件数が8件、負債総額で19億4,00万円となった。これは前年同 期間と比べると件数で1件、負債総額では10億1,400万円のそれぞれ減少となった。 過去5年間の発生推移は下記のとおりで、平均では件数が11.4件、負債総額が21億4,168万 円。今年の累計件数は8件で過去5年間で最低の水準にあった23年に次いで少ない件数、負 債総額では過去3番目に少ない負債額となっている。 なお、これまでの発生を地区別でみると北見市5件、紋別市2件、網走市1件。業種別ではサ ービス2件、食品、運輸、木材が各1件、その他が3件。主要因別では販売(売上)不振が6件、旧 債重荷1件となっており、法的措置での表面化が6件となった。 1~8月主要因別倒産件数 過去5年間と今年1~8月の件数・負債額 年 別 件 数 負 債 主要因 額 26年件数 27年件数 22年 12件 30億1,800万円 販売不振 7 6 23年 5件 10億2,160万円 回収難 0 0 24年 18件 20億9,500万円 過当競争 1 0 25年 13件 16億1,980万円 連鎖 0 0 26年 9件 29億5,400万円 計画失敗 0 0 27年 8件 19億4,000万円 放漫経営 0 0 旧債重荷 0 1 代表死亡 1 0 その他 0 1 27年月別倒産件数・負債額 年月別 件数 負 債 額 1月 2 6,000万円 2月 0 0円 3月 2 8億9,200万円 4月 2 1億400万円 5月 0 0円 6月 1 5,000万円 7月 0 0円 8月 1 8億3,400万円 9月 10月 11月 12月 合 計 8 19億4,000万円 26年合計 9 29億5,400万円 前年対比 ▲1 ▲10億1,400万円 -2- 1~8月地区別倒産件数 地区 26年件数 27年件数 北見市 5 5 網走市 0 1 紋別市 1 2 常呂郡 1 0 網走郡 0 0 斜里郡 1 0 紋別郡 1 0 オホーツク管内倒産集計 1~8月業種別倒産件数 業種 1~8月企業形態別倒産件数 26年件数 27年件数 企業形態 26年件数 27年件数 建設 0 0 株式会社 6 5 木材 0 1 有限会社 3 3 水産 1 0 特殊法人 0 0 食品 4 1 個 0 0 車輌・機械 0 0 石油・燃料 0 0 サービス 2 2 運輸 0 1 衣料品 2 その他 3 人 1~8月倒産表面化要因別件数 26年件数 27年件数 法的措置 7 7 2回目不渡り 1 1 代表死亡・失踪 0 0 今後の見通しと問題点 オホーツク管内はこれから実りの秋を迎える。漁業については秋サケ漁がこれから本番と なるが、価格は高値で推移しているほか、オホーツク海のシャケ来遊は昨年を上回る予想。農 業はタマネギ、ビートなど根菜類の生育は平年並みの予想となっているなど期待は膨らんで おり、農・漁業が今後の景気動向の鍵を握る。 住宅建築関連は一進一退の状況にあるが、公共工事は前年割れとなっており、秋枯れが心 配。個人消費は円安による食料品の値上げで節約志向が強まっており、小売やサービス業な どにとっては懸念材料となっている。 管内企業は人手不足、諸経費増、売上不振、得意先(販売先)の減少など抱える問題は多い。 これらの問題を克服できない中小零細企業が、資金需要が高まる秋以降に息切れする懸念も あり、沈静化している管内企業倒産であるが、楽観視はできない。 -3-
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