区分 タイトル 著 者 書誌事項 アブストラクト 学会・研究会発表 含窒素多座配位子 TPEN 誘導体架橋高分子ゲルによる重金属分離 (Heavy metal separation by polymer gels cross-linked by TPEN derivative of multidentate inclusion ligands containing nitrogen) (東工大)稲葉優介、梅本直幸、竹下健二、(神戸大)森敦紀 化学工学会「2013 年年会」, 東京工業大学(2013.3.17) エチレンジアミン骨格に4つのピリジン環を有する6座配位子“TPEN”は、金属に対 する高い配位能と、ソフト金属に対する選択的配位能を有しており、溶媒抽出による金属 分離への適用が研究されている。本研究では、酸性度の高い水相からの金属の抽出を目的 として、構造の異なるアルキル鎖を持つ TPEN 誘導体(PyC5en、PyC(C4en)2)を新規合 成し、これらを架橋した TPEN-NIPA ゲルを用い、pH1.3~5.4 において Cd2+の吸着実験 を行い、重合性官能基が抽出能に与える影響を調べた。 Cd2+の吸着実験の結果を下図に示す。直鎖のアルキル基を導入した PyC5en-NIPA ゲル は、pH1.3~5.4 で既往の PyOC3en-NIPA ゲルを上回る Cd2+吸着量を示したが、pH1.3 では非常に小さかった。一方、枝分かれのアルキル鎖を導入した PyC(C4en)2-NIPA ゲル は pH2.0~5.4 で他のゲルを下回る Cd2+吸着量を示したものの、pH1.3~2.0 で他のゲル を上回る Cd2+吸着量を示した。特に pH1.3 の高酸性水溶液から Cd2+を抽出できることが 明らかとなった。 図表例 図 備 考 TPEN-NIPA ゲルによる Cd2+吸着量 本報告は、文部科学省原子力システム研究開発事業公募研究「多座包接型配位子による MA の無劣化・無廃棄物抽出クロマト分離の研究」の成果の一部である
© Copyright 2024 ExpyDoc