―スタ論過去問でも素材判例がズバリ的中!―

■ 国際関係法(私法系)第2問
―選択科目も2015全国公開模試がズバリ的中!―
・2015司法試験全国公開模試国際関係法(私法系)第2問
いてもたびたび問われるところである。また,代理の問題はやや複雑な構造となって
【ズバリ的中】★★★「代理の内部関係の準拠法」
「代理の外部関係の準拠法」
おり,代理の許容性,代理の内部関係,代理の外部関係,無権代理・表見代理等,
複数の論点が混在している。このような複雑な問題は,受験者の論理的思考力を試
今年の本試験の選択科目国際関係法(私法系)第2問設問1では,「代理の内部
すという点で出題の可能性は高いといえる。さらに,平成18年から実施されている本
関係の準拠法」「代理の外部関係の準拠法」が問われており,本テーマに関しては,
試験ではいまだに代理に関する出題が無い」(2015全国公開模試解説書 P.14 出題
2015全国公開模試国際関係法(私法系)第2問設問2で正面から問うており,ズ
のねらい)ことなどを考慮して,今年出題可能性が高いと判断して,敢えて全国公開
バリ的中致しました。
模試で出題致しました。
この点,「代理に関する準拠法については,法の適用に関する通則法…上明文の規
そして,全国公開模試受講生の方から,「通則法に規定がなく事前準備が必要な分
定がない。このような明文の規定がない場合の準拠法の決定については本試験にお
野を直前期に確認できて非常に助かった。」との声を頂きました。
辰已法律研究所
辰已出題
&解説
〔第2問〕(配点:50)
2015
2015年司法試験 全国公開模試(選択科目)
選択科目)
〔設
国際関係法(私法系) 解説
‘15 司法試験・全国模試/国際関係法(私法系)第 2 問
◆ 第2問 ◆
(配点:50)
【論 点】
本試験
出題
Xは,日本に主たる営業所を有する日本法人であり,Yは,甲国に主たる営業所を有する甲国法
人である。XとYは,それぞれの国において,化粧品を製造・販売している。
代理の内部関係と外部関係
の準拠法がズバリ的中
問〕
1.Yは,日本の市場に初めて進出するに際し,自社製品と近い商品を扱っているXが日本の顧
客から注文をとる代理人として適切であると考え,Xとの間で次の趣旨の合意を含む委任契約
を締結した。すなわち,「Xは,日本における顧客との間で,Yの名前と計算により売買契約
を締結する」,
「Yは,その商品を顧客に直接送付し,その代金のうちから手数料をXに支払う」
というものである。XとYは委任契約の準拠法として甲国法を選択したものとして,次の問い
に答えなさい。
⑴
XとYとの間において,Xが代理権を有するか否かは,いずれの国の法で判断すべきか。
⑵ 日本における顧客である小売業者Tとの間でXがした売買契約の効力がYに及ぶか否かは,
いずれの国の法で判断すべきか。
Aは,日本に居住している甲国人である。Aは,先代が購入したという高価な食器(以下
1 財産権上の訴えの国際裁判管轄
「本件食器」という。
)を所有していた。Aは,一軒家を購入する資金を捻出したいと考えてい
2 代理の内部関係の準拠法
たことから,本件食器を売却することを決意した。Bは,長年食器の鑑定士をしていた乙国人
2.その後,日本の市場において自社製品が知られるようになったために,Yは,自社製品を日
本において大量に販売すべく,Xとの間で次の趣旨の基本契約を締結した。すなわち,
「Yは,
Xに対して,Xの名前と計算によりYの製品を日本において販売する権利を許諾する」,
「Yは,
3 代理の外部関係の準拠法
であり,Aの中学時代の同級生であった。また,Bは日本に営業所を有している。Aは,Bに
4 無権代理の場合の無権代理人と相手方との関係の準拠法
本件食器の売却を依頼し,Bに本件食器の売却についての代理権を授与した。なお,代理権の
10年の期間,日本においてはXのみを販売店とし,X以外の者を販売店とはしない」,
「Xは,
この基本契約に基づいて締結される個別の売買契約に従い,Yから商品を購入する」というも
のである。しかし,数年後,Xの販売実績に不満を持ったYは,日本に主たる営業所を有する
授権行為の準拠法は乙国法であり,授権行為を行った地は日本である。
日本法人Wを日本における販売店に加えた。国際物品売買契約に関する国際連合条約の適用は
Cは,甲国人であり,著名な食器の愛好家であった。Bは,Cに本件食器の売却についての
【出題のねらい】
ないものとして,次の問いに答えなさい。
話を持ちかけたところ,Cは本件食器をとても気に入った。そこで,BはAを代理し,Cとの
本問の事案は,財産権上の訴えの国際裁判管轄,代理の内部関係,代理の外部関係,無権代理に
間で日本において本件食器を100万円で売却する旨の売買契約(以下「本件売買契約」とい
⑴
Xは,Wを販売店に加えることはXに日本における独占的販売権を認めた基本契約上の債
務の不履行に該当するとして,Yに対して損害の賠償を求め,日本の裁判所に訴えを提起し
た。
関するものであり,国際財産法についての問題である。これまでの国際関係法(私法系)の第2問
う。)を締結した。本件売買契約の代金支払は,日本でなされることになっており,また,本件
では,国際財産法に関する出題がされており,本問も同様の形式で出題した。
売買契約の準拠法は甲国法とする旨の合意がなされた。なお,Cは本件売買契約締結時乙国に
ア.XとYとの間に国際裁判管轄につき合意がなかった場合において,日本の裁判所の国際
裁判管轄権を基礎付ける事由を1つだけ挙げなさい。なお,Yは,日本に営業所や財産を
設問1は,財産権上の訴えの国際裁判管轄について問うものである。財産関係事件に関する国際
住所を有していたのであり,現在も乙国に住所を有している。Cは,支払期限が過ぎてもAに
裁判管轄については,改正民事訴訟法が平成24年4月1日から施行され,国際裁判管轄に関する
代金を支払おうとしない。そこで,AはCに対して本件売買契約に基づく代金支払請求の訴え
一切有していないものとする。
イ.XとYとの間に,「本契約から発生する全ての紛争は,甲国裁判所が国際裁判管轄権を
基本的な国内法となった。本試験では新たに制定・改正された法が出題されることが多く,平成2
(以下「本件訴え」という。
)を日本の裁判所に提起しようと考えている。
4年,25年,26年の本試験で改正民事訴訟法の国際裁判管轄が出題されており,今後も改正民
なお,各問いは独立した問いである。
有する」との書面による合意があったとする。日本の裁判所は国際裁判管轄権を有し得る
か。
⑵
事訴訟法の国際裁判管轄が出題される可能性が高い。そこで,改正民事訴訟法の国際裁判管轄の中
Xは,Yが日本におけるXの独占的販売権を侵害したとして,Yに対して不法行為に基づ
く損害賠償を求めている。XとYが基本契約の準拠法として甲国法を選択していた場合に,
〔設 問〕 から過去に1度も正面から問われたことのない本論点を出題した。
設問2は,全体として任意代理に関する準拠法について問うものであり,⑴は代理の内部関係の
1.Cは,自分が収集した食器を日本国内の蔵で保管している。その蔵には1000以上の食
この不法行為に基づく損害賠償請求には,いずれの国の法が適用されるか。
準拠法,⑵は代理の外部関係の準拠法,⑶は無権代理の準拠法について問うものである。代理に関
器が保管されており,総額は2億円にものぼるとされている。本件訴えについて国際裁判管
する準拠法については,法の適用に関する通則法(以下「通則法」という。)上明文の規定がない。
轄権に関する合意がなく,かつ,Cの応訴がないとした場合に,日本の裁判所の国際裁判管
このような明文の規定がない場合の準拠法の決定については本試験においてもたびたび問われると
轄権を基礎付ける原因は存在するか。なお,民事訴訟法第3条の9について言及する必要は
ころである。また,代理の問題はやや複雑な構造となっており,代理の許容性,代理の内部関係,
ない。
■ 刑事系第2問(刑事訴訟法)
代理の外部関係,無権代理・表見代理等,複数の論点が混在している。このような複雑な問題は,
2.本件売買契約は代理が許容されていることを前提に,次の問いに答えなさい。
受験者の論理的思考力を試すという点で出題の可能性は高いといえる。さらに,平成18年から実
⑴ BがAに対して本件売買契約を締結した旨を報告したところ,Aは,Bに対しては本件
施されている本試験ではいまだに代理に関する出題が無い。そこで,代理に関する問題をまとめて
食器を200万円以上の値段で売却するという内容の代理権を与えたにもかかわらず,本
出題した。
件食器が100万円で売却されたと主張し,激怒した。Bはそのような金額の制限はなか
スタンダード論文答練(第1クール)刑事系2第2問
―スタ論過去問でも素材判例がズバリ的中!―
[刑事系科目]
許容されるものと解すべきである。右相当性の判断は,一般の公権力行使についての相当性
【答案作成上の注意点】
の判断と同様,本質的には具体的事情に基づく比較考量による」とされる(香城敏麿「任意
無断複製・無断転載等を禁じます
- 11 設問1については,設問に記載された具体的事実が使えるような条文を民事訴訟法3条の2以下
捜査において許容される有形力の行使の限度」『最高裁判所判例解説刑事篇(昭和51年
から指摘する必要がある。解答にあたっては単に条文にあてはめるだけではなく,当該条文の趣旨
度)
』75頁))
。
や文言の解釈を行うことが望ましい。民事訴訟法3条の3第3号の「その財産の価額が著しく低い
イ また,大澤裕先生は,本決定が任意処分の適法性の判断基準を示したとしたうえで,
「『相
とき」の解釈については学説の対立があるため,注意が必要である。
当』性は,任意処分であっても『何らかの法益を侵害しまたは侵害するおそれがある』こと
設問2については,本件売買は代理が許容されていることが前提となっているため,代理の許容
を理由に要求され,『必要性,緊急性なども考慮』して判断される。そのことに照らせば,
性について答案で論じる必要はない。事案がやや複雑となっているため,設問2の⑴,⑵,⑶でそ
処分に伴う法益侵害を正当化し得るだけの処分の必要性(緊急性も含む広い意味のもの)の
れぞれ何が問われているかを的確に把握し,論点と具体的事実を整理したうえで解答することが望
有無,換言すれば,処分による被制約利益と処分の必要性との権衡を問題とするものといえ
ましい。代理の問題については通則法上の明文がないため,これをどのように解釈するかについて
る。いわゆる比例原則(国家機関による個人の自由に対する制約は目的に対し必要最小限で
は説得的な論証が求められるという点に注意を要する。
なければならない)の具体化であり,有形力の行使に限らず,利益制約を伴う任意処分につ
・2014スタンダード論文答練(第1クール)刑事系2第2問(辰已
専任講師・弁護士 西口竜司先生御担当)
【ズバリ的中】★★★素材判例:東京高判平22・12・8(東高刑時
報61−1〜12—317)「強制処分と任意処分の区別」「任意捜査の
限界」
いて,広く応用可能な考え方といえるであろう。
」とされる(大澤前掲5頁)。
⑵ 最決平20.4.15(刑集62-5-1398,刑訴百選9事件)
辰已のスタンダード論文答練や全国公開模試で出題した問題は,実施年度以外の本
無断複製・無断転載等を禁じます
- 14 〔決定要旨〕
〔第2問〕(配点:100)
試験において,しばしばズバリ的中致します。
1 平成27年2月4日午前10時頃,L県M市内のV(65歳の女性)方に電話がかかり,Vは,
【事
社の金に手を付けてしまい,それが上司にばれてしまった。今日中にその穴埋めをしないと,警
今年の刑事系第2問
(刑事訴訟法)の本試験問題の設問1捜査①は,東京高判平
察に通報されて逮捕されてしまう。母さん,助けて。上司と電話を代わるよ。」と言われ,次の
電話の相手からは,「息子さんの上司です。息子さんが我が社の金を使い込んでしまいました。
22・12・8(東高刑時報61−1〜12—31
7)を素材として,「強制処分と任意処分
金額は500万円です。このままでは警察に通報せざるを得ません。そうなると,息子さんはク
ビですし,横領罪で逮捕されます。ただ,今日中に穴埋めをしてもらえれば,私の一存で穏便に
の区別」「任意捜査の限界」などを問うたものと思われます。
済ませることができます。息子さんの代わりに500万円を用意していただけますか。私の携帯
電話の番号を教えるので,500万円を用意したら,私に電話を下さい。M駅前まで,私の部下
辰已と致しましては,スタンダード論文答練
(第1クール・第2クール),司法試験全国
を受取に行かせます。」と言われた。Vは,息子とその上司からの電話だと思い込み,電話の相
公開模試の他,多くのズバリ的中で受験生の皆様をより有利にすべく,2016スタ論ス
Vは,最寄りの銀行に赴き,窓口で自己名義の預金口座から現金500万円を払い戻そうとし
手から求められるまま,500万円を用意してM駅前に持参することにした。
タートなどの辰已答練過去問を使用した答案練習会,対策講座を実施して参ります。
果,何者かがVの息子に成り済ましてVから現金をだまし取ろうとしていることが判明した。
たが,銀行員の通報により駆けつけた司法警察員Pらの説得を受け,直接息子と連絡を取った結
2
Pらは,Vを被害者とする詐欺未遂事件として捜査を開始し,犯人を検挙するため,Vには引
き続きだまされているふりをしてもらい,犯人をM駅前に誘い出すことにした。
理由が存在していたものと認められ,かつ,前記各ビデオ撮影は,強盗殺人等事件の捜査に関し,
辰已出題
刑事系2第2問 解 説 &解説
防犯ビデオに写っていた人物の容貌,体型等と被告人の容貌,体型等との同一性の有無という犯
スタンダード論文答練
(第1クール)
人の特定のための重要な判断に必要な証拠資料を入手するため,これに必要な限度において,公
同日午後2時頃,M駅前に甲が現れ,Vから現金を受け取ろうとしたことから,あらかじめ付
近に張り込んでいたPらは,甲を,Vに対する詐欺未遂の現行犯人として逮捕した。
3
事実を否認した。
いて被告人の容貌等を撮影したものであり,いずれも,通常,人が他人から容貌等を観察される
甲は,同月6日,L地方検察庁検察官に送致されて引き続き勾留されたが,その後も同様の供
述を続けて被疑事実を否認した。
こと自体は受忍せざるを得ない場所におけるものである。以上からすれば,これらのビデオ撮影
素材判例がズバリ的中
逮捕時,甲は同人名義の携帯電話機を所持していたことから,その通話記録について捜査した
は,捜査目的を達成するため,必要な範囲において,かつ,相当な方法によって行われたものと
結果,逮捕前に甲が乙と頻繁に通話をし,逮捕後も乙から頻繁に着信があったことが判明した。
いえ,捜査活動として適法なものというべきである。
」
辰已専任講師・弁護士 西口 竜司先生御担当
そこで,Pらは,乙が共犯者ではないかと疑い,乙について捜査した結果,乙が,L県N市内の
Fマンション5階501号室に一人で居住し,仕事はしておらず,最近は外出を控え,周囲を警
辰已法律研究所
戒していることが判明したことから,Pらは,一層その疑いを強めた。
そこで,Pらは,乙方の隣室であるFマンション502号室が空室であったことから,同月
本問素材裁判例は,通信傍受に当たらないとする判示に続けて,任意処分の限界を超えるか否
◆ 問 題 ◆ かについて判示している。
(配点:100)
〔判 旨〕
「イ 所論は,通信傍受法の対象外の事件について,何ら法的規制の及ばない手段で情報収集
次の【事例】を読んで,後記〔設問1〕及び〔設問2〕に答えなさい。
をすることが許容されるのであれば,まさに,『潜脱』以外の何ものでもない,等と主張
【事 例】
するから,任意捜査としての適法性を争う趣旨に帰するものといえる。
平成25年3月ころ,司法警察員Pは,甲(45歳)が,覚せい剤を販売しているとの
そこで検討すると,〔1〕捜査官は,上記『⑴ア』記載の賃借権に基づいて6階ベラン
匿名の情報を得た。
1
ダに立ち入っているから,そのこと自体に違法視すべき点はない。〔2〕A男は,マンシ
司法警察員Pは,甲の行動確認を行ったところ,甲は,月に数回,東京都○○区のクラ
ョン室内ではなく室外のベランダで発話している上,捜査官は,6階ベランダにいて,階
ブMに出向き,その個室内で,不特定多数の者と接触を持っていることが分かった。甲が
下の5階ベランダから聞こえてくるA男の発話を録音できているから,A男は,それなり
接触している者の中には,覚せい剤自己使用罪の前科のある者が複数名存在した。また,
に大きな声を出していたといえ,会話の秘密性を保護する態様といえる,電話通話者同士
甲は,単身赴任をしている会社員であり,東京都△△区のAマンション(30階建て)の
でしか聞こえないようなヒソヒソ話といった通話をしていたわけではないから,プライバ
1401号室(14階)に居住し,時折,深夜にベランダに出て,携帯電話で話をするこ
本試験
出題
甲は,「知らない男から,『謝礼を支払うので,自分の代わりに荷物を受け取ってほしい。』と
頼まれたことから,これを引き受けたが,詐欺とは知らなかった。」と供述し,詐欺未遂の被疑
道上を歩いている被告人の容貌等を撮影し,あるいは不特定多数の客が集まるパチンコ店内にお
⑶ 前掲東京高判平22.12.8
例】
電話の相手から,「母さん,俺だよ。先物取引に手を出したら大損をしてしまった。それで,会
131208TOKYO
「前記事実関係及び記録によれば,捜査機関において被告人が犯人である疑いを持つ合理的な
2014
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次の【事例】を読んで,後記〔設問1〕及び〔設問2〕に答えなさい。
12日,同室を賃借して引渡しを受け,同室にPらが待機して乙の動静を探ることにした。
4
同月13日,Pが,Fマンション502号室ベランダに出た際,乙も,乙方ベランダに出て来
て,携帯電話で通話を始めた。その声は,仕切り板を隔てたPにも聞こえたことから,Pは,同
502号室ベランダにおいて,①ICレコーダを使用して,約3分間にわたり,この乙の会話を
録音した。その際,「甲が逮捕されました。どうしますか。」という乙の声がPにも聞こえ,同レ
コーダにも録音されたが,電話の相手の声は,Pには聞こえず,同レコーダにも録音されていな
かった。
このように,乙が本件に関与し,他に共犯者がいることがうかがわれ,乙がこの者と連絡を取っ
ていることから,Pらは,同502号室の居室の壁越しに乙方の居室内の音声を聞き取ろうとし
たが,壁に耳を当てても音声は聞こえなかった。そこで,Pらは,隣室と接する壁の振動を増幅
させて音声として聞き取り可能にする機器(以下「本件機器」という。)を使用することにし,
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