(注)講義の進度等を考慮して、内容を変更することがある。 - 横浜国立大学

横浜国立大学「経済学部」提供科目シラバス
科 目 識 別 番 号: YKE01
学 科 名 称: 経済学部
授 業 科 目 名: 現代外国為替論 ( Exchange Rate Economics )
履修期間・曜日・時限・単位数・授業時間: 春学期 ・火曜日・2・3時限 ・4単位 ・180分
※履修期間・曜日・時限は予定であり変更する可能性があります。
担 当 教 員 名: 佐藤 清隆
受 入 れ 学 生 数: 10名
その他の出願条件: 3年次以上
授 業 概 要:
【授業の目的】
本講義は、国際間の経済取引(財・サービス貿易、金融・資本フロー)を理解する上で必須となる為替レートの理論と現実を解説
する。さらに、開放経済下のマクロ経済政策とその効果、為替レート制度の諸類型とそのメカニズム、さらには国際通貨システムの
現状と課題についても考察を行う。
【授業概要】
第 1・2 回
第 3・4 回
第 5・6 回
第 7・8 回
第 9・10 回
第 11・12 回
第 13・14 回
第 15・16 回
第 17・18 回
第 19・20 回
第 21・22 回
第 23・24 回
第 25・26 回
第 27・28 回
第 29・30 回
イントロダクション、為替レートの基礎と実際
為替レート、国民経済計算、国際収支の基礎
為替レートの理論 (I) アセット・アプローチ
為替レートの理論 (II) 購買力平価、(III) 伸縮価格マネタリー・モデル
為替レートの理論 (IV) 硬直価格マネタリー・モデル
マンデル・フレミング・モデル
テスト 1 回目、前半の講義のまとめ
硬直価格マネタリー・モデルの応用
為替レートの理論 (V) ポートフォリオ・バランス・モデル、為替介入
為替レートの理論 (VI) 外国為替市場の効率性とニュース
通貨危機:理論と実際
異時点間国際マクロ・モデル (I) 消費・貯蓄・投資
異時点間国際マクロ・モデル (II) 経常収支決定要因
為替レート制度の諸類型、国際金融アーキテクチャー
後半の講義のまとめ、テスト 2 回目
(注)講義の進度等を考慮して、内容を変更することがある。
【授業方法】
講義形式。Power Point と板書により講義を行うが、Power Point のファイルは配布しない。受講者は自らノートをとり、講義の
内容を理解することが求められる。ただし、統計データ等を講義で用いる場合は、必要に応じて配布資料とする。
【履修目標】
為替レート決定モデル、開放経済下のマクロ経済政策の効果に関する標準的な理論を習得する。さらに、為替レート制度の諸類型、
経済通貨統合、通貨危機、新しい国際通貨システムの構築等の現代的な政策課題を自ら考える力を身につける。
【成績評価の基準】
授業期間中に 2 回のテストを行う。1 回目のテスト(40%)と 2 回目のテスト(60%)によって評価する。テストの実施日につい
ては講義中にアナウンスする。出席点、レポート等は考慮しない。最終成績の救済措置は一切行わない。
【教科書・参考書】
教科書として主に次のテキストを用いる。
y
小川英治・川﨑健太郎『MBA のための国際金融』
(有斐閣、2007 年)
.
参考文献として下記の 2 つのテキストも役に立つ。
y
Caves, R.E., J.A. Frankel, and R.W. Jones, World Trade and Payments: An Introduction, 10th Edition, Addison Wesley,
2007.
y
Krugman, Paul R. and Maurice Obstfeld, International Economics: Theory and Policy, 9th Edition, Addison Wesley,
2011.
なお、上記の教科書でカバーしきれないトピックについては、参考文献を講義中に紹介する。
【履修条件】
【その他】
横浜国立大学「経済学部」提供科目シラバス
科 目 識 別 番 号:YKE02
学 科 名 称: 経済学部専門科目
授 業 科 目 名: 途上国経済(Developing Economics)
履修期間・曜日・時限・単位数・授業時間: 通年 ・水曜日 ・2時限 ・4単位 ・90分
※ 履修期間・曜日・時限は予定であり変更する可能性があります。
担 当 教 員 名: 山崎 圭一
受 入 れ 学 生 数: 10名
その他の出願条件: 2年生以上
授 業 概 要:発展途上国の経済開発とくに貧困撲滅(GDP 成長)と環境保全・修復と人間開発について、市場(貿易、投資)
研究のアプローチと国家(公共部門)研究のアプローチの両方をくみあわせて取り組む。とくに後者の公共部門
のアプローチを重視し、第三世界の国家論にもついても吟味する。対象地域は、ラテン・アメリカ、アフリカお
よび南アジアであるが、とくにラテン・アメリカに重点が置かれる。
【授業の目的】
世界には百数十ケ国のいわゆる「途上国」が存在するが、所得タームでみて、貧しい国もあれば、近年急成長を遂げた国もある。
国富とは何か。金銀財宝の収集が国富の増大だと考えた時代もあれば、分業の発展を通じた労働生産物の蓄積が国富の増大だと考え
た時代も長い。最近は、一人当たりGDPが1万3千ドルを超えると、人々はさらに幸せだとは感じなくなるという説があるし、1
998年度のノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン(Amartya Sen)教授(厚生経済学・開発経済学)は、所得の増大や
幸福の増大(功利主義)よりも、
「ウエル・ビーイング(well-being)
」の向上に重点を置いた理論を呈示して、功利主義を批判して
いる。人々が「何をすることができて、どういう状態で生きているか」という機能(funcitions)の集合としての潜在能力(capabilities)
が重要だという理論である。説明は略するが、環境問題も重要である。総じて開発の目的は、貧困撲滅(GDP 成長)と環境保全・
修復と人間開発の3つといえよう。
以上のように考えてくると、21世紀の目標やビジョンは明確で、すでに「ウエル・ビーイング」や「サスティナブル社会」とい
ったキーワードがわれわれに与えられている。問題はどのようにして経済システム(とくに交通システム)を変えるかである。世界
各国には20世紀の「しがらみ」があって、既得権益が構造化されている。それを解体しないとシステムは変わらないが、解体作業
はなかなか進まない。解体工程だけでなく、解体後のビジョンも必要である。
現時点で講師が正解を知っているわけではないが、
「市場と計画」という二元論をこえて、制度レベル(あるいは「中間システム」
領域)の分析に重点をおいて、20世紀の「しがらみ」の構造と、新しい制度のビジョンに迫る必要があろう。この意味では、各国
途上国の経済構造の特殊性・独自性の分析に力点が置かれる。
「特殊性」の研究というと、その維持を重視するかに聞こえるかも知れ
ない。インドのカースト制度やブラジルの大土地所有制などである。本講義では、植民地時代の負の遺産ともいえる伝統的構造を保
守的に維持すべきだと主張する意図はない。歴史的に形成された構造を無視して、理想的な(あるいはグローバル・スタンダードの)
政策を講じても、有効な解決は生まれないので、あくまでその意味で特殊性分析を重視したい。このためには、具体的な国の事情を
具体的に論じたほうがよいので、講師の調査フィールドであるブラジルを素材に選んだ。ただし、広くアジアやアフリカのいろいろ
な国の発展についても考察を加える。
【授業概要】
全体は3部構成である。
第1部
(10月~11月)
は、
途上国経済・開発経済学の理論を検討する。
本講義のタイトルは、
「途上国経済
(developing economies)
」
であって、
「開発経済学(development economics)
」ではないのだが、それは何故かということを説明する。前者は分析抜きの経済
事情紹介で、後者は分析的経済学だという解釈もありうるかも知れないが、その考え方は採用しない。むしろ分析のアプローチない
し方法が異なると、私は理解している。
扱うテーマ:古典派経済学の展開とマルクス経済学の発展、国際価値論、戦前日本の途上国研究、島恭彦の東洋社会論、
「初期」の
開発経済学モデル(ヌルクセ、ハーシュマン、ルイス、フェイ=ラニス、ハリス=トダロ、ほか)
、ミクロ経済学や組織論を応用した
分析(エージェンシー理論、インセンティブ論、契約理論ほか)
、環境経済分析の基礎、アマーティア・センの経済学、
「成長の限界」
論、グッド・ガバメント論、現代帝国主義論(ネグリ+ハートの「帝国」と「マルチチュード」
)など。途上国国家論についても触れ
る。とくにJ.ミグダルの「強い社会、弱い国家」論、それへの批判としての「埋め込まれた(国家の相対的)自律性」論、
「国家と
社会の相互エンパワーメント論」
、また2000年代に活発に議論された「失敗国家」
「崩壊国家」などを吟味したい。
第2部(12月)は、ブラジルを中心に、具体的な経済を取り上げる。労働者党ルーラ政権の誕生、グローバル体質に変化したブ
ラジル経済、金融システム安定化への挑戦、変貌する産業と企業活動、ブラジルの中小企業、
「都市システム」の変容と地方分権化、
教育開発と社会の変化などのイシュウを解説する。アジアやアフリカなど南米以外の地域の途上国も適宜扱う。
第3部(1月)は、途上国経済に関するトピック別の考察である。扱うトピック:
「灼熱のアジア」
(2010年放映のNHKスペ
シャル)
、教育と子ども、南米移民、地方分権化と「参加型予算」
(participatory budgeting)の衝撃、日本のODAなど。その他受
講生のリクエストに応じる(講師の対応能力の範囲で)
。
【授業方法】
テキストと、配布プリントで講義を進めるが、適宜映像資料も利用する。
欠席した際などは、山崎研究室の公式サイトを見ておいていただきたい。講義レジメなどをアップロードしておく予定である。
URL= http://park23.wakwak.com/~latin_america/index.html
大学の公式授業支援システム(https://lms.ynu.ac.jp/lms/lginLgir/)も利用する予定である。
【履修目標】
本講義はいろいろな問題を扱うように見える。しかし上記の内容から抜け落ちるトピックや理論モデルも、数多く存在する。途上
国経済、開発経済学、国際開発論といった領域では、近年、人間の生存活動にかかわるあらゆることがらが研究対象になっている。
女性と開発、保健衛生問題、災害復興、平和構築、新古典派経済成長理論、技術移転、国際労働力移動、マイクロ・クレジット、ア
ジア通貨危機、経済統合論、WTO論など、本講義では十分に論じないか、あるいは全く触れることができないテーマは、多い。す
べてのテーマを網羅して検討することが本講義の目的ではないのである。受講生の履修目標は、したがって国際開発に関する個別テ
ーマすべてについて、詳しくなるということではない。
この講義は、途上国の発展を考えるための基本的な方法論を受講生と一緒に考察することが、一番の目的であろうと思う。世銀や
IMFがあって戦後60年近く活動しているのに、なぜ貧困問題は改善するどころかむしろ深刻化しているのか。いったい何が問題
だったのか。新しいアプローチはどうあるべきか。あるいは、もしかすると新しい経済学が必要なのか。こういったことがらについ
て、受講生が受講生なりの哲学をつくることができれば、履修目標を達成したことになろう。本講義はその支援をすることになる。
講師の比較優位分野は、ラテン・アメリカの「分権と参加」や地域開発なので、講師自身はその領域で新しい開発政策へのアプロー
チを模索している。受講生に、ラテン・アメリカの都市政策の専門的知識の獲得を要求するわけではない。受講生は、自分の関心の
ある途上国とテーマをみつけて、この講義で展開した私の方法論やアプローチを応用して、21世紀の新しい開発へのアプローチを
考え出すという力を、養っていただきたい。したがって受講生の多くが1年間の講義が終了するまでに、
「○□という国(例:カンボ
ジア)の△○というテーマ(例:労使関係論)に関心をもつようになり、これを深く考えるときのアプローチや方法について重要な
示唆を得た」という状況になれば、この講義は成功であろう(無論受講生が私のアプローチに同意しなくてもよいわけで、受講生自
身がアプローチを開発する上で何らかの示唆を与えられれば幸いである)
。
もっと具体的にいうと、下記の期末筆記試験の設問3に、良い解答が書けるようになればよいのである。
【成績評価の方法】
出席点と前期末のリポートと学年末の試験により評価する。出席点が10点、レポートが10点、学年末試験が80点で、
合計100点満点である。試験問題は、例年3つの大きな設問から構成されている。
設問1 正誤判定問題(細かい基礎知識の確認)
設問2 キーワード解説(専門用語の簡潔な解説)
設問3 自由論述問題
過去の試験では、設問1についてはたとえば「94年にブラジルのカルドーゾ蔵相が導入したレアル政策とは何か」
、といった特定
国の特定の時期に関する具体的事実を問う。受験問題的問題である。設問2は「トダロ・モデルのq-q’曲線とは何か」といった
ような、理論やキーワードについての簡単な解説を求める。設問3では、
「途上国が発展するための課題は何ですか」といった問いへ
の解答を自由に書かせることが多い。事前に問題を知らせることも多い。
設問3について白状してしまえば、言葉尻は変わっても結局毎年聞いていることはだいたい同じことなのである。それでもいつも
点数が低い。ありきたりの抽象論(一般論)を展開した解答には、ほとんど点数を与えていない。たとえば「貧困問題の解決がもっ
とも重要だ」ということを40行も力説してあるのだが、貧困問題で具体的に何をイメージしているのかが、いくら読んでもわから
ない答案が、必ずある。こういう解答は、いくら40行も書いてあっても、低い点となる。
学部学生に求める水準としてはやや厳しい面もあるとは思うが、具体的な途上国の、具体的なトピックについて、具体的に論じて
いただきたい。
【教科書・参考書】
(1)教科書:当面はプリント(handout)を配布する。教科書は確定次第、授業中に連絡する。確定した場合は、大学生協を通じ
て発注し、受講生が生協書籍部で容易に入手できるよう、配慮したい。
(2)参考文献:
・ウイリアム・イースタリー著『傲慢な援助』東洋経済新報社、2009年
・石田修、坂木雅彦、櫻井公人、中本悟編著『現代世界経済をとられる VER.5』東洋経済新報社、2010年
・内橋克人、佐野誠、山崎圭一ほか共著『ラテンアメリカは警告する』新評論、2005年
・内橋克人、田中祐二、小池洋一編著『地域経済はよみがえるか-ラテン・アメリカの産業クラスターに学ぶ』新評論、2010年
・松下洌編著『途上国社会の現在』法律文化社、2006年
・土生長穂編著、山崎圭一ほか共著『開発とグローバリゼーション』柏書房、2000年
・佐藤誠編著、山崎圭一ほか著『社会開発論』有信堂、2001年
・宮本憲一『環境と自治』岩波書店、1996年
・島 恭彦『東洋社会と西欧思想』筑摩書房、1989年(絶版)
・松井清編『後進国開発理論の研究』有斐閣、1957年(絶版)
・日本環境会議編『アジア環境白書』各年版、東洋経済新報社など。
その他いろいろあるが、講義中に紹介する。
【履修条件】
とくになし。
【その他】
とくになし。
横浜国立大学「経済学部」提供科目シラバス
科 目 識 別 番 号:YKE03
学 科 名 称: 経済学部専門科目
授 業 科 目 名: 国際経済史
履修期間・曜日・時限・単位数・授業時間: 通年 ・火曜日 ・4時限 ・4単位 ・90分
※履修期間・曜日・時限は予定であり変更する可能性があります。
担 当 教 員 名: 松永 友有
受 入 れ 学 生 数: 10名
その他の出願条件: 2年生以上
授 業 概 要:
【授業の目的】
本講義は、西洋諸国における国際経済関係の変遷を歴史的に考察することを通じて、現代世界経済の起源を明らかにすることを目
的とする。パクス・ブリタニカからパクス・アメリカーナへの変遷に焦点を据えつつ、主要西洋諸国における国民経済の形成と経済
政策が国際経済システムの形成に及ぼした支配的影響を検証する。こうした作業を通じて、多様な経済現象を捉える幅広い視野の形
成に貢献したい。
【授業概要】
1.ガイダンス
2.西ヨーロッパ商業ルネサンスと貨幣制度の形成
3.西ヨーロッパにおける国家機構の形成
4.大航海時代と価格革命
5.17世紀国際貿易の新展開
6.イギリス財政金融革命
7.軍事財政国家の出現と重商主義体系の形成
8.イギリス金本位制の確立
9.19世紀における自由貿易主義の台頭
10.ドイツ国民経済の形成と保護主義への転換
11.アメリカ高賃金経済の形成と保護主義
12.国際金本位制の形成
13.複本位制論争
14.イギリス資本輸出と世界経済
15.定期試験
16.帝国主義の経済的要因をめぐる論争
17.イギリスの工業退化と関税改革論争
18.西ヨーロッパにおける先駆的社会政策の展開
19.第一次大戦の経済的帰結
20.相対的安定期における再建金本位制の形成
21.イギリス金融政策と慢性不況
22.英仏間の金融的対立
23.世界恐慌と 1931 年金融危機
24.イギリスの保護主義への転換とオタワ体制の形成
25.スターリング圏の形成
26.1930 年代における基軸通貨ポンドの復権
27.アメリカ通商政策の転換
28.第二次大戦と戦時経済体制
29.戦後秩序構想をめぐる英米対立
30.ブレトンウッズ体制と基軸通貨ドルの確立
31.定期試験
【授業方法】
講義形式で行う
【履修目標】
近現代の国際経済システムがいかにして歴史的に形成されていたのか、そのプロセスを体系的に理解する。
【成績評価の方法】
春学期末試験(45%)
、秋学期末試験(45%)
、平常点・出席点(10%)
【教科書・参考書】
横浜国立大学「経済学部」提供科目シラバス
科 目 識 別 番 号:YKE04
学 科 名 称: 経済学部専門科目
授 業 科 目 名: 経済法概論(Introduction to Economic Law)
履修期間・曜日・時限・単位数・授業時間:春学期 ・月曜日 ・2時限 ・2単位 ・90分
※ 履修期間・曜日・時限は予定であり変更する可能性があります。
担 当 教 員 名: 千々松 愛子
受 入 れ 学 生 数: 10名
その他の出願条件: 3年生以上
授 業 概 要:
【授業の目的】
本講義では、経済法の中で重要な位置を占めている独占禁止法を中心に学ぶ。
独占禁止法は、公正かつ自由な競争の促進を目的とした法律である。市場における競争を阻害する要因を排除し、市場メカニズ
ムが健全に働くようにするための競争政策ということができる。
競争とは何か、また、競争がもたらす市場メカニズムの健全性を独占禁止法がどのように実現するのかという点に焦点をあて、
企業の経済活動に、この法律がどのように関わっているのかを理解することを目標とする。
【授業概要】
1
ガイダンス
2
経済法総論
3
独占禁止法の概要
4
企業結合規制
5
私的独占の規制
6
不当な取引制限Ⅰ
7
不当な取引制限Ⅱ
8
不公正な取引方法の規制Ⅰ
9
不公正な取引方法の規制Ⅱ
10 知的財産権と独占禁止法
11 違反行為に対する措置Ⅰ(公取委の組織及び権限)
12 違反行為に対する措置Ⅱ(刑事罰・損害賠償請求)
13 国際取引と独禁法Ⅰ
14 国際取引と独禁法Ⅱ
15 まとめ
【授業方法】
・基本的に講義形式で行う。
・レジュメを適宜配布する。
【履修目標】
競争政策の意義を学び、経済活動の仕組みの中で、独占禁止法がいかなる役割を担い、機能しているのかを理解することを目標
とする。
【成績評価の方法】
学期末に行う定期試験に基づいて評価する。
【教科書・参考書】
・教科書 川濱昇ほか『ベーシック経済法』
(有斐閣アルマ、2010 年)
・有斐閣のポケット六法等、最新の六法を持参すること。
・参考書 舟田正之ほか編『経済法判例・審決百選(別冊ジュリスト 199 号)
』
(有斐閣、2010 年)
浜国立大学「経済学部」提供科目シラバス
科 目 識 別 番 号:YKE05
学 科 名 称: 経済学部専門科目
授 業 科 目 名: 知的財産権法概論(Introduction to Intellectual Property Law)
履修期間・曜日・時限・単位数・授業時間:秋学期 ・水曜日 ・2時限 ・2単位 ・90分
※ 履修期間・曜日・時限は予定であり変更する可能性があります。
担 当 教 員 名: 川瀬 真
受 入 れ 学 生 数: 10名
その他の出願条件: 3年生以上
授 業 概 要:
【授業の目的】
知的財産権法は、民法の所有権等と比べると、その歴史は浅いが、社会の進展に伴って、その重要性はますます高まっている。特
に最近では、資源のない我が国は「知的財産立国」を政策の一つの柱にしており、知的財産権の保護と活用が重要課題となっている。
本授業では、知的財産権の体系とその内容を一通り概観するとともに、後半では、いくつかの事例に基づき、知的財産権法相互の
考え方の差、法律の重複適用、調整を必要とする課題などについて理解し、新聞記事等を読んだ際に他人に簡単な説明ができる程度
の知識レベルを目指す。
【授業概要】
1 オリエンテーション、知的財産権法の体系
2 著作権法の概要1
3 著作権法の概要2
4 著作権法の概要3
5 小テスト、質疑、補講
6 特許法の概要1(実用新案法・種苗法を含む)
7 特許法の概要2
8 意匠法・商標法の概要
9 不正競争防止法の概要
10 その他(半導体集積回路の回路配置権に関する法律、パブリシティー権の保護、
、タイプフェイスの保護等)
11 小テスト、質疑、補講
12 表現の保護とアイデイアの保護(著作権法と特許法の違い)
(事例紹介 コンピュータプログラムの保護)
13 美術作品とデザインの保護(著作権法と意匠法の調整)
、キャラクターの保護(著作権法、意匠権法、不正競争防止法等による
総合的な保護)
14 商品の国際流通と知財法制(違法複製物の輸入等、商品の並行輸入など)
15 まとめ(知的財産法の今後の課題など)
【授業方法】
講義中心。基本的にレジメを用意する。必要に応じ、追加の資料も用意する。著作権法及び産業財産権等の概要の終了時、それま
での授業の理解度を確認する小テストを実施する。
【履修目標】
1 知的財産権法の体系及びその内容のポイントを理解する
2 知的財産権法相互間の共通点、相違点、調整すべき課題などが存在することを理解する
3 1及び2を踏まえた上で、他人に簡単な説明ができるような水準に達するようにする。
【成績評価の方法】
授業への取り組み状況(20%)
、小テスト(30% 15%×2 回)
、期末試験(60%)でおおむね評価
【教科書・参考書】
教科書は特に指定しない。ただし、毎回法律の条文を参照し解説するので、六法全書、知的財産権法令集など各法が掲載された法
律集を持参するか、各法をコピーしたものを持参のこと。なお、授業の際、パソコンで条文を参照することは認めるが、テストの際
はパソコンの使用は認めないので注意すること。
参考書 知的財産権法入門(土肥一史著 中央経済社)
、知的財産訴訟の実務(知的財産裁判実務研究会編 法曹会)など